闇世界上空。ヴリトラは仕事を放棄し飛び去るまでは良かったものの特に行くあてもなく、ブラブラと飛び続けていた。
ヴリトラ「闇世界には面白いところはないからなぁ...。やっぱ別の世界に遊びに行くか。」
ヴリトラは自分の力で他の世界に繋がるゲート、『次元の穴』というものを作り出し闇世界と宇宙世界を行き来する事ができる。何気にトンデモ能力のように思えるが次元の穴そのものは一定の力を持つ者なら開けれるものだ。
ヴリトラ「さぁて、それじゃあどこの世界に行こうか...。」
早速空間に穴を開けようとする。その時、ヴリトラの周りの世界の様子が一変する。
ヴリトラ「.....この感じ...。」
ヴリトラはこの感じに覚えがあった。ある世界で知り合った人物が使う能力の発動時と同じような感覚。
自分以外の全てが『止まっていた』。
ヴリトラ「どういう事だこりゃあ...。」
『やっと見つけた。』
ヴリトラ「!」
突然聞こえた声に対し警戒状態に入るヴリトラ。間もなくヴリトラの目の前に半透明の少女が現れる。
『君の強い力を頼りにここまで追ってこれたよ。この世界は広いねお兄さん。』
ボロボロの布を身につけた白く長い髪をした少女はそう言いながら笑みの表情を見せる。
ヴリトラ「それはご苦労なこった。それで、本体ではないにしろ、別世界から来たであろうお前は一体このおれに何の用だ。」
突然現れたイレギュラーを前にしても割と平然とし目の前の少女に質問する。ヴリトラはこのような事を何度も経験しているので既に慣れているのだ。、
『フフ、ボクを目の前にしてここまで冷静な人は久しぶりだな...。』
レム『ボクの名はレム。お兄さんの言う通りこことは別の世界から君を探しに来た。』
ヴリトラ「おれを...?なんで?」
レム『...ボクがいる世界ではね、『ザナドゥ』、人でいう『異界』やそこを蔓延る『怪異』といったモノ達が存在しているんだ。
怪異は人々を襲うけど怪異と戦える力を持った人達が怪異と戦い、怪異を退け異界を封じてきた。
本来なら別の世界からの手助けが必要がない程度でいたんだけど、 いつ、どこから迷い込んで来たのか別世界の異物の気配を感じ取った。
その異物は未だに姿を見せないけど怪異を超える強い力を感じ、ボクやその世界の人達やどうしようもない。
だからボクはあの『暗黒エネルギー』を倒した戦士の一人であるお兄さんを連れてこようと思ってこうしてやって来たんだ。』
ヴリトラ「別世界の異物ねぇ...。そういうのはおれじゃなくて次元戦士の仕事だろう。それか『あの2人』か...。」
ヴリトラはネメシスを倒した戦士の一人ではあるが『次元戦士』ではなく、むしろその上司にあたる『四大世界支配者』。そのような依頼はヴリトラではなくむしろネメシスを共に倒した2人の仲間の方がうってつけだ。
レム『『伝説の七英雄』と『宇宙の英雄』...。確かに英雄の名を冠する君の仲間に頼った方がいいかもね。でも彼らはボクでは干渉不可能なんだ。特に七英雄の彼はね。』
それを聞きヴリトラは納得する。くまのような見た目をした者『宇宙の英雄』は外からは干渉不可能の異世界にいるためあちらから来ない限り会うことはできない。そして赤い髪の青年は自分とは存在の格が全く上の存在『七英雄』であるため同じくこちらからは干渉は不可能だ。
レム『そうなるのボクでも干渉可能で強い力を持った者である君だけが残った訳さ。』
ヴリトラ「なんか割とテキトーに選んだんだな?」
レム『仕方ないじゃないか、時間が無かったんだもの。そういう訳で闇の王 ヴリトラ。君を招待しよう。』
ピキッ パキパキパキッ
ヴリトラ「...!?」
レムの背後の空間に赤い亀裂が入り、その亀裂が門のような形になる。
ヴリトラ「次元の穴?いや、違う...。おいテメェ!これは一体...」
レム『今さっき繋がれた異界と繋げた。さぁ闇の王、他の世界からの来訪者の君がどんな選択を取るかボクはその時まで見させてもらうよ。』
ヴリトラ「テメェ傍観するだけか!あ、ちょ、体が吸い込まれ....」
その瞬間、闇世界から闇の王が消えた。
続く
レムに異界へボッシュートされたヴリトラ。果たしてどうなるのか..。
今回レムは白いゲートではなく普通のゲートを開けましたが「レムなら他のゲートも開けられるだろう」と思ったため開けさせました。
次回から早速東亰ザナドゥ 主役陣と絡ませようと思っています。