偽訳・銀魂 白夜叉の妹と真選組   作:由比レギナ

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バズーカを人に撃たずにどこに撃つ③

 ――男女平等説(フェミニスト)で、そんな趣向を肯定する理論はどこにもなかったと思うけど。

 

 思案した後、わたしは両手を打った。

 

「あ、幼女好き(ロリコン)!」

「ロリコンではありません。フェミニストです!」

 

 強く否定してくる武市という男に嫌悪感を抱きつつも、わたしは背中に手を回した。

 

 陰に隠れて、ライフルを構える男たちがいた。わたしに狙いを定めるか、土方を狙うか迷っている様子である。

 

「どちらでもいいけど、ご足労が無駄に終わって、残念だったわね」

 

 マシンガンを前に持ってきて、左手でトリガーを押さえた。

 

 ライフルは、土方に定められたようだ。蔵馬を助ける方が先と、判断したらしい。

 

 ――蔵馬に当たったら、どうするつもりなんだか。

 

 それならそれで、こちらとしては好都合であるが、狙い通りに当たる可能性だって、無きにしも非ず。

 

「大人しく、戻るつもりはないと?」

「そんな場所、わたしが帰る場所じゃないし。だいたい、わたし高杉のこと昔から嫌いなのだけど」

「嫌よ嫌よも好きのうちではないのですか?」

 

 飄々と、変態の口から出る言葉に反吐が出る思いだが、わたしはぐっと堪えて、代わりに、

 

「馬鹿ね。嫌って言ってるんだから、嫌に決まってるじゃない」

 

 トリガーを引いた。

 

 ダダダダと撃ち出される弾丸を、目にも止まらぬ速さで降らせる。雑魚は数人、うずくまった。もちろん、ライフルを構えた男にも、ちょうど腕に当たったようで、ライフルを落として腕を押さえている。武市はひょいひょいと避けていた。

 

 土方はその拍子に蔵馬に体当たりをされ、逃げられていた。

 

 銃弾はあっという間に終わってしまい、わたしはマシンガンを捨てた。そして、コンテナの上から飛び降りる。

 

「あーあ、逃がしてやんの」

「誰のせいだ、誰の!」

 

 土方と背を合わせて、刀を構える。

 

「けど、マシンガンぶっ放すの、ちょっと楽しかったよ?」

「あー、そりゃあ良かったな。これからもっと面白いぜ?」

 

 蔵馬と武市の姿がくらむのは早く、代わりに刀を持つ浪士がわらわらと前に出てくる。

 

「殺す気でかかれよ」

 

 土方は、とにかくわたしの身を案じているようで。

 

 わたしは彼の背中に一瞬だけもたれこみ、

 

「誰に言ってんだか」

 

 反動をつけて、前に跳んだ。浪士との距離を一気に縮め、すぐさま刀を振りぬく。サクッと身にのめりこみ、ぬるっとした感触を手に感じながら、抜く。

 

 視界に入る赤い鮮血を避けて、わたしはすぐに狼狽する他の浪士を斬る。

 

「へっ、案外、親友ってのも頼りになんな」

 

 土方のそんな声に、返事をする代わりに、わたしはまた一人、斬った。

 

 斬られた男が後ろめりに倒れ、開けた先に見えるのは銃口。

 

 わたしが反射的に身をひねると、耳元をビュンと高速で何かが通り過ぎる。視線で追えば、わたしの代わりに、見知らぬ浪士が肩を撃たれていた。

 

 ――拳銃、ね……。

 

 自分も持っていることを思い出し、上着のポケットから取り出してみる。

 

 左手で構えて、躊躇わず引き金を引いた。

 

 さっき撃ってきた男の眉間に当たり、その男は目を丸くしたまま、力なく倒れた。

 

「簡単に当たるじゃない」

 

 そう呟いた時、

 

「桜ぁぁあああ!」

 

 大声で呼ばれ、誰かに手を引かれる。

 

 轟音が、鼓膜を揺るがした。

 

 その瞬間、わたしの背中を爆風が強く押した。

 

 

 

 

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