勝手な都合で投稿が遅れ、誠に申し訳ありません。
それでは、本編どうぞ
「おいお前ら、これはどういうことか説明してもらおうか?」
あのキャベツ狩りクエストの翌日、俺はフィーネとクリスを正座させるはめになっていた。
俺とフィーネの間には、ギルドに飾ってあった高そうな壺が。
「い、いや、違うの、ミナト。これは、えっと、その……」
「ち、違うよ? あ、あたしは何もしてないよ?」
昨日キャベツ狩りで大いに貢献した俺たちのパーティは、宴会を行っていた。
なぜか、和真のパーティと一緒に。
そして、酒の飲みすぎで倒れた和真を連れて出た結果がこれだ。
「フィーネ! 何でお前は酒を飲んだんだよ!!」
十四歳で酒を飲めば普通酔う。
それでも、普通の人ならばこうはならなかったはずだ。
なにせフィーネは上級職。彼女のステータスは普通の人よりも高い。
もうおわかりだろうか。フィーネは酔った勢いで暴れまわり、ギルドにあったこの壺を壊してしまった、というわけだ。
クリスも酒に弱いらしく、酔っ払ってフィーネにあの壺を渡したらしい。
「わ、私はそんなに子供じゃないもん!」
「じゃあ質問を変えよう。何でこんな一番高そうなの選んで壊すんだよ!」
「あ、え、う、ご、ごめんなさい!」
「まあ、それでも壺の値段なんて知れてるか。……これっていくらなんだ?」
フィーネとクリスはフイッと目をそらす。
「なあ、ウソだろ?おい、いくらなんだよ!」
フィーネとクリスにいくら問い詰めても意味がないことを悟り、ギルドの職員の方へ目を向けると、申し訳なさそうにこちらに歩み寄り、その金額を呟いた。
「い、一億!? 一億っていったか? あ、あんまりだあああああ!」
絶望だ。この年で借金にまみれてしまう。
「あ、あの、お金が必要なら負担しますよ?」
声のしたほうには、ソフィがいた。
「いや、気持ちは嬉しいけど、一億は無理でしょ」
「大丈夫です! たまには私も役に立てますよ!」
自信満々だった。それはもう、今までに見たことがないくらい。
いやいや、いくらなんでも一億は……まさか!
「犯罪は駄目だ、ソフィ!」
「ち、違いますよ! そんなに信じられないなら、私についてきて下さい!」
職員さんに後日払います、と言い残し、俺たちはギルドを出た。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
その日の内に、ソフィが馬車を準備して、王都へ向けて旅立った。
街といえばここ、アクセルの街しか知らなかった俺としては、王都への旅はなんだかわくわくした。
馬車に揺られながら見る景色は最高だった。
見たことのないモンスターもたくさんいた。
「そろそろ見えると思います……あっ、あれが王城ですよ!」
「わあ、きれいね!」
「あたしも久しぶりに見たよ」
「アクセルの街とは全然違うな……」
王都はそれはもう圧巻だった。
貴族らしい人間が大通りを行き交い、店の一つ一つもきらびやかだった。
「こっちです」
ソフィが案内した先にあったのは、大きなお屋敷だった。
「なになに? ブランシュ邸? ん? ブランシュ?」
ブランシュって、ソフィの名字だよな……?
「ソフィの名字のブランシュって、あのブランシュだったの!?」
クリスが驚いたように叫ぶ。次の瞬間には公共の場であることを思い出し、顔を赤くしていたが。
「なあ、ブランシュってそんなすごい家なのか?」
「知らないの? ブランシュっていえば、国王すらも一目置いている大貴族であり、王の良き相談役よ? ミナトってホントに何もしらないのね」
へえ、ソフィってそんないいとこのお嬢様だったのか。
「どうですか? 少しは見直していただけたでしょうか?」
「……み、見直した」
あそこまで礼儀がいいのはそういうことだったのか。
「では、入ってください」
ソフィが呼び鈴を鳴らすと、門が自動で開いた。これも魔法なんだろうか。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
敷地内に入ると、使用人がソフィに向けて挨拶をする。やはり貴族様の娘となると違うなあ。
「ここで少しくつろいでいてください」
俺たちに渡された部屋は目を見張るほど大きく、豪華な部屋だった。
ここまでの部屋だと、逆に落ち着けず、俺たちは用意されていたソファに座ることなく部屋を歩き回っていた。
「フィーネ、クリス。人様の家でうろうろしてるなんて行儀が悪いぞ。そこにソファがあるから座ったらどうなんだよ」
「あ、あたしはいいよ。それより、ミナトが座ったら?」
「そ、そうよ。人に言っておきながら、自分だってうろうろしてるじゃない」
「これは、あれだ。……そうだ! 考え事をしてるんだ。そう、そう。だから今は座れないな」
結局俺たちはこの後もうろうろし続けていた。
「皆さん、何をしているんですか?」
「!?」「は、ははは」「えっと……」
そろそろ疲れ始めたな、と思った頃に扉が開き、ソフィが入ってきた。
いきなり入ってくるのはやめてほしい。俺のガラスのハートが爆散する。
「お父さんが『お金なら有り余ってるからいくらでも持っていくといい』といってくれました」
ここの家、どうなってんだよ。
「そのかわり、皆さんに一度会ってみたいと言っていましたよ」
大貴族が俺たちにあってそうするんだ?
「あ、特にミナトさんには会ってみたいと言ってました」
「は? 俺?」
いかがでしたか?
ここまで高い壺が駆けだしのギルドにある理由は分かりませんが、それは二次創作ということで目をつぶっておいてください。
誠に申し訳が立たないことですが、これからも休日は投稿できない可能性があります。その場合、事前にその前の回でお知らせさせていただきますので、ご了承ください。
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