言い訳をさせていただけるならば、里帰りやらなんやらが重なって……
……まあ、とにもかくにも本編どうぞ
街の正門前にいたのは首無し騎士の『デュラハン』と、その仲間であろうアンデッドたちだった。
おそらくは、この前街にやってきたというあの魔王軍幹部だろう。
デュラハンは、射殺すような勢いで俺……ではなく俺の前に立っている和真とめぐみんを睨みつけた。
流石は魔王軍の幹部。デュラハンの強すぎる眼光に、和真はビビりまくっていた。
そして、魔王幹部が口を開く。
「なぜ城に来ないのだ、この人でなしどもがあああああっ!」
……えっ?
前回、アクアが治した呪い以外何かあったのだろうか?
幹部様は相当お怒りのご様子だった。
なけなしの勇気と男のプライドを振り絞ったのだろう。和真はめぐみんを庇うように進み出て、デュラハンに問いかける。
「ええっと……。なぜ城に来ないって、なんで行かなきゃいけないんだよ? 後、人でなしってなんだ。もう爆裂魔法を撃ちこんでもいないのに、何をそんなに怒ってるんだよ?」
その言葉を聞き、更に激昂するデュラハン。
和真とデュラハンの言い合いは更にヒートアップしていく……!
ということで、和真がデュラハンと口論している間に、俺はめぐみんを呼ぶ。
「なんですか、ミナト?」
「お前って、爆裂魔法が使えるんだよな」
「もちろんですとも! 我が名はめぐみん! アークウィザードを生業とし……」
「今はそんな前口上を言っている暇はないから! ……めぐみん。お前は最高に格好良く爆裂魔法を撃ちたいか?」
俺の問いに、めぐみんはきょとんとした顔になる。
「私たちの力で、最高の爆裂魔法、撃たせてあげるわ!」
「任せてください、めぐみんさん!」
「微力ながら、あたしも協力するよ」
フィーネたちの言葉にますます首を傾げるめぐみん。
さあ、イッツアショウタイムだ。
〈三人称SIDE〉
「おい、紅魔の娘はどこへ行った?」
「何言ってんだ? めぐみんならここに……あれ?」
カズマとデュラハンは、キョロキョロとあたりを見回すもめぐみんの姿は見当たらない。
それに、ミナトたちの姿もないようだった。
「あいつら、どこいったんだ? こんな大事な時に……」
「良いじゃない。女神である私がいれば、こんなへっぽこアンデッドなんてイチコロよ!」
カズマは相変わらずなアクアを見て、深くため息をついた。
(あのアンデッド達はめぐみんに一掃してもらおうと思ってたんだが……あとで説教がいるっぽいな)
カズマには、めぐみんがピンチ、という発想は無いのだろうか。
いや、あったとしてもその発想をするのであれば人間的にどうかと思うが。
「お、おい、あれを見ろ!」
冒険者たちから上がる、驚きと喜びの声。
それもそのはず、冒険者たちの目の前でデュラハンの配下・アンデッドナイトたちが見えない何かに引き裂かれ、燃え上がり、倒れ始めたのだ。
「お、おい。この攻撃、本当に俺たちにとって安全なのか……?」
地面をえぐりつつ敵を滅する攻撃を見て、冒険者の一人がふと呟く。
その一人の発言を受け、冒険者たちは再度アンデッドナイトたちの方をうかがった。
アンデッドナイトを切り裂いた攻撃の余波が衝撃波となり、冒険者の隣を通過。
そして……
「い、いやああああ!! 外壁がああぁぁあああ!!!!」
ガラガラガラガラ、とあまりにも分かりやすい擬音をたて、街を守る壁の一部が崩落した。
〈湊SIDE〉
ヤ、ヤバい……
これはやりすぎた。
「おい、ソフィ。もうやめとけ」
「い、いえまだやらせて下さい! ここまで血の出ないものと戦える機会は貴重なんです!!」
ソフィっておとなしそうに見えて実は情緒不安定なのか?
「ああ、もう分かった。だけど、くれぐれもさっきみたいな街に向けた攻撃はやめろよ」
「はい、もちろんです!」
現在俺たちは、フィーネの付与魔法で強化されたクリスのスキル『隠密』で姿を隠し、これまたフィーネの付与魔法で強化された自身の攻撃でアンデッドナイトたちを着実に倒していた。
「
もっとも、アンデッドナイトたちの群れの中にいるという恐怖にフィーネの魔法は今日も限界突破だが。
今更ながらモンスター恐怖症なのに冒険者になったフィーネの気がしれない。
「あの、ミナト。私は何をしたらいいんでしょうか」
「お前は詠唱終わったらそこらへんで休んでてくれ。最高のタイミングで撃つんだろ?」
「ええ、もちろんですとも。我が最強魔法を撃つべき時になったら呼んでください」
めぐみんってリアルに爆裂以外何もできないんだな。
「おっと今失礼なことを考えましたね。紅魔族は頭がいいんです。そして、売られたケンカは絶対に買います」
「ああ、悪かった! 悪かったからこっちに向けて爆裂魔法を撃とうとするな!!」
爆裂魔法はシャレにならん、と全力で止めに入る
そんな俺を見てめぐみんはふふっと笑う。
「何がおかしい……!」
「えっ。いや、そんなガチなムードで来られるとこっちも困るんですが」
「いや、お前こういうの好きかなあ、と思っただけだけど」
「そ、そうですか。いえ、ミナトとカズマが似てると思っただけですよ」
「ふざけんな」
「い、今のは本当の意味でマジでしたね!?」
「……疲れる。特にめぐみん」
「大変だね、ミナトも」
「ああ、分かってくれるのはクリスだけだ……!」
和真? ハハハご冗談。あいつは別だ。
俺はめぐみんとまともにしゃべったら疲れる、といっただけであってあいつはまともじゃない。なにがって、コミュニケーション能力とか、ニートスキルとかその他諸々。
「貴様ら、良くも俺の配下を……!」
「あ、ようやく気付いたのか」
「あたしの盗賊スキルも捨てたもんじゃないね」
体を小刻みにプルプルと震わせながらこちらを睨む首無し騎士、デュラハン。
異変に気づいてから三十分。
駆けだし冒険者の隠密にしてみればかなり、いや、とんでもなく持ちこたえた方だろう。
「姿を消してちょこまかちょこまかと……! うっとうしい!!」
「そうでもしないと勝てないだろ!」
「ククク、まあでもこうして見つけたからには……」
「まあ待て、お前と戦うのは俺じゃない。今だ、めぐみん!!」
俺とクリスは後ろに立つめぐみんに道を開け、格好良く撃たせるといった手前、風の魔法のオプションも付ける。
めぐみんとデュラハンは一対一、二人で向かい合った。
「ほう、紅魔族の娘。貴様が相手をすると?」
「我が名はめぐみん! 紅魔族随一の魔法の使い手にして、爆裂魔法を操りし者! 魔王の幹部、ベルディアよ! 我が力、受けてみるがいい!! 『エクスプロージョン』ッ!!」
「フィーネ、今だ!」
「ええ、
そうして、めぐみんから放たれた爆裂魔法は、
「え、ちょ、ま」
そのままアクセルの街中央門をも巻き込んで、
「ちょ、ヤバくないか?」
「爆裂魔法って……」
盛大にベルディアを消し飛ばした。
いかがでしたか?
とりあえず、こういう形に収まりました。
ダクネスの出番がなく、アクアが何もやらかしてないのは、個人的に失敗したと思っております。
原作二巻からは、もっとダクネスとの絡みを増やします。
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