前書きに書くことがなかなか見つかりません
それでは、本編どうぞ
「あ、きたきた。おーい、ミナトー! ……ってその人誰だい?」
店に戻ると、クリスが駆け寄ってきた。
どうやらちょっと遅かったらしい。
「なんかパーティ組みたいって言われたから連れてきた」
「ど、どうも。フィーネです」
「へえ、この子、職業は?」
そういや、聞いてなかったな。
「フィーネ、お前の職業は何なんだ?」
「ハイエンチャンターよ。一応これでも上級職」
ハイエンチャンターってなんだろうか。
「……ミナト、一応言っとくけどハイエンチャンターっていうのはエンチャンターの上位互換よ。一応軽い精霊術と剣術くらいは出来るけど、どっちかというとサポート職だから」
「ハイエンチャンターなんだ。珍しいね。エルフみたいだからエレメンタルマスターかと思ったんだけど。フィーネ……だったっけ? あたしはクリス。よろしくね!」
「なあ、ずっと気になってたんだけど、フィーネはエルフなんだろ? もしかして、俺より年上だったりすんの?」
エルフは長寿で、年をとってもそれほど顔が変わらないとか聞くけど。
「うーん、たぶんないと思うわ。私、まだ十四歳だし」
「え? 十四歳なのに冒険者になりに来たのかい?」
何かおかしいんだろうか。
クリスは目を見開いてフィーネに質問していた。
「まあ、どうでもいいからクエスト早く行こうぜ」
「そ、そうだね。って、ミナト、コレ装備と杖!」
「おお、サンキューな、クリス!」
さあ、どんな装備なんだ……って。
白スーツじゃんか、コレ。
杖はまともだけど、コレじゃ白くしただけのとあるタキシードの仮面だ。……いや、仮面は付けないけど。
「まあいっか。じゃあクエスト行くか!」
「分かったわ! 私、クエストに出るのは初めてなの!」
「それじゃ、レッツゴー」
「おー!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
――街の外・巨大平原
青空の下、俺たち三人は、大量に湧いて出た巨大なカエルと相対していた。
「ごめんなさいごめんなさい、私のせいで……」
フィーネは俺の背中に顔をうずめ、必死に謝っていた。
フィーネが謝っているのにはわけがある。
彼女、なんとカエルが大の苦手だったらしいのだ。
というか、モンスターの姿形が気持ち悪すぎて、ほとんどのモンスターは見たくもないらしい。
……おい、なんで冒険者になったんだよ。
そんなフィーネの事情で、一匹目のカエルが顔を出した瞬間に、自分の剣に爆発を
ハイエンチャンターってすげー、と思う間もなく囲まれたってわけだ。
そうだ! 俺の動物と会話できる能力って、こういうときの為に使うんじゃないのか!?
「ゲコッ、ゲコゲコッ(お前ら、話を聞け)」
『ゲココ、ゲコゲコゲコ(腹減った、お前ら食う)』
「ゲッコゲコッコゲコ(いいから話聞け)」
『ゲココ、ゲコゲコゲコ(腹減った、お前ら食う)』
うわっ、こいつら理性ねー!?
「ねえクリス、ミナトの馬鹿はこの大変な時に何遊んでんのかしら」
「さ、さあ、私にもよく分からないかな……?」
「いや、距離とるのやめてくれ! そう言うんじゃないから!」
ああもう、今は誤解といてる暇はない!!
「クリス、なんとかならないか!?」
「こんなに大量にいるとあたしじゃちょっと無理そう……ごめんね、ミナト」
「いや、クリスはよくやってくれたし、大丈夫だ」
十匹出たカエルのうち、三匹を盗賊スキルで封殺してくれたし。
そんなことを考えている間にも、残った七匹のカエルはじりじりと近寄ってくる。おそらく距離は十五メートルくらいだろうか。
クソッ……どうしたら……?
「そうだ、『錬金』!」
効果不明な自分のスキルを思い出し、とりあえずスキルを使ってみる。
俺が唱えたその瞬間、俺が踏んでいた土くれが、剣に変わった。
何だかこういう展開はいいな、なんだか主人公みたいで。
「お、おぉー! すげー!」
でも、ここで問題が発生する。
「……俺、筋力のパラメータ、他の人より低いんだけど」
「ウソでしょ、こういうところはキミが何とかしてくれるシーンじゃないの!?」
いやはや、全くその通り。申し訳が立たないな、こりゃ。
どうしたものかと迷っていると、震えていたフィーネが立ち上がり、得意気にこう言った。
「それなら私に任せなさいよ! 『
放たれたその付与魔法は、俺に当たって淡く光った。
なんだか、いつもより体が動く気がする。
「よし、行ってくる!」
カエルの前に立ち、手に持った剣を一振り……
その瞬間、ズドコオオオン、と音が響き渡り、半径十メートルにクレーターができた。
「……いや、これ、筋力上がりすぎじゃね?」
結局、俺たちの初クエストは、俺の剣一振りにて終わった。
その時……
「ああああああああ! 助けてくれ! アクア、助けてくれえええええ!」
「プークスクス! やばい、超受けるんですけど! カズマったら、顔真っ赤で涙目で、超必死なんですけど!」
先ほど別れたアクアと和真がジャイアントトードと戦っていた。
どうも、和真はカエルに追われているようで、逃げ回る。
「アクアー! アクアー!! お前いつまでも笑ってないで助けろよおおおおおお!」
「まずは、この私をさん付けするところから始めましょうか」
「アクア様ー!」
必至だな。
「……俺らも加勢しよう」
「え、いや、またカエルのとこにいくの嫌なんだけど!」
「ミナト、知り合いかい?」
「ああ」
とりあえず、和真に借りてた千エリスの貸しを返せそう。
「よし行くぞ!」
「おおー!」
「え、私嫌よ、いやああああああ!」
三人の気持ちを(無理矢理)合わせて、和真の方を振り向くと、カエルが青いものを食っていた。
というか、アクアを食っていた。
「あいつ、食われんなよ!!」
俺と仲間たちは、そのカエルに向かって駆け出した。
「ぐすっ……うぅ……ありがとうね、ミナト……っ!」
アクアを助け出すと、あられもなく泣きじゃくっていた。
「すまん、ミナト。うちの駄女神が……。お、おいアクア、しっかりしろ……、その、今日はもう帰ろう。請けたクエストは俺たちの手には負えない。もっと準備を整えてから挑もう」
和真がなだめるも、アクアはカエルの方を恨めしげに見つめ、呟く。
「……女神が、たかがカエルにここまでの目にあわされて、黙って引き下がったら、信仰心なんてダダ下がりよ!」
アクアは、少し遠くにいるカエルめがけて走りだした。
「ねえ、あの人馬鹿なの?」
「……否定はしない」
フィーネと話してるうちに、アクアは拳に白い光を宿らせ、カエルの腹に殴りかかった。
「神の力、思い知れ! 私の前に立ちふさがったこと、そして神に牙を剝いたこと! 地獄で後悔しながら懺悔なさい! ゴッドブローッ!」
クリスの話だと、ジャイアントトードに打撃攻撃はほとんどダメージがないんだとか。
光を放ちながらカエルの腹にぶよんとめり込んだアクアの拳は、やわらかく跳ね返った。
カエルは、何事もなかったようにアクアを見おろし……。
「……カ、カエルって、よく見ると可愛いと思うの……ひゅぐっ!?」
「「うおおおおおおい、アクアー!?」」
俺と和真は、本日二度目になる捕食を経験したアクアを助け出し、街へ戻ることにした。
いかがでしたか?
クリスの口調が掴めません……
ご意見、感想、誤字脱字など、お待ちしております