加速する太陽   作:サカマキまいまい

11 / 17
1話あたりの字数が減ったせいで、二章が遠のいていくー。


REVENGE

━━━━肉体活性レベルD。装着者の生存を優先。マスクドフォームへの移行準備開始。

 

 

(マスクドフォームだと?)

 

━━━━鎧を装着した状態がマスクドフォーム。外した状態がライダーフォームです、ロード。

 

(あの鎧は着脱を可逆的に行えるのか………。もっと早く言え)

 

━━━━申し訳ありません。では、マスクドフォームへ移行します。

 

(……………………)

 

 

 

━━━━提言。一度、森の中に撤退しましょう。あのワームは鈍い。攻撃を受けるのは最大でも三回。攻撃に耐え、焦れたワームが地面から上がってきた時にカウンターを狙えば勝機はあります。

 

『いや、それはしない』

 

━━━━理解不能。貴方は緊急時の優先事項を捉え違えている。あそこにいる一般人を庇って貴方が死ねば、二つの命が失われる。貴方が生き残れば最低でも一つの命は救われる。ここ危機的状況下で、どちらが賢明かは明白。

 

 

『なる程な。そういう事か』

 

━━━━???

 

 

(俺を主とするならば、俺に従え)

 

━━━━家臣とは主を盲目的に崇めるものではない。私はワームに対抗する為に作られた兵器、マスクドライダーシステム00のメインプログラム。私の存在意義はワームを殲滅すること。その為に貴方に従っているに過ぎない。

 

 

━━━━ここで貴方に死なれては我々の未来はない。

 

(ならば安心しろ。俺は既に、この手に未来を掴んでいる)

 

 

………………………………………………………………………………………………。

 

 

 

━━━━理解。確かにその推測が正しければ、上手くいくでしょう。では?

 

(ああ。いくぞ)

 

━━━━了解。思考パターンをマスクドフォームに再調整。アーマーマテリアライズ開始。

 

━━━━準備完了。

 

 

━━━━Put On………………

 

『プット・オン』

 

 

 

 

◆◆◆

 

時間は少し遡り、ゼロ号がライダーフォームで戦っていた頃。ZECTの研究者達はそれを食い入るように見ていた。

 

 

ギギギィン!

 

大振りなワームの一撃を腕の装甲で受け流し、前によろめいたワームの足を刈取る。

 

ショートした回路がバチバチと火花を散らした。

 

その腕をちらりと見て、ゼロ号はよろめいたワームの背中に火花を散らす腕を押し当てた。

 

バチィィン!!

 

『ギギィ?!』

 

「この短時間であそこまで使いこなすか………」

 

モニター越しにそれを見ていた研究者達が感嘆の声を上げる。優秀な人材を集め、青年期から厳しく鍛えられたトルーパーズの中の、精鋭中の精鋭であるシャドウのメンバーでさえ、試作機を使いこなすのは不可能だった。

 

起動実験での死傷者は53人。200人いるシャドウの中でマスクドフォームまで行けたのはたったの3人だった。その3人でさえ、鎧の重みとキャストオフでの反動にその命を散らした。

 

故に、試作機はこう呼ばれる。

 

UNTOUCHABLE・DAY(イカロスを焼く黒き太陽)、と。

 

 

それをキャストオフの衝撃に耐え、ライダーフォームまでも使いこなす装着者の素性に全員の関心が集まる。

 

「それにこの結果も非常に興味深いですね。………一番モニターに出します」

 

3Dグラフィックで描かれたゼロ号の全身が所々点滅を繰り返している。

 

「これは?」

 

「ライダーシステムの活性する様子です。初めに中枢部が最も活性化し、その後末端部に広がっている」

 

「つまり何が言いたい?」

 

焦れたように尋ねる三島に、研究員が慌てて答える。

 

「つまり装着者とのシンクロが上手くいっているということです。しかも、システムが先導する形ではなく、装着者がシステムを引っ張って行く形で。こんな結果は初めてです。━━━━マズイッ!」

 

ドサッ

 

モニターに、地面に伏したゼロ号が映る。

 

「損傷度大!戦闘開始から十五分経過しました!」

 

研究員達が祈るようにモニターを眺める中、なんとかゼロ号は立ち上がった。

 

『プットオン』

 

━━━Put On……………

 

煌めく銀色の氷がゼロ号の周りをぐるぐると回転しながら、ゼロ号を包むように中心に集まり、結合した。

 

ほっと皆が息をつく。

 

「もう、プットオンも出来るのか…」

 

「成程、いい判断だ。これ以上のダメージは命に関わるだろうからな」

 

 

「だが、勝てるのか……………?」

 

ぽつりと一人がそう零した。

 

皆の視線が集中したのを悟った男が口から泡を飛ばしながら怒鳴った。

 

「だって、さっきはあの姿で手も足も出なかったんだぞ!ライダーフォームでは命に関わると怯えたのだろうが、これではどうせ………」

 

「それは………」

 

男のマイナスな考えを誰も否定出来ず、俯く。

 

そんな彼らの頭上で声がした。

 

 

『なる程な。そういう事か…………』

 

透き通る光が放たれ、一瞬だけあたりを照らすと闇に消えた。現れたのは重厚な鎧を身に纏い、立ち上がる漆黒の戦士。

 

 

はっとモニターを見上げた彼らが見たのは、鎧の残滓が氷の様にきらきらと舞う中、ゆっくりと立ち上がったゼロ号マスクドフォームの姿だった。

 

 

 

 

 

ウィィーン、ガシャン

 

ずしりとした重みが天道の体全体にかかった。圧迫された血液が行き場を求め、鎧の隙間から吹き出した。

 

━━━━マスクドフォームへの移行完了。異常は見られません。装着者の意識レベル、アラート。

 

『ぐっ………』

 

右手にクナイガンを掴み、変形させた。

 

━━━━クナイガン、ガンモードスタンバイ

 

 

チュインチュインチュインチュイン!!

 

前方の地面に射線で弧を描く様に掃射した。

 

 

ぴしり

 

 

 

 

 

 

 

━━━背後にワームの反応あり。

 

『ああ、掛かったな。━━━キャストオフ』

 

くるりと背後に向き直ったゼロ号は、腰を下げ重心を低くし。脱いだ装甲を大地へぶつけた。

 

 

 

ドオンドォンドオン!!

 

 

「ギッ?!」

 

今まさに地面から飛び出そうとしていたワームは上体を出したところで、痙攣し動きを止めた。

 

隙だらけにの腹に思い切り蹴りを叩き込み、前方に吹き飛ばす。

 

 

ドシャ

 

 

砂袋が地面に叩きつけられたような音が鳴り、ワームが転がった。

 

 

 

 

 

 




ポケモンのサン、ルナ が楽しみで仕方ない今日このごろ。

因みに僕はやれてなかったXをプレイ中です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。