妙「1年で随分とかっこよくなってたじゃない!」
ミ「良かったじゃない、銀子。」
銀「……。」
入学式も終わり、1年生は下校の時間。しかし、教室には部活動見学をするために残っている生徒がたくさんいた、……ほとんど女子生徒。
3人もその中の1人だった。
妙「銀子?どうかしたの?具合でも悪い??」
入学式が終わってから、銀子の様子がおかしい。
銀「いや……、その……。」
ミ「!!もしかして、龍くんがかっこよくなり過ぎて、心配になっちゃった?」
銀「なっ!?!?」
図星で焦る銀子。
妙「あー!!なるほどね。嫉妬してるんだ。」
銀「ばっ、ばか!そんな事ないから!!」
そんな銀子の否定も虚しく、笑い出す2人。赤面する銀子。
確かに、少し嫉妬していたのもあるが、何よりもかっこよくなり過ぎてて、さらに心配になっていたのだ。
銀「はぁ……、帰ろっかな…。」
妙「なんでよー、剣道部の見学行きたくないの?」
銀「だってぇ……、、、。」
3人は中学生の時から、剣道部のマネージャーをやっていた。そこの部員に、自分たちの彼氏がいたのだ。
銀「大体!まだ、剣道やってるかなんてわかんないじゃん!」
ミ「やってるわよ。あの4人ずば抜けて上手かったじゃない。」
妙「そうよ。1年生の時から、3年連続で全国優勝しちゃうんだから!」
沖田兄弟、土方、近藤は、1年生の時からレギュラーを勝ち取り、見事三連覇を果たしている、伝説を残した代だった。
女子の意見としては、やってなかったら勿体ない、というのが一致の意見だった。
妙「早く、放課後にならないかしら……。」
ミ「なんやかんや言っても、兄さんに会いたいのね。」
妙「ちっ、違うわよっ!私はただ、皆の剣道姿が見たいだけよ!」
銀「近藤くんの?」
妙「~~~~~~~~~っっ///」
そんな女子トークで盛り上がっていると、
?「あの、君らも剣道部に見学に行くんすか?」
妙「えぇ、そうよ。」
1人の女子生徒が話しかけてきた。
黄色い……というより、金髪?のくせっ毛のある子だった。
?「あの……あたしも一緒に行っていいっすか?その……、同じ中学の人、いなくて……。」
銀「もちろん!一緒に行こう!」
元々かなりフレンドリーな性格の銀子に加え、よってきた友達を拒絶するような3人ではない。
それに、話しかけてきてくれたことが、何よりも嬉しかった。
妙「一緒に行きましょ。私、志村妙です、よろしく。」
ミ「近藤ミツバと言います。仲良くしてくださいね。」
銀「坂田銀子!名前は??」
ま「あっ、来島また子と言うっす。その、よろしくっす!」
ちょっと不思議な話し方の来島。そんな来島を、3人はすぐに気に入った。
妙「またちゃんって、どこの中学校出身?」
ま「えっ、……あっ、空賊高校ってわかるっすか?」
銀「空賊って、あの空賊!?」
ミ「同じ地区だった、いっつも決勝で戦ってた所よね?」
妙「ってことは……、高杉くんの所??」
ま「晋助様を知ってるんすか!!!」
突然、大きな声を出したまた子に、驚く3人。
ま「あっ……、ごめんなさいっす。」
銀「いいって!で、また子は高杉を追いかけてここに来たの?」
ま「そっ、そうっす!まぁ、晋助様はあたしのこと知りもしないと思うんすけど。」
妙「へー、、、またちゃんは高杉くんのこと好きなんだ?」
ま「へっ!?!?」
ミ「そういう事よね。また子ちゃん、純粋ね。」
わかりやすい反応をするまた子に、笑う3人。
似ているものは集まる、ってよく言うけど本当に集まった。
――――キーンコーンカーンコーン
教室にいた女子生徒が、すごい勢いで出ていく。
銀・ミ・ま「!?!?」
妙「とりあえず、行きましょ!」
教室を出て、武道室にむかった4人。
ミ「……すごいね。」
銀「ここでも、こんなんなっちゃうんだ。」
武道室の前は、大量の女子生徒で溢れていた。
ま「これって……、マネージャーになれる確率低くないっすか!?」
銀「確かにっ!それは、やばいよね!?」
妙「まぁ、仕方ないことよ。高杉くんもイケメンだし、5人揃っちゃったら、こうなるわ。」
何となく納得している4人。
「来たわよっ!!」
「「「「「「「キャーーーー!!!」」」」」」」
――――ここには芸能人でもいんのか!!
というぐらい、うるさくなる廊下。
でもそれが、彼らが来た合図。
ミ「……これじゃあ、見えないわね。」
銀子とまた子も心配になってくる。
妙「大丈夫よ。ちゃんと連絡しといたから。」
「「「???」」」
妙の言葉に、3人は首をかしげる。
すると、声が聞こえてきた。
高「ったく、何でこんないやがんだ。」
総「まったくでさぁ、土方さん何とかしてくだせぇ。」
土「そりゃあ、無理な願いだな。てめぇがなんとかしろ。それよりも、こん中から見つけれんのか?どこにいる、とか書いてねーのかよ。」
近「頑張って見つけて。としか書いてない。だが俺は見つけるぞ!お妙さーん!!どこですかーー!!!」
突然叫び出す、3人には聞きなれた声。
ずっと聞きたかった声がそこにあった。
ミ「十四郎さん……。」
ま「晋助様……。」
妙「近藤くん……。」
周りの女子生徒でかき消されてしまうような、小さな声。
それでも、
土「おっ、見つけた。」
近「お妙さーーん!見つけましたよぉぉ!!」
高「飛びつくんじゃねぇぞ、このゴリラ!!」
その声を聞き取ったように、こちらをむく。
飛び蹴りをくらう、近藤。くらわせる、高杉。呆れてため息をつく、土方。
総「てめーら!!俺に全部押し付けんじゃねーよ!!」
置いてかれる、総悟。
ずっと見てた、呆れるような光景。
そんなバカな奴らが、たくさんの女子生徒をかき分けて、自分たちの方にむかってきていた。
土「よっ、久しぶりだな。」
近「みんな、女になったなぁ。」
高「お前、来島か?随分と進化したじゃねぇか。」
土「おめーらセクハラ発言だぞ……。」
ここは学校。公共の場。後ろにはたくさんの女子生徒。
わかってる、ちゃんと理解してる。……だけど
――――ダッ!!!
土・近・高「うぉっ!?」
――――ギューッ!!!
ミ・妙・ま「会いたかった(っす)!!!」
抑えられなかった。
突き飛ばされてもいいから、早く触れたかった。しかし、
土「おぅ……///」
近「俺もですよーー!お妙さんっ!!」
高「ん。やっぱてめー、変わったな。」
だれも振り払うことなく、受け入れた。
銀「あのー、、、すっごく見られてるけど、大丈夫??」
その一言で、全員がこっちに戻ってくる。
土「とっ、とにかく!中に入れっ!おめーらも、廊下邪魔だから、全員中に入れ!!」
「「「「「「「はいっっ!!」」」」」」」
そう言って、テキパキと動き出す3人。
総「あいつら……、、、ぜってーぶっ殺す!!」
銀「総悟先輩、大丈夫ですか?」
そこから少し離れた場所で、既にぐったりしている総悟。女子たちから解放されている所に、銀子がやって来た。
総「んぁ?おめー、もしかして銀子?」
銀「そうですけど……、お久しぶりすぎて、分かりませんでしたか?」
総「いや……、その、変わりすぎてて、わかんなかったでさぁ。」
銀「??」
総「龍が羨ましいぜぃ。」
どうして急に彼氏の名前が出てくるのか、何が変わりすぎているのか、銀子にはさっぱりわからなかったが、
銀「あの、、、その龍はどこにいますか?」
自分の友達の彼氏は見つかったのに、どうしても龍だけ見つけられなかった。
銀「もしかして、もう一緒にいたりしてないですか?」
総「いーや、俺ら5人いっつも一緒にいるぜぃ。」
銀「??」
総「あいつなら、もう帰ったんじゃねーか?」
銀「えっ!?」
驚く銀子。部活をサボったのか、と聞いてみると、
総「違いまさぁ。あいつは剣道部じゃないんでぃ。あいつは帰宅部でさぁ。」
銀「はぁ!?」
総「剣道は、中学でやめましたぜぃ。」
銀「うそ……。」