――戦いは終わった。
第一特異点、フランスを舞台に繰り広げられた聖杯戦争は辛勝にもカルデアの勝利で収める事が出来た。竜の魔女を名乗るジャンヌ・ダルク・オルタと彼女を作り出した真の聖杯保持者であったジル・ド・レェを見事打ち倒し、特異点は修復へと向かう。
「これで、終わったんだよね……?」
「はい、先輩。無事聖杯を回収しました。これでこの特異点での
長きに渡る死闘の末か、信じられないように呟くカルデア最後のマスターである藤丸立香の言葉に、彼女のサーヴァントであるマシュ・キリエライトは笑みを浮かべて肯定した。
『立香ちゃん、マシュ、二人共お疲れ様。もうじき時代の回収が始まるから、レイシフト準備をしてくれ』
「了解ですドクター」
「もう、行かれるのですか?」
聖杯を回収して事により目的を果たした事から、彼女達のサポートであるロマニ・アーキマンが通信越しに言い、それを訊いたこの特異点において長く協力してくれたジャンヌ・ダルクは悲しむように目元を伏せながら尋ねる。
「うん、私達にはやらなきゃいけない事がまだ残ってるから」
「そうですか……なら、ご武運を。貴方の旅路が幸福でありますように」
そう告げて、まさに聖女のようにジャンヌは微笑んだ。同性でありながら立香が見惚れていると、同じく最後まで力を貸してくれたサーヴァントであるランサーのサーヴァント、エリザベートとバーサーカーのサーヴァント、清姫が別れの挨拶に近づいてくる。
「あらあら、
「き、きよひー!? 浮気って何のこと!? というか近い近い近い! そんな顔に近づいたら当たっちゃうから!?」
「ええ、旦那様が他の人に浮気してしまう前に先に頂いておこうと思いまして。ささ、旦那様(ハート)」
「だ、駄目です先輩! 最低です!!」
「私なにもしてなのよ!? というか同性だからね!?」
「ちょっと! 私を無視してんじゃないわよ!」
女三人寄れば姦しいとか何とやら、それが四人も集まれば騒がしくなるのは必然で――故に、誰もその異常事態に気付くのが遅れてしまった。
『待った皆! 聖杯に急激な魔力反応! これは――聖杯が誰かの願いに反応してる!?』
「えっ――」
「そんな――ッ!?」
Dr.ロマンの通信に慌てて皆が聖杯のある方へ振り向けば、そこには爛々と輝きをましていく聖杯の姿が。立香は慌てて手を伸ばすが、その手が届く僅かな瞬間、聖杯はまるで誰かに引き寄せられたように忽然と姿を消した。
「聖杯が――!?」
「ドクター! 聖杯の反応は!?」
『ああっ! こちらではまだ聖杯の反応は消失しちゃいない、今現在地を割り当ているからって……うぇえぃっ!?』
「何事、ロマン!」
突如素っ頓狂な声を上げたロマンに立夏が問い質すと、ロマンは相変わらず慌てた様子で詳細を述べる。
『サーヴァント反応だ! この霊基は……嘘だろ!? ライダー、ファブニールだ!』
「―――!!」
その言葉に、一同は息を呑む。
知っているからだ、彼等は相手したファブニールというサーヴァントが如何に厄介であったかを。
ライダーのサーヴァント、ファブニール。
それはこの特異点でジャンヌ・オルタが呼び出したサーヴァント。本来ならば竜種として呼ばれるはずだったのだが、どういうことかファブニールの霊基を持った疑似サーヴァントとして召喚されたサーヴァントだった。
だが、その戦闘力は嘗て滅ぼしたジークフリートでも嘗て以上と言うほどの実力を秘めており、且つその戦略は本能で動く竜とは比べものにならないほど残虐で、容赦がないものだった。
このフランスの特異点において、被害の八割は彼が引き起こしたものと言っても過言ではない。
だがファブニールは確かに倒したはずなのだ。ジークフリート筆頭に全サーヴァントが命を賭して何とか打ち倒した怪物。確かに倒しても消滅しなかった事は驚きだったが、確かに心臓を潰したはずだ。
それなのに――
『な、なんだこれ!? おかしいぞ! ありえない!!』
モニターで監視し続けていたロマンが声を震わせながら見た現実を否定するかのように喚く。
「どうしたの、ロマン?」
「霊基の格がどんどん上がっていってるんだ! この上昇率……これは、もう英霊の枠を超えている! これは……」
震える声が絞り出した現実は、どうしようもない悲劇だった。
「――もはや、神霊の領域だ!」
◇◇◇
ここで一つ、ある話をしよう。
とある平行世界、月で開かれた聖杯戦争において、ある女が世界を滅ぼす神となった。その相手を倒すためにあるマスターとサーヴァントは奥の手を使った。
その奥の手の名前は、神話礼装。サーヴァントの霊基を破壊し一度だけ潜在能力を解放し神霊の領域まで届かせる方法である。
これを先に話した上で言おう。即ち、サーヴァントは本気になればそれほどの力を解き放つことができるのだ。
「天昇せよ、我が守護星――鋼の
断言しよう、ファブニールは確かに死んだ。核は砕かれ、先ほどまで屍だった。だが忘れてはならない――彼は疑似サーヴァント。即ち、ファブニールではない彼は人間だったのだという事を。
ファブニールは死に――裏返る。
サーヴァントは死に、サーヴァントではない誰かが蘇る。サーヴァントという
「美しい――見渡す限りの財宝よ。 父を殺して奪った宝石、真紅に濡れる金貨の山は、どうして此れほど艶つやめきながら、心を捉えて離さぬのか。
煌びやかな輝き以外、もはや瞳に映りもしない。誰にも渡さぬ、己のものだ
毒の息吹を吹き付けて、狂える竜は悦に浸る」
悪竜は死に絶え――目覚めるは、英雄殺しの魔剣。
「その幸福ごと乾きを穿ち、鱗を切り裂く鋼の
巣穴に轟く断末魔。邪悪な魔性は露つゆと散り、英雄譚が幕開けた」
人々を殺す怪物でありながら、英雄を殺す剣。三位一体の法則は此処に砕け散る。
括目せよ、英雄よ。
「恐れを知らぬ不死身の勇者よ。認めよう、貴様は人の至宝であり、我が黄金に他ならぬと。壮麗な威光を前に溢れんばかりの欲望が朽ちた屍肉を蘇らせる。
故に必ず喰らうのみ。誰にも渡さぬ。己のものだ
滅びと終わりを告げるべく、その背に魔剣を突き立てよう」
これこそ最悪の英雄殺しの怪物――邪龍にして魔剣、魔剣にして邪龍。
「
ここに、人類の範疇から逸脱した最新の怪物が誕生の産声を轟かせた。
◇◇◇
クラス:ライダー/バーサーカー
真名:ファヴニル・ダインスレイフ
性別:男
属性:混沌・悪
詳細:人理焼却に伴い生まれた擬似サーヴァント。
第一特異点でファブニールの疑似サーヴァントとして呼ばれたが、自我のほとんどをファブニールに封じられていたため敗北。その後、サーヴァントの器を弄って新たな霊基を獲得して復活する。
ステータス
筋力 A
耐久 A++
敏捷 B
魔力 E
幸運 C
宝具
『
対軍宝具 A
敵全体に大ダメージ&確率で呪い付与&攻撃力・防御力ダウン付与(3ターン)
クラススキル
狂化 B
保有スキル
戦闘続 A
自身にガッツ状態を付与(5ターン)&ガッツ発動時NPチャージ(20%)
自己改造 B
自身のクリティカル威力アップ(3ターン)&自身のスター発生をアップ(3ターン)
覚醒EX
自身のアーツカード性能をアップ(1T)&クイックカード性能をアップ(1T)&バスターカード性能をアップ(1T)&宝具威力アップ(1T)&攻撃力アップ(1T)
セリフ集
召喚「へえ、おまえが今回の雇い主かい? いいねえ、気に入った。さあマスター! いちょ本気になってみようやァ!!」
レベルアップ「カハハハハッ! いいぞ、もっとだ!
霊基再臨1「ほーぅ? なるほどなるほどねぇ……」
霊基再臨2「いいねぇ、こうやって身体を作り変えていく感覚はいつになっても堪らねぇなあ」
霊基再臨3「カハハハハ! もうすぐだ、邪竜の鱗を脱ぎ捨てて、今こそ俺は英雄殺しの魔剣となるッ!!」
霊基再臨4「さあ見せてくれ
スタート1「さあ本気で行こうや!」
スタート2「試してみろや、総てを賭けて!」
スキル1「もっとだ、もっと寄こせ!」
スキル2「足りないなァ!」
コマンド1「カハハハハッ!」
コマンド2「来い英雄」
コマンド3「俺を滅ぼしてみせろ!」
宝具カード「天昇せよ、我が守護星――鋼の
アタック1「どうした!」
アタック2「もっと本気になりやがれ!」
アタック3「こんなもんじゃねえだろおまえの本気はよォッ!」
エクストラアタック「さあ、今こそ覚醒してみせろ!」
宝具「
ダメージ1「ハハッ!」
ダメージ2「やるじゃねえか!」
戦闘不能1「まだ、だ……!」
戦闘不能2「真っ平御免だ……そうだろ、我が麗しの英雄よ……」
勝利1「どうして覚醒しないんだ?」
勝利2「黙って我らの餌となれ!」
会話1「恐れず進め、道は拓くさ。勇気と気力と夢さえあれば大概なんとかなるものだ!」
会話2「この命を燃やすことで世界に刻み込んでやるのさ。そうとも俺は、敗残者に目覚めて欲しいんだよッ!」
会話3「ああぁ、また会えた……やはりおまえは不滅の勇者だったんだなッ!
遅いじゃねえか、待ってたんだぜ? 勝手に消えてしまってよう……俺のことを置き去りにして逝くんじゃねえよ、なァ、英雄! 今度こそ最後まで、共に殺し殺され合おう。そうさ、邪悪な竜を討伐するのがおまえの宿命なんだからッ!
さあ、見てくれ俺を――光を砕く滅亡剣を。貴様のために本気で生きた証をすべて、今こそ余さず受け止めてくれェッ!」クリストファー所属時
会話4「お前が本当は出来る子で俺は心底嬉しいぜ、なあ
会話5「見つけたぜ我が麗しの英……雄……? まあ何だか違う気もするが俺の霊基がお前こそ
好きな事「好きな事? 勿論我が麗しの英雄に決まってる! アイツの背中に
嫌いな事「そうだな、限界だの何だの言い訳して本気を出さねえ奴等かな? 俺は信じてるぜ、誰しもが英雄のように輝けるってな!」
聖杯「願いが叶うねぇ……それなら誰しもが本気になれる世界ってヤツを願うか? 例えこの星を破壊することになってもなァ!」
絆lv1「いいねぇ、どこもかしこも本気で生きてきた英雄ばかりじゃねえか。実に食い応えがありそうだ」
lv2「どうしたマスター! 俺に首輪を付けるつもりならもっと本気になれ、限界なんざ越えてみなァ!」
lv3「勿論依頼は忠実にこなすさ、傭兵だからな。けれど、俺なりのやり方でやらせて貰うぜ?」
lv4「人の限界を知れだ? くぁひ、ヒヒ、カハハハハ! 面白れぇ事を言うじゃねえかマスター? 俺を見てみろ、限界なんざこの世には存在しないんだよ!!」
lv5「カハハハハ! 根競べか、マスター! おまえが諦めるのが先か、それとも俺が諦めるのが先か、いいねぇ、本気のぶつかり合いってのはこうじゃなきゃなぁ!」
イベント中「どうやら外では面白い事になってるようじゃねえか、マスター。いっちょ本気で行こうや!」
誕生日「カハハハハ! 愛でてえ日だなマスター! さあ、おまえも限界なんざ越えていこうぜ!」