夢幻機動ゼレイブ   作:コーキー

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第9話「大気圏の死闘」

大気圏に近い宙域で、戦いが始まった。

大気圏突破のための準備と、そのための時間稼ぎをするムーンライズ隊。

そしてそれを阻止しようと攻撃を仕掛けるコスモ・パイレーツ。

 

レーアの駆るカイメルの運動性にゼロは苦戦を強いられていた。

「ミオの奴を軽くいなすからどれほどの腕かと思えば、

 その程度とはがっかりだね!」

レーアはゼロを嘲笑するかのように言い放つと、カイメルの左腕に内蔵されているショックウィップをワンブ・ゼロに向けて射出した。

ワンブ・ゼロはプラズマ・サーベルを抜き、ショックウィップをかわそうとするが、重力に引っ張られ動きが鈍りかわしきれなかった。

ショックウィップは敵に巻きつけ高圧電流により機能不全を引き起こす武器だ。

味方の少ない現状で受ければ逃げる手立てはない。

重力に苦しむワンブ・ゼロに対し、カイメルは大型スラスターを複数装備し、

大気圏付近での戦闘に特化したカスタムを施されたため、

この環境でも高い運動性を維持できるのである。

ムーンライズにはそのような改造を施す物資が無く、

通常の宇宙用兵装で戦わざるをえないゼロとワカバには厳しい戦場だった。

「くっ!」

ゼロが反撃に転じようとした時、目の前をレールガンの弾がかすめていった。

「無様な格好だな、鈴仙!」

「ミオッ!!」

レーアに気を取られるうちに、ゼロはミオに背後を取られていた。

 

「当たれっ! 当たれーっ!」

ワカバはプラズマ・ガトリングガンのトリガーを目一杯引き、

サーディスに向けて乱れ撃った。

しかし、サーディスは流れるような動きで攻撃を回避し、

一瞬の隙をついてワカバに接近してきた。

「いだたきっ!」

サーディスがモーラ・グースのシールド・シザースを構える。

ワカバはとっさにスラスターを噴射するとともに、

頭部の左右に増設したプラズマガンポッドを連射しサーディスから離れる。

放たれたプラズマ弾をシールド・シザースでガードしたサーディスは

ハンドレールガンで牽制しながら嬉しそうにはしゃいだ。

「フフフ! 逃げまわる獲物ほどいじめ甲斐があるわぁ!」

「や、やられるもんかっ!」

ワカバは、気圧されないように叫ぶが、内心は死の恐怖に震えていた。

ユリを殺した相手と不安定な場で戦い合うという状況は

戦闘慣れしていないワカバにとっては想像以上のプレッシャーであった。

レールガンの掃射をプラズマ・シールドで防ぎつつワカバは体勢を整えた。

 

「大丈夫かな・・・・」

格納庫で自分の機体に乗っているパルスィがつぶやいた。

霖之助たち待機組は、降下後のトラブルに備えて各々の機体に乗り込み

いつでも発進できるように準備をしていた。

「二人を信じましょう、それしか今は出来ないわ」

「せめて宇宙用の高出力の装備があれば・・・・」

わかさぎ姫と霖之助のぼやきを聞きながら、レイセンは壁際に座り込んでいた。

宇宙パックを装備したゼレイブで発進すれば、ゼロとワカバを助けに行くことができる。

しかし、コックピットで止まらない手足の震えがそれを妨げるのだ。

ゼレイブの制御は難しいため、この不安定な状況で

レイセン以外が乗るのは自殺行為に等しいと、整備長から予め釘を差されていた。

レイセンは、自分の臆病さと不甲斐なさを呪った。

ブリッジではネイザンが大気圏降下のタイミングを慎重にはかっていた。

少しでもタイミングを逃せば、幻想郷に降下することは出来ない。

「降下開始まであとどのくらい!?」

「は・・・・あと5分23秒!」

あと5分がこんなにも長く感じるなんて。

ネイザンはそう思いつつゼロとワカバの無事を祈っていた。

 

ミオの駆るペリグヴァインとレーアの駆るカイメルの

2機に挟まれたゼロは防戦一方となっていた。

代わる代わる交互に攻撃してくる2機。

ペリグヴァインのレールガンをかわせばカイメルのショックウィップが

カイメルのプラズマ・ランチャーをかわせばペリグヴァインのアサルトランサーが襲いかかる。

ミオが新たに用意したアサルトランサーは回転するランス状の武器がついたレールガンで、遠近両用の携行武器である。

反撃を許さない攻撃の応酬を受けながらも、ゼロは勝機を待っていた。

「どこかに・・・・付け入る隙があるはず・・・・!」

しかし、その間にもワンブ・ゼロに

かわしきれなかった攻撃を受けたダメージが蓄積していく。

「ハハハハ! 無様だなあ鈴仙!」

ミオがその姿を見て嘲笑した。

 

「くっ! ゼロ少佐が危ないってのに!」

モーラ・グースの攻撃から逃げ回りながらワカバは叫んだ。

敵の腕前は自分よりはるかに上。

真正面からの殴り合いは圧倒的に不利である。

そんなワカバを見ながらサーディスは嬉しそうに声を上げた。

「あははっ! 鬼ごっこはいつまでやるのかな?」

「くっ!」

その時、レーダーに光点が3つ現れワカバの方向へ向かってきた。

コスモ・パイレーツの増援のワンブ部隊が接近していたのだった。

「今よ! サーディスが動くを封じている今のうちに赤いワンブを仕留めるのよ!」

そう叫びつつ増援達はモーラ・グースの脇をすりぬけ、

ワカバのワンブに向けレールガンを乱射した。

いきなり乱入を受けたサーディスは、苛ついた表情でシールド・シザースを持ち上げ、増援のワンブの内一機を掴んで言い放った。

「・・・・邪魔」

掴まれたワンブがコックピットごと両断された。

ワカバは断面からコックピットの中が見えたが、すぐに目をそらした。

その様子を見た増援は蜘蛛の子を散らすようにモーラ・グースから距離をとった。

「フフフ、聞き分けのいい子は長生きするわよ」

「な、仲間を殺したの!?」

「仲間・・・・? 違うね!

 私の仲間は、私だけだーっ!」

モーラ・グースがシールド・シザースを開き、ハサミの間にある銃口からプラズマ弾を発射した。

「くっ!」

ワカバはとっさにシールドを展開しプラズマ弾を防いだが、

その隙にモーラ・グースが目の前まで接近し、シールド・シザースを振りかぶっていた。

「速いっ!?」

「いっただき!」

ワカバが一瞬死を覚悟したそのとき、ワカバの目が真っ赤に染まり狂気の瞳が発動した。

その力によりシールド・シザースの動きが見えるようになった。

プラズマ・シールドを素早く動かし、シールド・シザースをガードするワカバ。

「あらぁ・・・・?」

「ハァ・・・・ハァ・・・・。

 これなら・・・・少しは・・・・!」

ワカバが反撃しようとワンブの右手でサーベルを取ろうとした。

その時、ワカバはシールド・シザースがすでに振り下ろされる状態にあることに気づいた。

左を防げば右に、右を防げば左に。

狂気の瞳が発動したワカバの目でも追い切れないほどにサーディスの繰り出す攻撃は激しかった。

今までは手を抜いていたのだろうか。

ワカバがそう思っていたことを読み取ったのか、それに答えるようにサーディスが言った。

「当たり前じゃなぁい!

 すぐお人形を壊したら楽しめないからね!」

「!?

 何も言ってないのに!?」

驚くワカバにサーディスがはしゃいだような声で答える。

「玉兎にはテレパシー能力があるのよ!

 と言っても、使いこなせるのはあんまりいないけどねえっ!」

モーラ・グースが一瞬離れたかと思ったら、スラスターを噴射した蹴りを放った。

とっさの格闘攻撃に対応できず、ワカバのワンブはもろに腹部に蹴りを受けてしまった。

攻撃を受けたショックでコックピットが激しく揺れる。

「ガハッ・・・・!」

衝撃で頭がクラクラするのを気合で持ち直し、再び放たれるサーディスの攻撃をシールドで防いだ。

 

「捕まえたよ!」

ペリグヴァインとカイメルの猛攻に耐えられず、ついにカイメルのショックウィップがワンブ・ゼロの右腕に巻き付いた。

ショックウィップの高圧電流でワンブ・ゼロの右腕がショートを起こし内部パーツが火花を散らした。

コックピット内のコンソールを見て右腕が機能停止したことを確認したゼロ。

レーダーには反転して猛スピードで向かってくるペリグヴァインが見える。

「ハハハハッ! これで終わりだ、鈴仙!」

ミオはアサルトランサーのランス部分を高速回転させたまま猛スピードでワンブ・ゼロのコックピットに向けて突撃を仕掛けてきた。

逃れようにも腕に巻きついたショックウィップと重力が動きを封じる。

カイメルに向けてプラズマヘッドカノンを発射するも、度重なる攻撃で銃口が破損しており使い物にならなくなっていた。

「おやおや、もう終わりかい?

 英雄だかなんだか知らないけど、あっけなかったねぇ」

「まだ・・・・終わりじゃない!」

レーアに対して言い返したあとゼロは無事な左腕のプラズマ・シールドを展開し、シールドの照射方向を変えてシールドブランドに変え、

ワンブ・ゼロの右腕を根本から切り離した。

強くショックウィップを引っ張っていたカイメルは切り離されたことでバランスを崩した。

「バカなっ! 自分から腕を!?」

体勢を立て直そうとするカイメルには目もくれず、ゼロは向かってくるペリグヴァインに向かって加速し、シールドブランドの根本をドリルのように回転させ始めた。

「れいせぇぇぇぇぇん!」

「ミオォォォ!」

互いに猛スピードですれ違う瞬間、ゼロはアサルトランサーのランス部分にシールドブランドを引っ掛け、進行方向を少しだけ逸らした。

そしてミオが進行方向のズレに気づいたその一瞬で機体ごと横回転し、ペリグヴァインのスラスターをシールドブランドで切断した。

噴射していたスラスターを破壊されたことでペリグヴァインは重力から逃げられなくなり、地球へと引っ張られていく。

「バカな・・・・私が負けた・・・・!?

 ウワァァァァ!!」

そのままペリグヴァインは大気圏に吸い込まれやがて見えなくなった。

「チッ、大口叩いてそのザマかい」

消えていったミオを見たレーアは毒づいた。

「まだやる!?」

ゼロはレーアにシールドブランドを向けて訊いたが、レーアは興味を失ったように後退し始めた。

「誰があんな奴のために命を張るもんかい!

 あいつがおっ死んじまったんだ。あたしらの仕事はおしまいだよ!」

そう言うとレーアはゼロに背を向けて母艦へと飛び立っていった。

ゼロはすぐさまムーンライズの方へとスラスターを噴射させた。

 

度重なるシールド・シザースの連続攻撃に、ついにワカバのワンブのプラズマシールドが限界を迎えた。

シールドが消えた左腕を、そのままシールド・シザースが切り裂く。

「ああっ!?」

「アハハ! そろそろタイムアップだね!」

返す手でワカバのワンブの右腕を切り飛ばし、両足を一薙ぎで吹き飛ばすモーラ・グース。

そして手足をもがれダルマとなったワカバのワンブのコックピットをシールド・シザースで甘く挟んだ。

ワカバはコックピットのすぐ外の装甲が軋む音を聞いた。

「い・・・・嫌・・・・!」

「アハハハハ!

 奥の手の狂気の瞳が通用しなくて残念だったわねえ!

 狂ってるのは何もあなたの特権じゃあないのよ!」

サーディスのその言葉を聞いて、ワカバはハッとした。

「まさか・・・・ずっと狂気の瞳を・・・・!?」

サーディスの異常とも言える高い操縦技術。

狂気の瞳を発動してもなお追従する判断能力。

それは紛れも無く狂気の瞳のものであった。

「だ・い・せ・い・か・い!

 世の中の広さってのを少しは知るといいわ!

 といっても、もう手遅れだけどね!」

徐々に力を加えられてコックピットの内壁が軋んできた。

「あ・・・・ああ・・・・!」

目前に迫る死の恐怖を前に、ワカバは声にならない声をだすことしか出来なかった。

(た・・・・助けて・・・・!)

その叫びも、恐怖に押しつぶされてただの呼吸音にしかならなかった。

「フフフ、気の強さの割には可愛らしい怯え方をしてくれるじゃない!

 殺すのはもったいないわぁ・・・・

 連れて帰って私のために鳴くお人形にしてあげようかしら!

 アハハハハ!」

サーディスの言葉も、もうワカバには聞こえなかった。

ワカバは一心不乱に、ただ助けを願い続けた。

 

『た・・・・助けて・・・・!』

レイセンは頭のなかでワカバの悲痛な叫びを聞いた。

と同時に、ワカバが味わっている恐怖を感じ取った。

自身の抱く恐怖と助けに行きたいという想い。

ワカバの助けを求める言葉と、今まさに死に瀕している恐怖。

それらの言葉と感情がレイセンの頭のなかでグルグルと混ぜあわさり、

レイセンの精神を蝕んだ。

「うわぁぁぁぁぁ!!」

「な、何!?」

レイセンの急な叫びにパルスィたちが驚いた。

「戦わなきゃ・・・・止めなきゃ・・・・!」

そう呟きながら、レイセンは光を失った目でゼレイブを発進デッキに移動させ、

そのまま強引に宇宙に飛び出した。

ブリッジでは無許可発進を知らせる警報が鳴り響いていた。

「何が起こったの!?」

「は、それがゼレイブが発進しました!」

「なんですって!?」

オペレーターからの報告を聞き、ネイザンは慌てて叫んだ。

「すぐに呼び戻しなさい!」

「それが、通信が通じません!」

間もなく大気圏突入タイミングである。

ここを逃せば幻想郷に降りることは不可能となってしまう。

「こちらゼロ少佐! ブリッジ、どうした!?」

ゼロが通信でブリッジに呼びかけてきた。

「ゼレイブが・・・・レイセンが飛び出していったの!!」

「レイセンが・・・・?

 まさか、ワカバを助けに!?」

ゼロはすぐに追おうとしたが、ネイザンに止められた。

「間もなく大気圏に突入する!

 ここで行けば、もうムーンライズには戻れなくなるわ・・・・!」

「くっ・・・・!」

ゼロは離れていくゼレイブを見送りながら、

ムーンライズの発進デッキから格納庫に入らざるを得なかった。

 

「アハハハハ! ・・・・あら?」

恐怖に震えるワカバを観察していたサーディスが接近するゼレイブに気がついた。

「いいところだったのに!

 もういい 落ちちゃいなさい!」

そう言ってサーディスはワカバのワンブを離し、地球に向けて蹴り飛ばした。

「あああああ!」

スラスターでの姿勢制御も効かず、ワカバは重力に引かれていく。

「どうしてそんな残酷なことが、できるんですかあぁぁぁ!?」

レイセンが叫びながら猛スピードでモーラ・グースに体当たりをした。

予想していなかった原始的な攻撃方法に、サーディスは面食らい思わず声を上げる。

「バカなの、あなた!?」

「こんなことをしていいわけが、無いでしょうがぁぁぁぁ!!」

ゼレイブがワカバのワンブが手放したプラズマ・ガトリングガンを左手に掴み、

プラズマ・ライフルを右手に構え、プラズマヘッドカノンも含めてデタラメに乱れ撃った。

すさまじい弾幕に、さしものサーディスも思わずたじろぎ、回避行動をする。

しかし、レイセンはサーディスがどちらに逃げるかわかったかのように撃つ方向を変え、

かわしたはずのモーラ・グースを狙い撃った。

「そんな!? 私が読まれている!?」

モーラ・グースは弾幕を受けてシールド・シザースが大破した。

「逃がさない・・・・殺さないと・・・・!」

レイセンがうつろな声を出しながらサーディスに追撃をかけようとしたその時、再びワカバの助けを求める声が聞こえてきた。

『レイセン、助けて!!』

その声を聞き、ハッと正気に戻ったレイセンは、

反転して大気圏に飲み込まれつつあるワカバの方へ向かった。

サーディスは追おうとするも、先の攻撃でスラスターがやられ、

身動きがとれなくなっていた。

「あの子・・・・許さないわよ・・・・!」

サーディスは離れていくレイセンにそう吐き捨てた。

 

スラスターを目一杯吹かして、レイセンはなんとかワカバの元へと追い着くことが出来た。

が、すでにそこは大気圏。摩擦熱で機体の表面温度が上昇していく。

「ワカバ、無事ね・・・・!」

「レイセン、どうして死にに来るようなマネを!?」

「ワカバが助けを求めてたから・・・・」

「求めてないよ、バカ!

 このままじゃ二人とも死んじゃうわよ!

 バカ正直に来なくても良かったのよ!

 そしたら私だけが死んで、みんなは無事に地球に・・・・!」

ワカバはそう乱暴に言いながらも、責任を感じていた。

もはやスラスターの噴射では脱出できない重力圏である。

このままではワカバもレイセンも焼け死んでしまう。

もしも自分が助けを求めなければ、

レイセンまで死ぬことはなかったのだと。

絶体絶命の状況下で、レイセンはワカバとは違う声が突然聞こえてきた。『プラズマ・シールドを使うのです』

「誰・・・・!?」

聞いたことのあるような、懐かしいような声に導かれるように、

レイセンはゼレイブを操作し、ワカバのワンブを抱いたままプラズマ・シールドを下に向けて展開した。

ほんの少しだけ機体の温度上昇の速度が下がったが、焼け石に水であった。

「レイセン・・・・!」

「まだよ・・・・ゼレイブ、フルドライブ!!」

レイセンがフルドライブを起動すると、プラズマ・シールドがまるで機体を包むオーラのように広がっていった。

摩擦熱をプラズマ・シールドが吸収し、機体の温度上昇が止まった。

「このまま・・・・このまま・・・・!」

まるで光る流星のように、幻想郷の大地に向けて二人は落下していった。

 

「幽々子様、見てください! あれ!」

「あらまぁ、綺麗ね~」

プラズマ・シールドに包まれて落ちる姿は、遠目には流れ星のように見えていた。

そしてその流れ星は、幻想郷に生きる者達の目にも映っていた。

「見て、流れ星よ。永琳」

「姫様・・・・本当ですね・・・・」

流れ星は徐々に地面に近づいて行った。

「見たかよ、今の」

「今更何が起こっても驚きゃしないわよ」

そして・・・・。

 

「う・・・・ううん・・・・」

ワカバが目を開けると、落下の衝撃で裂けたコックピットの隙間から

緑いっぱいの外の風景が見えた。

「生きてる・・・・の・・・・?」

ワカバがコックピットの外に出ようと立ち上がろうとするが、

非常に体が重く感じ、そのまま外に倒れてしまった。

「重い・・・・レイセンは・・・・無事かな・・・・?」

そのまま這うように生い茂る草の上で体を動かしていると、ガサガサと物音が聞こえてきた。

「レイセン・・・・?」

ワカバが音のする方を見ると、そこには巨大な4本足の動物が立っていた。

実際にはその動物には人のようなものが乗っていたのだが、ワカバはそのことに気づく余裕はなかった。

ヒヒィーン!!

「きゃああああぁぁぁぁ!!!」

動物が鳴き声を上げたのと同時に、ワカバは我慢しきれずに叫び声を上げた。




幻想郷へと降り立ったレイセンとワカバ。
二人はてゐと名乗る幻想郷の住人のもとで
働きながらもムーンライズの行方を調べる。
しかし、彼女たちの前に月面軍の刺客が迫っていた!
次回、夢幻起動ゼレイブ 第10話「幻想の大地」
君は、月の果てに何を見るのか。
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