ゲンはおももに案内され、おももが営む旅館へとやって来た。
「しばらくここにいていいわ」
「ありがとう、おももさん」
「その代わり、旅館の経営は手伝ってもらうから」
「世話になるんだから、それぐらいはするよ」
その時、地響きが発生した。
激しく揺れる大地。
ゲンは転びそうになったおももを支える。
「あ、ありがとう」
やがて、地震が治ると、外にレッドキングが現れた。
ゲンは表に出た。
「怪獣!?」
「おおとりさん、逃げましょう」
「う、うん」
ゲンとおももは、逃げ惑う人々に紛れてその場を離れる。
「あの巨大生物、なんなのかしら?」
「初めてなのかい?」
「今まで生きて来た中で見たのはね」
「あいつはレッドキング。どくろ怪獣って言って悪いやつなんだ」
「あなた、何か知ってるの?」
「僕のいた国ではしょっちゅう出て来たからね」
二人の頭上を赤い巨人が飛んで行く。
「今度は何?」
と、おももが上を見上げる。
「あれは!?」
レオの姿をしていた。
(なんで僕が?)
レオはレッドキングと対峙する。
レッドキングは近くの岩を投げようとして、足の上に落っことして痛がる。
レオはレッドキングに光線を浴びせて粉砕した。
「おーい!」
ゲンの声に振り返るレオ。
「君は一体、何者なんだい?」
「ウルトラマンレオだ」
ウルトラマンレオは自分のはず。
ゲンは左手の薬指にはめている指輪を見る。
ひょっとして偽物か。
ゲンはそう判断する。
「ダー!」
レオは飛び立った。
「怪獣もいなくなったことだし、旅館に戻りましょうか?」
「そうだね」
おももとゲンは旅館に戻る。
(それにしても、あのウルトラマンは……?)
ゲンは帰路に就きながら、レオの姿をした巨人について考えていた。
「おおとりさん?」
「……え?」
「どうしたの? 考え込んじゃって」
「あの赤い巨人について考えてたんだ」
「赤い巨人がどうしたの?」
「いや、なんでもない」
「変なおおとりさん」
「それより、おももさん」
「え?」
「僕、ちょっと用事ができたんだ」
ゲンは踵を返した。
「おおとりさん、どこに?」
「あの巨人を追う!」
ゲンはレオが飛んで行った方へ走り出す。
(どこだ? どこに行ったんだ?)
ゲンがレオを捜し回っていると、目の前に光の球が降りてきて、男性の姿に変わった。
「君かい、レオを名乗るのは?」
「え!?」
男性は驚き振り返る。
「君は?」
「僕は、ウル……いや、通りすがりの者だけど、さっき怪獣を倒したのは、君だよね?」
「見てたのかい?」
「ああ」
「誰にも言わないでくれよ」
「君は一体、何者なんだい?」
「ウルトラマンレオだ」
ん?──男性がゲンの指輪に気付く。
「それは……!」
「獅子の瞳のことかい?」
ピキーン!──ゲンと男性の体が光り輝く。
「嫌だ!」
男性が拒むと、光が消えた。
「元になんか戻らないからね!」
男性は走り去った。
(なんだ、今のは?)
ゲンは先ほどの光に対して疑問符を浮かべた。