ウルトラマンレオ   作:桂ヒナギク

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第13話:もう一人のレオ

 ゲンはおももに案内され、おももが営む旅館へとやって来た。

「しばらくここにいていいわ」

「ありがとう、おももさん」

「その代わり、旅館の経営は手伝ってもらうから」

「世話になるんだから、それぐらいはするよ」

 その時、地響きが発生した。

 激しく揺れる大地。

 ゲンは転びそうになったおももを支える。

「あ、ありがとう」

 やがて、地震が治ると、外にレッドキングが現れた。

 ゲンは表に出た。

「怪獣!?」

「おおとりさん、逃げましょう」

「う、うん」

 ゲンとおももは、逃げ惑う人々に紛れてその場を離れる。

「あの巨大生物、なんなのかしら?」

「初めてなのかい?」

「今まで生きて来た中で見たのはね」

「あいつはレッドキング。どくろ怪獣って言って悪いやつなんだ」

「あなた、何か知ってるの?」

「僕のいた国ではしょっちゅう出て来たからね」

 二人の頭上を赤い巨人が飛んで行く。

「今度は何?」

 と、おももが上を見上げる。

「あれは!?」

 レオの姿をしていた。

(なんで僕が?)

 レオはレッドキングと対峙する。

 レッドキングは近くの岩を投げようとして、足の上に落っことして痛がる。

 レオはレッドキングに光線を浴びせて粉砕した。

「おーい!」

 ゲンの声に振り返るレオ。

「君は一体、何者なんだい?」

「ウルトラマンレオだ」

 ウルトラマンレオは自分のはず。

 ゲンは左手の薬指にはめている指輪を見る。

 ひょっとして偽物か。

 ゲンはそう判断する。

「ダー!」

 レオは飛び立った。

「怪獣もいなくなったことだし、旅館に戻りましょうか?」

「そうだね」

 おももとゲンは旅館に戻る。

(それにしても、あのウルトラマンは……?)

 ゲンは帰路に就きながら、レオの姿をした巨人について考えていた。

「おおとりさん?」

「……え?」

「どうしたの? 考え込んじゃって」

「あの赤い巨人について考えてたんだ」

「赤い巨人がどうしたの?」

「いや、なんでもない」

「変なおおとりさん」

「それより、おももさん」

「え?」

「僕、ちょっと用事ができたんだ」

 ゲンは踵を返した。

「おおとりさん、どこに?」

「あの巨人を追う!」

 ゲンはレオが飛んで行った方へ走り出す。

(どこだ? どこに行ったんだ?)

 ゲンがレオを捜し回っていると、目の前に光の球が降りてきて、男性の姿に変わった。

「君かい、レオを名乗るのは?」

「え!?」

 男性は驚き振り返る。

「君は?」

「僕は、ウル……いや、通りすがりの者だけど、さっき怪獣を倒したのは、君だよね?」

「見てたのかい?」

「ああ」

「誰にも言わないでくれよ」

「君は一体、何者なんだい?」

「ウルトラマンレオだ」

ん?──男性がゲンの指輪に気付く。

「それは……!」

「獅子の瞳のことかい?」

ピキーン!──ゲンと男性の体が光り輝く。

「嫌だ!」

 男性が拒むと、光が消えた。

「元になんか戻らないからね!」

 男性は走り去った。

(なんだ、今のは?)

 ゲンは先ほどの光に対して疑問符を浮かべた。

 

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