剣または斧を扱う戦士で前衛になる職業
ブシドーと比べ遅くて火力が低いが、その分耐久力は高い
シンセングミの二人が学院に来てから一週間後、ルイズのクラスが大きく変化していた。まず、授業態度が良くなり、私語はほぼ無くなり積極的に参加する姿勢が見えてきたこと、誰も彼女をバカにすることが無くなったこと、課外授業としてギーシュがハジメも元へ通い、剣術を覚えようとしていること、そして
「あら、どうしたのタバサ?」
「・・・本貸して、続き読む」
トキオが読書中に水色の髪の少女、タバサが訪れるようになった。トキオは快く貸し与え、以前貸した本を受け取る。
「探偵オースティンの事件簿一巻、どうだった?」
「面白い。一見脱出不可能な密室だけど、実は心理を突いたトリックで・・・」
トキオが旅立つ前に暇つぶしにと持ってきた、『探偵オースティンの事件簿』が新しい友人を作るきっかけになるとは思いもしなかった。ミズガルズ図書館では女性スタッフが少ないため同性の友人はほとんどいなかったし、ましてや読書友達がなんていなかった。しかし、この世界に飛ばされたことでまさか巡り会うとは思わなかった。
「あなたのおかげでここの文字が読めるようになったわ、ありがとう」
「・・・」
黙っているが心中うれしかった。
「良い人」
「?」
ハジメはこの日も棒を用いてギーシュに剣術を教えていた。とはいえどブシドーの刀による剣術ではなくソードマンの西洋剣による剣術を教えていた。刀は斬るために技術がいるうえに、この世界で作られているとは限らないからだ。
「良い振りになってきたが、これじゃイワナも斬れんぞ」
「はぁはぁ・・・ありがとうございます兄貴」
「さて、日が暮れるし戻って休め。俺はこれから一仕事行ってくる」
その仕事とは近くの森に入ってオークを退治する仕事だった。ハジメが森に入るようになってから、オークに襲われて亡くなった人間が減り、薬草はもちろん山菜や木の実、キノコが多く生るようになり野生動物も増えた。それだけではない、教師達よりも彼とトキオだけで退治した方が早かったため、授業の準備や研究に時間が割けるようになったという。この日も氷雨丸片手にオークを斬りまくっていた。
「ほう、これは」
偶然見つけた黄色い箱、それを開けると一個のグリモア石が入っていた。中身はソードマンのスキル、トルネードだった。舎弟への土産として持ち帰る。
「ここの宝箱も浮いてんだな」
そう呑気なことを言いながら学院に帰還、小屋の主、コルベールに話す。
「んなことがあったんだ。どうなんだ、宝箱事情は?」
「いや、普通に浮くことはないですよ」
「世界樹の宝箱は浮いてるぞ」
この日も彼の好奇心を満たすべくこちらの世界の話をすることにした。今日は探偵オースティンの話。彼はライバルを追いかけエトリアを訪れた探偵で、頭脳明晰で経験豊富な男だ。しかし、それゆえに頼られることが多く少しうんざりすることもあったが、意外におせっかいなところもあって人間的に魅力があった。
「・・・ってことがあって、事件が解決した。ある意味俺よりすごい奴だ」
「ほほぅ会ってみたいですね」
「アンタとは気が合うと思うぜ」
「来たぜオヤジさん」
「こんばんわ」
二人が食堂に入ると、マルトーが出迎えてくれた。
「おぉハジメにトキオ!今日はシチューだ、ドンと食えよ」
ギーシュとの喧嘩の後、食堂スタッフ一同から『我らの剣』と呼ばれ慕われている。特にマルトーとは仲が良く、以前、ハイ・ラガードの料理店で出されたサイ肉のゴロゴロシチューについて話したら興味深々に耳を傾けていた。
「まさか、本当にサイ肉なのか?」
「いや、サイって生き物いないから代わりに特上豚肉を大振りに切ったものを使ってみたんだ、どうだ?」
「いいなぁこれ、美味いぜ」
「しっかりしてるのに食べやすい味です、うれしい」
「おぉ・・・料理人冥利に尽きるぜ!」
「アンタほどの男、樹海の冒険者としても充分すぎるほどだ。この学院で二人目だ」
「二人目?あと一人は?」
「コルベールだ。オヤジさんは気づいてないかもだが、目の奥から伝わってくるほどの気迫を感じる。何か知らないか?」
「さぁ・・・確かに良い奴だけど、そんな感じしないぞ」
「そうか・・・まぁ、他の教師達とは違うと思ってくれ」
注がれたワインを飲み干し、シチューも平らげる。
「さてと、トキオはどうする?」
「部屋に戻って本でも読むわ」
「そっか。おやすみトキオ」
トキオは部屋に戻ると、タバサから借りた複数の本を手に取り一夜で全て読み干した。
翌日。ハジメは普段より寝不足だった。彼によればサラマンダ―ことフレイムに呼ばれてついてきたら、フレイムの主、キュルケが際どい服装で迫ってきたらしい。トキオがいるから期待に応えることはできないと弁解したが、聞く耳を持ってくれず困惑していたところに彼女の恋人と名乗る男子生徒が複数入ってきたおかげで、脱出に成功したらしい。
「幸い何もされていない、俺は移り気な女が苦手だ・・・」
「ご愁傷様」
この日もハジメが授業について来てくれるが、教室の隅で座った途端眠りについた。すると、ヴェルダンデを筆頭に彼の周りに他の使い魔達が集まってきた。普段騒がしい個体も彼に寄り添う形で大人しくなる。本来は人間の培もの警戒心を抱いているハズだが、彼に対してはそうではなさそうだ。
「すごい人望、いや獣望」
タバサが彼の様子を見てそうつぶやいた。
そんなハジメだったが、ギーシュの剣術の稽古は続けた。今回は珍しく、タバサが来ていた。目的はハジメと一戦交えること。乗り気ではなかったため断っていたが、彼女の熱意に押され、結局することになった。戦いはギーシュの時とは違い最初から激しく、心底あった熱意が伝わってくる。最初から上段の構えを取り、タバサが放つウインディ・アイシクルの多数の氷の槍をつばめ返しで全て打ち落とす。
「エア・ハンマー」
フライで距離を保ちつつ戦況を優位に立とうとするが相手はハジメ、彼は完全に見切っていたのだ。そのうえ足も速く、間合いの詰めるタイミングもうまい。
「いい腕だ、しかし攻撃性が弱いな」
途端、上段から各構えの全ての技を使えるようになる無双の構えを取る。そこから放たれた高速の突き、月影を放ち杖を吹き飛ばした。
「俺の袴に傷が入ったのは君が初めてだ。これを飲め」
ハマオプライムを取り出しタバサに与えた。
「もし良かったらトキオと仲良くしてくれないか?」
「もう仲良い」
「ありがとう。俺もうれしい限りだ」
彼の優しい笑みが彼女の心に響いたが、表情には出さなかった。
「ギーシュ。今日もレイジングエッジの練習だ、素振り開始!」
「やります!」
厳しくも丁寧な稽古はこれを機に評判となり、男子生徒を中心に習いに来ては断念する人間が増えていったという。
ちなみに私のパーティーは
ブシドー・パラディン・ドクドルマグス
カースメーカー・バード
配置もこんな感じです
カースメーカーが状態異常をかけ、ブシドーとドクトルマグスで叩くのがセオリーです