~ん、さてどうしたものか……さっきまで泣いていた西住さんは泣きつかれてしまったのか俺の腕の中で寝息を立てている。しかし、可愛らしい寝顔…そんな事言ってる場合じゃなかった、このままじゃ、仕事もできないからなとりあえずモリーさんが寝てる所に連れていくか。西住さんをお姫様抱っこして、モリーさんが寝てる所に向かった。西住さんを起こさないように扉をゆっくり開ける。
「あれ?モリーさん起きてたんですか」
「うん。みほが泣いてる所から起きてた。あんな大きな声で泣いてたら誰だって起きる」
モリーさんはゆっくりと伸びをしてから布団から出でた。
「東矢、もしかして、寝てるみほを襲うの?」
「襲いませんよ。布団に寝かそうとしてるんです」
「分かってる、冗談」
俺はモリーさんが寝てた布団に西住さんをゆっくり降ろした。
「これでよし。モリーさん仕事、頑張りましょう」
「うん」
……
「あっ、西住さん。よく寝れた?」
「は、はい。ごめんなさい」
西住さんは奥の部屋から出てきた。
「気にしないで。ほら、こっちに座って」
西住さんは俺に言われた通りにカウンターの近くのイスに座った。
「あの、秋葉さん」
「何だい?」
西住さんは一呼吸した後
「どうして私なんかのためにここまで親身になってくれるんですか?」
「どうして…う~ん。俺にもよく分かんない」
俺の答えを聞いてキョトンとしている。
「ふふっ」
おっ、西住さん初めて笑った。やっぱり女の子は泣いてるより笑顔の方がいいな~
「あの、また来てもいいですか?」
「いつでも待ってるよ」
西住さん初めて会ったときより元気出てる。これなら事故も起きないだろう。
「秋葉さんに会えて本当に良かったです。後モリーさん、コーヒー美味しいかったです」
西住さんはバックを手に持ち、店のでる準備を始めた。あぁ、その前に
「西住さん待って。西住さんに渡したいものがあるんだ」
「私にですか…」
「うん。西住さんが寝てるときにね、モリーさんと話し合って、俺とモリーさんの電話番号を西住さんに渡そうって決めたんだ。西住さんは一人で悩みを抱え込むだろうから」
「……ありがとうございます」
西住さんは思いっきり頭を下げる。
「いやいや、そんなにかしこまらなくっても」
「そう、私たちが決めたこと。みほ」
モリーさんは西住さんの方を向き穏やかな表情で
「つらくなったらここに来ればいい。私と東矢はあなたの味方だから」
「西住さん、気をつけて行ってらっしゃい」
「はい。ありがとうございます。秋葉さん、モリーさん」
西住さんは一礼をした後、店を出た。朝から凄い濃密な時間だったな。
………
いきなりだけどプチタミには忙しい時間がある。11時から13時と16時から17時の二つだ。それを過ぎると本当に人が来なくなるんだ。今の時間は17時30分…プチタミは暇な状態なんだ。
「暇ですね~」
「暇だ。東矢、何かおもしろいことして」
「出来ませんから…あっ、電話だ」
「暇だからここで出ていいよ」
ポケットの中に入れていた携帯を取り出し、画面を見てみると俺がよく知っている人の名前がのっていた。
「誰から?」
「りっちゃんからです」
通話ボタンを押し携帯を耳に近づける。
『もしもし、とうくん』
「りっちゃん、こんなに時間にどうしたの?」
『とうくんに頼みたいことがあるんだ』
りっちゃんの声の調子が珍しく真剣だ。
「何?」
『大洗がね、戦車道を始めるんだ』
「へぇ~そうなんだ」
『それでね。とうくんに特別顧問をお願いしたいんだ』
「は~これまた急だね」
『どうしても、とうくんの力が必要なんだ』
「う~ん、助けたいけど…モリーさんに相談しないと。いきなり仕事を休むわけにはいけないから」
「えいっ」
「あっ」
いきなりモリーさんが俺から携帯を取り、俺の代わりにりっちゃんと話始めた。
「もしもし、理帆」
『その声はモリーさん』
「今の話電話越しで聞いてた。いいよ、東矢貸してあげる」
「えっ!?」
『本当ですか!』
「うん。詳しい事が分かったらまた教えて。日程はこっちで合わせるから」
『分かりました。それじゃあ後程連絡します』
「それじゃあ」
そう言ってモリーさんは電話を切った。勝手に話を進めてるけど…
「はい、携帯」
「モリーさん何で勝手に決めるんですか」
「だって、やりたそうな口振りだったから。問題は仕事と顧問の両立でしょ?」
「そう…ですね」
モリーさんたまに鋭いんだよな。
「その代わりに戦車道の皆にプチタミの宣伝をしてくること」
ホントにこういうとこだけはしっかりしてるな~こうして、俺も大洗の戦車道に協力する事になった。
お気に入りが20件に…ありがとうございますm(__)m
この調子で頑張っていきますので今後ともよろしくお願いします♪