ラブライブ! 若虎と女神たちの物語   作:截流

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どうも、截流です。

今回はにこちゃん加入回後編です!

志郎と幸雄、果たして活躍するのはどっちだ!?


それではどうぞお楽しみください!!


14話 説得と迎合

穂乃果たちはアイドル部設立させるため生徒会に申請しに行くが、すでにアイドル研究部があることを知らされる。そして希に促され、アイドル研究部の部室に話をつけに行くが部室の前で穂乃果たちに解散するように迫っていた少女と鉢合わせする。そしてその少女こそがアイドル研究部の部長の、矢澤にこだったのだ。

 

そして穂乃果たちは気まずいのか互いに立ち尽くしていた。

 

「にゃあああああああああああ!!!」

 

先に動いたのはにこだった。猫が威嚇するような声を上げて穂乃果を引っ掻くような素振りを見せ、穂乃果が驚いた隙に部室に逃げ込んだ。

 

「部長さん!開けてください、部長さん!!」

 

穂乃果がドアを叩くが開かない。内側から鍵をかけたのだろう。

 

「籠城する気か?」

 

「いや、俺たちを追い払う手立てが無い以上籠るのは得策じゃねえな。おそらく逃走経路を用意してるだろうな。」

 

志郎と幸雄がにこが次にとるであろう行動を分析する!

 

「じゃあ外からいくにゃ!!」

 

と言って凛が走っていった。

 

「頼んだぞ凛!」

 

「志郎は行かないのですか?足の速さなら凛にも負けないでしょうに・・・。」

 

その場に残った志郎に海未は質問したが、

 

「いや、俺が追っかけるのは流石に・・・。ほら、なんか勘違いされるかもしれないし・・・。」

 

「まあ、志郎が真剣な表情で追っかけて来たらマジでビビらせちまうし第三者からしたら事件にしか見えねえだろうからな。」

 

志郎と幸雄が言うには絵面の問題のようだ。

 

「じゃあ俺が代わりに行ってくるわ。」

 

「すまんな。」

 

「気にするな、あいつがいきそうな場所は大体割り出せる。そこで伏せてれば確保はできるだろ。」

 

と言って幸雄も外へ行った。

 

 

 

そして待つこと数分が経った頃、幸雄と凛に抱えられながら気絶してるにこが戻ってきた。

 

二人の話によると、凛が一度は捕まえるも拘束を振りほどいて逃げられたのだがアルパカ小屋の陰で伏兵として待機していた幸雄がにこを確保するために飛び出したところ、彼女が驚いてそのままアルパカ小屋に突っ込んでしまったという。

 

そして程なくにこは目覚め、何とか部室に入れてもらった。部室の中はありとあらゆるスクールアイドルのグッズが網羅されていた。

 

「「「「「「 うわあ・・・!」」」」」」

 

「これはすごいな。」

 

「ああ、生半可なマニアなんぞ相手にならんレベルだな。」

 

穂乃果たちμ'sだけでなく、志郎と幸雄も圧倒されていた。

 

「あ、A-RISEのポスター!」

 

「あっちは福岡のスクールアイドルね。」

 

「校内にこんな場所があったなんて・・・。」

 

「勝手に見ないでよね。」

 

にこは不機嫌そうに言った。

 

「こ、ここ・・・これは・・・!」

 

「どうしたんだ花陽?大丈夫か?」

 

何か様子がおかしい花陽を志郎が心配するが、

 

「これは伝説のアイドル伝説DVD全巻BOX!!持ってる人に初めて会いました!!!

 

「そ、そう?」

 

「すごいです!!」

 

「ま、まあね。」

 

それは杞憂だったようで、花陽はいつもとは打って変わって饒舌になり目を輝かせながらにこに迫った。にこもそっけなさそうに答えるが声は上ずっており、表情も満更でもないといった感じであった。

 

「へえ、そんなにすごいんだ。」

 

と穂乃果が言うと、

 

「知らないんですか!?」

 

というと同時に置いてあったパソコンを起動させて、

 

「伝説のアイドル伝説とは、各プロダクションや事務所、学校などが限定生産を条件に歩み寄り、古今東西の素晴らしいと思われるアイドルを集めたDVDボックスで、その希少性から伝説の伝説の伝説、略して伝伝伝と呼ばれるアイドル好きなら誰もが知ってるDVDボックスなんです!」

 

いつもの花陽はどこに行ってしまったのかと思われるほどのマシンガントークに、

 

「花陽ちゃん、キャラ変わってない?」

 

「アイドル好きとは聞いていたがまさかこれほどとは・・・。」

 

「これが数奇者って奴なんかね・・・?」

 

穂乃果たちは困惑していた。

 

「通販、店頭共に瞬殺だったそれを二セットも持っているなんて・・・。尊、敬!」

 

「家にもう1セットあるけどね。」

 

「本当ですか!?」

 

「じゃあみんなで見ようよ。」

 

「ダメよ、それは保存用。」

 

穂乃果の提案をにこが即答で拒否すると花陽は机に突っ伏して、

 

「で、伝伝伝・・・。」

 

と言いながら涙を流した。

 

「それで?何しに来たの。」

 

にこが話を切り出した。

 

「アイドル研究部さん!」

 

「にこよ。」

 

「にこ先輩、実は私たちスクールアイドルをやっておりまして・・・。」

 

「知ってる。どうせ希に言われて話をつけに来たんでしょ?」

 

「すごい、大体あってる・・・。」

 

にこの予想があっていたことに志郎は舌を巻いた。

 

「まあ、いずれはそうなるんじゃないかって思ってたからね。」

 

「なら・・・!」

 

「お断りよ。」

 

「えっ?」

 

「お断りって言ってるの。」

 

「私たちはμ'sとしての活動ができる場が必要なだけです。なのでここを廃部にしてほしいというわけではなく・・・。」

 

と海未が穂乃果のフォローに入るが、

 

「お断りって言ってるの!言ったでしょ!あんたたちはアイドルを穢しているの!」

 

「でも、ずっと練習してきたから・・・!歌もダンスも!」

 

穂乃果はにこに対してひるむことなく反論する。

 

「そういうことじゃない。あんた達、ちゃんとキャラ作りしてるの?」

 

「「は?」」

 

にこの予想外の発言に志郎と幸雄は思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。

 

「キャラ・・・?」

 

「そう!お客さんがアイドルに求めているものは楽しい夢のような時間でしょ!?だったらそれに相応しいキャラってものがあるの!ったくしょうがないわね。いい?例えば・・・。」

 

といってにこは突然後ろを向いた。キャラ作りの手本を見せるつもりらしい。

 

「にっこにっこにー♡あなたのハートに、にこにこにー♡あなたに笑顔を届ける矢澤にこにこー♡にこにーって覚えてラブにこっ♡」

 

これまた予想外に強烈なものが出てきたので八人は思わず黙ってしまった。

 

「どう?」

 

そしてにこに感想を求められるが、

 

「う・・・。」

 

「これは・・・。」

 

「キャラというか・・・。」

 

「わたし無理。」

 

「ちょっと寒くないかにゃー?」

 

「ふむふむ・・・!」

 

熱心にメモを取ってる花陽を除けばどれも微妙な反応で、真姫と凛に至っては真正面から切り捨てたのである。

 

(流石にこれは反応しづらい・・・!)

 

(アカン・・・、笑うな幸雄、絶対笑うな・・・!)

 

男子二名も言葉にこそ出してはいないがかなり戸惑っていた。

 

「そこのあんた、今寒いって・・・。」

 

「いや・・・すっごい可愛かったです!最高です!」

 

凛は苦し紛れに凛を褒めるが、にこの怒りが収まる気配は見えない。

 

「あ、でもこういうのもいいかも。」

 

「そうですね!お客様を楽しませるための努力は大事です!」

 

「素晴らしい!さすがはにこ先輩!!」

 

凛の言葉を皮切りに、ことりたちもにこを褒めそやすが、

 

「おい、露骨なごますりはやめとけ・・・!」

 

「花陽の以外は露骨すぎるよなあ。」

 

志郎はことりたちをたしなめ、幸雄は呆れてため息をつく。

 

「よーし!そのくらい私だって・・・。」

 

「出てって。」

 

「え?」

 

「とにかく話は終わりよ!出てって!!」

 

そうして穂乃果たちは部室を追い出されてしまった。

 

「あ~!にこ先輩!!」

 

「今のは完全にお前らが悪いぞ。」

 

「うう・・・。」

 

「やっぱり追い出されたみたいやね。」

 

そう言って現れたのは希だった。

 

「まあ、にこっちは難しい子やからねって、一人足りなくない?」

 

「あれ、そういえば・・・。」

 

「幸雄がいませんね。」

 

希の言葉で幸雄がいないことに気付いた穂乃果たちはあたりを見回す。

 

「帰ったんじゃない?」

 

「いや、あいつは帰ってないぞ。」

 

「じゃあ、どこに行ったっていうのよ。」

 

真姫の問いに志郎は苦々しい顔で応えた。

 

「どうやら俺たちはいつの間にかあいつの囮にされてたみたいだな。」

 

「囮ってどういうことよ!」

 

「言葉の通りさ。どうやら幸雄は矢澤先輩に接近する機会をうかがっていたらしいな。」

 

「まるで私たちがいいように使われたように聞こえるのですが。」

 

「別にあいつには悪意はない。ただこれだけ言えるのは、ここまであいつの思う通りにことが上手く行った以上ここからはあいつの領域だ。俺たちが手を出せるレベルの話じゃなくなったってことだけだな。」

 

 

 

 

 

一方部室では・・・。

 

「全く何なのよあいつら・・・。アイドルの何たるかを全然分かってないんだから!」

 

にこは怒りが収まってない様子だった。

 

「まあまあ、そういうなって先輩。あいつらもまだ駆け出しなんだしさ。」

 

「駆け出しだからって甘やかすつもりは・・・ってうわああ!?」

 

にこは驚いて椅子ごと転んだ。それもそのはず、穂乃果たちと一緒に追い出されたはずの幸雄が部室にいるのだから無理もない話である。

 

「なんであんたここにいるのよ!?さっき追い出したはずでしょ!?」

 

「まあ、8人もいっぺんに相手にしてりゃ注意も散漫になるでしょうに。しかし、ガキの頃に習ってた戸隠流の忍術が役に立つとは思わなかったぜ。」

 

「はあ!?とりあえずあんたも出ていきなさいよ。」

 

そう言ってにこは幸雄を追い出そうとするが、

 

「おっと。ここでドアを開けてみろ、あいつらは単純だからな。お前に受け入れてもらえたと思い込んで入ってくるぞ。そうなったら今度は追い出しづらくなるぜ?」

 

幸雄はいつもの飄々とした表情をさらににやつかせながらにこに忠告する。

 

「・・・。」

 

にこは幸雄を追い出すのを諦めた。

 

「で、それでなんの用なのよ。」

 

「なに、ちと話がしたいだけさ。あんたには興味があるんでね。」

 

「にこに・・・?」

 

「ああ。とりあえず逃げられるとは思わないほうがいいぜ?ここからは完全に俺の領域だ。包み隠さず話してもらうぜ?」

 

幸雄の垂れ目の三白眼がにこの目をぶれることなく見据える。にこも幸雄の真剣な表情を見て逃げたつもりが逆に退路を断たれたことを感じた。

 

「ふう、なんの話がしたいのよ。」

 

「おお、物分かりがよくて助かりますね。じゃあ、唐突に聞かせてもらいますが先輩ってスクールアイドルやってたでしょ?」

 

「!?」

 

にこは幸雄が知らないはずの話を出されて驚愕した。

 

「その表情を見る限り、本当みたいですね。」

 

「ええ、そうよ。希から聞いたのかしら?」

 

「まさか、アイドル研究部の存在も今日初めて知ったんですよ?ただ、あいつらへの接し方を見て薄々そうなんじゃないかって思ってただけですよ。」

 

「あんたやけに鋭いわね、何者なのよ。」

 

「なあに、人を見る目に長けたただの高校生ですよ。」

 

「なんか白々しいわね。・・・そうよ。私は一年生の頃、スクールアイドルをやってたわ。今は見てわかる通り、もうやってないし、アイドル研究部も私一人だけ・・・。」

 

「ほかのメンバーはみんなやめちまったんですか。」

 

「ええ、そうよ。一人やめ、二人やめ・・・。いつの間にか私だけしか部室に来なくなっていた。みんな言ってたわ、ついていけないって。」

 

「・・・。」

 

「私も分かってはいるのよ。自分の意識が他人より高すぎたことぐらい。でも、好きな事なら必死にやりたいって思うでしょ!?」

 

「だけどその思いが強すぎたあまりに、周りがついてけないのが分からず結局グループは空中分解しちまったってわけだ。んで今は自分が手に入れられなかったものを手に入れてるあいつらが羨ましくて、あいつらの活動にケチつけてるんだろ?」

 

「なんなのよあんた・・・。」

 

「あ?」

 

「さっきから何なのよ!したり顔で核心をズバズバ突いてきて!あんたにあたしの何が分かるってのよ!?」

 

にこが幸雄に対して激高した。幸雄はにこの言葉に、哀愁のこもった表情で答えた。

 

「分かるさ、痛いほど。俺はあんたと同じ・・・、いや、それ以上に見てられない末路をたどった男を見てきたからさ。」

 

「あたしと、同じ・・・?」

 

「ああ、具体的には違うが『あいつ』も理想の高い男だった。でも周りは『あいつ』をそこまで信頼してなかった。だから『あいつ』は信頼を得るために東奔西走、死に物狂いで走りまくった。でも結局空回りでしかなかった。でかい失敗をして大勢の仲間が離れて行った。それでも立て直そうと努力したけど残った仲間の大半に手のひらを返されて、何も報われることなく終わっちまった。」

 

「・・・。」

 

「矢澤先輩はさ、そんな男にそっくりなんだよ。理想に向かって猪突猛進で進むとことか、理想が強すぎて周りが少し見えてなかった不器用なところとかな。」

 

「褒めてるつもりなのそれ?」

 

「ああ、俺は完璧で優秀な人間も嫌いじゃないが、揺るぎない強さを持ってるがどこか足りてない奴はもっと好きだぜ。支え甲斐があるからな。」

 

「あんた、なかなか言うわね。」

 

「ええ、口は達者な方なんで。それより、もう一度スクールアイドルをやる気は無いか?」

 

「はあ!?」

 

幸雄の突然の提案ににこは驚いた。

 

「あいつらとなれ合う気は無いわ。」

 

「そうじゃなくて、あんた一人でステージに立つんだよ!もちろん、俺はマネージャーでね。」

 

「いいの?あんた、それってあいつらを裏切ることになるわよ?」

 

「あいつらはこの学院を救うためにアイドルを始めたんだ。名物が増えるならあいつらもきっと喜ぶはずだ。それに一つの部に一つしかグループを作っちゃいけないって決まりはない。俺が陰で支えてあんたが歌ってみんなを楽しませる、悪い話じゃないと思うが・・・。」

 

「お断りよ。」

 

なんとにこは幸雄の提案をあっさりと断った。

 

「な、なんでだよ?まだ意地張ってるのか?悪い話じゃあ・・・。」

 

幸雄は食い下がろうとするが、

 

「意地なんて張ってないわ。確かにあんたと手を組めばきっと上手く行くんでしょうね。でも私はね、なるなら自分の力でなって、自分の力でなりたいの!イタいって言われてもいいわ。だってそれがあたしの『女子道』なんだもの。それに、あんたはあいつらのために力を尽くしてる方が似合ってるわ。」

 

と、にこは清々しい表情で幸雄を突き返した。

 

「・・・ははっ。まさかこの俺が言い負かされるとはな。やっぱあんた眩しいよ。そういうとこも『あいつ』そっくりだ。」

 

「さっきから気になってたんだけど、『あいつ』って誰よ?」

 

「それはまだ言えないな。とにかく、俺はあんたのことも応援してるぜ。じゃあな。」

 

幸雄はそう言って部室から出て行った。

 

 

 

 

そして帰宅後・・・。

 

「ん?電話か。志郎からか・・・。もしもし?」

 

「おお、幸雄か。矢澤先輩との話はどうだった?」

 

「ああ、とりあえず先輩の過去を聞いたぐらいだな。後は二人で手を組んでスクールアイドルやらないかって勧誘した。」

 

「過去か、俺たちも希先輩から聞いた。流石の幸雄も形無しらしいな。」

 

「そうなんだよな。俺はどうやらああいう根底にあるものが強い奴は少し苦手らしい。」

 

幸雄は珍しく弱音を漏らす。

 

「そこでなんだが、穂乃果から提案があってな?実は、ごにょごにょ・・・。」

 

「おお!それはいい案だな志郎。実にあいつらしいや。」

 

「そこで明日・・・。」

 

「なるほど・・・。」

 

 

 

 

 

翌日の放課後、にこはいつも通り誰もいない部室に足を運んでいた。途中にこれから友達とどこかに遊びに行く計画を練っている生徒とすれ違い、それを少し羨ましいと思いながら・・・。

 

そして、部室のドアを開けると・・・。

 

 

「「「「「「お疲れさまでーす!!」」」」」」

 

なんと部室には穂乃果たちがいた。志郎と幸雄も一緒だった。

 

「なっ・・・!」

 

「お茶です部長!!」

 

「部長!?」

 

「今年の予算表です部長!」

 

「なっ・・・!?」

 

いきなり部長と呼んで畳みかけてきた穂乃果たちににこは困惑していた。

 

「部長~、ここにあったグッズ、邪魔だったんで棚に移動しておきました~。」

 

「こら勝手に・・・!」

 

「さ、参考にちょっと貸して、部長のおすすめの曲。」

 

「な、なら迷わずこれを・・・!」

 

花陽は『伝伝伝』を取り出すが、

 

「あぁー!!だからそれは・・・!」

 

「所で次の曲の相談をしたいのですが部長!」

 

「やはり次はアイドルをさらに意識した方が良いかと思いまして・・・。」

 

「それと、振り付けも何かいいのがあったら・・・。」

 

「歌のパート分けもよろしくお願いします!」

 

穂乃果たちを見て幸雄は、

 

「これで効果があるかね?」

 

と小声で志郎に問いかけた。

 

「ああ、向こうが歩み寄れなければこちらから歩み寄ればいい。穂乃果とことりが海未と知り合った時の経験をもとに考え付いたそうだ。」

 

「あいつらの?」

 

「ああ、海未は恥ずかしがり屋でなかなか周りに馴染めなかったが穂乃果が遊びに誘ってそこから友達になったらしい。」

 

「なるほど、まさにあいつらしいやり方だな・・・。」

 

そう言って幸雄はにこの方に目を向けた。

 

「こんなことで押し切れると思ってるの?」

 

にこは穂乃果に問いかけた。

 

「押し切る?私はただ相談しているだけです。音ノ木坂アイドル研究部所属の・・・、μ'sの『7人』が歌う次の曲を!」

 

「7人・・・?」

 

にこは穂乃果たちを見回す。

 

「ふふ、矢澤先輩。どうやらこいつらは、最初っからあんたと一緒に踊りたかっただけみたいっすね。」

 

幸雄はにこに笑いかけた。

 

「俺もこの7人を全力で支えていきます!」

 

志郎も幸雄の後に続く。

 

「・・・厳しいわよ?」

 

「分かってます!アイドルへの道が厳しいことぐらい!!」

 

「分かってない!あんたは甘々、あんたも、あんたも、あんた達も!!」

 

「うひょ~、手厳しいねえ。」

 

「そこの男二人!あんた達もよ!!アイドルを支えるんなら生半可な覚悟じゃ勤まらないわよ!!」

 

「ほほう、俺たちの覚悟を侮ってもらっては困りますね先輩!俺たちは最初っから全力ですよ!!」

 

志郎が挑戦するかのようににこに答えた。

 

にこは志郎たちを指さしながら厳しく、そして堂々と語る。

 

「アイドルっていうのは笑顔を見せる仕事じゃない・・・。笑顔にさせる仕事なの!!それをよーく自覚しなさい!!」

 

 

 

そしていつの間にか雨は止み、にこを加えて7人になり、アイドル研究部として正式に活動を認められたμ'sは屋上で練習していた。

 

「いい!?やると決めた以上、ちゃんと魂を込めてアイドルになりきってもらうわよ!!分かった!?」

 

「「「「「「 はい!」」」」」」

 

「声が小さい!!」

 

「「「「「「 はい!!」」」」」」

 

 

 

一方生徒会室では、アイドル研究部への入部届を見て絵里が苦い顔をしていた。

 

「えりち。」

 

「ん?」

 

ふと、希に呼ばれて振り向くと、

 

「見てみ。雨、止んでる。」

 

希はどこか晴れやかな顔をしながら窓からすこしづつ晴れていく空を見ていた。絵里もまた窓に近づいてみると、屋上でにこが中心となって練習してる姿が見えた。

 

「にこっち・・・。」

 

そうつぶやく希の顔はとても穏やかだった。

 

 

 

 

「「「「「「にっこにっこにー!!」」」」」」

 

「全然ダメ。もう一回!釣り目のあんた!気合入れて!!」

 

「真姫よ!!」

 

「「「「「「にっこにっこにー!!」」」」」」

 

「しっかし、これってやる意味あんのかね。」

 

「意味はなくはないさ。そう、この世に意味のないものはない。勝頼だった頃の人生にだって意味はあったはずさ。」

 

「志郎・・・。」

 

志郎と幸雄が穂乃果たちが練習してる傍らで話していると、

 

「そこのあんた達!ぼさっとしてないであんた達も参加しなさい!」

 

「「ええ!?」」

 

「当たり前でしょう!アイドルを支えるんならあんた達もそのアイドルたちに染まらなきゃいけないんだから!はい!あんた達もやりなさい!!」

 

「どうするよ?」

 

「やるしかないだろ?」

 

「ああ、そうだな。やってやろうじゃねえかよ!」

 

「「にっこにっこにー!!」」

 

そして屋上にとても雄々しい「にっこにっこにー」が鳴り響いた。それを見たにこは、

 

「・・・。やっぱりあんた達がやると男臭すぎるわ。」

 

とドン引きしながら言った。

 

「理不尽だ!」

 

「やらせといて言うことかよ!!?」

 

志郎と幸雄は抗議するが、にこはそれを無視して練習に戻る。

 

「はい、ラスト一回!」

 

「「「「「「にっこにっこにー!!」」」」」」

 

穂乃果たちが練習してるにこの目が一瞬涙で潤むが、後ろを向いて

 

「全然ダメ!あと三十回!!」

 

と練習を追加させた。そんなにこの様子を見て幸雄は、

 

(照れ隠ししやがって。よっぽど仲間を手に入れられたことが嬉しいんだな・・・。)

 

と、心の中で思った。

 

「ええ~!!」

 

にこの言葉を聞いて凛たちは不満そうにするが、

 

「何言ってるの!まだまだこれからだよ!!」

 

穂乃果はそう言って凛たちを鼓舞して、

 

「にこ先輩!よろしくお願いします!!」

 

その言葉を聞いたにこは涙で潤んでいるのであろう目をこすって、

 

「よーし!頭からいっくよー!!!」

 

と笑顔で言った。その笑顔は、雨が止んで雲の間から顔を出した太陽の如く、晴れやかなものであった。




いかがでしたでしょうか?

ようやく、にこちゃんが仲間に加わりました!!

とうとう残るは後二人・・・!絵里の加入回はさらに気合を入れて書くつもりです!!

とりあえず一話分の長さは大体調節できるようになってきましたね。気合入るとさらに長くなりますが・・・w



感想や意見があればどんどん書いてください!!


それでは次回もお楽しみください!!

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