ラブライブ! 若虎と女神たちの物語   作:截流

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どうも、截流です。

今回は遂に新キャラが登場します!果たしてどんなキャラが登場するのか・・・。


それではどうぞお楽しみください!!


26話 将星、秋葉原に結集す 前編

志郎と幸雄がA-RISEと接触してからしばらく経ったある日・・・。

 

「オフ会しようぜ!!」

 

「は?」

 

2人は秋葉原駅の前にいた。

 

「急に『アキバ駅に来てくれ!』ってメッセージが来たから来てみたが・・・。なんだ唐突に?」

 

「いやだからオフ会しようぜって言ってんだが?」

 

「それは分かるんだが何故俺を誘ったんだ?オフ会ってのはそもそもネトゲとかSNSとかのネット上でのグループとかのメンバーと集まるものだろうに、そう言う集まりに全く所属してもいない俺を誘った理由は何なんだ?」

 

志郎は幸雄が自分を呼び出した理由をたずねる。

 

「それに関しては今から説明するつもりだったんだが・・・、その前に志郎には一つ謝らなきゃならん事があるのだ。」

 

「謝らなきゃならないこと?なんだそれは。」

 

志郎が首を傾げると、

 

「すまん志郎!」

 

そう言って幸雄は凄まじい勢いで志郎に頭を下げた。

 

「ええ!?な、なんだよどうしたんだ急に頭なんか下げて!」

 

幸雄の突然の謝罪に志郎は困惑した。

 

「ほら、綺羅ツバサがあの時言ったこと覚えてるか?」

 

「ああ。俺たち以外にも過去の時代に生き、そしてその魂を保ったままこの時代に別の人間として生を享けた者がいる・・・ってな。」

 

「そう、俺たち以外にも『同類』が存在する・・・。」

 

「だいぶ話が見えてきたな・・・。まさか幸雄・・・お前、他の『同類』と接触したことがあるのか・・・!?」

 

「ご明察、と言いたいところだが少し違うな。細かいことを言わせてもらうと、『直接的』な接触はとってないのだがね。」

 

「直接的じゃない接触・・・?いったいどういう事なんだ!?」

 

「だからこそオフ会なんじゃねえか。」

 

そう言って幸雄は自分のスマホを突き出した。

 

「直接的じゃない接触・・・、オフ会・・・。SNSか!?」

 

「ご名答!そう、俺たちはネット上で接触して互いに連絡を取り合うことに成功してるのよ。」

 

「なら何でそれを早く言ってくれなかったんだ!」

 

志郎は幸雄が自分に重大な秘密を教えてくれなかったことに抗議するが、

 

「何故言わなかったかって?ぶっちゃけ志郎にはあまり必要ないかなって思ったからさ。」

 

幸雄はそれをあっさりと躱した。

 

「俺には必要ない?どういうことだ?」

 

「志郎はさ、音ノ木坂学院に入って俺と出会うまで他に自分と同じ奴がいるかも、とかどうして自分はこの時代に生まれ変わったんだろうって思ったことあるか?」

 

「え?そりゃあ一度はあるが、いたとしても生きてる間に会える確率なんてないだろうし、どうして生まれ変わったのかも考えたが堂々巡りになりそうだからあまり・・・。」

 

「だろうな。それが俺との違いさ。俺はどうして生まれ変わったのか、他に仲間はいるのかを死に物狂いで探したもんさ。」

 

「探す・・・ってどうやって?」

 

「おいおい、この時代には俺たちの時代にないものがあるじゃねえか・・・。『インターネット』って文明の利器がよぉ!!」

 

「いやいやいや!ネットで探すにしても限界があるだろう!それに第一ネットに『自分は昔の時代の人間の生まれ変わりなんです』って書き込むやつらがいるのか?」

 

志郎は幸雄に疑いの視線を向けるが、

 

「いるんだな、それが。」

 

幸雄はニヤリと笑って言った。

 

「な!?」

 

志郎はそれに驚いた。

 

「まあ、いるっつってもTw〇〇〇erとか2ち〇〇〇るとかそんな人の集まるとこに書くわけねえじゃん!俺たちがいるのはもっともっとず~っと奥さ。」

 

幸雄はそう言いながらスマホを操作してそのサイトにアクセスし、志郎に画面を見せた。

 

「これは・・・?」

 

画面には『転生者の夢幻郷』と書かれていた。

 

「『転生者の夢幻郷』、その名の通り転生者のみが入ることのできるサイトさ。一昔前に流行ってた個人サイトの形をとってるが、基本的には2ち〇〇〇るみたいな匿名掲示板さ。」

 

「転生者のみって・・・。どうやって入るんだ?」

 

「パスワードを入れるのさ。ほれ、お前も試しに入れてみなよ。」

 

幸雄はそう言って志郎にスマホを渡した。

 

「入れてみろって・・・。俺は会員じゃないからパスワードなんて知らないぞ!?」

 

「まあまあ、お前なら絶対分かるって。」

 

「俺なら分かるって・・・。」

 

志郎が画面を見てみると、パスワードの入力欄の上に『桶狭間の合戦が起きたのは何年?』と書かれていた。

 

「これがパスワードか?」

 

「そ、それにあたるものを入力すればいいのさ。」

 

志郎は幸雄にそう言われると『1560』と入力したが、『パスワードが違います!』と表示された。

 

「オイどういう事だ!入れんぞ!!」

 

「まさか西暦で入力したんじゃねえだろうな?」

 

「普通あんな風に聞かれたら誰だって1560年って答えるだろ!」

 

「はあー!志郎も随分この時代に染まっちまったもんだねえ・・・!」

 

幸雄はそう言ってため息をついた。

 

「そりゃそうだろ。というかお前にだけは言われとうないわ!」

 

「俺たちには俺たちが使ってた暦があるじゃねえか。」

 

「俺たちが使ってた暦・・・?旧暦、太陰暦か!!」

 

幸雄の出したヒントをもとに一つの結論を志郎は導き出した。

 

「そうそう、やっと分かって来たじゃねえか!後はそれを工夫して入力するだけさ。」

 

「工夫して入力・・・?桶狭間の合戦が起きたのは永禄3年だから・・・。そうか!」

 

志郎は何かを思いつき入力欄に『a603』と入力した。

 

「おお!入れた!!」

 

志郎はサイトに入ることが出来たようだ。

 

「おお、入れたか。お前さんも無事にここの会員になれそうだな。」

 

「会員?そんなものに登録してないし、何よりこれは幸雄のスマホじゃないか。」

 

「ああ、会員ってのはあくまでも建前だけの話でこのサイトに出入りできる奴は基本的にみんな会員なのさ。」

 

「そんないい加減な・・・。それにあのパスワードだってよくよく考えたらめちゃくちゃ簡単じゃねえか!もし転生者以外の奴が入ったら・・・。」

 

「あー、その心配は無用だ。そもそもこのサイトは直接サイト名を検索しても出てこないようになってるし、このサイトに辿り着くには俺たちのように必死こいて転生について奥深く奥深くものすご~~く奥の方まで調べてようやく初めてこのサイトに着けるようになってるんだ。いくらこのパスワードを簡単に見破れる歴史好きでもここは探し当てられまい。」

 

「でももしうっかり迷い込んだら・・・。」

 

「それこそ心配無用さ。うっかり迷い込むような奴がここに書き込んでるのが本当にこの時代に生まれ変わった奴だなんて信じるまい。よくてもその歴史上の人物になりきって遊んでる奴らとしか思わんさ。」

 

「だが・・・!」

 

志郎はそれでも納得いかない様子だったが、

 

「あーもー、心配性だな志郎!そもそも転生なんて馬鹿げたこと信じる奴なんて当事者である俺たちとそれを俺たち転生者から聞いた連中だけだっつうの!!」

 

と幸雄は志郎に言って聞かせた。

 

「確かに冷静に考えるとそうだな。しかし一つ気になったんだが、さっきから言ってる『転生者』ってなんだ?」

 

「ああ、俺たちは自分たちのことを生まれ変わった者ってことで『転生者』って名乗ってるのさ。」

 

「なるほど、つまり俺も転生者ってわけか。」

 

「そういう事。あ、そうだ。このサイトのURL送ってやるからそこからアクセスしてブックマークしてくれ。あとURL書いたメールはすぐに消せよ?」

 

「はいはい。」

 

そう言って志郎は幸雄から送られたURLからサイトにアクセスしてパスワードを入力してサイトに入った。

 

 

 

 

「これでいいのか?」

 

「おう、そうそう。自己紹介は簡潔に、そしてHN(ハンドルネーム)は自分の正体がギリギリバレない様にすると同時にぼんやりと察せられるようにな。」

 

そう言って幸雄は志郎の書き込みを見ると、

 

「ふむ、『四郎』か。少しばかりどストレートな気がしなくもないが、まあ四郎と名乗ってた武将はそれなりにいたから問題は無いな。」

 

と満足げにうなずいた。

 

「なあ幸雄、今の発言で少し気になったんだがこのサイトにいる転生者は皆俺たちと同じ戦国乱世に生きた者たちなのか?」

 

志郎が幸雄にたずねると、

 

「そうだな。どういうわけかは知らないが転生者は基本的に戦国武将が前世だった者たちなんだよな。」

 

「確証はあるのか?」

 

「確実にあるってわけじゃないけど、他の転生者とリアルで知り合ってる奴は俺以外にも何人かいるし、そいつらが言うにはその知り合いも戦国武将の生まれ変わりだったんだと。」

 

「そうなのか・・・。」

 

「このサイトの管理人・・・。つまりこのサイトを作った奴も恐らくは転生者だが基本的に掲示板にも姿を現さないもんだから誰なのかは分らんがね。」

 

「ますます不思議だな・・・。」

 

志郎は幸雄の言葉を聞いて考え込む。

 

「まあ、とりあえず難しい話は一旦終わりにしようや!そろそろ集合時間になるしな。」

 

「確か12時にここに集合と言ってたが・・・。今のところは俺たちしかいないぞ?」

 

志郎は辺りを見回すが待ち合わせしてる人を探してる人物は見当たらない。

 

「そりゃ俺がこのオフ会の主催者だからな。」

 

「そうなのか!?あ、だからお前やたら自己主張の強いバッジを付けてたのか!」

 

志郎はそう言って幸雄の胸についている、真田家の家紋である六文銭が描かれてるバッジを指差した。

 

「その通り!やっぱ主催者だから来てくれるメンバーに分かりやすい目印を付けなくちゃと思ってな!」

 

「そういえば、来るメンバーってどれくらいいるんだ?」

 

「俺と志郎を含めて7人だな。」

 

幸雄は指折り数えながら答える。

 

「という事は5人も来るのか。よく集まったな。」

 

「まあ、1人は遅刻だけどな。一度は顔を合わせて話がしたいと言ったらホイホイ来てくれたよ。」

 

「それで、誰が来るんだ!?」

 

志郎が食い気味に聞くと、

 

「それは志郎でも教えられないな。まあ来てからのお楽しみだ。」

 

と幸雄はさらっと返した。

 

「さ~て、最初は誰が来るかねえ。」

 

幸雄がそう言って背伸びをすると、

 

「あの~、すみません。もしかしてその六文銭のバッジ・・・、『比興者安房守』さんですか?」

 

と、女性の声が聞こえてきたので

 

「あ、はいそうです!俺が主催者の『比興者安房守』です・・・って、んんん!?」

 

と言って振り向くと、幸雄の動きが止まった。

 

「なんだよ幸雄、振り向くなり固まって・・・って、んん!?」

 

志郎も幸雄を茶化しながらその女性の方を見ると、驚きのあまり動きが止まった。

 

「あの、お二人ともどうなさったんですか?私の顔に何か付いてるでしょうか?」

 

そう言って困惑する、志郎たちとほぼ同世代と思われる凛とした顔つきの混じり気の無い黒の流れるようなロングヘア―の少女を見て、志郎たちは記憶の片隅から湧き出てきた言葉をほぼ同時に口にした。

 

『お、お鶴・・・さん?』

 

そう、幸雄たちが伝説のカリスマメイド『ミナリンスキー』を一目見ようとやって来たメイド喫茶で働いていた『お鶴さん』と他の客から呼ばれていたメイドと瓜二つ・・・というかそのまんま本人だったのだ。

 

「・・・な、なんでその名前を・・・!?いや、よく見るとあなた達、この前ミナリンスキーさんが絡まれていた時にあの娘を助けようとしていた・・・!」

 

少女の方も志郎たちのことを覚えていたらしく、彼女もまた驚きを隠せない様子であった。

 

「いやー、まさかお鶴さんとこんなとこでもう一度会うことになるとは思ってもみなかっt」

 

幸雄が何とも言えない空気を変えようと話を始めた瞬間、

 

「その名前で呼ばないで!!」

 

と彼女は凄まじい速さで幸雄との距離を詰めて彼の口を押さえた。

 

「な、何故にそこまで・・・。」

 

幸雄が理由を聞くと、

 

「私は周りの人たちにないしょであの店に働いてるんです・・・!だからそれがバレるのが恥ずかしくて・・・。」

 

彼女は顔を赤らめて理由を語った。

 

「とは言っても名前が分からなくてはどう呼べばいいのか・・・。」

 

志郎がそう反論すると、

 

「あ、そうですよね。自己紹介が遅れてしまいましたね。私は鶴崎(つるさき) (なぎさ)と言います。サイトの方では『瀬戸内の鶴』って名乗らせてもらっています。」

 

彼女・・・渚は自己紹介をして頭を下げた。

 

「俺はさっき名乗ったが『比興者安房守』ってもんだ。名前は武藤 幸雄、かつては真田昌幸だったものだ。」

 

「俺はついさっきサイトに入ったばかりで幸雄の友人の『四郎』だ。名前は諏訪部 志郎、かつては武田勝頼だった。」

 

志郎と幸雄も渚に対して自己紹介をした。

 

「幸雄さんに志郎さんね、よろしく!」

 

「それにしても鶴崎さんの正体ってなんなんだ?」

 

「いやいや志郎、そこは流石に察せられるだろ。お前歴史音痴じゃないだろ?」

 

「『瀬戸内の鶴』だから・・・。まさか!?」

 

志郎は少し考えてみると結論がすぐに浮かび、驚いた。

 

「そう、私の前世での名は『大祝(おおほうり) (つる)』。鶴姫って言った方が通りがいいかしら。」

 

「鶴姫って、あの瀬戸内海の大三島の鶴姫なのか!?でも鶴姫って架空の人物じゃ・・・!」

 

志郎は渚の正体を知って動揺した。何せ彼女の正体である大祝 鶴姫は架空の人物だという説が根強く、戦国時代についていろいろ調べてる志郎もまた、そう考えていたのだから動揺するのも当然である。

 

「いやあ、俺も初めて聞いたときはおったまげたもんさね。なんせ伝説上の人物だと思ってた奴がこの世に実際に存在するんだからな。」

 

「ふふ、『事実は小説より奇なり』って言うからね。それに私たちの存在そのものが奇妙だしね。」

 

「はは、確かにその通りだ。」

 

そう志郎が言うと三人は揃って笑いだした。

 

 

 

 

「そういえば主催は幸雄さんなのよね?どうしていきなり集まろうなんて言い出したのかしら?」

 

「ああ、それなんだが実はな・・・。」

 

志郎と幸雄は自分たちが音ノ木坂学院でμ'sのサポートをしていること、そしてA-RISEと接触し、その際に自分たちが普通の人間でないことを見破られたこと、そしてA-RISEは志郎たち以外にも『転生者』が存在することを知ってるという事をありのままに話した。

 

「・・・とまあ、これが俺たちの知ってる全てだ。」

 

「流石に三人も転生者の存在を自分から明かすのではなく同じ人物に『見破られた』のは流石にヤバいと思ったんでな。そんなわけで他の転生者たちにも見破られうる可能性を教えて・・・ってどうしたんだ渚さんよ、少し顔色が悪いぜ?」

 

志郎たちの話を聞いていた渚の表情は若干引き攣っており、少し青ざめてるようにも見えた。

 

「べ、別に具合が悪いわけじゃないんだけど・・・。実は、そのA-RISEが知ってる転生者って私のことなの・・・。」

 

 

『な、なんだってえええええ!!!』

 

渚が告げた衝撃の真実に、志郎たちは思わず叫んでしまった。

 

「マジか!マジなのか!?」

 

「ええ、マジなのよね・・・。」

 

「というか渚さんはどういう経緯で綺羅ツバサに正体を見抜かれたんだ!?」

 

「うう・・・。実は私、UTX高校の三年生なのよ。ツバサや英玲奈、あんじゅとは一年の頃からクラスメートだったの。」

 

「まさかのA-RISEと同級生・・・!」

 

「しかも呼び捨てだぜおい・・・。」

 

「彼女たちとはそれなりに仲は良いのよ。でも去年彼女たちに問い詰められたの、あなた達と同じようにね。私はツバサの勘の強さは知ってたから隠すことは出来ないし、ツバサたちになら話してもいいかなって思って話したのよ。」

 

「なるほど。話したのは脅迫ではなく渚さんの同意があっての上だったのか。」

 

「確かにこの前はプライバシーの都合ってことであんたの事は存在を示唆しても詳しいことは全く話さなかったな。」

 

志郎たちは渚の話を聞いてこの前のA-RISEとの邂逅の時に話したことを思い出した。

 

「はじめは正体がバレて変な風に思われたらどうしようって思ってたんだけ、その時のツバサたちは真面目に話を聞いてくれたし、ちゃんと信じてくれた。だから私は今でもあの3人とは仲良くさせてもらってるわ。」

 

「・・・あの日以来あの3人を警戒していたが、あんたの話を聞いたところA-RISEの奴らが俺たちに悪意があるわけでは無いことはよく分かったぜ。」

 

「ああ、そうだな。」

 

渚の話を聞いた志郎と幸雄は胸をなでおろした。

 

「どうやらこれでこのオフ会の目的は達成しちゃったみたいだけどどうするの?」

 

「いや、まだ終わってないぜ渚さんよ。俺たちが集まる理由はもう一つあるんだ。」

 

「もう一つの理由?」

 

「そう、それは・・・。」

 

『それは・・・!?』

 

幸雄の言葉に志郎と渚は息を呑んだ。

 

「それは・・・、実は他の転生者たちとじかに会って色々話がしたかっただけなんだよな!!」

 

『ズコー!!』

 

志郎と渚は幸雄の言葉に、昭和風なズッコケをしてしまった。

 

「それだけにあんな勿体付けるか普通!」

 

「まあまあ、俺もリアルで会う転生者が志郎だけじゃ少しつまらんからなあ。」

 

「確かに交流を広げるのも悪くはないわよね。」

 

そうやって三人で和気あいあいと話していると、

 

 

 

「失礼、そこの六文銭のバッジを付けているのは『比興者安房守』さんで間違いはないな?」

 

と、一人の少年が幸雄に声を掛けた。見たところはこれまた志郎や幸雄とほぼ同世代で、体つきは少しばかり筋肉質な志郎と志郎より華奢な幸雄の中間といったところで、柔和な目つきはどこか鷹のような鋭さを感じさせる、幸雄とは少し違う形で掴み所のない様子だった。

 

「おう、いかにもそうだが。」

 

「次は一体だれが来た・・・って、な!?」

 

「どうしたよ志郎、そんな驚いて。」

 

幸雄は飄々と返事をして振り向くが志郎の反応を見て、何かあるなと察した。

 

「ほお、まさかこんなところで諏訪部と会えるとは思ってなかったな。」

 

幸雄に声を掛けた少年は志郎を見て少し感傷的な声を出した。

 

「ああ、俺も驚いてるよ北村・・・。まさかお前も転生者だったなんてな。」

 

「世の中何があるか分かったもんじゃないな。」

 

北村と呼ばれた少年は笑いながら志郎に応える。

 

「なあ志郎、あいつと知り合いなのか?」

 

幸雄が志郎にたずねる。

 

「ああ、音ノ木坂学院に来る前に通ってた学校のな。クラス自体は別々だったけど。」

 

「なるほど。まあ感動の再会の中悪いんだが、一応誰なのか名乗ってもらえると嬉しいんだが・・・。」

 

幸雄が北村という少年に名を聞くと、

 

「俺はあのサイトでは『獅子の息子』と名乗っている、北村(きたむら) 政康(まさやす)だ。そこの諏訪部志郎とは少しばかり仲良くさせてもらってたものだ。」

 

彼は堂々と名乗った。

 

「北村、それでお前の前世はなんだ?」

 

志郎がたずねると、

 

「ふん、相変わらず察しが悪いな諏訪部。俺・・・いや、我こそは関東王たる相模の獅子の血を受け継ぐ東国の覇者・・・。北条氏政よ!!で、お前の方こそ何者だったんだ?」

 

政康はさらに意気揚々と名乗りをあげ、志郎に正体をたずねた。

 

「氏政だと・・・!?俺は・・・武田勝頼だ!!」

 

志郎は政康の正体に驚きつつも、負けじと堂々と名乗る。

 

「まさか・・・!」

 

「こんなところで・・・!」

 

『再び会いまみえるとはな・・・!』

 

二人の間に尋常じゃない空気が流れ出した。

 

「ね、ねえ。あの2人、なんだかすごい雰囲気になってるんだけど・・・。」

 

「あー、そうだよなー。そりゃかつての宿敵だったから鉢合わせりゃこうなるよなー。」

 

2人の様子を見て心配する渚をよそに、幸雄はのんきな様子だった。

 

 

 

 

まさかの前世における宿敵同士の遭遇で一気に空気が張り詰める転生者のオフ会。果たして無事に終わることは出来るのか、そして残り3人の参加者はいったい何者なのだろうか・・・!?




いかがでしたでしょうか?


今回はひとまずお鶴さんこと渚さんもとい鶴姫と、志郎の旧友(?)であり、前世においては宿敵の一人であった政康もとい北条氏政が登場しました!!

他にもどうやら3人出てくるようですがどうなることやら・・・。

今年の更新は凛ちゃんの誕生日記念(大遅刻)の短編と、もし出来たらもう一話更新して終わりになりそうです。

感想や意見があったらどしどし書いてください!


それでは次回もまたお楽しみください!!
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