ラブライブ! 若虎と女神たちの物語   作:截流

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どうも、截流です。

新年あけましておめでとうございます!今回が2017年の初更新となります!!

さて今回は幸雄主催のくせ者だらけの転生者オフ会にさらなるくせ者たちが参戦します!



それではどうぞお楽しみください!!


27話 将星、秋葉原に結集す 中編

「北条・・・、氏政ァ・・・!」

 

「武田・・・、勝頼ィ・・・!」

 

幸雄が催した転生者のオフ会にて志郎は音ノ木坂学院に来る前に通っていた高校で面識があったという北村政康と再会した。しかし、互いの正体がかつての宿敵であると知ってから二人の間にはまさに一触即発な空気が流れていた。

 

「ねえ、あの2人を止めなくていいの?」

 

その様子を見て渚は幸雄に仲裁させようと話しかけるが、

 

「いやー、俺も勝頼さまに属して氏政に散々苦汁を舐めさせてきたし、天正壬午の乱で裏切ったり、あと叔父上・・・矢沢頼綱があいつの軍勢ボコボコにしたりとかしてたから多分俺が行ったところで火に油を注ぐ様なもんだと思うぜ?」

 

幸雄はそう言って取り合おうとしなかった。

 

「ええ・・・。」

 

渚は幸雄の言動にドン引きしつつも彼の言葉も正論だと思って成り行きを見守ることにした。

 

 

 

「氏政ァあああああ!!貴様ァ!な~にぬけぬけとこの時代に蘇っとるんじゃああああ!!」

 

先制攻撃を仕掛けたのは志郎だった。志郎は怨嗟の言葉を投げかけながら大振りの右ストレートを政康の顔面に叩き込もうとするが、なんと政康はその一撃を受け止めてみせた。

 

「ふん!んなもん不可抗力だからどうにもならんわボケ!!それよりも言いたいことがあるのはこっちの方だ!!大体貴様、そっちから同盟強化してくれって持ち掛けてくるもんだから妹の桂を嫁にくれてやったのに、『御館の乱』で金と領地で買収されるとかどういう事だオラアアアアアア!!!」

 

政康は志郎の拳を受け止めつつそれを弾き、これまた怨嗟の言葉を投げかけながら反撃に出た。

 

「うるせえ!こっちは火の車だってのに援軍要請する方がおかしいんだよ!!そりゃ謙信公の遺産である金や信濃の上杉領をただで接収することが出来るなら応じるに決まってるだろ!!」

 

志郎は政康の反撃をいなし、さらに拳のラッシュを叩き込む。

 

「そのせいで三郎が雪深い越後で死ぬ羽目になったんだぞ!!」

 

政康は恨み言を吐きながらそのラッシュを弾き、捌き、受け流す。

 

「そんなに弟が大事ならお前が越後に行け!!」

 

「だ~か~ら!!それが出来たら援軍なんか頼まねえよ!!こっちは佐竹ら北関東の連中がうるさくて動けなかったんだよ!だから氏照と氏邦を送ったんじゃねえか!!あと桂が決めたこととはいえ自害に巻き込んだのも許してねえからな!!」

 

「お前桂からの手紙読んだのかマジで!?俺だって桂を死なさぬよう使者に桂の事を頼もうとしたが頑としてあいつは首を縦に振らなかったんだ!!しかも最期まで側にいさせて欲しいだなんて言われたらどうすることも出来んだろ!!」

 

2人は互いに言いたいことを言い合いながら拳の応酬を繰り広げ続けた。

 

 

 

「すごいわねあの2人・・・。ほぼ互角じゃない。」

 

「志郎の身体能力がイカれてるのは知ってるが、氏政・・・じゃなくて北村があそこまでやるとは・・・。しかも志郎の攻撃をあそこまで凌ぐとは、まるで小田原城のような鉄壁ぶりだな・・・。」

 

幸雄は2人の戦闘を見て政康の戦闘能力を冷静に分析してみせる。

 

「くそ・・・。氏照や氏邦ならともかく何故氏政にこのような戦闘センスが・・・!?この俺が攻めきれないなんて・・・。」

 

「ふん、俺とてこの時代で色々鍛え上げたからな。貴様のような攻撃力こそ持たんが、守りに入りさえすればざっとこの程度なら余裕で捌けるくらいには成長したのよ。」

 

どうやら志郎が攻撃に特化してるように政康は防御に特化している戦闘スタイルを持っているようだ。

 

「で、どうする勝頼?このままやり続けると目立つし、それに俺たちは同じ転生者だ。あまり面倒ごとを起こさない方が後々楽になると思うが・・・。」

 

「そうだな。俺もあまり面倒ごと・・・特に暴力関連は起こしたくない。その停戦、受けようじゃないか。」

 

志郎は思ったよりあっさりと政康の停戦要請を受けた。

 

「あら?意外とあっさりと終わったわね。」

 

渚はその様子を見て目を丸くした。

 

「まあ、勝頼さまと氏政は盟友にして宿敵っつう間柄だからなあ。それにこの時代でも互いの正体を知らなかったとはいえそれなりの関係があったのを見る限り、互いに意図は分かってんだろ。」

 

幸雄もかつて真田昌幸として、志郎もとい勝頼と同じく氏政とはそれなりに関係があったのでこういう展開になるであろうことは予想の範疇だった。

 

「停戦ついでに一つ聞かせてくれ。桂は・・・我が妹は、俺を恨んでいたか?俺を呪って死んでいったのか?ただそれが聞きたい。」

 

政康は志郎に、勝頼の妻であり、自身の妹であった桂(北条夫人)が自分に対してどのような想いを抱いて死んでいったのかをたずねた。

 

「・・・少なくともお前のことを憎んではいなかったよ。帰ろうと思えば帰れたけど武家の女として夫と運命を共にしたいと言っていた。お前と敵対することになった時も、それが乱世の定めだと言っていたよ・・・。」

 

志郎は政康に、妻が抱いていた気持ちをそのまま伝えた。

 

「そうか・・・。それが聞ければ満足よ。すまんな『志郎』。」

 

「いいってことよ、『政康』。」

 

政康は志郎に簡潔に感謝の気持ちを伝えた。互いの呼び方が出会った時は苗字呼びだったのが名前呼びに変わったのは、この一連のやり取りの中で、改めて二人の間に強い絆が芽生えたのかもしれないが、それを知るのは志郎と政康の二人だけである。

 

 

「よう、終わったか戦バカども。」

 

「ふん、貴様には言われたくないな。それに貴様にも言いたいことが山ほどあるぞ真田。」

 

「俺も政康に同意だが、言いたいことは後にしよう。それで幸雄、他の連中は?」

 

志郎が政康を諫めつつ、他の参加者が来てるかどうかを幸雄にたずねる。

 

「いんや、まだ来てねえな。残り3人のうち1人は遅れてくるのは確認済みなんだがあとの2人は・・・。」

 

幸雄が頭を掻きながらそう言うと、

 

 

 

「いいや、ここにいるよ。」

 

と、幸雄の後ろから何者かの声が聞こえたのでその場にいた4人がハッとして声のした方を向くと、そこには小、中学生らしき少年が立っていた。

 

「嘘、いつの間に私たちの後ろに!?」

 

「まさか歴戦の(つわもの)だった幸雄と渚の背後を取るなんて・・・。この少年・・・、一体どれほどの名将の転生者なんだ・・・!?」

 

志郎は誰にも気づかれずに幸雄と渚の背後に立っていた少年に対し、畏怖を抱いていた。

 

「・・・とりあえず聞くがよ、お前さんは何者だ?俺はこのオフ会の主催者である『比興者安房守』こと武藤幸雄ってもんなんだが。」

 

幸雄が少年に名を聞くと、

 

「その六文銭の家紋にそのHNを聞いたところ、君はあの『表裏比興のもの』、真田安房守昌幸のようだね。僕は君とは世代も国も違うから直接出会うことはなかったけど、愉しそうな人で安心したよ。」

 

少年は名を答えず、逆に幸雄の正体を見抜き楽しそうに笑っていた。

 

「おい、俺はお前さんの名を聞いてるんだがよ。」

 

「ああ、ごめん。僕はこのオフ会の参加者の『越前の遊興王』、本名は『あさくらよしかげ』だよ。」

 

「おいおい、俺が聞いたのはこの時代での名前だぜ?あんたの正体はHNから大体察しがついていたから別に言わんでも・・・。」

 

「何言ってんの。『あさくらよしかげ』はれっきとした僕の本名だよ。・・・ああ、口で名乗るだけじゃ誤解されるね。漢字で書くとこうなるんだ。」

 

少年はそう言うと、1枚のメモを出して幸雄たち4人に見せた。その紙には

 

『浅倉良景』

 

と、書かれていた。

 

「え、これマジ?」

 

と、幸雄が聞くと、

 

「うん、マジだよ。いや~びっくりしちゃうよね。まさか自分のかつての名前とこの時代に生まれ変わった時につけられた名前が漢字が違うとはいえ同じものになっちゃうなんてね。」

 

と、良景と名乗る少年はケラケラと笑い、

 

「というわけで改めて自己紹介するよ。僕は浅倉良景、あのサイトでは『越前の遊興王』って名乗ってて、前世はあの朝倉義景だよ。ちなみに年齢は12歳で小学6年生だよ。」

 

と淡々と自己紹介をした。

 

「まあ予想はしていたがやはりほぼ同じ時代に生きた者であってもこの時代に転生した時期は違うものなんだな。」

 

政康がそう言うと、

 

「そうみたいだね。見たところ僕が一番若いみたいだし。」

 

と良景は相槌を打った。

 

「まさかあの朝倉義景だったとは・・・。それを恐れた俺は一体・・・。」

 

「ん、そっちの君はどうしたんだい?」

 

良景が志郎に話しかけると、

 

「俺は義景どのにはいろいろ言いたいことがあるぞ!!」

 

と志郎がいきなり叫んだ。

 

「お、こんどはどうしたんだ志郎?」

 

幸雄がそれに乗っかり始めた。

 

「忘れたとは言わせんぞ義景どの!あれは元亀3年(1572年)の父上の西上作戦の時、父上からの要請を無視して積雪だの部下の疲労だのを理由に勝手に越前に退いたこと・・・あれのせいで織田への勝ち筋を失くしたことは明白だ!!」

 

志郎が良景を責めているのは武田信玄が信長と戦うために西に向けて軍を進めた西上作戦の際に、信玄、浅井長政、そして義景の3人の軍勢で織田軍を包囲して攻める寸法だったのだが、その最中に義景が先ほど志郎が言ったように独断で一足先に撤退してしまったのだ。信玄はこれに怒って同盟相手である本願寺顕如を通して義景に出撃を要請するも義景は動かず、そのままグダグダになって、信玄はそのうちに病死してしまったのである。もしここで義景が帰らなければ信長を討てたかもしれないというのは今でもよく言われている話だ。

 

「お、それは俺からも物申させてもらいたいもんだな!」

 

幸雄もまた武田家の家臣であり、信玄のお気に入りでもあったので志郎と共に抗議したくなるのも不思議な話ではなかった。

 

「ああそれね。それに関してならこっちも言い分があるから弁解させてもらおうかな。」

 

良景はそんな2人の様子を気にかけることなく弁解を始める。

 

「まず越前に帰った理由なんだけど、そもそも越前が雪国だってのは知ってるよね?」

 

「ああ。」

 

「そりゃ俺たちもそれぐらいは知っとるわい。」

 

「うん。でもね、越前の雪って凄いんだよ。建物とかが埋まりそうになるくらいヤバいの。もう近江との間の道が通れなくなるレベルでさ、兵糧とかいろんな物資が運べないんだよ。それで冬を越せってのは無理な話じゃない?兵士だって絶対納得しないよそんな事。」

 

「だ、だが上杉軍は秋になるたびに関東にやって来て冬を関東で何回も越してきたぞ!?」

 

「あれすごい迷惑だったんだけどな。」

 

志郎は越前と同じ雪国である越後の上杉謙信の軍勢を例に出し、その一番の被害者ともいえる政康は当時を思い出して何度も頷いた。

 

「はあ・・・。そもそも越前と越後の豊かさの違いを考えてから言っておくれよ。」

 

良景は志郎の言い分を聞いてため息をついた。

 

「そもそも上杉の連中が関東に遠征してるのは農業が出来ない冬の間に兵士たちを食わせるための戦いだろう?それに比べて越前は僕や父上、お爺様が豊かにしてたおかげでそんな面倒なことを毎年しなくていいくらいには余裕があったんだよ。」

 

「なるほど、確かに越前は『北陸の京』って言われるくらいには反映してると言ってたな・・・。そりゃ足利義昭が頼るわけだわ。」

 

「うぐぐ・・・。確かに甲斐や信濃に比べれば越前は国力があるからな・・・。」

 

義景の言い分を聞いた幸雄や志郎はそれに納得していた。

 

「さて、じゃあここからは僕が言いたいことを言わせてもらうね。信玄は僕の撤退を怒ったって聞くけど怒りたいのはこっちの方だったんだよね。」

 

『なに!?』

 

その言葉に志郎と幸雄は意外そうな表情をした。

 

「そもそもこっちは後ろに一向一揆がいる中で長政と一緒に、君ら武田軍が動くまでの2年間もの間はず~っとほとんど休みなしって言ってもおかしくないくらい信長と戦い続けてたんだよね。金ヶ崎、姉川、本願寺への救援に行った宇佐山城攻め、延暦寺に籠った志賀の陣・・・。武田が動き出すまでに大きな戦で4回、そして小規模な戦いも含めると10回や20回は余裕で超えるだろうね。」

 

良景は指折りしながら当時に信長と戦った回数を思い返していた。

 

「冷静に聞いてみると凄いな朝倉家。」

 

「正直ここまで聞いてると信長包囲網のMVPって浅井長政さんと朝倉義景さんのコンビな気がしてきたわ。」

 

「まあ実際あの2人が死んでから包囲網も割とグダグダっぽかったしな。」

 

話を外側で聞いてる政康と渚は他人事のようにそんな話をしていた。

 

「まあそんなわけでこっちは信長と真剣に何回もやりあってたわけなんだよね、しかも毎度毎度遠征してさ。近場の長政はともかくこっちは遠征するためにいろいろ金とか掛かってるんだよね~。僕たちが必死こいて戦ってる間にそっちは何してたのさ?」

 

『・・・駿河を取るのに尽力してたり小田原とか攻めてました。』

 

志郎と幸雄は良景に問われると、目を逸らしながら答えた。

 

「あれ?そっちは天下無敵の武田軍なんだよね?それなのに駿河を完全に制圧できたのっていつだっけ?」

 

「だいたい永禄13年(1570年)頃だ。我が父氏康が病に倒れたあたりだな。」

 

政康が良景に入れ知恵をする。

 

「こっちが死ぬ気で織田とやりあってたのにそっちは駿河一国の平定に勤しんでたんだねえ。んでしかも動き出したのはこっちが財政的にも兵士たちそのものも疲弊してきた頃だってのにこっちの都合を考えもしないでぽっと出の信玄に戦えって言われてもねえ・・・。」

 

「なんか色々父上が・・・じゃなくて武田家がホント色々すいませんでした。」

 

「流石の俺もこれはぐうの音も出ねえわ・・・。」

 

良景のあまりにも整合性のある言い分に志郎も幸雄も土下座するしかなかった。

 

「義景どのって父上の話やこの時代での評価を見るに結構無能な者かと思ったら実は俺より有能なんじゃないか・・・?」

 

「いやあ、それほどでもないよ勝頼どの。ただ僕は乱世というおもちゃ箱で遊んでたに過ぎない愚者さ。まあ内政に関しては真面目にやってたけど戦の方は景健や景鏡にほとんど任せっきりだったしね。」

 

「一つ聞きたい、義景どのにとって信長との戦はどのようなものだったんだ?」

 

「う~ん、難しいね。僕は昔やこの時代を通していろんな遊びをして過ごしてきたけど、信長との戦いもまたなかなか面白いものだったと思ってるよ。ただあの頃の僕はまだまだ怠け者だったから戦に関しては信長に追い詰められるまでは手抜きばかりして真面目に鍛錬もしてなかったけど、やっぱり信長と直接戦えたら最高に面白くて愉しかったんじゃないかって思うよ。金ヶ崎の時なんかもそうだったし。」

 

「遊び・・・だと?」

 

「うん、人間いつかは死ぬんだからどうせ生きるなら愉しく生きたいでしょ?だからどんなめんどくさい事も『遊び』だって思えばなかなか面白おかしく、そして愉しく生きられるよ。実際越前の内政も面倒だったけど、『どうせ楽しむなら一乗谷や越前に住む皆で愉しめればいいや』って思ったらなかなか愉しいものになったよ。」

 

(こいつ・・・。この炯眼を以てしてもなかなか真意が読めん。朝倉義景・・・、無能なのか有能なのか分からん男だ。戦では確かにほとんど出陣することもなかったが、比叡山を要塞として利用したことや、浅井が攻められた際に浅井との連絡が絶たれた時に素早く撤退を決意したのを名将揃いの信長の家臣たちのほとんどが予測できなかったのを考えると、ひょっとしてそれなりに有能なのではないかとも思うが・・・。)

 

幸雄は志郎と良景のやり取りを見ながら良景の人物像の分析を行っていた。だが、彼の炯眼を以てしても良景の真意を暴くことは出来なかったようだ。

 

 

志郎と幸雄の武田主従コンビと良景による論戦が終わって少し経ち・・・。

 

「あ、すんませ~ん!その六文銭のバッジ、『比興者安房守』さんっすよね!?」

 

今度は活発そうな少年が幸雄に声を掛けた。

 

「ああ、いかにもそうだがお前さんが『RTO』か?」

 

幸雄がたずねると、

 

「ああ、俺は『RTO』って名乗ってる大岩 夢路(ゆめじ)って言うもんだ!ちなみにこの時代に生まれ変わる前は長宗我部 盛親として生きてました!!15歳の中3でっす!!」

 

と『RTO』と呼ばれた少年もとい夢路は快活に自己紹介をした。

 

「『RTO』って何なのかしら・・・。」

 

「ああ、それは『浪人ティーチャー大岩』の略っすよお姉さん!俺は土佐を取り上げられた後、大坂の陣が始まるまで14年もの間京で子供たちに『大岩 祐夢』って名前で手習いを教えてましたからね!」

 

「やはり源次郎の知り合いだったか。」

 

「あ、そう言えば『比興者安房守』さんって左衛門佐の親父さんっすよね!大坂の戦じゃああいつには色々世話になったもんですよ!それにしてもあの左衛門佐の親父さんに会えるなんて、夢にも思わなかったぜ!!」

 

夢路は嬉しそうな様子で幸雄の手を握った。

 

「いやーこういうのは悪い気がせんなあ!!」

 

幸雄も満更でもない様子だった。

 

「さて、これで参加者は大方揃ったな。」

 

「おい、あと一人いないぞ真田。」

 

「さっきも言ったが残りの一人は遅れてくることになってる。とりあえず俺たちは先に会場に向かうことになっている。」

 

幸雄は主催者としてこの場を仕切り始めた。

 

「なあ幸雄、最後の一人って誰なんだ?せめてHNぐらいは教えてくれてもいいんじゃ?」

 

「ああそっか、他のみんなは参加する奴を知ってるがお前はまだあそこに入りたてで知らなかったな。最後の参加者のHNは『ボンボン中納言』だ。」

 

「ボンボン中納言?」

 

「ああ、中納言を名乗ってるだけあってなかなかの大物だぜ。」

 

幸雄はそう言ってニヤリと笑った。

 

「そんじゃみんな、手近なファミレスで予約を取ってあるからそこで会食とする。行くぞ!」

 

『おお!!』

 

幸雄が音頭をとると、他のメンバーはそれに応えてか幸雄と共に歩き出した。

 

(大祝鶴姫に北条氏政、朝倉義景に長宗我部盛親・・・。時代も生まれもバラバラな連中が集まったが、果たして『ボンボン中納言』とは何者なんだ・・・?)

 

志郎はまだ見ぬ参加者の正体に思いを馳せながら幸雄たちの後に続いて歩きだした。

 

 

 

遂に始まる現代に生まれ変わった戦国武将の転生者たちの宴・・・。果たしてこの会合がどのような結果を生むのだろうか。それはまだ誰も知らない・・・。




いかがでしたでしょうか?

今回は武田勝頼こと志郎と、北条氏政こと志郎の知人である北村政康のバトルから始まり、新たな転生者、朝倉義景こと浅倉良景と長宗我部盛親こと大岩夢路という2人のこれまた癖の強そうな新キャラが参戦するという新年らしく新展開の連続となりました!

実は新しい転生者は志郎と幸雄を含めて5人にしようかと思ってたんですが(活動報告参照)、さらにほかの武将も出したくなって急きょ2人増やすことにした次第でございます・・・w

はてさて、最後の参加者である『ボンボン中納言』とは何者なのか、それは次回を読んでその目で確かめてください!!

そして今年も『若虎と女神たちの物語』と、もう一つの拙作、『Aqoursの戦国太平記』をよろしくお願いいたします!!



それでは次回もまたお楽しみください!!
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