ラブライブ! 若虎と女神たちの物語   作:截流

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どうも、左京大夫です。

「若虎と女神たちの物語」、久々の更新です!久々の更新なのですが、今日は希ちゃんの誕生日なので気まぐれにこの話を書きました。

※番外編の時系列は本編とは関係ありません。

「なんで番外編なのよぉおおお!!」と思う方も多いと思いますが、楽しんでもらえれば幸いです。


それではどうぞお楽しみください!


番外編 スピリチュアルな出逢い

「希ちゃん!お誕生日おめでとうー!!」

 

穂乃果の号令を皮切りに、希以外のμ'sのメンバーと、志郎と幸雄の2人の10人によってクラッカーが鳴らされた。

 

いったい何事かと思う人もいるだろうが、今日は6月9日で東條希の誕生日なのだ。それを知っていた絵里やにこの発案により、希には知らせないで希の家にそれぞれプレゼントやケーキ、そして希が大好きな焼き肉を持ち寄って行き、パーティーを行なっているのだ。

 

音ノ木坂に来るまでの間の息つく間もない転勤の連続で、友達らしい友達を作れなかった希にとって、穂乃果達によるサプライズは効果てきめんで思わず泣き出してしまったほどだった。

 

パーティーはプレゼント渡し、焼き肉パーティー、そしてメインのバースデーケーキを楽しむといった段取りで行われ、楽しかったパーティーの時間はあっという間に過ぎ去っていった。

 

 

 

そしてパーティーが終わり、皆でパーティーの片付けをした後は希の家でお泊まりということで、穂乃果達は遊び疲れたのか早々と眠ってしまっていた。

 

「さて、あいつらも寝た事だし俺たちは帰ろうか。」

 

「ああ、いくら誕生日パーティーとはいえ、うら若き乙女達しかいない部屋に男が居座るわけにはいかねぇからな。」

 

志郎と幸雄は皆を起こさないように小声で話しながら希たちのいる部屋から退散しようとしたが、

 

「2人とも、どこに行くん?」

 

そうは問屋がおろさなかった。

 

「希、起きてたのか。」

 

「うん、まだまだ興奮してて眠れなくって。」

 

「あちゃー、静かにささっと退散しようと思ってたけどこいつは計算外だったな。」

 

幸雄は戯けたような表情で自らの頭を軽く小突いた。

 

「ねぇ、少し外で話そ?」

 

 

 

 

 

希の提案で3人はベランダに出た。空には月が輝いていた。

 

「今日はありがとうね。」

 

希は志郎たちにお礼を言った。

 

「おいおい、礼を言うなら絵里とにこに言ってやんな。」

 

「絵里ちとにこっちに?」

 

「ああ、今日のパーティーはあの2人の発案なんだ。2人とも言ってたぞ。『希は自分の事には割と無頓着なんだから私達がしっかりお祝いしてあげないと』ってさ。」

 

「そっか…。皆に迷惑かけちゃったかな。」

 

「はい、それ悪い癖だぜ?俺たちは好きでお前さんを祝ってるんだからそういう事は言うもんじゃないぜ?」

 

「幸雄の言う通りだな。希は少し人に気を遣いすぎるところがあるからな。もう少しくらいあいつらや俺たちに寄っかかってくれてもいいんだぞ?」

 

志郎と幸雄は希の人に気を遣いすぎるところをたしなめるが、その顔は穏やかだった。

 

「うん。そうかもしれへんけどね、うちの事はもう知ってたっけ?」

 

「希の事?ああ、そういや高校に入るまで色んなところに転校してたんだっけか?」

 

「うん、それでうちは友達を作ってもすぐに別れちゃうからって人と深く付き合う事に臆病になってたけど、絵里ちやにこっち、そして穂乃果ちゃんたちμ’sの皆や、志郎くんと幸雄くんに出会えて本当に良かったって思ってるんよ。」

 

希は夜空を見上げながら語った。

 

「だから今はすごく幸せで、絶対に手放したくないって思ってるんよ。だから皆がずっと一緒にいれるように神様にもお祈りしてるんや。」

 

「なるほどねぇ・・・。」

 

「今まで心を開ける友ができなかった故に、というわけか。」

 

「でもよ、希は少し思い違いをしてると思うぜ?」

 

「うちが思い違い?」

 

「ああ、確かに高校生活には限りがあるしみんながみんなずっと一緒にいれるわけじゃあねぇ。そりゃ確かにずっと一緒にいれたら嬉しいのは俺もわかるぜ。」

 

「だけど俺たちは皆を結びつけるのは直接的な繋がりではなくて縁だと思ってるんだ。」

 

「縁・・・?」

 

希は首を傾げた。

 

「そうだ、神社で働いてるお前なら言わずとも分かるだろうがな。人と人は縁で繋がりあってると俺は考えてるんだ。縁が強ければ強いほど離れ離れになってもまたどこかで会える可能性が増えるっていう具合にな。」

 

「今俺たちが持ってる『μ's』という直接的な繋がりがあるからこそ俺たち11人が集まったのは確かだ。でもさ、俺たちは出会うべくして出会う運命にあったんじゃないかって思うんだよ。」

 

「出会うべくして出会った・・・。」

 

「そう、現に俺と幸雄も縁が無けりゃこの時代に生まれ変わる事もなかっただろうし、」

 

「この時代でまたダチとして同じ学校に通うなんて事はなかっただろうよ。」

 

「そして俺たち2人を結びつけてた縁が、お前たち9人の縁に引かれて今の俺たちがあると考えているんだ。」

 

「イミワカンナイって思ったらスルーしてくれてもいいけどな。」

 

志郎の話が終わると、幸雄が真姫のモノマネをしながら希にまた語りかけた。

 

「まあ、何が言いたかったのかっていうと、俺たちはそう簡単に離れ離れにならないから心配しなくてもいいってことだ。」

 

「全く、変にカッコよくまとめちゃってまぁ。『あの頃』のお前だったらそんな気の利いたセリフなんて絶対言えなかったくせによ。」

 

「俺だって成長するさ。お前ほど長生きはしなかったが、少なくとも希たちの3倍は生きてるんだからな。」

 

志郎は誇らしげに語る。

 

「でもまさか、400年も前に生きてた人達が友達になってるなんてうちらは思いもしなかったなぁ。」

 

「あの時俺の正体に薄々感づいてたくせによく言うぜ。」

 

「ああ、そういえば志郎は希に初対面で『普通の人とは違う気がする』って言われたんだっけか。」

 

「うちは他の人には見えないものがたまに見えるからね〜。幸雄くんを見た時もなんか志郎くんと同じ雰囲気がしてたんよ?」

 

「えっ、マジか!志郎よりかは上手く隠せてると思ってたんだがなぁ・・・。」

 

「うちの目は誤魔化せんってことやね。でも流石にまさか戦国武将の生まれ変わりだっていうのは気づかなかったんよ?」

 

「いや、逆に気づかれてたらこえぇよ。」

 

「話は変わるけど2人とも素敵な誕生日プレゼントをくれたよね。正直もっと渋い物かと思ってたな。」

 

ちなみに志郎が贈ったプレゼントは真珠がついた(もちろん作り物)のペンダントで、幸雄はムーンストーン(こっちも作り物)をあしらったブレスレットと、確かにかつて戦国武将だった男達にしてはえらく現代に馴染んだ物だった。余談だが、真珠もムーンストーンも希の誕生石である。

 

「おいおい、さっきも志郎が言ってたけど俺たちは確かに戦国時代で生きてきたけどお前達と同じように17年間この世界でも年を重ねてきたんだぜ?17年も生きてりゃ嫌でもこの時代に馴染むさ。」

 

「まあなんにせよ、俺たちを引き合わせてくれたμ'sの慈母たる希には感謝しなくてはな。」

 

「ああ、そうだな志郎。」

 

そして志郎と幸雄は希の方に向き直り、

 

「「希、お誕生日おめでとう。そしてこの時代に生まれてきてくれてありがとう。」」

 

と言った。

 

「うん!こっちこそ皆に出会えてすごく嬉しい!!」

 

希は屈託のない笑顔で返した。

 

「さ、そろそろ俺たちはお暇させてもらうか。」

 

「ええ〜!2人ともうちら皆と一緒に寝てくれなきゃやだ〜!」

 

希が甘えるように二人の服を引っ張る。

 

「子供じゃねーんだから・・・。」

 

「甘えてもいいって言ったのはそっちの方やん!」

 

「まあ、仕方ないさ幸雄。今日くらいは年長者(中身的な意味で)として甘えさせてやろう。」

 

そして3人は小声で戯れながら部屋に入った。志郎達は結局帰らず、そのまま穂乃果たちとは少し離れた場所で眠ることにした。

 

 

 

 

「ふふ・・・。うち、本当に幸せ・・・!」

 

希はベッドの中で静かに、そして幸せそうに呟き眠りについた。

 

こうして、希にとって幸せだった1日は終わりを告げ、夜は更けていった…。




いかがでしたでしょうか?

久々の更新なので志郎たちのキャラが崩壊しないように気をつけました。

穂乃果ちゃんたちの出番は?と思われる方も多いと思いますが、あくまでもこの物語は穂乃果たちの歩みを志郎と幸雄の視点から見守る物語でもありますので、この2人を中心として書いています。故にアニメ本編のシーンでもいくつかこの作品ではカットされてる部分があります。

他のメンバーの誕生日もこんな感じの書き方になると思います。

とにかく、志郎と幸雄の希に対する感謝の気持ちや、支えようとする気持ちを上手く表現出来てたらいいなと思っています。

では最後に、希ちゃん!誕生日おめでとう!!
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