この世が黒く染まった。
暗転とした眼前に息を飲んだ。
さっきまで俺は自分の部屋にいたはずなのにーーー
さっきまで俺は友人である健太とゲームをしていたのにーーー
さっきまで俺は光の下で照らされていたのにーーー
これは一体何なんだ。
これは一体どういうことなんだ。
これは一体誰の策謀なんだーーー。
「はーい、電球替え終わったよー」
健太のその一声で世界は光を取り戻した。
まるでさっきまでの畏怖と恐怖を天界からのエンジャル達が何者ものハートを溶解していくような、そんなメロディを俺達に捧げに来たかのようなそんなーーー、
「おーい、しょうたぁー、聞こえてるー?」
耳元から世に光臨をもたらした健太の声がこだまする。
「なんだ、光を制する者《ライトニングセーバー》」
「え…、それって俺?」
「何をとぼける。貴様は冥界から生まれし慈悲と恩恵を与えし、光を制する者《ライトニングセーバー》だろうが」
「…え?」
「貴様は光を制する者《ライトニングセーバー》…」
「…」
「…」
沈黙。
要約すると翔太が健太に部屋の電球交換を依頼して今に至る。
「はぁぁぁ!!!」
「翔太うるさい」
「右手が俺の意思を無視して暴走しやがる…!!」
突如、俺に降りかかってきたのは終焉の鍵《ラグナロク》を収めた右手に宿る精霊アルテミスが苦しみ始めた。
「どうした…っ、アルテミス…っ!!」
「…」
「堪えろアルテミス…、また…、またお前は同じ過ちを繰り返すのかーーー!?」
「ちょっと、トイレ行ってくる」
「ぐ…、ああぁぁあ!!」
俺は制御不能となった右手を体内中の血管をはち切れそうなくらい全力で壁に体ごと叩きつけた。
痛い。
健太がトイレから帰ってきた。
「右目が…、右目が疼きやがる…っ!」
「翔太〜、モンハンやろ〜」
健太の慟哭が俺に届く…、だが体が言うことを効かねぇ…っ。
「疼きが止まらねぇ…、どうしちまったんだ俺は…っ」
「…1人で狩りに行ってくる」
これが魔の力というものか…、強大すぎて息さえも喉が焦がれるように熱い…。
「俺に…聖なるシズク《目薬》を…っ!」
花粉症だった。
健太とモンハンなう。
「喰わなければなら喰われるっ…、これが世の倫理って訳か…っ」
「翔太っ、後ろから攻めて。ここで畳み掛けよう」
シビレ罠《天の罪状》を突きつけられた猛獣は悶え苦しみ、今にも昇華されちまいそうなほどのたうち回っている。
「健太…、悪い…、俺はこいつに手を下せそうにない…」
「え?」
「弱者をいたぶるなど、相手がいかに悪辣や野郎であっても天に仕えるこの身としては…それは出来ない…」
「え〜…」
モンスター、罠から解放され無残に襲われクエスト失敗。
翔太のキャラ設定ブレブレだぜ
オチはない。
オチ着かないだろ?
暇潰し