ウルトラマンヒーロー   作:ホルンでごぜーます

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新章突入の第1話目です!!
どうぞ


第1章-人とウルトラマン-
新たな翼と、新たなヒーロー1-再生同化怪獣ボガール・再生同化怪獣ボガールモンス登場-


黒いボガールがウルトラマンヒーローに倒されてから1カ月……

人によっては短いと感じ、長いとも感じる期間で、人々は怪獣にも宇宙人にも襲われず、束の間休息を得ていた

そんな中、宇宙から地球を見つめる赤い瞳があった

誰にも聞こえない声で、憎しみを訴えていた

赤い瞳と黒い霧は高速で地球に向かった

 

 

 

 

 

 

その時、GUYS Japan基地では宇宙からやってくる何かを探知していた

GUYSクルーはその何かに対処するために、格納庫へ急いだ

レッドスパロウ、オオルリ……そしてナンダに各隊員が乗り込んだ

「いいか、今回が新しいGUYSの翼のお披露目だ……

また来たボガールに見せつけてやれ!!GUYSの強さを!!」

『GIG!!』

篠崎と垣山がレッドスパロウで、屋久島と三原がオオルリで……

そして、坂牧とその父、セリザワがナンダで出撃する

 

しかし、以前と変わった点があった

レッドスパロウとオオルリが出撃したあと、格納庫の下に格納されていた別の機体がリフトアップされた

リフトアップされた機体にナンダがコクピットポッドとしてその機体に乗り込んだ

その形はまるで30年前のGUYSの高速追跡機、ガンブースターのようだった

セリザワが機体の計器をチェックし、新たな翼の名を言った

「N(エヌ)ブースター!!システムオールグリーン!!」

「バーナー、オン!!」

坂牧がそう言うと、Nブースターは飛び立った

 

 

 

 

 

 

その時、日本のとある都市では黒い霧が赤い目の体を生成していき、その姿を作り出した

その姿は1カ月前、ウルトラマンヒーローが倒したはずの黒いボガールだった

『どこに隠れているウルトラマン……!!お前を食べるまで私の憎しみが消えることはない!!』

ボガールはウルトラマンを探す為、辺りの建物に火球を放ち始めた

 

しかし、火球は建物に衝突する前に何かに衝突し、爆ぜた

ボガールは上空からピンポイントで火球を撃ち落としたレッドスパロウの姿を捉えた

『邪魔を……するなぁッ!!』

ボガールは、今度はウルトラマンを探す邪魔をするレッドスパロウに対し、火球を放った

レッドスパロウは火球を紙一重で避け、ボガールの真正面で低空飛行で接近し始めた

そのままボガールに衝突するかのように目前まで近付くと一気に急上昇し、上空へ遠ざかる

ボガールがレッドスパロウを攻撃しようと狙った瞬間……

 

レッドスパロウの陰に隠れていたオオルリがバリアブルパルサーをボガールの体に当て爆ぜた

オオルリも目前で急上昇をし、今度こそ火球をオオルリ……

ではなく、正面から近付いてくるだろうNブースターに向かって放った

 

しかし、火球は何もない場所をただ通り過ぎて行った

ボガールが不思議に思っていると、背後の道路に着陸していたナンダが主砲を向けていた

「スペシウム反応砲!!」

ナンダの光線砲がボガールを背後から撃ちぬいた

ナンダはホバーで飛び上がり、自動制御飛行していたNブースターと再度ドッキングした

 

篠崎たちはこの1ヶ月間セリザワ教えられた技術を、ちゃんとした形でボガールに当てることができた

それはフォーメーション・ヤマトといわれるものだった

その後もメテオールを使うこともなく、黒いボガールを追い詰めていく篠崎たち

ボガールは不利と感じたのか攻撃をするのをやめ、高速移動で逃げようとした

 

逃がすまいと屋久島と三原が乗るオオルリが逃げようとするボガールを追おうとした

「罠だ!!避けろ!!」

ボガールの動きを不審に思ったセリザワが罠であるとオオルリに伝えるが……少し遅かった

高速で逃げようとした振りをしたボガールはその体内に自身の火球をすでに作っていたのだ

火球を放ち、クルーズモードのオオルリにその火球が迫る

セリザワが何かをしようとした……その時だった

 

空の彼方から、青い粒子の円盤が高速で接近し火球をオオルリに当たらないように隔てていた

屋久島と三原は今の光景をよく知っていた

「待ってたわよ……ウルトラマン」

空の彼方から青い体の巨人が飛んできた、ヒーローという名前のウルトラマン

ウルトラマンヒーローだ!!

 

ヒロは地面に着地し、胸を張ってボガールを見つめた

それはかつて初めて地球に降り立ったウルトラマンとウルトラマンメビウスのようにも見えた

しかし、ボガールはヒロを見ると大きな声で笑い始めた

『生きていたかウルトラマン……しかし、地球人は死んだようだな……?

貴様はあいつがいなければ何も出来ない弱い存在……愚かな奴だ、今から貴様をあの地球人の元へ……

送ってやる!!』

ボガールがヒロへ向かい走り出した、ヒロはエフェクト・スラッガーを作り出すと、

それを投げるのではなく……構えた

『ティアッ……!!』

向かってくるボガールを体捌きでかわし、スラッガーを斬り付けた

スラッガーを当てた場所がさく裂した

ボガールが斬りつけられた場所を押さえる

『なに……!?貴様……一体何をした!!』

その様子を見ていた屋久島と三原は気付いた

「この1カ月で……強くなって帰ってきた?」

「あの動きは……ウルトラセブンと同じ……」

 

『こんなことはあり得ない!!あの地球人がいなければ……!!』

『ボガール、君は勘違いしている。

僕はもう……弱くない、それと……』

ボガールが火球をヒロへ放とうとしたとき……

赤い光と共に、赤い巨人が体を空中回転させ、凄まじいキックをボガールに繰り出した

セリザワはその技を知っていた

「スワローキック……!!タロウか!?」

そう言うセリザワに助手席に座っていた坂牧が首を横に振り、言った

「護さん……赤い、ウルトラマンヒーロー!!」

 

『サァーーーッ!!』

護はタロウやメビウスと同じ構えをとった

『すまないヒロ!!まだ飛ぶのに慣れなくてな……』

『大丈夫です、今度僕も教えますから』

ヒロは護のそばへ近寄り、共に構えた

 

レッドスパロウに乗っている篠崎と垣山だけでなく、その場にいる全員が驚いた

「ヒーローが2人もいる!?」

「お父さん、驚いてる暇なんてないだろ!!

俺たちがこの1カ月、ただウルトラマンを待ってだけじゃねぇだろ!!

セリザワさん!!三原!!頼むぜ!!」

レッドスパロウ、オオルリ、Nブースターが上空に飛び上がった

 

「三原!!ドッキングだ!!」

『GIG!!』

オオルリの後部にレッドスパロウが接続され、ケツァールへと変わる

「Nブースター、バインドアップ」

セリザワがナンダのギアを操作すると、接続されているNブースターが上下に展開し、

そして、Nブースターがケツァールにとなった2機の後部から覆いかぶさるように接続された

「ケツァールバーンティング!!」

レッドスパロウの赤、オオルリの青、Nブースターの黄がまるでゴシキノジコを思わせる姿となった

 

「橘隊長!!メテオールを!!」

『メテオール解禁!!』

「マニューバモード!!オン!!」

篠崎がメテオールを使用するレバーを倒すと機体の翼が展開し、金色の粒子が溢れだした

ケツァールバーンティングはバレルロールを行いながら、ボガールに接近した

「俺らが、ウルトラマンと一緒に戦うための!!これが、俺たちの新しい翼だ!!」

「ランチャーアップ!!」

垣山がレバーを操作しケツァールの主砲が上へ移動する

『スペシウム反応砲、接続』

坂牧が助手席に追加されたレバーを操作し、ナンダの主砲を接続する

『β(べーた)リダブライザー、リフトアップ!!』

屋久島もレバーを操作し、オオルリに内蔵されている円柱型の結晶を主砲の前に設置した

「行くぜ……!!スペシウム光線!!ファイアーーーッ!!」

ケツァールバーンティングを包んでいる金色の粒子が青白く輝き、主砲へ集束し放たれた

放たれた光線はβリダブライザーを抜け、そこから放たれる光線は、

名前の通り、ウルトラマンのスペシウム光線のようだった

 

ボガールはスペシウム光線を避ける隙もなく、腕を交差させ、防ごうとするが……

スペシウム光線は急に勢いを増し、防御の行為も空しく、その体を貫いた

護とヒロは体に大きく穴の空いたボガールを、見つめていた

「よし!!やったか!?」

篠崎がそう言った時、ボガールは黒い霧になり消えた

それと同時に、ケツァールバーンティングはメテオールの制限時間でもないが、

いきなりクルーズモードへと変形した

篠崎のモニターにはenergy emptyと表記されていた

「やっぱり、エネルギーが……」

しかし、それでもボガールを倒したことには変わらない

その時、クルーたちは油断していた

新しい力は通用した……しかし

 

 

 

 

 

 

『消え……ぬッ!!負がある限り……!!』

その声が辺りを響いた時、空が黒く染まった

坂牧が空を見渡し、言った

「負の感情が……集まっていく……」

「大丈夫だ、由依……」

セリザワは坂牧を見て心に決めていることを坂牧に言った

「私は……由依の父であり、勇者であると決めたのだから。

それに、今の地球には彼らもいる、ウルトラマン……ヒーローが……」

黒い霧は1か所に集まり、もう一度その姿を現した

前よりも禍々しく、恐ろしい姿……ボガールモンスへと……

 

 





今回の話では書くものが多すぎてちょっと書ききれませんでした。
いつもと同じく2話編成のお話です。

ではまた次回でお会いしましょう。作者のホルンでごぜーますよでした。

ご感想、ご指摘お待ちしております。

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