ウルトラマンヒーロー   作:ホルンでごぜーます

38 / 64
前回のあらすじ!!
倒したはずのボガールが復活し、GUYSはボガールを倒すため出動した
そして、ウルトラマンヒーローも復活し、ボガールと戦う
GUYSは新たな力、ケツァールバーンティングのスペシウム光線でボガールを倒した
喜ぶクルーたちだったが、ボガールは新たな姿、ボガールモンスへと姿を変え、
再び襲いかかってきた!!

しかし、GUYSマシンはすでにエネルギーがない、どうする!?


新たな翼と、新たなヒーロー2-再生同化怪獣ボガール・再生同化怪獣ボガールモンス登場-

黒いボガールは篠崎らが乗るケツァールバーンティングのスペシウム光線に倒された

しかし、ボガールはさらに禍々しい姿、ボガールモンスへと姿を変え、復活した

「誰も下手に攻撃するな!!」

セリザワはボガールモンスを見るや、篠崎たちに攻撃中止を促した

『セリザワさん!!どう言うことですか!?』

篠崎がどうしてかとセリザワに聞いた

「あのボガールモンスが、30年前のボガールモンスと同じだとすれば……

考えも無しに攻撃し、倒した途端……大爆発を起こす。

30年前は電磁フィールドで被害を抑えたが……ここで爆発したら拙い……

攻撃をせず、ヒーローを援護……被害を抑えるぞ」

『GIG!!』

ケツァールバーンティングは3機に分離し、ボガールモンスの気を散らし始めた

 

その時、ヒロの精神世界に青い光が話しかけてきた

『ヒーロー、久しぶりだな』

ヒロは青い光を見つめ、その正体の名前を言った

『ヒカリ……主任!?』

青い光の中からヒロと同じ、青い体のウルトラマン……ウルトラマンヒカリだった

ヒカリは手を前に出し、待てと言った

『話は後だ……奴の特性は知っているな?どうするつもりだ?』

『……手があります』

『何か、考えがあるんだな?』

『はい……ただ、もしもの時の為に』

『わかっている、もしも時は私がやる』

 

ヒロは精神世界から現実に戻り、ボガールモンスを見つめる

『ヒロ、話は終わったのか?』

『はい、待たせました』

ボガールモンスは護と3機のGUYSマシンにより、撹乱され、思うように動けなかった

しかし、どんなに優勢に見えても、攻撃できず、倒せなければ意味がなかった

ボガールモンスもその事を理解しているのか、撹乱はされつつも、

回避をする様子もなく護や、GUYSマシンに攻撃を仕掛けてくる

『行くぞ、ヒロ!!』

『はい!!』

護がボガールモンスから離れ、ヒロの隣で構えた

『バラバラ……餌、増えた……!!食べる……!!』

 

護と右拳を、ヒロは左拳を前に出し、合わせた

すると、護とヒロの体はそれぞれ赤と青の光に包まれていく

ボガールモンスがその隙を見逃すはずもなく、何かをしようとしている2人に突っ込んでいくが……

ボガールモンスの足元で何かが爆発し、ボガールモンスは足を止める

その爆発の正体は、黒いボガールを背後からナンダが撃った時、

あらかじめ設置しておいた水陸両用感知式爆弾だった

自身を攻撃できないと考えていたボガールモンスに対し、

その心理を読み、威勢を削ぐ為にセリザワが起爆させたのだ

 

ボガールモンスはならばと、ボガールの時より強力な光弾を連続で放った

その光弾はただ通り過ぎただけで周りの建物を抉っていくほどのものだった

光弾は護とヒロに当たり、爆発した

 

ボガールモンスは捕食するはずのウルトラマンを誤って消してしまった

ボガールモンスの目が、爆発の煙を奥を見つめていた

そして……煙が晴れるとそこには護とヒロはいなかった

篠崎たちが息を呑み、ウルトラマンが負けたのかと声に出した

その時……

『上ですッ!!』

坂牧がはるか上空を見つめ、そういった

篠崎たちと異変に気付いたボガールモンスが上空をみると、そこには赤い光の渦と、青い光の渦が……

 

 

 

 

 

 

そして、2つの渦が一つに交わった……!!

 

 

 

 

 

 

『ティー……ッサーーーッ!!』

そして、渦の中から新たなウルトラマンヒーローが姿を現した

銀の体に赤と青の線が刻まれた、2人のウルトラマンが融合した姿だ

 

しかし……

「カラータイマーが……点滅している……」

セリザワはヒーローのカラータイマーが点滅しているのを見抜いた

しかし、おかしな点があった……

それはカラータイマーが赤ではなく、青く点滅しており、またタイマー音もしない点だ

 

ボガールモンスは笑っていた

一つになったことには驚いたが、結局はピンチには変わりはないからだ

ボガールモンスはどこまでも伸びる尻尾でヒーローを絡め取ると、そのまま地面にたたき落とした

しかし、目の前でたたき落とそうとしたヒーローは光球となり、

ボガールモンスの背後に現れた、もうひとつの光球からヒーローが姿を現した

「あれは……テレポーテーション……か」

セリザワがヒーローが使った技を知っていた

しかし、テレポーテーションは莫大なエネルギーを使う

セリザワはヒーローが惜しむことなく、テレポーテーションを使うことが不思議だった

ボガールモンスは背後に現れたヒーローに振り向き、今度は光球を放つ

右手を前に出したヒーローは赤と青の渦のシールドを広げ、光球を受け止めた

シールドを消し、素早い動きでボガールモンスの懐深く潜り込んだヒーローは

『ティーーーッ!!サァーーー!!』

と、気合いの声と同時に、ボガールモンスの胴体にこれでもかと連続で両拳を叩きこむ

ボガールモンスは、たまらず後ろへ、後ろへと後退する

ボガールモンスは拳を叩きこまれた場所を抑え、ヒーローに言った

『私を攻撃すれば……!!どうなるかッ!!』

『知ってるさ、だから……お前を倒すのは、ここじゃない』

 

しかし、護とヒロが一人のウルトラマンになって30秒が経った瞬間、

ヒーローのカラータイマーが青から赤に変わり、カラータイマーが鳴り始めた

護とヒロが融合した新しい姿は、ウルトラホーンも、メビウスブレスのようなものを持たず、

無理やりに融合した姿だったのだ

強力な力を持つ代償は、制限時間1分……融合が解けるまで、後30秒しかない

 

『次で……終わらせる!!』

ヒーローは構える……が、ボガールモンスは今ここで死ぬ必要はないと、高速移動で逃げようとした

『ハァアアアアッ……!!』

ヒーローは両腰に両手を引き、そのまま横に腕を伸ばすと、

まるでウルトラマンゾフィーのM87光線の動きで赤と青の光線を放った

 

光線は高速で動いたはずのボガールモンスを貫通し、ボガールモンスの体を空の彼方……宇宙まで光速で飛ばした

ボガールモンスは何とか光線から外れようともがくが、光線はその体を拘束し続けた

『行くぞ!!』

ヒーローは光線を放っている右手を握り、引いた

ヒーローの体が輝き、光線に乗って、光速でボガールモンスへと飛んだ

 

『ティー……サァーーーッ!!』

光速の速度から放たれた右ストレート……ライトニング・フィニッシュがボガールモンスに決まった

体ごと貫通し、ボガールモンスの体には大きな穴があいた

『は……ははは、私を倒したところで……!!また私は……!!』

そう、地球に負の感情がある限り、またダークエフェクトの怪獣は蘇る

しかし、ヒーローは振り向き、拳を作った両腕を、胸の前に交差させると、

ボガールモンスの体はヒーローのカラータイマーに吸い込まれていった

『次は……ない!!言っただろ、決めるって』

そして、制限時間の1分になり、ヒーローの体は光り輝き……消えた

 

 

 

 

 

 

待機していた篠崎たちに、橘からの通信が入った

『GUYSスペーシーから宇宙空間でウルトラマンがボガールモンスを消滅させたと報告が入った。

全機帰投、お疲れ様』

『GIG』

篠崎たちはボガールモンスを倒せたことに喜んだ……しかし……

「俺たちは本当に役に立ったのか……?」

篠崎が全機に通信で言った

「たしかにボガールは倒せた、だけど……最後の奴は俺たちじゃ手出しできなかった……

これで本当に……!!ウルトラマンと肩を並べたなんて……!!」

その時だった

『大丈夫です!!ちゃんと、ヒーローの力になりましたよ、篠崎さん!!』

「おい……!!今の声って……」

『ヒロ君の声……!?』

『俺もいます』

「護君まで……!!」

護とヒロは、いつの間にかビルの屋上で全機に向かって、手を振っていた

「只今帰りました!!」

『馬鹿野郎……帰ってきたんなら、帰ってきたって言いやがれ!!』

「えぇ!?今言ったじゃないですか!!」

『護君!!体は大丈夫なの!?』

三原は護にそう聞いたが、護はそれに対して胸を叩き

「見ての通り、元気です!!心配かけました」

「彼らに、体を治してもらったんですよ、ね?」

「そうなんです、本当……彼がいなかったら……」

『待って、彼、彼って親しげに言ってるけど、誰のこと?』

「誰って、みんなも知ってるウルトラマンたちのことですよ」

『ウルトラマン!?』

クルー全員が、ウルトラマンと聞き、驚いた

 

「とにかく、遅くなりましたが、またGUYSのクルーとして、また戦います」

「よろしくおねがいします!!」

護とヒロがそういった時だった

篠崎が忘れていたと言い、ヒロに言った

『ヒロ、お前今までいなかった分、焼き肉行くぞ』

「え!いいんですか!?」

『ばか、お前のおごりでだ』

ヒロは一瞬固まり、おごりという言葉を何度も口に出した

「おごり……えぇえええええ!!?僕だけですか!?護さんは!?」

「ヒロ、ごめんな……俺は今日から再入隊だから」

「そんなぁーーー!!」

「ぷっ……嘘だよ、さぁ焼き肉、一緒に食べに行こう」

クルー全員が笑い、クルーたちはいったん基地へと帰った

 




ウルトラマンヒーロー・ライトニングヒーロー
護のウルトラマンとヒロのウルトラマンが融合した新たなウルトラマン
強力な技や能力を使うことができる
しかし、ウルトラマンタロウのウルトラホーンや、
ウルトラマンメビウスのメビウスブレスのようなものを使わず融合をしているため、
制限時間が強制的に1分になってしまうリスクがある
しかし、その制限時間を超えるほど強力な姿であることは確かである
ほかのウルトラマンと違い、カラータイマーが融合した途端、青色の状態で点滅する
残り時間30秒で赤く点滅する
この様子を見たGUYSクルーがライティングと名前をつけようとしたが、
篠崎が舌を噛むという理由で似た言葉のライトニングヒーローと名前を付けた
なお、名前が決まったのは焼き肉をクルーで食べている最中のことである

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。