ウルトラマンヒーロー   作:ホルンでごぜーます

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タイトルの時点でネタばれ感が半端ないですけど……頑張って書いていきます
その1です!!


GUYSの怪獣博士1-透明怪獣ネロンガ登場-

ある日、GUYS総本部では緊急の会議が行われていた

円卓には大勢の人が座っているが、その中には空席も見える

 

「サコミズ総監は単なる不在かな?」

初老の男性が空席の一つを見つめそう言った

「仕方ありませんよ、元から彼はそう言う人ですからね……

それよりも深刻な問題がありますでしょう?」

女性がメモリーディスプレイを操作すると、円卓の中央にGUYSの上層部のメンバーが多数映っていた

 

「まさかここまでの人数がバルタン星人だったとは……」

上層部メンバーの画像は黒い画面に変わり、その5分の1がバルタン星人であった事が分かった

「目的すらあまり分かっていない、だが上層のメンバーにここまで空きが出てしまった……

混乱が目的だという者たちもいる」

「上層やクルーの補充は既に退役している方に声をかけております

流石に新人を多く入れるわけにはいけないでしょう」

「しかし、またも日本か……」

「別に日本だけに怪獣が現れているわけではないでしょう?

私たちはこれまで以上に怪獣や敵性の宇宙人に対する準備を進めなければなりません。

日本についてはサコミズ総監が当時のGUYSクルーに声をかけているそうです」

円卓中央のモニターに6人の画像が出されていた

 

 

 

 

 

 

同時刻、GUYS Japan基地では橘がクルーたちに諸連絡をしていた

「みんなも知っていると思うが、GUYS内に忍び込んでいたバルタン星人がこぞってGUYSから居なくなって、

人員に空きができたりした……そこで人員の補充をする……

それだけではなく、明日、アドバイザーとして元GUYSクルーの一人が訪ねてくださる。

失礼のないように」

『GIG』

クルーたちが了解した……その時、GUYS基地に警報が鳴った

「怪獣かッ!?」

篠崎が張り切っていると、通信を受けていた三原がそれを否定した

「いえ、違います!!エリアの映像を出します!!」

三原が出した映像には至って平穏な街の様子が映っていた

「なんだ……?誤報か……?」

怪獣が現れたと誤報が来ることは実は珍しくはない、

ベムラーが現れてからは極まれに怪獣と何かを見間違え、警報が鳴る事もあった

 

「……いえ、違うわ!!あそこ!!」

屋久島がモニターのある一点を指さすと、そこには逃げ惑う人々の姿があった

「でも怪獣の姿は……?まさか小型の怪獣なのか?」

垣山がそう言った時、近くの建物がいきなり倒壊した

「いや、小型じゃない!!

クルー全員で現場を調査、以後現状を報告してくれ!!

GUYS!!sally go!!」

『GIG!!』

 

 

 

 

 

 

格納庫へ向かったクルーはそこで整備をしていたセリザワと出くわした

「セリザワさん!!いったい何やっていたんですか!?」

護がセリザワに聞くと、セリザワは小型のディスプレイを取り出し、クルーたちに説明した

「ケツァール状態でのスペシウム光線がロックの状態だったからな、使えるように再設定し最適化していた。

威力はバーンティングより落ちるが、十分使えるはずだ」

「ありがとう、お父さん」

セリザワは坂牧に微笑み、やることがあると言い、走って去って行った

「よし、行くぞ!!」

篠崎たちはそれぞれの機体乗り、メモリーディスプレイをセットした

認証が済み、機体が操縦可能になった

「こちら篠崎!!レッドスパロウ、発進するぞ!!」

 

屋久島、三原もオオルリに搭乗し、メモリーディスプレイをセットした

「こちら三原、スタンバイ完了、発進します」

レッドスパロウとオオルリがゲートAより発進していった

ナンダに乗った護とヒロ、そして坂牧も準備を完了させ、通信を行った

「こちら護!!ナンダ発進します!!」

『了解、ゲートBから発進してください、いいですか?』

「もう前みたいなミスはしませんって……」

護はアクセルを踏み、きちんとゲートBから発進していった

 

 

 

 

 

 

現場に着いた3機は周辺を警戒したが、やはり怪獣の姿は見えない

異変も感じられず、レーダーにも映らず、坂牧もなにも見えないと判断したため、既に去ったと判断した

現場の状況を確認、報告し、一時基地に帰還した

 

 

 

 

 

 

帰還するなり、篠崎は悪態をついていた

到着が間に合わなかったこともあったが、相手が何者であるかもわからず、

ただ被害を出しただけで終わったのだからそれも当然である

「ちくしょう!!一体何だってんだ!!」

他のクルーも悪態をつくわけではなかったが、暗い雰囲気に包まれていた

そんな中、再び警報が鳴り、先ほどと同じく何かが街を襲っているという情報が伝えられた

出撃の許可が下り、再び出撃する篠崎たち

「今度は間に合えよ……!!」

 

篠崎たちは最速で現場へ向かったが、結果は先ほど同じく、何も見えない

辺りをくまなく探すと、坂牧がポインターで何かを指定した

「あそこに何かが居ます」

全員が指定された場所を見ると、そこにはなぜか大きな穴が作られていく様子が見られた

「怪獣か!?」

「潜っていってます……」

『お父さん!!屋久島!!』

篠崎が射撃を命じ、穴に向けて攻撃が開始された

しかし、攻撃は命中することなく、逃げられてしまった

結局、その日は姿の見えない怪獣は現れることもなく、時間は過ぎて行った

 

「あの姿が見えない怪獣について何かわかったか?」

橘が三原に聞くが、三原からはいい返事は聞こえなかった

「姿が見えないという特徴だけじゃ……姿を隠す怪獣なんていっぱいいますし……

新たな怪獣の可能性も否定できませんし……」

他のクルーもドキュメントを検索したり、怪獣が現れた場所の検証を行っていた

 

その時、指令室のドアが開かれ、眼鏡を掛けた男性が入ってきた

「失礼します、アドバイザーとしてやってきたクゼ テッペイですけど……」

クルーたちはクゼを見つめ、そう言えばアドバイザーが来るということ連絡されていたのを思い出した

護は横目でクゼを1度見てはディスプレイを視線を戻したが、

もう一度クゼを見ると冷や汗を流し、机の下に隠れた

 

橘はクゼの元へ駆け寄り挨拶をした

「お待ちしておりました、すみませんお迎えもできずに……」

「いやいや、良いんですよ!!忙しそうですし……

昨日現れた怪獣についてですよね……?」

「はい、何しろ情報が少なくて、有効な作戦もその怪獣の出現する地点も分からないんです」

「あ、それなんですけどもう目星がつきました」

その言葉にクルー全員が驚きの声を上げた

クゼは近くの机に手に持っていたカバンの中からノート型のコンピュータを取り出し、起動させた

護と坂牧以外のクルーたちはそばに近寄り、モニターを覗き込んだ

「これまであの姿の見えない怪獣が出現した地点をまとめてみたんです。

たった2回しか現れてないんで情報が少なかったんですけど、

この二回とも近場に発電所、送電所が存在してます。

そして、近場で小規模ですが電気が使えなくなったという情報がありました。

なので、その情報とドキュメントと重ね合わせると……これです!!」

モニターにはある怪獣が映し出された

「ドキュメントSSSPに記録されている透明怪獣ネロンガです。

高い確率でネロンガだとみていいと思います。

レーダーが反応しないのもネロンガが電波を吸収してしまったんでしょう」

自分たちが時間を掛けても絞れなかった怪獣の正体を、まだ可能性だが1つに絞ったクゼに対し、

クルーたちが驚嘆した

 

その時、音を立てずこっそりと指令室から出ようとしている護に坂牧は声を掛けた

「護さん、何をしているんですか?」

護は唇に人差し指を立て、ジェスチャーを行ったが、坂牧には何をしているのか見えず

「どうかしたんですか?」

と再び声をかけ始めた

その声に気付いたクゼは後ろを振り返ると、護と目が合った

「あッ!!あぁあああ!!君!!」

護は駆け寄ってくるクゼに顔を手で隠し縮こまった

「ほら隠れない!!顔を見せなさい!!」

手を払い、そっぽを向く護の顔を正面を向かせた

「日野護君!!」

「勘違いです!!他人の空似です!!

ほら、地球には自分にそっくりな人間が3人いるって……」

「馬鹿なことを言わない!!どれだけ心配したと思ったんだ!!

勝手に病院を抜け出して!!」

「……ごめんなさい先生」

護はクゼに対して頭を下げて謝った

 

クゼは護が一時入院した時に担当になった医者であった

「まぁ、とにかく元気そうで良かった……

後で出来れば容体を確認してもいいかい?」

 

その時、GUYS基地に警報が鳴り響いた




元GUYS Japanのクゼ テッペイさん(48歳)の登場です!!
怪獣マニア、怪獣博士……ウルトラマンの作品には個性的なキャラクターがたくさんいますね
ちなみに補足ですが、テッペイが持っているのはタフブックではなく、一般的なノートパソコンです
GUYSを離れたので、メモリーディスプレイ等のGUYSの所有物は一切ありません
アーマードダークネスのお話でもたしか、持ってなかったはずなので……
クゼ先生は病院を開けても大丈夫なのでしょうか……?
と、思う方もいらっしゃると思いますが、大丈夫です!!
代わりの医者が入りますから……多分
医者とかの制度は良く分からないので、詳しく掛けずに申し訳ないと思っております
では、次回

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