東京に戻れないかと考えていたペナルテイたちは、名古屋までなら飛行機で行ける事を聞いていた。名古屋から静岡まで列車が動いているらしい。静岡から歩いて東京までなら何とか行ける事を聞いて東京に帰ることに決心した。しかし、お金が無かった。どうすればいいのか考えた。そして、ペナルテイは、親戚の家が福岡にあることを思い出した。すぐに電話をしてみた。親戚はいいと言ってくれた。早速、親戚が迎えに来てくれた。
親戚といっても、母親の長女の家だ。五年ぶりに行った。事情を話した。
そのとき、親戚のおじさんがこんなことを言い始めた。
「あいつもそんな人間になってしまったのか」
ペナルテイが聞き返す。
「川場さんをご存知なのですか」
おじさんが答える。
「ああ、昔、小学校と中学校の同級生でね、小学生のときは、特異な点といえば、戦争のことに詳しかったことだけだった。別に今みたいに中国が、韓国が、とは言わなかった、しかし、あの事件を機に変わってしまったんだよ。川場は」
ペナルテイが聞く
「あの事件とは、一体?」
おじさんは答えた
「あいつもかわいそうだ。あいつは五人兄弟の長男、小学校六年生の時だったかな、母親が、中国人に殺されたのだよ。まだ、下の兄弟は、幼稚園に通っていたり、小学生だったりして、面倒が必要だからって、父親は仕事をやめた。家計も急に苦しくなり、あの頃は大変だったみたいだ。そのことがあってから、人格が変わってしまった。あいつは、高校には進まなかった。そして、その家族もこの町から消えた。」
ペナルテイはそんなことを聞いていて少しかわいそうだったが、自分の恨みを返すために中国や韓国を攻撃するなどもってのほかだと思った。
「そういえば、お母さんとお父さんを亡くして悲しくない」
「最初は悲しかったけれども、今は大丈夫です。」
ペナルテイは、その後、戻って、マオたちにおじさんから聞いたことを話した。
これから長い旅が始まる雰囲気さえなかった。なんだか、みんながたくましくなったみたいだった。
そのころ東京では、福岡で失敗に終わったことが伝えられた。川場はこう言った
「まだまだ時間はたくさんある。こっちは、あと一ヶ月半あれば大丈夫だ。邪魔なものはどんどん排除せよ」