次の日、ペナルテイたちは名古屋の中部国際空港へ飛んだ。
そのころ、川場は、部下に指令を出した。
「馬でも越せぬ大井川」
これを聞いた部下は、大井川のダムへ向かった。
列車に乗り込んだペナルテイたちは、焦っていた。静岡から東京まで二百キロ以上あるからだ。がんばっても3日はかかるだろう。それに、川場の攻撃がいつくるか分からない。
豊橋まで来た。この列車は浜松行きだった。浜名湖を過ぎればもうそこは、静岡の第二の都市、浜松だ。列車は快調に進むと思ったが、浜松について驚いた。大井川の橋が流され、静岡まで行けなくなってしまった。列車で掛川へ行き、掛川からは歩いていくしかない。しかし、ここから東京までは二百六十キロ以上ある。しかし、高速バスも運行されていない状況では、歩くしかない。
大井川は水位がまだ高かった。ペナルテイはこの歌を思い出した
「馬でも越せぬ 大井川」
鉄道の橋が流されたが、東海道の橋は流されなかった。むかし、東海道の大井川に橋をかける時に、柱に人を抱きつかせ埋めたという話を聞いたことがある。そのおかげなのだろうか。
水位はまだまだ高いものの、橋は何とか渡れそうだ。しかし、東海道の橋の前に誰かが立っている。
橋の所に立っているのは、天童だ。天童は、マオと同級生だ。
「くそ、鉄道の橋は流れたが、この橋は流されなかったとは、想定外だった。しかし、この橋は渡れない。見てみろ、こんな状況じゃあ渡れないだろう。しかもこの橋は、真ん中はここよりも低い。お前らなんか海まで流されてしまう。どうだ、参ったか。」
ペナルテイたちは、考えた。大井川は、馬でも渡れないほどの流れだということだ。船さえ無いこの川をどうやって渡ればいいんだ。
もう夕暮れ時になった。やっと大井川の水も引いてきた。しかし、ここから静岡まで歩けない。その時、朗報を聞いた。隣の島田から静岡まで運行しているらしい。急いで駅に着いた。そこには、静岡の名産のみかんの木からこの塗装を考えられたという湘南色の列車が止まっていた。静岡に着いた時には、もう皆くたびれていた。