報われない男の物語   作:羽付き羊

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4話「冷たい目で見られるのは別にご褒美じゃない」

あのフラグを建てた後「今回は負けですが次は絶対勝ちます!」とルカ君に宣言されました。

その時、ルカ君の隣にいたメイドさんからもの凄く威圧的な目で見られたのは何でなんだろう?

親の仇を見るような目で見られることなんて俺してません!……たぶん。

 

まぁそんな事を考えていると何故かルカ君が隣にいて次の体力試験の組の奴を一緒に見ようという感じになった。

いや俺はおじゃま虫っぽいので勘弁してほしい。

ほらルカ君、メイドさんが凄い目で俺を見てるよ!

 

「シェリーも別に良いよね?」

 

「勿論ですよルカ様」

 

いやいやいや、勿論って目じゃないよ!?

でも断ったら断ったで面倒臭そうだなぁ……

ルカ君は今は没落しかけているとは言っても六大公爵家だし、それに断ったら更に凄い目でメイドさんに見られそうだし……

仕方ない一緒に見るか。

 

「そうですね特に用事もないですし」

 

「やった!」

 

ルカ君が凄く嬉しそうなのに対してメイドさんは凄く嫌そう。なにこれ俺悪いことした?

あ、ルカ君負かしたわ……

 

そんなこんなでルカ君と他の組を観賞していた。

流石に腕っぷしが強そうな人が多いな。

あ、受付の時に見た変な妖精みたいなのも一位通過してる。

本当に何でもありだよなぁこの女王騎士試験……

 

「次はカルマの組とエルト君の組ですね。」

 

ルカ君に言われてステージを見るとさっきまで隣にいたメイドさんがニッコリと手を振っていた。

それを笑顔で返すルカ君は正に清純な貴族だと感じたよ。イケメンかよ!?イケメンだったな愚問だったわ。

 

女の子とあんな感じで仲良くなれるなんて「それどこのギャルゲ?」とか言われそうである。

いやはや羨ましい限りだ。俺の知ってる女の子なんてツンの強いキャロル嬢とイージス君の妹ぐらいだしなぁ……

それにしてもあのメイドの子見た事がある気がするぞ?

 

「あのメイドの子って確か昔グラム家に居た子でしたよね?」

 

今はジェダ君の従者だった気がするけど……

見たことがあったので思わず聞いてしまった。

 

「はい、シェリーと言います」

 

「ああ!!シェリーちゃん!?通りで記憶にあると思った訳ですね」

 

昔、ジェダ君が好きだった子だ。

いや、確かカルマ君の話を聞く限り現在進行中で好きな筈。

けど、その割にジェダ君は兄弟そろってツンデレだからついつい厳しく当たってしまって好感度が下がる一方で困ると言ってた。カルマ君は「俺はツンデレなんかじゃない!」って言ってたけど、でもア~タ誰がどうみてもツンデレですから!残念!

 

「お前等なんかに負けるわけにはいかねー!!」

 

俺がもう2度と話題に出そうにない一発屋芸人のツッコミを心でしている間に試合が始まっていたらしく、何か熱血主人公的に説教している奴がいた。

何やら主人公的な空気を醸し出しているので相当なチートの持ち主だと簡単に想像できた。

 

それにしてもこの状況はジェダ君、完璧な悪役じゃん…フォローは流石に無理だよ?いくら何でも「俺は六大公爵家だから言う事聞け。」的な事を言って…しかもそれ完全に負けフラグ建ててるし……

それしてもその負けフラグを建てさせたあの子はたぶん相当フラグに愛されているな……そのフラグ建築力を俺にくれ。

それしてもあの主人公っぽい子気になるな。

 

「…イージス君とルカ君と一緒に居た人ですよね?一体アチラは誰なんですか?」

 

「ああ、ディファイさんは知らないですよね。女王騎士の試験を受ける時に乗った飛行船で仲良くなったエルト=フォーエンハイム君です。あの大きなハート型のマナを出した子って言った方が分かりやすいですかね?」

 

「あの子がそうでしたか!?それは驚きですね」

 

なんと羨ましい才能……何か本気で漫画の主人公みたいな奴だな、絶対俺みたいな人間がなれることのないタイプの人間だ。

 

「飛行船でガーゴイルを一緒に倒した時も相当なマナでガーゴイルを粉砕してましたからね。」

 

「ガーゴイルを!?」

 

まず飛行船でガーゴイルってどういうシチュエーションよ?

しかも倒すとか……ねぇ~わ。どこのオリ主だよったく、俺みたいな微妙に戦えるモブキャラならガーゴイルと戦っても血祭りにあげられるのがオチだしな~

「俺が倒してきてやるよ」とか言ってボロボロにされる未来が見えたわ……

あのエルト君って子は主人公補正とか半端ないだろうし……

でも俺はパンピーで十分です。早く帰ってこのずばでも見よう。

めぐんみの爆発魔法を見るとテンションあがるし、あっちの主人公はなんか仲良くなれそうな気がして見ていて楽しいからなぁ……

おっと現実逃避して会話が止まってた。ここで黙るのも気まずくなるし適当に続けとくか。

 

「ガーゴイルを倒すなんてそのエルトという方もルカ君と同じ才能に恵まれておられるんですね」

 

「ディファイさんにそう言われると僕も嬉しいです……」

 

顔を赤らめてるルカ君超可愛いんですけど!

だが君はれっきとした男の子なんだよね……

小さい時に一緒に大浴場入ったときに既に負けていたのは今でもトラウマです。

因みにトラウマってギリシャ語らしい……何故英語を使わないのかそれはおそらくなんとなくかと思います。

 

「私は実力の全てを持ってこの試験を受けるつもりですからルカ君も頑張ってくださいね」

 

「僕はこの試験を合格するつもりですから。例えまたアナタが敵として当たっても勝ちますよ」

 

ルカ君の気合いは鬼気迫る物がある。

それは試験に臨む覚悟としては良いものなのだが、余裕が全くない……

それは受験生にとってあまりよくないものである。

でもそれはルカ君の今現在の状況を考えると仕方ない事なのだ。

ルカ君の兄であるジ―クさんが女王陛下を攫ったという今の現状はグラム家は没落の危機に面しているのだから……

まぁ公には女王様は今は床に臥せっておられるという事になっているけど。

なんで家系が貴族であって公爵家の人間でも騎士団の人間でもない俺がそんな事を知っているかといえば、何故か親父が女王騎士関係の情報良く知ってるからです。

まぁそれもそうだろう。週1の頻度であの人が親父に会いに来る訳だから仕方ない……

 

「ルカ君なら合格できますよ。でも時には力を抜く事も大切ですよ?」

 

ルカ君の家の状況を知っていてルカ君が血の滲むような努力を見た事があるのでそう言っておいた。俺自身彼には合格してもらいたいこういう人にこの国を守ってもらいたいと常々思っているからです。

 

「……はい。そうかもしれませんね」

 

そう言ったルカ君は何故か何処か遠く見ていた。しかし、ふと何かに気付いたようにこっちを向いた。

何だろう?俺が言ったらやっぱり変なのか…

 

「あのディファイさん、前にも言ったと思いますけど、敬語は辞めていただけませんか?年上の人に敬語を使われるのはあまり好きではないので…」

 

 

おべべ!?

 

 

いや間違った、何!?敬語をやめろだと?そんな事できる訳ないじゃないか!!!

いくらルカ君の頼みとはいえそれは無理だ。

六大公爵家のグラム家の次男、今は没落しかけだといえ、俺の実家が相当お世話になった六大公爵家や女王騎士の方々に敬語を使わないとは罰があたる。

俺の養育費や生活費やボックスや漫画の代金は元々はこの人達が国を守って頑張って働いて稼いだお金だ。その恩を感じているからこそ俺は敬語を使っているのだ。

だからこれはボルト家に生まれたからには守らなければならない掟。俺は小さい時はあまり理解できていなかったが今ははっきり理解できる。だから無理だ!

 

「ルカ君の頼みでも無理ですね…これは私なりの敬意ですから…」

 

しんどいけど、恥ずかしいけど、これだけは譲れないね。敬語で話す事自体は恥ずかしいけど、嫌いという訳でもないんだよ。

 

「超エルト斬り!!」

 

そんな事を思ってたり言ってたりする内にジェダ君の組はそろそろ終わりそうだった。

それにしたって、自分の名前を使うだと?これは正に熱血な主人公、まさしく王道の主人公を地でいく存在だな。

 

「俺はこんなところでまける訳には…」

 

あっ、ジェダ君負けた……

後で様子見に行くかな。カルマ君がこっちを見ている。てかイージス君に勝ってるし…流石だな~。けど、まぁイージス君は太股にケガしてたから妥当かな?

なんであんな事したのか本当に謎だよなぁ……

 

カルマ君が手信号で俺に話しかけてきたんだけど

何々、「悪いがジェダを宜しく頼む……」だって?

分かってるよ、にしてもカルマ君はジェダ君に対して敢えて悪役を演じるのは何でなんだろう?

小さい頃はクーデレだった癖に。

まぁいいか、とりあえず治療室に連れていこう。ザキヤさんにも会えるしな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっしの名前はハーゲン=ダッツォ。

あっしはこの体力試験で恐ろしい噂を聞いたんす。

たった一撃で六大公爵家を倒した男がいるというあり得ない噂を……

あっしはここの国の地方のトナリ村という場所の出身でやんす。

村では神童と言われて大人もあっしにかかれば負けなしだったんすよ。だからこの国で一番強くて名誉のある騎士である女王騎士になろうと思いここにやって来たんす。

 

女王騎士といえば六大公爵家が統括しているのが今の現状でありんす、公爵家の子息は絶対に女王騎士にならなくてはならないというものなのでやんす。

その為の努力は血が滲み、肉を焦がし、心を燃やすという程の苦しい鍛練というのがよく聞く話でやんすがその才能は天才クラスであり普通の人間では勝てる訳はないというのが現実でやんす。

そんな六大公爵家の人間を倒す人間がいる?そんなの信じられる訳ないでやんす!

 

「おい、今グラム家のルカと話してる奴って一撃で倒した奴だろ?」

 

「ああ、ディファイ=R=ボルトだろ?正直な話、俺もあの試合を見なければザコだと思っていたぜ。」

 

「なにせ相手を傷つけずに場外に落とすなんて高等技術を使ったんだからな。」

 

「騎士学校出身らしいからな…貴族学校よりも難関だといわれる学校の……」

 

「その学校の奴に聞いた話だと、カルマにも勝ったことがあるらしいぜ?」

 

「マジか!?おいおい、そんなに強い奴には見えないぜ?」

 

「実力を隠してんだろ?能ある鷹は爪を隠すって奴だよ。何せ奴の2つ名は”仮面”だからな」

 

「”仮面”?なるほどな、確かにピッタリの2つ名だ」

 

何てことでありんす……

やはり奴はこの試験で要注意ということでありんすね…

 

「おいおい、公爵家自ら敬語を使うなって…どんだけ凄い奴なんだよ?」

 

何と!アッシのグループにいたルナハイネンという六大公爵家の一人なんか唯我独尊を地でいく存在でやんす。そんな公爵家の一人に敬語を使わすなんて…

 

この試験は奴の一人勝ちかもしれないでやんす…

 

 

 

 




やらかした……arcadiaの方の5話目間違って削除しちゃった……
知ってる方は分かると思いますが6年前に投稿してる作品なのでバックアップ残ってないんです。というか1回全部消えたのでモチベ上げる為に改稿してるのに何やってんだろ俺……
魚拓残ってないかなぁ……ないよなぁ
作り直しですねがんばります。
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