The Echo ~Reflection of The FullMetalPanic~ 作:手拭
「待て、今なんと言った?」
そうシグナムは聞き返してきた。
「何って、僕から魔力を蒐集してくれといったんだが・・・」
先程自分が言った言葉を繰り返す。
そう言ってレナードは自分で入れたドリップの珈琲を飲んだ。
「カフェインが欲しくて飲んだんだけど紅茶の方が良いのか?」
こんな話をしているのはその場にはやてがいないからだった。
彼女にはシャマルがついて今日も図書館に行っている。
すずかという友達にも会うと言っていた。
「お前が協力してくれるのは有難いが、戦力が欠けることには反対だ」
「僕もそれはもちろん考えたさ。だが1週間程度であれば僕一人なら問題ないと思ったんだ。
それに1体の生物から蒐集できる頁数がいくつになるのかなんて分からないだろう?
だから目の前の確実な数頁を差し出そうと思っただけだよ」
その言葉に何も言わないシグナム。
その間にレナードは2杯目の珈琲を淹れている。
「それに君から聞いた話では気を失うのは1日未満。うちには優秀な治療役もいる。
適切に蒐集すれば魔力だって1週間未満で回復できるんだろう?それに――
僕だってその間何もしないわけじゃない。昨日君たちのデバイスの戦闘記録を受け取ったベリアルに、戦闘シュミレーションをさせ続けている」
「戦闘シュミレーション?」
聞いたことの無い単語を聞いた、という顔をシグナムはしている。
「ああ。仮に状況やパターンを再現してどう結果が出るか予測することだよ。
貰ったデータを一度全部見てみたんだが、感想としては君達は戦術ユニットとして実に優秀だ。
しかし大局観に欠ける部分もあった――そんな目をするな。これでも一応は部隊指揮したこともあるんだぞ」
騎士としての誇りか、戦闘者としての何かが素直に自分の言葉を受け取ることを邪魔しているのだろう。
そうレナードは思った。
だが、指摘したことが彼女達の問題点であるのは本当だ。
個々の動きは素晴らしいものだ。
戦闘というものをアートに出来るのであれば、彼女達のような動きのことを言うのだろう。
その上で連携も取れている。
しかし集団となる頭数5人からで目的を達成するためには、より組織だった動きが必要であることをレナードは知っている。
「君達が初期に魔力蒐集した2人と、管理局員たちの情報。それに仮面の男達。
特に仮面の男と管理局は別格だ。さらにいうと管理局とは最終的にやりあうんだろう?
拘束された時に確認したが、合理的な組織運用をしているようだった。
それに対策をとらないと人海戦術で押し切られるぞ」
戦闘能力は優秀な彼女達ヴォルケンリッターではあるのだが、
現代的な戦術チームの運用的観点からみれば突くべき点はあった。
最も、魔導師としての戦闘にどこまで適用できるのかは分からないのだが。
その点だけで言えば2人の仮面の男達は理想的な動きをしていた。
まず彼らは前衛であるシグナムとヴィータを狙う。
攻守優れたシグナムを倒し、突破力に優れたヴィータの足を止める。
次に強力な一撃を放ち、まとめて相手の頭数を減らす。
そして最後に残った後方支援の役割を負う者をリスクなしで攻め落とす。
ウィークポイントだけを突いた実に巧妙なやり口だ。
さらに言うと管理局の空戦魔導師――
たしか高町なのはとかいう日本人の子と、
フェイト・T・ハラオウンとか言う子だ。
2人の動きも変化してきている。
回数を重ねてきている最近のデータから読み取れた。
一番最初のデータから戦闘時間が伸びているのだ。
それは彼女達のデバイスが強化されたこともあるのだろう。
しかし、管理局の他の魔導師の支援を受けられるようになったこと。
ヴォルケンリッター達の戦闘手法のパターンが読まれつつあること。
この2点があの2人を手助けしているのも事実だ。
このままではいずれ打ち破られる日も遠くは無い。
冷静にそう判断したレナードだった。
で、あればどうするのか?
答えは簡単だ。
出来る者が必要なときにだけ戦略的行動にのとった指示を出せばいいだけだ。
それを出来るだけの知識と経験をレナードは持っているのだから。
「2、3日中に全部まとめてから話すことにするよ。
とりあえず。蒐集だ。とっととやってくれ。
シャマルが帰ってきたらうるさくてできないだろう?」
そう言うレナードに、シグナムは苦笑しながらこう言った。
「そういうな。シャマルもお前のことを気にかけているんだ。
まあそこまで言うのなら、蒐集しよう。だが本来の8割程度しかとらんぞ」
シグナムですらそう言うのだ。しょうがないだろう。
多少の妥協は仕方が無い。
彼は一度頷くと2杯目の珈琲を飲み干した後、闇の書による魔力蒐集を受け始めたのだった。
それから10分ほどして、蒐集が終わるのを見届ける。
閉じていた窓を開け、換気をはじめると室内へすぐに冬の冷たい空気が流れ込んでくる。
そしてソファへと振り返り、そこに寝転がっている人物を見てシグナムは難しい表情を浮かべた。
レナード・テスタロッサの意識は途絶えている。
闇の書の行う魔力蒐集とはリンカーコアを表出させ魔力を奪うものだ。
意識的に魔力を用いるのと違い強制的に魔力を喪失するそれは当然大きな苦痛を伴う。
だが目の前でソファに蒼い顔で寝そべっている男は一切苦しんだ表情を見せなかった。
戦闘中に痛みを堪える。
というより自分の生存という概念自体を突き放すということは戦うものであれば誰でも可能なことだ。
それによって冷静な判断と行動を可能にする。
かくいう自分もそのようにしてきた。
だがここは、本来休むべき場所であるはずの家だ。
どんな騎士や戦士でも自分の場所というものは持っているもので、
そこでは戦闘時とは違う人間らしい顔を見せる。
しかしレナードは――
――考えるのは後にしよう。
ひとまず彼を部屋のベッドへと移動させないければいけない。
しかし気を失っている彼の体を担ぎながら、なおもシグナムは考える。
この男は本当は戦うべき人間ではないのだろうと。
当初は戦うことから逃げているようなこの男を毛嫌いしたものだが、今は少し違う印象を得ている。
昨夜の話の中で、彼は必要であれば相手を殺めることも辞さなかったと語っていた。
それは事実なのだろう。
だがこの男は本来、無意味な殺生はしないのではないか?
戦うとあれば幾万の人々を傷つけてでも戦闘を完遂する自分であるから分かったのかもしれない。
――いつか私がお前を、主はやてと同じ争いの無い場所へとかえしてやる。
新たに同胞となった彼に、胸の内でそう誓ったシグナムだった――
時空管理局本部。
そのとある一室。
そこは将校専用に用意された執務室だった。
リーゼロッテとリーゼアリアは自らの主人であるギル・グレアムに呼び出されたのだ。
「それで、傷は大丈夫なのか?」
「問題ないです。これからクロスケが来るんですか?」
「ロッテ――後数分でこの部屋に到着するそうよ」
リーゼロッテの口調を嗜めるようにアリアは彼女を見たが、毎度のことだ。
効果は無いだろう。
それに構わずにギル・グレアムは発言する。
「私の目的を、一度話してみようと思う」
そう言うとグレアムは黙り込んだ。
それから間もなくしてドアがノックされる。
「クロノ・ハラオウン執務官です」
「入りたまえ」
グレアムは彼のことをよく知っていた。
本当に良くできた子をリンディ提督は持ったものだと思う。
そして、彼ならば引き受けてくれるだろう――
そう、ギル・グレアムは考えていたのだった。
グレアムの執務室に入ったとき、クロノはそれを見逃さなかった。
リーゼロッテのその傷を。
組み手でもしてきたのか、ロッテはタンクトップのような露出の多い格好をしている。
そして、そんな彼女の右の肩口から腹部までにかけて包帯が巻かれ左半身には治療魔法で塞がりきっていない傷がある。
調書からごっそり削除した、取調べの中での発言とそれは一致していた。
――これで確定か。
そう思いつつも別の言葉を口にする。
「どうしたんだロッテ。怪我なんて珍しい」
「・・・心配してくれるの?クロスケ」
しまった。
とんだ失策をしてしまった。
ロッテが自分にとって天敵だったことを忘れていた。
現にロッテはなにやらニヤニヤしている。
だが、
「ま、いじめたいところだけど今日はちょっと時間ないから」
そういうと彼女はすんなり引き下がった。
すると奥で座っていたグレアムが立ち上がって近づいてくる。
「久しぶりだね。クロノ君」
「はい。ご無沙汰しております」
「まあなんだ。かけたまえ」
クロノをソファに促すグレアム。
彼が腰掛けるのをを確認した後、彼はクロノに本題を持ちかけたのだった――
目を覚ます。
レナードは天井を見つめた。
もう見慣れつつある天井だ。というかもう見慣れたといっても良いだろう。
ふと、ベッドの脇の窓から朱い光が差し込んでいるのが分かる。
「夕方か。このくらいで目が覚めたのは幸いだったかな」
体にだる気を感じている。
しかしそれは聞かされていたそれとは違い、起き上がれないほどではなかった。
シグナムは結局加減して蒐集していたらしい。
体にかかる負担が軽いのはそのためなのだろう。
「まあこれでバレずにすんだか」
まだ夕方なのだ。
シャマルとはやては帰ってきていないのかもしれない。
そう、シャマルに見つかると色々うるさいことになるのは昨夜知った。
事態の展開が早急だったため気がついていなかったのだが、彼女は面倒見がいい。
時に、危険なことを行えばシグナムにも意見することがある。
そんな彼女に自身を蒐集させたことがばれるとどうなるか?
面倒なことこの上ないだろう?
そう誰に同意を得るつもりも無く心の中でつぶやいたのだった。
しかし、
「なにがバレなかったのかしら――」
やけにその声が大きく響いた。
ふと体を反対に向けてみると、そこにシャマルがいるのが見えた。
――。
ああ、これは終わったか。
戦略的撤退とか戦術的に間隔を空ける時間とか。
そういうものはないんだろうな。
そうレナードは感じる。
彼女は笑顔だった。
そう、実に怖い笑顔だ。
「間に合ったと思ったのかしら?残念だけど時間切れよレナード君」
「そういうわけだ。あきらめるんだな」
その態度を崩さないシャマルの隣にいたシグナムが無慈悲に告げる。
この裏切り者め。
シグナムの言葉がきっかけとなり、シャマルの小言タイムが始まったのだった。
シャマルの小言は、ザフィーラとヴィータが部屋に入ってくるまで続いた。
助かったとばかりにレナードが声をかける。
「ああ。おかえり。今日はどうだった」
「こっちは6頁だ。この分でいけば恐らくなんとかなる」
「ヴィータあなたまた無茶を」
「大丈夫だシャマル。あたしよりもはやての方がもっとつらいんだ」
そう言うヴィータに皆一様、表情を硬くする。
闇の書のはやてに対する魔力侵食は今も進行している。
こうしている間にも八神はやては蝕まれつつあるのだ。
部屋が静まり返る。
そんなとき、部屋にノックがされた。
コンコンという音に皆が振り向く。
「ちょっとええか?」
そういってはやてがゆっくりと扉を開いたのだった。
「なんやみんなしてレナードの部屋きて」
「いやちょっと倒れてね」
「倒れた!?そらあかん病院いかな―」
「落ち着ついてください主」
「ただの貧血だよ」
「貧血―なんやびっくりした。じゃあ鉄分多めのおかずもう一品追加してこなな」
そんなやり取りの後すぐに、はやては階下に向かった。
「やれやれ。危ないところだな全く」
「ああ。全くだ」
シグナムとレナードの意見が合う。
しかし、はやては何をしに来たのだろうか?
その場を切り抜けたことに安堵していた彼らは大事なそのことを見落としてた。
後日、このことを聞いていないことが深刻な事態を招くことを彼らはまだ知らずにいた――
やがて皆、主を手伝いに向かいレナードは自室で一人で休んでいた。
空中に浮かんだままのベリアルを眺める。
ベリアルは戦闘シュミレーションを繰り返し続けていた。
「What'll we do(何でしょうか)」
そんなレナードの視線を感知したのかベリアルが声を発する。
「いや、なんでもないよ」
そういうと、黒い宝珠も沈黙し演算を処理し続ける。
ふと思い出すと自然にこの宝珠のことをベリアルと呼んでいたことを思い出した。
自らの専用機であったあの機体を紆余曲折あろうとも気に入っていたのだろう。
「なあお前、元の名前はなんというんだ?」
チカチカと点滅した後宝珠は答える。
「I don't know(分かりません)」
そしてその後、そんなことはどうでもいいことなのです。
そう告げた。
「どうでもいい?自分のことだろう」
「yes but,you call me Belial. It is all(はい。しかしあなたは私をベリアルと呼んだ。それが全てです)」
おかしな奴だ。
そうレナードは思った。
自分の本来の名があるかもしれないのに、その可能性を捨てる。
そして新たな呼び名を取ったのだ。
そんなことを考えている彼へ、ベリアルは続けた。
「All things will change(万物は変化します)」
「And , you can you also change(そして、あなたも変わることができます)」
レナードには言っている意味が分からなかった。
彼は持って生まれた性(さが)は決して変えることが出来ない。
そう頑なに信じていたからだ。
変わることが出来る?どういうことだ。
それきり、宝珠は何も言わなくなった。
それがどういう意味なのか、レナードはすぐにでも聞きたい気持ちだった。
しかし彼はそれをしなかった。
そうするべきではないと思ったのだ。
かわりにこう聞く。
「お前は僕を助けてくれるのか」
「Certainly.(もちろんです)」
新たな力となったベリアルの言葉に、何故か安心したレナードであった。
レナード達がそうした時間を過ごしていた頃。
クロノ・ハラオウンはアースラが収容されているケージへと足を運んでいた。
逃走した2人の保護対象者の手によって被害を受けた艦の修復には後1週間かかるそうだ。
「どーしたの?クロスケ」
背後から声がかかる。
クロノが振り返ると、そこには自らの師でありグレアムの使い魔である姉妹が立っていた。
「いや、ちょっと艦が気になってきたんだ」
「そう。まあ休めるときなんてあまりないのだから今のうちに休むべきよ」
アリアが言う。
その言葉に続けてロッテがこう言った。
「そうそう。アースラが直ったら私達と"一緒"に闇の書に対応しに行くんだから――」
その言葉にグレアムとの会話を思い出す。
クロノは、懐にしまったカード型となったデバイスに指で触れた。
氷結の杖、デュランダル。
そしてこの特殊な杖で用いる凍結魔法エターナルコフィン。
グレアムが抱く、今回の闇の書への決着のつけ方。
彼の悲劇への終止符を打つという決意。
それらを象徴するかのようなデバイスだった。
クロノは彼が何らかの手を講じるであろうこと、
そして違法渡航者の捜査から発展した今回の事件にグレアムが影響を与えていることまでは感づいていた。
そして本格的な行動をとるために本局に戻った際に聞かされたのだ。
彼の用意したシナリオ。
十年前の過ちを取り戻すため、そして悲劇を繰り返さないようにするための方法を。
そして彼の言葉に自分は同意した。
デュランダルを用い、闇の書に終止符を打つ。
グレアムの前でそう誓った。
『君に想いを託そう――』
そういってグレアムはデュランダルをクロノへと託したのだった。
悲劇を食い止めるため、八神はやてを犠牲にする。
管理局の将校が、そしてかつて歴戦の勇士と呼ばれた男の取った選択肢だ。
「それにしてもデュランダルにアルカンシェルか」
確かにこの組み合わせであれば闇の書の完全破壊が可能だろう。
「私達が時間とタイミングを作るわ」
「その間にクライド君のためにも―」
クライド。
そうクライド・ハラオウン。
今ではもう写真の中でしか会えない彼の父親。
自分の父親であればきっとこうするだろう。
これからの行動と、ろくに話したこともない父親のことを思い浮かべると口元が緩んでしまった。
自分が抱いている感情に気がついた彼は、取った行動の選択が間違いでなかったことを確信する。
そう、自分の父ならばこうするだろう。
「どうしたのクロスケ?」
「笑うなんて珍しい」
自分の師匠達は揃って不思議そうな表情をしている。
「ん?僕は笑っていたのか。まあ、なんでもないよ」
クロノがそういったとき、アリアとロッテは懐かしい気持ちになっていた。
そのときの彼が、あまりに記憶の中のクライドとそっくりの表情をしていたから――
レナードが一階へ降りていくとちょうど食事に呼ばれる前だった。
彼が座るといつもの夕食が始まる。
本当にいつも通りだ。
そんないつもの食卓で、何の脈絡も無くはやてが頷きながらこう言った。
「やからな。こう。一度皆で旅行してみたいとおもうんやけど」
「いきなり何を言い出すんだハヤテ」
「ああ旅に出よう!はやて!」
「行こうか!ヴィータ!」
「主。お供します」
「はやてちゃん、ヴィータ、ストップ。ストーップ!」
「いや、僕らは置いてけぼりか。それとシグナム、自然に流れに乗るんじゃない」
「守護獣である我らは留守番ということだろう」
「さらっと僕も巻き込まないでくれザフィーラ・・・」
主であるはやての突然の号令で八神家は混乱の極みだった。
すぐにでも旅立つ勢いの2人に、自然体で入るシグナム。
シャマルは2人に制動をかけようとしているが上手くいかず、こちらをチラチラ見ている。
やめるんだ。こっちを見るんじゃない。
僕はABSじゃないんだ。
車両を止めることは人間には不可能なんだ。
それとこのタイミングで何故守護獣であることに誇りを抱く。ザフィーラ。
このままいくとただの留守番だぞ。君。
そんなカオスな状況がしばらく続き、ようやく落ち着きを取り戻す。
「まあ、まだ行き先も決まってないんやけどな」
「そんなことだろうと思ったよ」
それでもなおもうれしそうな、はやてを見て少し安堵する。
裏でコソコソ守護騎士達が色んなことをしていることもあり、
はやても最近は彼女達と会話する時間が減っていた。
だからかもしれないがレナードははやてが笑う姿をここ数日見かけなかった。
それが杞憂だったことに安堵したのだ。
「んでレナードはどこがええと思う?」
「うーん。突然どこと言われてもなぁ。ハヤテの行くところについて行くよ」
「お前も私と同じではないか」
「やあ助さん」
「どうした角さん」
「なんでレナードもシグナムも黄門様知ってるんや」
意外と冗談の通じた将に驚いた。
いやそんなことはどうでもいいのだが。
というよりこの構成だと、はやてがご老公になってしまう。
そんな言葉を飲み込んで続きを口にする。
「とまあ、冗談が過ぎたがどこでもついて行くのは本当だよ」
「なんやつまらんなあ。ま、今回はすずかちゃん達が考えてるらしいしそれからや」
「ああ、すずかちゃんからの話だったのね」
「そうそう。"今度"みんなにも紹介しようとおもてるんやけど――」
そうして今夜も時間が過ぎていく。
八神家の夕食時は久しぶりに活気に満ちたものになっていた。
7.それは教えられたこと fin
2016.9.10
全話、あとがきを削除しました
バックアップは取っています。