ちなみに今回は南および西への戦線拡大をテーマみ取り上げ、更にその裏では幽霊達が奇想天外な作戦の準備を着々と進め、前世でのニューギニア戦線やソロモン諸島での悲劇を繰り返さないためにどんな手段に出るのか!
後ご期待ください!
ウェーク島より南、マーシャル諸島に松浦果南少将指揮する幽霊艦隊の秘密基地があった。
ここは四方を岩礁に囲まれ、また海岸以外は深いジャングルに覆われているため艦隊を隠すにはもってこいの場所であり、基地に入る際も地下水路を通らなくてはならない。
この島の秘密基地建設はクーデター実行後にすぐ開始され、現在では軍令部や参謀部、技術部、情報部等の各担当者が運営に当たっている。
参謀長「司令官!、間もなく艤装の補給を終え艦載機の収容作業に入ります!」
果南「了解、でも艦載機を搭載できる潜水艦がまさか本当に完成するなんて、未だに信じられないわ・・・」
現在幽霊艦隊の人員は巨大潜水空母とも言える旗艦・伊601を始め伊500型3名、伊700型2名および中型の呂号潜5名から成る。
このうち伊601、伊500型、伊700型は水上艦載機の搭載が可能であり、伊601には二発戦闘攻撃機・雷洋2機、伊500型には単発戦闘爆撃機・春嵐3機、伊700型には水上機使用の電子偵察機・星電改2機が搭載可能である事から小規模ではあるが航空機動艦隊としても機能する。
整備班長妖精「艦載機収容完了しました!」
魚雷室長妖精「うへへへ、最新式の62式酸素魚雷に53式酸素魚雷!、腕が鳴るぜ!」
機関室長妖精「新動力のポンプ式水流噴進砲!、全て異常なし!」
CIC班長妖精「電探、レーダー、ソナー、通信機など各システムに異常なし!」
副長「司令官!、全て万端整いました!」
果南「(前世では計画のみで実行されず幻で終わったパナマ運河攻撃!、けど私に記憶をくれた前原一征のいた後世ではそれを実行して成功させた!
なら、私も必ず成功させる!、パナマ運河さえ破壊できれば敵の輸送手段の大本を叩ける!)」
果南「ご苦労様・・・」
伊601「司令官!」
果南「あら、早いわね。」
伊601「必ず!、必ず成功させて帰ってきます!」ビシッ!
2041年6月上旬、この秘密基地にて幽霊艦隊はパナマ運河攻撃作戦の準備を着々と進めていた。
そしてその翌日、松浦は幽霊島を離れ神楽坂の料亭に姿を現した。
果南「失礼します!」ガラッ
穂乃果「遠路遥々ご苦労様。」ニコッ
にこ「相変わらず多忙ねあんたも・・・」
果南「お互い様です。」
料亭の個室には高坂、東條の他に連合艦隊最強を誇る矢澤艦隊司令長官・矢澤にこ提督の姿もあった。
穂乃果「さて、役者が揃ったからそろそろ始めようか・・・」
希「まずは幽霊さん達のパナマ運河攻撃についてやけど・・・」
そのパナマ運河攻撃作戦の主な狙いはまず第一に太平洋戦線への補給物資の遮断であった。
穂乃果「敵方の工業地帯はアメリカ大陸の五大湖周辺に集中しているから大西洋側に位置する。
そこから太平洋側に物資を一度に大量に運ぶにはパナマ運河を利用するのが得策だからね。」
当然アメリカ大陸西海岸にシアトルやサンフランシスコ、サンディエゴ、ロサンゼルスなど軍港施設はあるが、規模が小さく太平洋に満足に戦力補給ができない。
希「現在、太平洋に残る敵主力はフィジーのヲ級FS3隻を中核とする航空艦隊およびオーストラリアのブリスベン軍港のヲ級FS2隻を中核とする航空艦隊、それからシドニー軍港のル級FS2隻を中核とする戦闘艦部隊やね・・・」
穂乃果「天元作戦終了早々にハワイの護衛を臨時で受け持っていた園田艦隊が既にギルバート諸島を、補給を完了させた小泉艦隊が大鳳さんや雲龍さんを中核とした分隊を一時的に組んでフェニックス諸島を奪還したから、じわじわとフィジー、サモアへの補給線を締め上げている。」
にこ「後はパナマ運河を破壊すれば敵南太平洋艦隊は完全に孤立するわ・・・、流石にあそこまで規模が大きいとこっちも迂闊に動けない・・・
けど、補給線を遮断できれば話は別、逆に数が大きな仇となるわ!」
第二に矢澤艦隊の攻撃目標であるサモア、フィジーの敵艦隊を孤立させる事である。
希「まあそのためにもパナマ運河は是非叩いて欲しい、パナマ運河こそ工場大国アメリカを手中に抑えた敵のアキレスけん!
成功せれば補給線の遮断はもちろん!、その後の戦略的意味は大きい!」
穂乃果「それに大西洋から直接援軍を出せなくなったともあれば、敵は援軍をインド洋から出すしかなくなる。
けどスマトラ島やジャワ島、マレー半島の間の狭い航路をくぐり抜けて来るしかなく、そうなれば航路の出口で待ち構えそれを攻撃すれば小規模な部隊でも十分叩ける。」
第三に統堂艦隊が矢澤艦隊の背後にいる敵東インド洋艦隊を撃滅、最低下も撤退させる事である。
果南「ティモールはいかが致しますか?」
にこ「うちからは第七駆逐隊、統堂艦隊から水母部隊、それからあんたんとこの呂号戦隊で編成した艦隊で攻撃するわ!」
ティモールを守備する敵艦隊の規模は軽巡2、駆逐6程度であり、新鋭水戦爆・春嵐を搭載した千歳や千代田に新鋭飛行大艇・仙空を運用できる秋津洲の航空攻撃でも大打撃を与えられるが念押しのために駆逐4、潜水艦5を加えて攻撃する予定である。
穂乃果「改めて作戦内容を解体して見ると、出来すぎてるね・・・」
希「正直上手く事が運ぶとは思えんけど・・・、失敗する訳にはいかんね!」
穂乃果「サモア、フィジー攻撃に関しては矢澤提督に一任するけど、定期連絡は寄越してね。」
にこ「了解!」
穂乃果「松浦指令官、パナマ運河攻撃は成功すれば絶大な効果を発揮するけど、危なくなったらすぐ引き返させてね。」
果南「了解!」
そして天元作戦終了からおよそ1か月後の2042年6月上旬、矢澤艦隊がトラック島を出撃、サモア、フィジー奪還の足掛かりを作るべく艦隊一同ラバウルを目指す。
またその2日後、インド洋を完全封鎖するため統堂艦隊がスラバヤを出撃、水母部隊を除きシンガポールを目指す。
幽霊島・幽霊艦隊司令部
果南「みんな!、いよいよ作戦決行よ!、思う存分やって来なさい!」
幽霊艦隊一同「「「「了解!」」」」
同年7月上旬、幽霊艦隊は秘密基地から出撃、伊号潜水艦6名はパナマを、呂号潜水艦5名はティモール攻撃隊と合流するためスラウェシ島を目指す。
果南「(ここから先は厳重な無線封止をする必要があるからある意味暇になるな・・・)」
その頃、ラバウル沖に進撃した重巡・愛宕を総旗艦とする矢澤艦隊は敵ラバウル守備隊と交戦状態に入る。
哨戒機妖精「一水戦が敵と遭遇!、交戦状態に入りました!」
愛宕「あらあら、私達戦闘艦部隊の出番は無しかしら。」クスッ
どかーーーーん!、どかーーーーん!
川内「うおおおーーー!、夜戦!、夜戦!、待ちに待った夜戦だーーーーーー!」
川内「一水戦総員突撃!、砲雷撃戦開始!」
どかーん!、どかーん!、どかーん!、どかーん!、どかーん!
敵艦隊「「「「グアアアアッ!」」」」
敵の戦力は重巡2、軽巡4、駆逐8程であったが夜戦であったため、軽巡・川内を旗艦とする第一水雷戦隊、特に夜戦モードの川内を相手に成す術無く壊滅した。
金剛「全砲門!、ファイアー!」
比叡・榛名・霧島「「「撃てーーーーーー!」」」
どかどかどかどかーん!、ひゅるるるるるーーーー、どかーーーーん!、どかーーーーん!、どかーーーーん!
愛宕「湾岸線の防衛はズタズタね・・・、今よ!、一・ニ水戦!、突撃!」
川内「もうひと頑張り!、行くよ!」
神通「目標!、ラバウル湾岸線!、突撃開始します!」
一・ニ水戦「「「「おおおーーーーー!」」」」
そして夜明けにはラバウル湾岸および陸上防御施設に戦艦・金剛を旗艦とする第三戦隊の36.5㎝砲が雨霰と降り注ぎ、その様な中で一水戦および軽巡・神通を旗艦とする第二水雷戦隊がラバウル湾岸へ強襲上陸を決行。
神通「まさか海兵隊の戦略思想をこの様な形に応用するなんて、星空司令官もかなりの策士ですね!」
飛行場姫「!」
川内「もう夜明けか・・・、これで今日は最後にして欲しいね!」
一・ニ水戦「「「「撃てーーーーーー!」」」」
どかどかどかどかーん!、どかどかどかどかーん!、ばきばきばきばきばきばき!
飛行場姫「ギヤアアアアアアアアーーーー!」
湾岸線に上陸した一・ニ水戦はすぐさま浜辺に橋頭堡を築き、後続部隊の上陸を確認し次第敵の陸上防衛陣地へと襲い掛かり次々と破壊、そして駆逐艦16名が一斉に飛行場姫へ砲撃を仕掛ける。
いくら飛行場姫といえども至近距離で砲撃を受ければただでは済まない。
2042年7月初旬、矢澤艦隊ラバウルを奪還。
奪還成功から5日後に矢澤を始め各分野の多くの人員がラバウルに上陸、避難していた島民を手厚く保護する事を約束し、ここラバウルにサモア、フィジー奪還のための一大拠点を置いた。
その拠点は非の打ち所が無い大要塞となり、前世同様ラバウル要塞の名で呼ばれた。
愛宕「提督、ティモールも6日前に壊滅、奪還成功との事です。」
にこ「これで背後から襲われる心配は無くなったわ!、これより矢澤艦隊はソロモン諸島奪還作戦を開始する!」
矢澤艦隊一同「「「「おおおーーーーー!」」」」
一方のスラバヤ基地では第八艦隊司令長官・統堂英玲奈提督によるポートモレスビーの飛行場姫撃滅作戦が開始されようとしていた。
作戦内容は秋津洲が運用する飛行大艇・仙空を使ってスラバヤから3000㎞以上離れたポートモレスビーを直接爆撃するという物であった。
秋津洲「ふんふんふんふーーん 」ふきふき
秋津洲「よし!、仙空ちゃん6機全部きれいになったかも!」
仙空は二式大艇の改良型で外見はほとんど変わらないがエンジンの出力や強力な装甲、内部の電子機器の充実、それらを利用した20㎜電探連動機銃の搭載など多くの改装が施され、最高時速は550㎞以上、航続距離も偵察時が7400㎞以上で攻撃時でも6500㎞以上と敵のXB30を上回っていた。
英玲奈「レーダー爆撃システムを新たに搭載したそうだが、調子はどうだ?」
秋津洲「良好かも!」
そして通常の艦攻では熟練妖精でなければ扱えない対地攻撃用1.2t爆弾を2発積む事ができ、レーダー照準で上空5000mから正確な爆撃が行える。
更にこの機体はレシプロ機でありながらロケット推進を搭載しており、燃料の消費は激しくなるが時速800㎞を超えるため逃走に使える。
英玲奈「これよりポートモレスビーの陸上基地に居座る飛行場姫に対し長距離爆撃作戦を開始する!」
統堂艦隊一同「「「「おおおーーーーー!」」」」
2042年6月下旬、日の出前の早朝にスラバヤの軍港より仙空6機が飛び立つ。
秋津洲「仙空隊発進!」
隊長妖精「行ってくるぜ!」
ぶーん、ぶーん、ぶーん、ぶーん、ぶーん、ぶーん
秋津洲「(これまで散々役立たずとか言われて来たけど!、この作戦でそうでない事を見せつけてやるかも!)」
それからしばらく、仙空隊より第一報が入る。
通信士妖精「こちら仙空隊!、これよりポートモレスビー上空に差し掛かります!、モニター出します!」
秋津洲「了解かも!」
英玲奈「なるほど・・・、敵は一体のみか・・・」
秋津洲「絶対当ててね!」
爆撃手妖精「任せてください!」
英玲奈「既に敵の防空圏内だ!、気を抜くな!」
しばらく沈黙が走る。
爆撃手妖精「目標確認!」
隊長妖精「ヨーソロー!」
爆撃手妖精「進路そのまま!、ちょい左!」
操縦妖精「ヨーソロー!」
秋津洲「指揮権貰うかも!」
隊長妖精「了解!、いつでもいけます!」
秋津洲「・・・、!、投下!」
爆撃手妖精「・・・、撃てーーーー!」
カッ、ひゅるるるるるルルルーーー、どかーーーーん!
飛行場姫「グアアアアッ!」
カッ、ひゅるるるるるルルルーーー、どかーーーーん!、どかーーーーん!、どかーーーーん!
仙空隊6機から放たれた12発の対地攻撃用1.2t爆弾はレーダー照準により高度5000mから極めて正確に敵陸上基地および飛行場姫に命中、この爆弾は元々戦艦用の三式弾を航空機用に改良した物で、目標のやや上で炸裂し多量の小爆弾が雨の様に降り注ぐ仕組みになっている。
青葉「提督・・・」
英玲奈「ああ、これで矢澤艦隊の背後の敵は全て叩いた!、フィジーにサモアは彼女らに任せ我々は敵東インド洋艦隊を叩く!」
2042年7月初旬、統堂は敵東インド洋艦隊撃滅のため、艦隊一同を一度スラバヤ基地に集めた後、シンガポールへと向かわせた。
矢澤艦隊、統堂艦隊、幽霊艦隊がそれぞれ行動を始め一か月、各地で大きな戦火を上げたが、ここからいよいよ本格的な大規模犯行作戦決行の火蓋が切って落とされた。
にこ「ふっふーん!、にこにー艦隊快進撃よ!」
英玲奈「うちの艦隊だって負けてはいないぞ!」
果南「うちの艦隊だって影薄いけど、これから大作戦を開始します!」
にこ「パナマ運河攻撃か・・・、たく穂乃果ったらまたとんでもない事を・・・」ニヤニヤ
英玲奈「そういう割には嬉しそうではないか。」ニヤニヤ
にこ「いや、前世でもそうだったけど、やっぱ穂乃果はこうでなくっちゃね!」
英玲奈「ああ、実際(ラブライブで)戦ってみてよく解ったが、彼女は大胆不敵だが実はかなり繊細・・・」
にこ「いや、ただ勢いのまま突っ込んで行っただけよ・・・」
果南「どちらにしろあの人は凄い、今回の作戦だって常人じゃあ絶対に思いつかない事・・・、必ず成功させます!」
にこ「そうね、今の穂乃果がどうとかよりそっちよね!、しっかりパナマ運河を潰してちょうだい!」
英玲奈「頼むぞ!」
果南「ええ!、あ、そうだ、そろそろ我が艦隊のメンバー紹介でもしようかしら!」