この番外編も後1、2話程度続けるつもりですのでよろしくお願いします。
2035年11月上旬、小笠原諸島沖。
時刻は午前7時を回り朝日が昇っていたため蒼い海が光を反射し輝く。
そんな中、中部太平洋艦隊以外に小笠原諸島・聟島沖にやって来た藍色の髪をポニーテールにまとめ上は朱、下は髪と同じ藍色の袴を纏った一人の女性がいた。
?「イージス護衛艦・はれかぜ、大破炎上した後沈没、はれかぜ乗員の戦死者は実に190名以上・・・」
彼女は空母・むさしが発信した通信を聞きながら弓矢を取り出し何らかの準備を始めた。
?「我らが同士、我らが司令官が授けてくれたこれで、道を切り開く!」ググッ
矢を弓の弦に番え発射態勢を取る。
いったい何をするつもりなのか、まず弓矢で深海棲艦を倒せる者など皆無であった。
しかし彼女は弓矢を構える。
?「稼働機、全機発艦!」
ギリギリ、パシューーーン!、ぶーんぶーんぶーん!
そして発射された弓は炎を噴き上げながら航空機へと姿を変えた。
?「(どうか間に合ってください。)」
むさし見張り員「敵機直上!、急降下!」
敵空母から発艦したSBD型80機、F4F型60機が猛禽の群れの如く空母・むさしに襲い掛かる。
もえか「!!」
もえか「(このままじゃ・・・、みんな死ぬ・・・)」
ましろ「(せっかく生き残ったのに、全くどこまでついて無いんだ私は!、そのせいで皆が死ぬ!)」グッ
敵隊長機「さて、無抵抗の相手をリンチと行きますか!、デカい的だ!、絶対外すなよ!」
敵攻撃隊s「「「「了解!」」」」
ぶーんぶーんぶーん!、ぶーんぶーんぶーん!
もえか「(ミケちゃん・・・)」
ましろ「(明乃・・・)」
ましろ・もえか「「(もしあなたの魂がまだこの世にあるのならあなたの幸運を少しでいいから私達に分けて!、海の仲間を!、家族を助けて!)」」
ぶーんぶーんぶーん!、ぶーんぶーんぶーん!
敵隊長機「ははは!、終わりだ!」
ぶーんぶーんぶーん!
?s「「「させるか!」」」
ばばばばばばばばばば!、どかーーーん!、どかーーーん!、どかーーーん!
敵隊長機「ギャアアアーーー!」
敵攻撃機「「グアアアアーーー!」」
どっぼーーーん!
ましろ「!!」
もえか「なに!」
ぶーーーん!
ましろ「あれは・・・、零戦!、うそだろ!」
?「間に合いましたか、良かった。」ニコ
むさし通信士「これは!、たった今現れた戦闘機を操る正体不明の何者かから通信!」
もえか「正体がわからないの?」
むさし通信士「はい!、いかがいたしますか!」
もえか「・・・、代わって頂戴!」
知名はこの突如現れた正体不明の相手からの通信を受ける。
もえか「中部太平洋第二護衛艦群旗艦・むさしの艦長・知名もえか海軍大佐です!、貴方の名前と所属を・・・」
?「ふふふ、私は日本海軍の所属ですが艦には乗っていません。」
もえか「船に乗らずに来たと言うの・・・、貴方は一体・・・、!!、まさか!」
?「申し遅れました。」
知名が不可解に思ったのも無理は無い、だが知名は船に乗らず洋上を滑走できる者達を知っていた。
?「私は日本海軍航空母艦・鳳翔、艦娘の鳳翔です。」
艦娘、それは適正、主にその艦の前世の記憶を持ち生を受け、艤装と呼ばれる装備を纏い艦の魂を宿した少女指す。
以前海洋技術大学に回収された深海棲艦の残骸から若き日の東野がその原理を作り上げ、ついに完成されたのである。
もえか「艦娘・・・」
鳳翔「艦隊はすぐさま退避してください!、ここから先は私が引き受けます!、戦闘機隊総員!、敵機を1機残らず撃墜しなさい!」
零戦妖精s「「「了解!」」」
ぶーんぶーんぶーん!、ぶーんぶーんぶーん!
鳳翔から発艦した艦載機、零戦21型15機が敵戦闘機隊目掛け突撃して行く。
対する敵方はSBD型48機、F4F型36機、数の上では敵方が有利であった。
零戦妖精s「「「くらえーーー!」」」
ばばばばばばばばばば!、どかーーーん!、どかーーーん!、どかーーーん!
敵戦闘機「「「ギャアアアーーー!」」」
零戦隊長妖精「敵は数こそ多いが腕は素人だ!、落ち着いて確実に仕留めろ!」
零戦妖精s「「「おおおおおーーー!!」」」
この時はまだ艦娘および艦載機の妖精達はようやく実戦配備可能となったばかりであった。
しかしパイロットの練度は鳳翔隊の方が圧倒的に上であり倍以上の敵戦闘機を尽く撃墜していった。
敵攻撃隊長機「クソッ!、こうなりゃ敵艦を一隻でも多く沈めて!」
零戦隊長妖精「させん!」
ばばばばばばばばばば!、どかーーーん!
敵攻撃隊長機「ギャアアアーーー!」
ヲ級FS「ナニ!、ゼロダト!」
敵空母は驚いた。
現れるはずの無い敵が突如出現したからである。
ヲ級1「ハッ!、被弾シ帰還シタ機ガソノ様ナ事ヲ言ッテオリマス!、シカモサイズガコチラノ物トホボ同ジデ、ソレラヲ発進サセ操ル女ガイルトモ!」
そして旗艦であるヲ級FSを更に驚かせる話がヲ級1の艦載機から入って来た。
ヲ級FS「マサカ、奴ラコチラト同ジ原理ノ兵器、イヤ兵装ヲ生ミ出シタトデモ言ウノカ!」
ヲ級1「ソノ可能性ハ極メテ大デス!」
ヲ級FS「オノレーーー!、先ホドノ護衛艦一隻ニ25以上ノ見方ガヤラレタバカリダト言ウノニ!、アレト同等カソレ以上ノ物ガマダ存在スルノカ!」
リ級1「!!、上空に敵機!、艦攻9オヨビ艦爆6!」
更に鳳翔が発艦させた97式艦攻9機と99式艦爆6機が襲い掛かる。
ヲ級FS「チッ!、味方ノ戦闘機隊ハ何ヲヤッテイル!」
リ級2「敵戦闘機隊ト交戦中デ援護ドコロデハ無イトノ事デス!」
攻撃機隊長妖精「敵艦隊発見!、空母2、重巡2、軽巡1、駆逐9です!」
鳳翔「敵旗艦のみを狙ってください!」
攻撃機隊長妖精「了解!、行くぞーーー!」
攻撃機妖精s「「「おおおおおーーー!!」」」
ぶーんぶーんぶーん!、ぶーんぶーんぶーん!
ヲ級FS「全艦対空戦闘!、撃チ方始メ!」
ばばばばばばばばばば!、どーんどーんどーん!
敵艦隊は上空から急降下して来る爆撃機に対空砲火を浴びせるがほとんど焼け石に水であり、あっさりと射程内への侵入を許してしまった。
爆撃機隊長妖精「そんなヒョロヒョロ弾当たるか!、1000ポンドの火の玉を!、くらいやがれーーー!」
カッ!、ひゅるるるるるるーーーーー!、どかーーーん!
ヲ級FS「グアアアアーーー!」
爆撃機妖精s「「「くらえーーー!」」」
カッ!、ひゅるるるるるるーーーーー!、どかーーーん!
ヲ級FS「グウウウッ!」
爆撃機隊長妖精「爆弾3発命中!、敵空母中破!、たった今炎上し始めた!」
攻撃機隊長妖精「よし!、後は任せろ!、攻撃機隊続け!」
攻撃機妖精s「「「おおおおおーーー!!」」」
ぶーんぶーんぶーん!、ぶーんぶーんぶーん!
爆撃機隊が引き上げると同時に攻撃機隊が800㎏航空魚雷を抱え、海面すれすれを水平飛行しながら低空で迫って来た。
攻撃機妖精s「「「くらえーーー!」」」
カッ!、ぼちゃんぼちゃんぼちゃん!、しゅるるるるるルルルルルーーーーー
ヲ級FS「!!、魚雷!」
ホ級「ヲ級様!」
ばっしゃーーーん!、ばっしゃーーーん!
ホ級「グアアアアーーー!」
ばっしゃーーーん!
ヲ級FS「グアアアアーーー!」
攻撃機隊が放った魚雷3発のうち2発は軽巡に命中、1発がヲ級FSを捉えた。
この攻撃でホ級は爆沈、ヲ級FSは大破炎上した。
攻撃機隊長妖精「貰ったーーー!」
攻撃機妖精s「「「沈めーーー!」」」
カッ!、ぼちゃんぼちゃん、ぼちゃんぼちゃん、しゅるるるるるルルルルルーーーーー
ばっしゃーーーん!、ばっしゃーーーん!
イ級1「ギャアアアーーー!」
ばっしゃーーーん!、ばっしゃーーーん!
ヲ級FS「グウウウッ!、グアアアアーーー!」
反対側から接近した攻撃機隊の放った魚雷4本のうち2本がヲ級FSを庇うため突撃して来た駆逐艦に命中、もう2発は標的のヲ級FSに命中、共に爆炎に包まれ爆沈した。
ばっしゃーーーん!、ばっしゃーーーん!
ヲ級1「グアアアアーーー!」
更にややコースから外れていた2発に魚雷がヲ級FSの後方を航行していたヲ級1に命中、中破にダメージを負わせた。
攻撃機隊長妖精「敵旗艦撃沈!、もう一隻の空母も中破!、これで艦載機が出せません!」
鳳翔「了解!、でももう爆弾も魚雷も撃ち尽くしたはずだから速やかに撤退してください!」
攻撃・爆撃機妖精s「「「「了解!」」」」
ぶーんぶーんぶーん!、ぶーんぶーんぶーん!
爆弾、魚雷を撃ち尽くした攻撃機、爆撃隊はすぐさま撤退した。
そして旗艦を失いもう一隻の空母も艦載機の発着が不可能となった敵艦隊はこれ以上の戦闘続行は危険と判断しマリアナへと撤退して行った。
同日午後正午、中部太平洋艦隊の絶体絶命の危機を救った艦娘の軽空母・鳳翔は速力12ノットで横須賀を目指す中部太平洋艦隊と合流、艦隊の護衛任務に就く。
そして同日午後18時過ぎ、鳳翔と中部太平洋艦隊は横須賀鎮守府までたどり着く事が出来た。
野村「むさし、接舷完了しました!」
もえか「了解、ようやく帰って来られた・・・」
各艦乗員は接舷完了と共にケガ人を待機していた救急車に乗せ海軍病院まで搬送させた。
カツッ、カツッ、カツッ
ましろ「・・・」
他の乗員の殆どか降りたところでむさしに乗り移っていた宗谷ましろが杖を突きながら降りて来た。
宗谷は先の戦闘で足に重症を負い、鏑木曰く末梢神経を切断されてしまいもう一生動か無くなってしまった。
真霜「ましろ・・・」
ましろ「真霜姉さん・・・」
そしてそんな宗谷らを先頭に立って待っていたのは軍令部総長、連合艦隊司令長官を兼任する宗谷真霜元帥であった。
真霜「中部太平洋艦隊各艦乗員の皆さん!、そしてイージス護衛艦・はれかぜの乗員の皆さん!、本当にお疲れ様でした!」敬礼
ましろ「・・・」
真霜「多くの戦死者を出してしまった事は聞いているわ・・・、その中に明乃ちゃんが含まれている事も・・・」
宗谷にとっても岬は義妹に当たる存在であり実の妹の様に可愛がっていたため大きく心を痛めた。
しかし今は家族の死を心の中で嘆いく。
ましろ「・・・、今は・・・、後にしてください・・・」
真霜「ええ・・・」
医務班1「宗谷中佐!、あなたも大きなケガを負っている故、あれに乗って病院に行ってください!」
ましろ「ああ、わかった・・・」
宗谷はその後すぐ病院に搬送されて行った。
この小笠原諸島沖海戦を含む太平洋大海戦で人類側は軍人のみで200万人、民間人まで含めると1000万人を超える人が死んだ。
その中でも日本海軍は岬明乃大佐の他に名将として知られる宗谷真冬中将を始めとした歴戦の強者達を一挙に失った。
真霜「母さんどうしよう・・・、明乃ちゃんが・・・、真冬が・・・、ううっ・・・」
宗谷は既に息を引き取り冷たく蒼白になり始めた岬をしゃがみ込みながら見つめた。
真霜「明乃ちゃん、怖かったよね、苦しかったよね、痛かったよね、ごめんね、こんな無茶な事させて・・・。
でもあなたのおかげで少しだけど敵の力に陰りを見つける事が出来たかもしれないの・・・」
鳳翔「宗谷元帥、その方があなたの仰っていた・・・」
戻って来た鳳翔が宗谷に話しかける。
真霜「鳳翔さん、ご苦労様です・・・」
そして宗谷は岬の手を強く握り言い放った。
真霜「あなたの死は決して無駄にはしないわ!、あなたが切り開いてくれた未来を私達に託して!、私が今度は艦娘を率いて深海棲艦を倒すから!、私達にもあなたの幸運を分けて!、必ず私があなたに代わって海の仲間を!、家族を守るから!」
そんな中で出現した艦娘という存在が小笠原諸島沖海戦終盤にて人類の希望となる事を証明した。
太平洋大海戦はここで終了したが根本的な人類と深海棲艦の戦争はむしろこれからかも知れない、演技でも冗談でも無く心からそう思っている人物がこの時はまだ宗谷真霜や古庄薫らを始め艦娘の力を目撃した極少数の者しかいなかった。
?「ううっ・・・」
しかしこの日、横須賀鎮守府のとある一室にてその極少数に含まれる1人の人物が目を覚ました。
日本海軍全軍を率い、圧倒的劣勢を奇策の数々でひっくり返した世界最強の大戦略家で後にTop Adomiral・高坂の愛称で親しまれる事になる高坂穂乃果(このとき18歳)であった。
穂乃果「ここは・・・」
今後の予定として、はいふりキャラを多く使っているのではいふり世界がはいふり世界になったきっかけであろう日露戦争時の日本海海戦をモデルにした話をやりたいと思います。
その後にはいふりキャラとラブライブ、艦これキャラの交流、協定の設立、そして穂乃果達の会合結成時のエピソードなど穂乃果達が転生して来たばかりの頃の話も少しやりたいと思います。
今後も本作をよろしくお願いします。