まずは穂乃果の現世からの転生と転生後、初めての艦娘と出会うところまでやります。
プロローグ
μ’sのラストライブからおよそ60年あまり、とある病院の一室にかつて人気スクールアイドルグループ、μ’sのリーダを務めた高坂穂乃果と親族がいた。
当時は元気の代名詞であった彼女も年には逆らえず、今まさに天命が下ろうとしていた。
穂乃果「うう、意識が、そろそろ、なのか・・・」ウツラウツラ
穂乃果「(人生いろいろあったなー、ラブライブは楽しかったなー、みんなといれてとても楽しかった・・・、高校を卒業して、実家を継ぐ前に大学は出とけってお母さんに言われて、入った大学で人生初の恋をして・・・)」
穂乃果娘「お母さんしっかりして!」ポロポロ
穂乃果「(結婚して、実家を継いで、この娘が生まれて・・・)」
穂乃果孫「おばあちゃんやだよー!、今度のライブ!、見に来てくれるって言ったじゃない!」ポロポロ
穂乃果「(この娘もまた、大きくなって、大学を卒業した後すぐ結婚して、孫が生まれて・・・、まさか親子五代で音乃木坂に通って、親子三代みんなスクールアイドルをやっちゃうなんてね・・・)」
雪穂「みんな泣かないで、ぐすっ、最後は笑顔で送り出そうって、うぐっ、言ったじゃない!」ポロポロ
雪穂夫「・・・」ギュッ
雪穂「ありがとう・・・」
穂乃果「(私の結婚の時もそうだけど、雪穂の結婚の時も大変だったなー、もうお父さんが号泣しちゃってある意味一番目立ってたよ・・・)」
穂乃果は自らの死期が近い事を悟り、親族を病室へと集めていた。
自分の最期はみんなで送り出して欲しいと願っていたからだ。
穂乃果「(でもまさか、μ’sのメンバーの中で一番最初に逝くことになるなんて・・・、ある意味運命なのかな・・・、お父さん、お母さん、それからあなた、私ももうすぐそっちに行くからね・・・)」
穂乃果「私、とても幸せだったよ・・・」スー
穂乃果は家族に見守られながら息を引き取っていった。
人生に一点の悔いなし、そんなとても満足げな顔をしていた。
死後の世界
穂乃果「・・・」パチッ
穂乃果「!、ここどこ!、ていうか私さっき死んだんだよね!、なのになんでこんなところに!、しかも音乃木坂の制服きてるし顔のしわも消えてる!
私若返ったの!、ちょうど高校生くらいかな!」
穂乃果は何もない、どこを見ても淡い光が差し込むだけの無限に続く空間に投げ出されたかのように浮かんでいた。
そしてすべての体の見た目や機能が高校生くらいまで若返っていたのだ。
?「お目覚めかね?」
穂乃果「うわっ!、びっくりした!、おじさん誰?」
?「ははは、驚かせて済まない、私は高野五十六という者だ。」
穂乃果「へー」
高野「ちょうど君たちの世界では山本五十六として知られているはずだ。」
穂乃果「山本五十六?、誰ですかそれ?」
高野「・・・、これは驚いた、君は第二次世界大戦をどれくらい知っているのかね?」
穂乃果「あ、あはは、授業中はほとんど寝てて、東京大空襲くらいしか・・・(こんなんでよく早稲田大学なんか受かったよね私!、まあ推薦だけど、ラブライブ三連覇は効いたねほんと!)」
高野「東京大空襲か、嫌な記憶だな・・・、まあ、私はその前にブーゲンヴィル島上空で敵に襲われ戦死しているがな。」
穂乃果「あ、すみません・・・」
高野「いやいいんだ、それより君に折って頼みがある。」
穂乃果「へ?」
高野「私は元々君たちのと同じ世界に居た、しかし戦死した後別世界に生まれ変わっていたのだ。
その世界で私は、君たちの世界で起きた第二次世界大戦の悲劇を繰り返させまいと戦ってきた。
結果的には東京大空襲や広島、長崎への原爆投下を防ぎ、南西諸島での多くの戦死者を出さずに済んだ上、こちらが優位のままアメリカと講和することまで成功させた。」
穂乃果「じゃあ、あなたのその世界では日本が勝ったんですか?」
高野「いいや、勝ってはいない、だが負けてもいないといったところだ。
こちらの世界では、いかに勝つかよりいかに上手く負けるかにあった。」
穂乃果「いいの?、負けちゃって?」
高野「うむ、始めはそう思うかもしれないが、日本がどれだけ強かろうと、アメリカの工業力には勝てん、だからある程度ことが進んだら和議を結ぶ。
だが、一度タイミングを間違えば前世より酷い結果になっていたであろう。
故に勝つことより、いかに上手い負け方をするか、こちらの方が恐ろしく大変なのだ。」
穂乃果「・・・、ごめんなさい、よくわかりません。」
高野「まあ様は引き分けということだ。」
穂乃果「なるほど!、それでさっきの頼みっていうのは・・・」
高野「そうだな、本題に入ろう・・・、まずはこれを見てほしい。」
穂乃果は言われるがまま高野が指さした方を見る。
するとそこにはモニターの様な物が現れ、そして映像が流れ始めた。
穂乃果「・・・」
モニターに映し出されのは黒煙を噴きながら燃える何隻もの艦艇、海面には何人もの乗務員が投げ出されオイルや血まみれで浮いている。
艦艇の多くは輸送艦だが、中にはそれらの護衛を行っていると思われる護衛艦やイージス艦、空母などもいる。
穂乃果「ひ、酷い・・・」
穂乃果はその惨劇の光景だけでいままでに感じた事のない衝撃を受けた。
しかし、本当に穂乃果の目を奪ったのは巨大な黒い生物、いや生物かどうかも怪しい怪物達が泳ぎ回り、海面を漂う溺者を捕食している。
生き残った護衛艦が必死に砲撃や雷撃、ミサイルなどで反撃するが全く通じていない。
それだけに留まらず、その後方には水面に浮く人影の様な物まで捉えた。
まるで何かの怨念の塊を具現化した物の様にも見えるそれは黒い怪物たちを操っていた。
穂乃果「おえっ!、な!、何なんですかこれ!」
高野「君がこれから転生する世界で起きている事だ・・・、今見せたのはほんの一部だが、実際に避難船なども襲われ幼子まで見境なく捕食された。
こいつらは深海棲艦と呼ばれる物らしく、人類の天敵であるらしい。」
穂乃果「どうして・・・、どうしてこんな事が!」ギロ
高野「!!、まあ落ち着け!」ビクッ
高野は穂乃果の怒り心頭の顔を見て少し驚いたが話を続けた。
高野「奴らが現れて数年は人類のどんな兵器を用いても一切効果がなかったが、最近では艦娘という存在が現れ徐々にではあるが人類の反撃が始まった。」
穂乃果「艦娘・・・」
穂乃果は艦娘という言葉に聞き覚えがあった。
それは穂乃果自身が高校生から大学生頃に凛やことり、希などの勧めでプレイしていたネットゲームであった。
高野「ちょうど前世の君たちの世代で人気のあったゲームのキャラだが、君の転生先では艦娘が実在し、その艦娘こそが人類の切り札となっている。」
艦娘とは、第二次世界大戦時の日本海軍の艦艇、途中からドイツやイタリアの艦艇も入ってたが、それらの艦艇の魂を人間の女の子に具現化させた物であり、深海棲艦と互角に渡り合える力を持っている。
高野「しかし、その艦娘を指揮する人間に問題が起きた・・・」
穂乃果「提督ですか?」
高野「そうだ・・・、提督は軍人故、男の割合が相当高いんだが、それが原因で艦娘に対しセクハラや恐喝、性的な要求を受けなかった者には暴力や給料のだまし取り、中には親族を人質に取り失敗や命令違反を犯せば殺すなどの脅迫までする輩まで出おったのだ・・・
同じ海軍軍人として恥ずかしい限りだ・・・」
穂乃果の知る限り、少なくともゲーム内では艦娘は人間ではなく人型をした兵器だ。
しかし、今の高野の発言から転生先の世界の艦娘は自分と同じ親の腹から生まれた人間なんだと理解した。
高野「この世界では艦娘は志願制でな、艦娘になった者の多くは大切なものの為、守りたいものの為に命を懸けて戦っている。
だと言うのに指揮官がこれでは前世第二次大戦の二の舞いだ・・・、最悪人類滅亡も考えられる・・・」
穂乃果「そんな・・・」
高野「私が今ここで君とこうやって話しているのは、君にこの世界を救って欲しいからだ。」
穂乃果「!!、私がですか!」
高野「先ほどまで前世の君を見ていた。
君はアイドルとして多くの者を笑顔にし、多くの者に慕われ、その後もどんなものにも臆せず逆境に立ち向かって行った。
並大抵の人間には到底出来ん事だ、君の周りには常に人が沢山おる。」
穂乃果「でもそれは!」
高野「そこから先は言うな!、何事にも恐れるなかれ、だ。」
穂乃果「!」ズキッ
高野のこの一言が穂乃果の心を奮い立たせた。
穂乃果が何かを言おうとした直後、頭の中に誰かの記憶が流れ込んで来た。
高野「私はもう一度転生してまた死んだ身、しばらくは別世界にも転生できそうにない、だから私の人生の記憶を君に授けよう。
そして破滅の一途を辿ろうとしているに等しい世界を君の手で変えてくれ!」
穂乃果「あ、ああっ!」
穂乃果「・・・」
次の瞬間、穂乃果は意識を失いった。
穂乃果「ううっ」
そしてまた目を覚ますと目の前には薄黄色の着物を着た茶髪でショートカットの少女がいた。
?「お目覚めですか?」
穂乃果「あ、あなたは・・・」
飛龍「私はあなたの秘書艦兼ボディーガードの空母・飛龍です!」
高坂穂乃果(16歳)、目覚めて初めて出会った艦娘は学生時代に最も気に入っていた空母・飛龍だった。
しかし、この飛龍は穂乃果の知っている飛龍とは少し違っていた。
それは彼女がまだ15歳で幼さの残った見た目であったからである。
穂乃果「(本物の飛龍ちゃん、こんな可愛い娘が・・・、でも現実は・・・)」
高野から聞いた話を思い出し心が締め付けられる思いになる。
穂乃果「(私が何とかしなきゃだね!、私!、ファイトだよ!)」
今、この瞬間から高坂穂乃果はスクールアイドルμ’sの高坂穂乃果ではなく日本海軍の高坂穂乃果としての波乱に満ちた第二の人生の幕が切って落とされた。
※音乃木坂は結構偏差値高い(65~70)設定にさせて頂きます。
音乃木坂の人気が落ちたのは単に古くて、地味だし場所が悪いからだった事にしたいと思います。
ちなみに主要メンバーの前世での進学先は以下の様にさせて頂きます。
穂乃果:早稲田(経営学部)
海未:一橋大(文学部)
ことり:イタリア留学(アニメ1期で結局行かなかった所)
真姫:京大(医学部)
花陽:北大(農学部)
凛:筑波大(スポーツ科学部)
絵里:早稲田(法学部)
希:東大(理Ⅰ)
にこ:行かなかった(アイドル修行)
雪穂:早稲田(経営学部)
亜里沙:一橋大(経済学部)