魔法少女リリカルなのは 〜fortissimo〜 作:fortissimo 01
再開と修羅場!
色々な出会いや悲しみがあったあのはぐれ神事件から数ヶ月が経ち、季節は夏。そんなある日の早朝
「はっ……! はっ……!」
朝日に照らされた海鳴市の道を神谷零児は走る。何故走っているのか? それは今日がある約束の日だからだ。
『もう少しで公園だよマスター!』
「おお!」
零児のデバイス、サクラからそう言われ零児の顔は自然と笑顔になる。あいつら、元気かな? そんな事を思いながら零児はコンクリートの道を走り抜ける。そして遂に目的地である公園の入り口に着く。するとそこには自分の最初の友達でありずっと一緒に戦ってきた栗色の髪の少女、高町なのはの姿があった。
「あ、零児くん!」
「悪りぃ、待ったか?」
「ううん、私もさっき着いたところだよ」
なのはとそのような会話をしながら公園の中に入る。俺もなのはもちょっとドキドキしてる。そしてしばらく歩くと公園の大広間に着いた。俺となのはの視界には身に覚えのある金髪の少女が二人こちらに背を向けながら立っていた。どうやらまだ俺たちに気づいてないみたいだ。俺はなのはに合図を送るとなのはは頷いた。
「「せ〜の……」」
「「フェイト(ちゃん)! アリシア(ちゃん)!」」
俺となのはが二人の名前を呼ぶと二人はすぐこちらに振り向いた。二人はこちらをみると瞳に涙を浮かべる。そして二人はこちらに走ってくる。この時俺は感じた。また始まるんだ……俺たちの物語が。
時は進み、現在俺となのはは学校にいる。友達のアリサ・バニングスと月村すずかと今朝の事を話していると先生が教室に入ってきた。その後すぐに朝の挨拶が始まる。
「それでは皆さん、おはようございまーす!」
『おはようございまーす!』
「今日は皆さんにいいお知らせがあります! なんとこのクラスにまた転校生が二人来ることになりました! それも、美少女! それも姉妹です!!」
『うおおおおお!!』
『………………』
俺以外の男子は皆雄叫びをあげたり抱き合ったりしていた。その様子を見ていた女子達はなんだこいつら? と思っていたらしい。
「それでは二人共入ってきて〜!」
『は、はい!』
『は〜い!』
ドアが開かれ転校生が入ってきた。その転校生の正体は今日の朝あったばかりの二人だ。
「初めまして! アリシア・テスタロッサって言います! 皆、よろしくねー! …………ほら、フェイト!」
「う、うん!」
アリシアは元気に挨拶をした。アリシアは小声でフェイトに自己紹介するように言う。恥ずかしそうにしていたフェイトだったが決意を決め口をひらく。
「ふぇ、フェイト・テスタロッサです! ふ、不束者ですが、これからもよろしくお願いしましゅ!」
『………………』
フェイトは顔を赤くしながら思いっきり自己紹介した。最後に噛んでしまったが。皆が黙り込んでしまいフェイトはオロオロしている。まぁこのクラスの事だ、どうせ……
『か、か、か!』
『可愛いーー!!!!!』
「ふぇっ!?」
ほらな? 突然の叫びにフェイトは驚いている。アリシアはなんだか楽しい所だねーっと呑気な事を言っている。
「はいはい、皆んな静かにね〜。それじゃあフェイトさんとアリシアさんの席は……」
男子は皆自分の隣か近くに来るように祈っている。しかし、男子の祈りは届かず。
「あ、零児君の右隣と後ろが空いてるわね。じゃあフェイトさんは右隣でアリシアさんは後ろでいいかしら?」
「はーーい!」
「は、はい!」
フェイトとアリシアは返事をするとフェイトは歩いてきた。だけどアリシアは何故か走ってきた。そして……
「れーいーじー!」
「ぐはぁ!?」
アリシアは思いっきり俺に抱きついてきた。い、いきなり何すんだよこいつは!
「ね、姉さん!?」
「あ、アリシアちゃん!?」
フェイトとなのははアリシアの行動に驚きを隠せなかった。
「うーん、零〜児! 一緒のクラスだね?」
「あ、ああそうだな……これからもよろしくな、アリシア」
「うん!」
とにかくアリシアを降ろそう。なんかアリシアからいい匂いがしてきて精神ダメージがすごいから。すると次の瞬間、俺は背後からとんでもない殺気が襲いかかった。もしやと思い俺はゆっくり後ろに振り向いてみると……
『レーイージー!!!!』
やはり男子からの殺気だった。やべぇ、殺される!? 今すぐにアリシアに降りるように言わなければ……
「な、なぁアリシアさん? そろそろ降りて「アリシアさんって零児君とどういう関係なの〜?」え?」
女子の一人がアリシアに質問した。なんかとてつもなく嫌な予感がする。そしてその予感が的中し、アリシアはとんでもない事を口にする。
「うふふ……零児はねぇ、私の将来の旦那さんになる人なの!!」
「………………え?」
『ええええええ!!!??』
ちょ、ちょ、ちょ、ちょっとアリシアさん!? 貴女何言ってんの!? このままじゃやばい! はやく誤解を解かなければ……。だがアリシアのその言葉に勘違いしてくいついてきた者がいた
「れ、零児君! アリシアちゃんの未来の旦那さんってど、どうゆう事なの!」
「そ、そ、そうだよ! 零児、 どうゆう事かな!?」
なのはとフェイトは俺の机を強く叩いて言い放った。
「お、落ち着けってお前ら! これはアリシアの冗談で……「ええ、私は冗談じゃないよ? 零児なら……私の全てを貰ってもいいよ?」お前、少し落ち着け!!」
「「零児(君)!!」」
「もう勘弁してくれ〜!!」
まわりからは「修羅場だと!?」や「このハーレム野郎!」と言われる始末。そんな事より助けてくれよ!
「はぁ…………なぁなのは?」
「ふん!」
「はぁ…………なぁフェイト?」
「ふん!」
「はぁ…………がっくし」
あの調子が数時間続いて授業は潰れてしまった。いろいろ質問やら殺気が飛びかかって疲れた。そして現在、楽しい昼ご飯の時間なのだがさっきの事が原因でなのはとフェイトが怒っている。何で怒るんだ?
「なぁアリサ、すずか。何でなのはとフェイトは怒ってるんだ?」
「は? そんな事自分で考えれば、 ふん!」
「零児君はまず馬に蹴られて一度死んだ方が良いよ」
「お、お前らもかよ……」
どうやらなのはとフェイトだけでなくアリサとすずかも機嫌が悪いようだ。俺、なんかしたか?
「まぁまぁ元気だしてよ、零児!」
「…………はぁ」
この状況の中でもアリシアは俺の腕にピトッとくっ付く。うーん、どうやったら機嫌を直してくれるのか…………。俺は必死に考え出した結果答えが見つけた。俺は立ち上がりその答えを四人に伝える。
「皆、俺のせいで不機嫌になってるんだろう? 俺、バカだから俺が何したのかわからないけど……とりあえず本当にごめん! だからその償いの為になんでもやるよ! 許してくれるかわからないけど……」
『(なんでもやる?)ピクッ』
その言葉を聞いて四人は考えた。今、零児はなんでもやると言った、それはつまり……
『(零児(君)と好きな事をなんでもしていいの!!?)』
四人は顔を赤くして俯いた。その様子を見た零児は
「やっぱりそんなんじゃダメ『そんな事ない!!』うおっ!?」
四人は真剣な顔で否定してきたのでびっくりした。
「あ、なんでもって事は私は零児のお嫁さんに『それはダメ!!』えぇ〜……」
「よし、決めたわ!」
アリサが代表として立ち上がった。その瞳には熱い炎が映る。
「もうすぐ夏休みに入るわ……その連休を使って一人ずつ零児を独り占めするってのはどう? 皆!」
『異議なーーし!!』
「零児も! それでいいわね?」
アリサはビシッ!っと零児に指を差した。
「え? できれば皆一緒に……」
するとアリサは俺の肩に手を置き、強く握った。いてぇ!? アリサの奴、どんだけ握力あるんだよ。ミシミシいってるんだけど!?
「い・い・わ・ね!!」
「は、はいぃぃ!!」
アリサは鬼の形相で俺に言った。この時のアリサは絶対に逆らえないのが自然の摂理。
「じゃあそういう事で! 皆、頑張るわよ!!」
『おおー!!』
皆は拳を高く上げる。俺はこの時悟った…………
この夏、絶対大変になると!