夕凪颯の暗殺教室   作:カゲロー@

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スミマセン、嘘つきました; ;
今回はその下準備みたいな感じです。過去編は、この次からになります。


第21話 「記憶の時間」

『大丈夫か!?前原!神崎さん!」

 

『夕凪!』『夕凪君!』

 

『なんだぁテメェは?お仕置きだなぁ!!』

 

そう言って鷹岡が襲いかかってきた。飛んでくるパンチを、俺は殆ど動かずに避けて見せた。そして…

 

『ハアァァァッ!!』

 

気合いとともに、思いっきり鋭い拳を放った。鷹岡は大きく仰け反る。

皆が歓声を上げた。俺は更に追撃を加える為に走り始める。マンガによく出てくる、あんな感じの回し蹴りを決めたい。

 

『鷹岡ァ!よく聞けェ!!』

 

『……クッ……クソガキがッ!』

 

『俺がいる限り、皆は傷つけさせねェ!俺が皆を守る!!』

 

軽くジャンプして蹴りのモーションに入る。そして………

 

 

 

『俺が主人公だからァァァァァガバッゴホブフブッ!!?!?」

 

 

ガラガラドガシャーンっ!!というとんでもない音を出して………落ちた。

 

「………はえ?」

 

俺はいつの間にか、保健室にいた。ベットから転げ落ちてる所を見るに、寝てしまっていたのだろう。

部屋を見渡してみる。すると、部屋のドアの方に人影があった。よく見てみると、それは中村、不破、速水、2班の女子の面々だった。ポカーンとした表情から、さっきの気持ち悪い生命体を見てしまったようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くわよ」

 

「ちょっと待てぇぇぇい!!」

 

速水が出て行こうとするのを慌てて止める。無言とか一番傷つくから。

 

「何?夕凪颯の様子を見にきたけど、アイツは人間よ?」

 

「俺は人間で夕凪颯だ!そりゃ今のは自分でもないなと思ったけどさ!」

 

何なのこの子?こんなピンポイントで傷抉ってくるなよ泣いちゃうだろ。

見ると、中村が爆笑していた。不破までも、結構笑っている。なにそんな酷かったの?

 

「俺が主人公!だって……ププッ……一体どんな夢見てたのさ……ハハハッ!」

 

「……ププッ……ちょっと、中村さんやめ………ハハハハハッ!」

 

「うがぁぁぁあぁぁあぁあ!!」

 

超ハズいよ黒歴史確定だなこれあぁぁあぁあッ!

俺が叫んで頭を抱えていると、殺せんせーが入って来た。

 

「夕凪君、起きましたか………何でベットから落ちて頭を抱えているんですか?」

 

「ふぁっ!?いやこれには色々と………」

 

「聞いてよ殺せんせー、夕凪がさっき寝ぼけて「やめろ中村ァァァ!!」」

 

このタコにバラすとクラス全体に知れ渡るから。そうなったらマジ泣きしちゃうから。

これ以上この空気のままいるとヤバい。強引にでも話を変えよう。

流れを変えるッ!!

 

「……そう言えば、あの後鷹岡はどうなったんだ?」

 

「あぁ、それなら渚君が倒しましたよ」

 

「マジでか!?」

 

ほへぇ、渚がやったのか。どうやって倒したのか想像がつかん。

しかし、集会のときのことを思い出すと、何となく分かった気がする。あの時の殺気、あれは偶然でも気のせいでもなかったのだろう。

 

「あ、夕凪君。起きたんだ」

 

「おう、渚か?鷹岡倒したらしいじゃん。凄えな!」

 

「運が良かっただけだよ。烏間先生居なかったら勝てなかっただろうし」

 

「聞いてよ渚、夕凪がさっき寝ぼけて「やめろ中村ァァァ!!」」

 

何なの?そんな俺を泣かせたいの?

すると、殺せんせーが言った。

 

「それでは夕凪君、教室に行きましょう」

 

「え?何で?」

 

訳が分からないというような俺に、殺せんせーは続けた。

 

「皆さんが、知りたいことがあるそうです」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「夕凪君の過去について、話をしてくれないかな?」

 

教室に入り教壇に立たされた俺は、渚の言葉に戸惑った。

 

「……そういえば、鷹岡のヤロウがバラしやがったのか……で、何で俺の過去なんか聞きたいんだ?」

 

クラスには、寺坂達3バカを除いた全員がいた。ここにいる皆が、俺の話を聞きたいと言うのだ。

 

「夕凪君、ここに来たばっかの時は、皆との間に壁みたいなの作ってたよね?それは解決したものだと思ってたけど、本当はまだ解決しようとしている途中なんだって気づいた」

 

「要はさ、俺たちもお前が背負ってるもの、一緒に背負いたいんだ。俺たち、この教室の仲間だろ?仲間の苦しみを少しでも分かりたい。そして、一緒に解決していきたい」

 

「鷹岡先生に掴まれて殴られそうになって、それを助けられた時にさ、夕凪君、本当に私達のことを大切に思ってくれてるんだって思えた。けど、それは私達も同じなんだよ?」

 

渚、磯貝、不破がそう言った。クラスの皆も真剣な眼差しで俺を見ている。

 

「………もう1歩、踏み出す時なのかな?」

 

「はい、私はそう思いますよ」

 

呟く俺に、殺せんせーが答える。

ならば、俺はそれに応えよう。

 

 

 

「………1つ1つ説明するか。今までいろんな事黙ってたもんな……俺は、"完全記憶能力"ってのを持ってる」

 

クラスの皆の頭上に、一斉にハテナマークが浮かぶ。イマイチピンとこないようだ。まぁ、そりゃそうか。

 

「殺せんせー、社会の参考書あるか?俺たちが見た事ないやつ」

 

「はい、ありますよ。持って来ます」

 

そう言うと殺せんせーは、マッハで行って返って来た。

 

「職員室に置いてあったものです」

 

俺はその参考書の最後にある、年表のページを開いた。俺はそれを読み、10秒ほどで閉じた。

 

「………覚えた」

 

「嘘!?10秒しか経ってないのに……」

 

茅野が驚いたように言った。そりゃ、常人なら今の時間では到底覚えられるものでは無いだろう。

俺はその参考書を磯貝に渡す。そして……

 

「……凄い、一字一句間違えずに全部言えてる………」

 

1ページをそのまま言ってみせた。

おおおーーっ!と声が上がる。やっぱ珍しいもんな。

 

「だから、社会とか理科とかが得意だったのか」

 

「でも、なんで黙ってたんだ?」

 

杉野がそんな事を聞いてきた。

 

「この能力は、なんでも覚えられる代わりに、何も忘れられない。今までの記憶が、全部残ってる。この事について聞かれて、昔の事を思い出したりしたくなかったからな」

 

「そうか…………」

 

「まぁ、どうせ今日話すんだから、もう良いんだけどな」

 

すこし気まずくさせてしまったので、軽くフォローしとく。

俺は、改めて皆に向き合った。皆真剣に見てきていたので、俺もそれ相応の、真剣な態度で話すとしよう。

一呼吸置いて、俺は口を開いた。

 

「何も忘れられないから、今までの事は鮮明に覚えてる。この脳に焼き付いた沢山の記憶を、皆にも知ってほしい」

 

俺は、静かに語り始める。

 

 




はい……次から過去編入ります。
スミマセンでしたm(_ _)m
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