夕凪颯の暗殺教室   作:カゲロー@

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なんか、色々とグチャグチャになってしまった気がします……
変だったらスミマセン。


第29話 「寺坂の時間」

拉致k……秘密の水泳特訓が終わった次の日、俺はいつものように不破と漫画の話で盛り上がっていた。すると、岡島が慌てた様子で教室に入ってきた。

 

「大変だ!プールが!」

 

なにやらただ事ではない様子だったので、皆でプールの方に向かった。

 

 

 

「これは…………」

 

「……ッ!メチャクチャじゃねぇか」

 

飛び込み台は壊されており、水面にはゴミが巻き散らかされていて水が汚く濁っていた。酷い有様だ。

 

「ひどい、誰がこんなこと……」

 

「ビッチ先生がセクシー水着を披露する機会を逃した!!」

 

「そんなんどうでもいい」

 

「何ですって!?」

 

年増の水着なんか知ったことか。

皆、プールの惨状に開いた口が塞がらないようだった。

 

「ンだよ渚」

 

すると、寺坂のそんな声が聞こえた。

 

「まさか……俺らが犯人とか疑ってんじゃねーだろうな?くだらねーぞその考え」

 

「おいおい、渚そんなこと言ってねぇだろ……」

 

「んだよ夕凪!文句あんのか!?」

 

文句って……

どうしたものかと考えていると、殺せんせーが間に入ってきた。

 

「寺坂君の言う通りです。犯人探しなんてくだらない。こんなの…………」

 

すると、殺せんせーはマッハで壊れたプールを修復させた。流石チート。

 

「はいこれで元通り!!いつも通り遊んで下さい」

 

「「「「はーい」」」」

 

皆はそう返事をして、プールで遊びを再開させたのだった。

 

「チッ!」

 

寺坂はそれが面白くなかったのか、舌打ちをしてその場を後にした。その後ろ姿が、少し気になった。

 

 

 

やはり気になったので、寺坂の行った方へ向かってみると、二人の人影が見えた。あれは……寺坂と村松か。

俺はバレない程度に近づき、木の裏に隠れて話を聞いた。

 

「てめぇ!あの放課後ヌルヌル受けたのか!ヌルヌルなんざばっくれよーって言ったべ!」

 

「いやでもヌルヌルすんのとヌルヌルしないじゃ大違い……」

 

「ヌルヌルうるせー!」

 

「ええ!?」

 

なんかこう……知らない奴が聞いたらただの卑猥な会話だよな……

すると、寺坂は村松を投げ飛ばし、教室に行ってしまった。俺は寺坂が見えなくなると、出ていって村松に話しかけた。

 

「大丈夫か?」

 

そう言って倒れる村松に手を出す。

 

「夕凪か、ありがとな……」

 

そう言って起き上がった。

 

「ったく、寺坂のやつ何あんなに焦ってんだか……」

 

「ほっとけよ。俺らやクラスの奴らがあのタコと仲良くしてんのが気にいらねぇんだよ」

 

「意地張っててもしょうがねぇと思うんだがな……それと村松」

 

そう言い、俺は村松と向き合って肩に両手を当てる。

 

「な、何だ?」

 

 

「………ヌルヌルって、そんなに良いのか?」

 

「あ、ああ、ヌルヌルは良いぞ……」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

村松と一緒に校舎に戻った。来る間に村松に色々と聞いたが、寺坂は1年の頃からあんな感じらしい。椚ヶ丘なんて言うエリート校に間違えて入って、負け組でいることを選んだのだろうな。

あと、次のヌルヌルは俺も受ける。

 

下駄箱で履き替え、廊下を歩いていると、丁度寺坂が教室から出てきた。とても苛立っているようだったので、あえて素通りした。

 

「何かあったのか………クサっ!?」

 

教室に入ると、よく分からない異臭がした。何かのスプレーだろうか。

 

「あ、ああ夕凪か……寺坂が変なスプレー撒いてな……」

 

「はぁ?何やってんだアイツは……」

 

「全く、一緒に平和にやれないもんかな………」

 

それは、多分寺坂自身が変わらないと駄目なのだろう。アイツが今のままで仲良くしようなんて言うはずもない。

全く面倒な不良少年だか、それでもE組の仲間か。助言ぐらいは今度してやろう。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「グスッ………グスッ……」

 

翌日の昼休み、何故か殺せんせーが泣いていた。

 

「何よ。さっきから意味もなく泣いて……」

 

「いいえ。鼻なので鼻水です」

 

「紛らわしい!!」

 

ほんとにふざけた作りだな。何故にそこが鼻なんだ……

 

すると、ガララッとドアが開く音がした。皆はそちらを向くと寺坂がやって来た。

殺せんせーは素早く寺坂の所に近付いて話しかけた。

 

「おお寺坂君!!今日は登校しないのかと心配でした!!昨日、君がキレた事ならご心配なく!!もう皆気にしてませんよ。ね?ね?」

 

ブチョブチョと粘液を噴き出しながら叫ぶ殺せんせー。そんなこと聞かれてもな……

 

「……う、うん……汁まみれになってく寺坂の顔の方が気になる……」

 

茅野の言う通りだ。寺坂の顔はどんどん殺せんせーの汁まみれになっていく。やめてくれ食事中だ。食えなくなるだろが……

 

すると寺坂は、殺せんせーの触手を払いのけ、ネクタイで顔についた汁を拭きながら言った。

 

「おいタコ、そろそろ本気でブッ殺してやンよ。放課後プールへ来い。弱点なんだってな?水が」

 

殺せんせーに指を指して言った後、寺坂は皆の方を向いた。

 

「てめーらも全員手伝え!!俺がこいつを水ん中に叩き落としてやッからよ!!」

 

しかし、賛同する人はいない。そりゃそうだろうな。

すると前原が、席から立ち上がり寺坂に言った。

 

「……寺坂、お前ずっと皆の暗殺に協力してこなかったよな。それをいきなりお前の都合で命令されて、皆が皆ハイやりますって言うと思うか?」

 

「ケッ、別にいいぜ来なくても。そん時ゃ俺が賞金100億独り占めだ」

 

寺坂はそう言うと教室を後にした。

やはりどこか危なっかしいな。少し話しておくべきか……

そう思い、俺は席を立った。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「おーい寺坂」

 

森に入っていくところの寺坂を見つけ、声をかけた。

 

「……んだよ夕凪」

 

「お前、何そんなに焦ってんだよ」

 

「ハァ?俺のどこが焦ってんだ」

 

「……見りゃ分かるだろそんなの。村松も吉田も殺せんせーを認め始めてきて、クラスではお前だけだ………なぁ、そんなに意地張ってないで!皆と協力して「うるせェ!!」ッ!」

 

寺坂が、いきなり胸倉を掴んできた。

 

「弱くて群れるばっかの奴が、本気で殺すビジョンもない癖によ!俺はテメェらとは違うんだよ!!」

 

……弱くて群れるばっか、か。

俺は俺を掴む寺坂の腕を両手で掴み、正面から目と目で向き合った。

 

「群れることが、そんなに弱いことかよ」

 

「ああ?」

 

「人間なんて、一人じゃ殆ど何も出来ねぇんだ。絶対に限界がくる。ましては、あのタコを一人で殺すなんて絶対に無理だ」

 

「結局何が言いてぇんだよ!」

 

「そうなった時、孤独なお前に何ができるんだよ!!!」

 

「ッ!!」

 

「一人で出来なくなった時に助け合うのが仲間だろうが!そうやって、何事も成功させてくんじゃねぇかよ!違うのかよ!……幸い、ここの奴らは皆良い奴だよ。人の辛い過去聞いて一緒に背負わせてくれなんて、普通言わねぇだろ?だから、お前だって皆は受け入れてくれるよ」

 

「………くそッ!!」

 

手を振り払って、寺坂は行ってしまった。

まぁ、俺に言えるのはここまでだな。あとは、寺坂自身が決めることだ。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

放課後

今頃プールでは、寺坂の暗殺計画が進んでいるのだろう。

俺は森の中の適当な場所で、木に寄りかかって休んでいた。すると、人が近づいてくるのに気づいた。

 

「あれ?夕凪君、プールに行ってないの?」

 

「ん?カルマか。まぁ、筋肉痛は治ったんだが、寺坂の様子がおかしいからな。ちょっと様子見だ」

 

 

「ふーん………本当は?」

 

「…………………水着忘れた」

 

「………だっさ」

 

うっせ。てか何で嘘だってばれたんだよ。エスパーなの?

 

「そう言うお前はサボりかよ」

 

「だってメンドそうだし。寺坂の言いなりとか嫌だし。それに……」

 

「それに?」

 

「寺坂の様子がおかしいのは、俺も気になるしね」

 

やっぱ気づいてるか。

今日になって急に暗殺だ。それもあんな自身満々に。殺せる事を確信しているようにだ。前から準備していたのかもしれないが、それでも色々とおかしい。様子見が妥当だろうな。

 

ドガンッッッッ!!!

 

「「!?」」

 

突然、デカい音が聞こえた。これは……爆発?

 

「ッ!行ってみるぞ!!」

 

「うん!」

 

 

 

「………何だこれ?」

 

「プールが消えてんだけど……」

 

プールに急いで行くと、そこには水が無かった。奥のせき止める奴が無くなっていることから、そこが爆破されたのだろう。

 

「……俺は……何もしてねぇ……」

 

すると、後ろで寺坂の声が聞こえた。さっきと打って変わって弱々しい声だった。

 

「話が違げーよ……イトナを呼んで突き落とすって聞いてたのに…………」

 

「……そういうことか」

 

今回、寺坂はシロとイトナにまんまと騙されて操られていたのだ。

 

「……皆は?」

 

「おそらく殺せんせーが助けてる」

 

「俺達も早く行こう。あの二人は何をするか分からねぇ!」

 

そう言って行こうとすると、寺坂が叫んだ。

 

「言っとくが俺のせいじゃねーぞ夕凪、カルマァ!!こんな計画やらす方が悪りーんだ!!皆が流されてったのも全部奴等が……」

 

言葉はそこで途切れた。

カルマは寺坂の胸ぐらを掴み、寺坂の顔を思いっきり殴ったのだ。

 

「ターゲットがマッハ20で良かったね。でなきゃお前、大量殺人の実行犯にされてるよ………流されたのは皆じゃなくてお前じゃん。人のせいにする暇があったら、自分の頭で何したいか考えたら?」

 

カルマはそう言って、先に走って行った。

 

「………夕凪、俺……」

 

「カルマの言う通り、今はまず行動しよう。お前だって責任感じてんだろ?」

 

「……でも、俺……皆のこと殺しかけちまって……許してもらえるはずなんて、ねぇよ……」

 

「……前にも言ったが、ここの奴らは優しいよ。あとはお前の行動次第だ」

 

そう言って、手を差し伸べる。

寺坂の問題とか言いながら、何だかんだでこんなに助言与えることになっちゃったな。だけど、俺も寺坂が孤立するのは見たくない。

 

「強者のビジョンなんか捨てて、こっちへ来いよ」

 

「……ありがとう」

 

そう言って、寺坂は俺の手をとった。

 

 

 

 

「殺せんせーが押されてるぞ!?」

 

「でも押されすぎな気がする。あの程度の水のハンデは何とかなるんじゃ?」

 

皆の元へ向かうと、岡島と片岡のそんな声が聞こえた。見てみると、殺せんせーは全身を膨らませて、見るからに不利な状態だった。

疑問に答えたのは、一緒に来た寺坂だった。

 

「水だけのせいじゃねー。力が発揮出来ねーのはお前らを助けたからだよ。見ろよ、タコの頭上……」

 

寺坂は指さす方には、吉田と村松、原さんがいた。

特に原さんは木にしがみついていて、重みに耐えれないのか木がミシミシと言っている。

 

「あいつ、ヘビーでふとましいからやべーぞ」

 

中々失礼なことで。

 

「お前、ひょっとして今回の事全部奴等に操られてたのかよ!?」

 

磯貝の言葉にフンと鼻で笑い答えた。

 

「あーそうだよ。目標もビジョンも無い短絡的な奴は……頭の良い奴に操られる運命なんだよ」

 

だがなと、寺坂は言葉を一度切り、続けた。

 

「操られる相手ぐらいは選びてぇ。奴等はこりごりだ。賞金持って行かれんのもやっぱり気に入らねぇ。だからカルマ!テメーが俺を操ってみろや。その狡猾なオツムで俺に作戦を与えてみろ!!完璧に実行してあそこにいるのを助けてやらぁ!!」

 

「良いけど……実行できんの?俺の作戦、死ぬかもよ?」

 

「やってやんよ!こちとら実績持ってる実行犯だぜ!」

 

そう言って寺坂は歩き始めた。シロ達の元へ。

どうやら、覚悟を決めたようだ。

 

 

「……え?まだ作戦考えてないけどもう行くの?」

 

「え?あ……うん、まだなの?」

 

………やめたげてよぉ、そこはカッコ良く決めさせてあげてよぉ……

 

 

 

 

しばらく考えたカルマは、こう切り出したのだ。

 

「思いついた!原さんは助けずに放っておこう!!」

 

………またコイツは……

 

「おいカルマ、ふざけてんのか?………原が一番危ねぇだろが!!ふとましいから身動き取れねーし、ヘヴィだから枝も折れそうだ!!」

 

そうなんだが……多分全部原さんに聞こえてんぞ………

 

「……原さん助けるのは殺せんせーに任せとけってことだろカルマ?」

 

「そーゆーこと。だから、寺坂はイトナを引き付ける役だよ。大丈夫、俺を信じて動いてよ。悪いようにはならないから」

 

「……ふん、いいから早く指示よこせ」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

殺せんせーは、かなり水を吸ってしまい、殆ど動かなくなっていた。

 

「おいシロ!!イトナ!!」

 

すると、寺坂が殺せんせーとイトナの間に入っていった。

 

「よくも俺を騙してくれたな」

 

「まぁ、そう怒るなよ。ちょっとクラスメイトを巻き込んじゃっただけじゃないか。E組で浮いた君にとって丁度良いだろ」

 

シロの言葉に寺坂は怒り、ワイシャツを脱いだ。

 

「うるせー!テメーらは許さねぇ!!イトナ、テメェ俺とタイマン張れや!!」

 

脱いだワイシャツを前に持って構え、寺坂はそう叫んだ。

 

「止めなさい寺坂君!!君が勝てる相手じゃ…「すっこんでろ、ふくれタコ!!」」

 

殺せんせーの制止も聞かず、寺坂は構える。そんな様子を見ていたシロは、クスクスと笑う。

 

「布切れ1枚でイトナの触手を防ごうとは健気だねぇ……黙らせらイトナ。殺せんせーに気を付けながらね」

 

 

「おいおいカルマ……あれ、本当に大丈夫かよ………」

 

「大丈夫だよ、死にゃしない。あのシロは俺達生徒を殺すのが目的じゃない。生きてるからこそ殺せんせーの集中を削げるんだ。原さんも一見、超危険だけどイトナの攻撃の的になることはないだろう。だから寺坂にも言っといたよ。気絶する程度の触手は喰らうけど、逆に言えばスピードもパワーもその程度。死ぬ気で食らいつけってね」

 

だと、良いんだがな……

イトナは寺坂の腹に向けて触手をぶつける。それを、寺坂は見事服で防いでいた。

 

「ほら、タフさじゃE組一だ。そうそう簡単にくたばったりしないよ」

 

カルマはケラケラと笑っていて見ていた。

 

「よく耐えたねぇ。ではイトナ、もう一発あげなさい」

 

シロがそう言う。しかし………

 

「くしゅんっ!!」

 

イトナはくしゃみをしていた。

寺坂のワイシャツは昨日と全く同じことにカルマは気づいた。昨日と同じワイシャツと言うことは、寺坂が撒いた変なスプレーを浴びているのだ。殺せんせーはそれで粘液を出させられていたのだ。それに触れれば、同じ触手使いであるイトナも当然タダでは済まない。

てか、シャツくらい洗えよ……

 

寺坂が足止めする間に、殺せんせーは素早く原さんを助けた。そして、カルマは次の指示を皆に与えていた。

 

「吉田、村松!!お前らそこから飛び降りれんだろ!!」

 

「「はぁ!?」」

 

「水だよ水!!デケーの頼むぜ!!」

 

寺坂がそう叫び、吉田と村松はしょーがねーなぁと笑いながら言うとそこから飛び降りた。

それを合図に、カルマと俺を除いた皆で水に飛び込んでいった。

激しい水飛沫がイトナにかかり、水を吸った触手はふやけて更に大きくなっていた。

 

「だいぶ水吸っちゃったね。これであんたらのハンデが少なくなった。で、どーすんの?俺らも賞金持ってかれんの嫌だし………そもそも皆殺されかけてるし」

 

そう。今回の件で最も気に入らなかったことだ。

 

「狡い手使って来やがって、俺も若干イラッときてるんだよねぇ………これ以上やるなら、前みたいにその触手、ドロドロに溶かしてあげよーか?」

 

俺は若干低い声で言い、エアガンを構えた。イトナが戦闘態勢に入れば即撃ち抜くつもりだ。

 

「まぁ、そういう訳だよ。まだ続けるならこっちも全力で水遊びさせてもらうけど?」

 

カルマの言葉に皆はじりじりと近寄る。

てか岡島、それは汚いからやめろ。

 

「……してやられたな。たかが生徒の作戦と実行でメチャクチャにされるとはね………ここは引こう。帰るよイトナ」

 

シロの言葉にイトナは苛立っていたが、シロがもう一度呼ぶと、仕方なく帰っていった。

 

 

 

「ふぃーっ、なんとか追っ払えたな」

 

「良かったね殺せんせー。私達のお陰で命拾いして」

 

「もちろん感謝してますよ。まだまだ奥の手はありましたがねぇ……」

 

岡野の言葉に、殺せんせーはそう返した。だったら、もう少し様子見てた方が良かったかな。

 

「そーいや寺坂君。さっき私の事さんざん言ってたね。ヘヴィだとかふとましいとか……」

 

すると、寺坂の背後に原さんがいて、そう言っていた。やっぱ聞こえてたな………

 

「い、いやあれは状況を客観的に分析してだな…………」

 

「言い訳無用!!動けるデブの恐ろしさを見せてあげるわ」

 

言い訳する寺坂に詰め寄る原さん。するとカルマが近づいていった。

 

「ほんと無神経だよな寺坂は。そんなんだから人の手の平で転がされるんだよ」

 

ムカつく顔で岩の上からそう言うカルマ。それを寺坂は、川に引きずり落とした。

 

「ぶはっ!?何すんだよ上司に向かって!!」

 

「誰が上司だ!触手を生身で受けさせるイカれた上司がどこにいる!!大体テメェはサボり魔のくせにオイシイ場面は持って行きやがって……」

 

「あーそれ私も思ってた」

 

「この機会に泥水たっぷり飲ませようか」

 

寺坂の言葉に片岡と中村も賛同する。そして、皆でカルマを沈め始めたのだった。

何はともあれ、これで解決だろう。寺坂も、今見ている限りでクラスに馴染めたのがわかる。

イトナの触手を受けようなんて、普通の人間なら受け入れるわけがない。俺だってあんなの嫌だ。

だけど、単純バカな寺坂はそういうことができる。元々恵まれた体格だ。これは、良い実行部隊として暗殺を助けてくれるだろうな。

 

「おい夕凪!テメェも何そんなとこで高みの見物してんだよ!!」

 

「ハッ!俺が自分から水に濡れに行く訳ねぇだろう「そいっ!」グハッ!」

 

誰かに後ろから蹴りとばされ、川に落ちた。俺水着じゃないのに………

岩の上を見ると、いつの間にか中村が仁王立ちしていた。コイツか………

 

「てか、夕凪も何気カッコつけたとこあるよね〜」

 

「コイツもまとめて沈めるぞ!」

 

「「「「おうっ!!」」」」

 

「おい馬鹿やめ……ブフォァ!!」

 

中村がそう言い、前原達が沈めてきた。やられっぱなしも嫌なので、掴んだやつを片っ端から水に突っ込んでいった。

 

そこには、さっきまでのギスギスした感じはない。寺坂も仲間となり、騒がしく、そして楽しい時間が続いたのだった。

 

 

………ビチョビチョだけど、帰りどうしよう………

 

 

 

 

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