夕凪颯の暗殺教室   作:カゲロー@

37 / 69
少しオリ回挟みます。
僕のイメージでは不破さんって恋愛とかの経験値無さそうなんですが………単にエロ系が駄目なんでしょうか?
もしかしたら皆さんのイメージとズレがあるかもですが、温かい目で見守って下さい。m(_ _)m


第30話 「想いの時間」

あの騒動から少し経って……

E組での雰囲気は変わった。やはり、寺坂がクラスに馴染み始め、全員が揃ったことが大きいのだろう。

それに、寺坂と村松、吉田の3人が、この前の放課後にこう言ってきたのだった。

 

『夕凪の過去について、俺達にも教えてくれねぇか?』

 

その時は少し驚いた。しかし、3人の真剣な目をみて、話す事を決心した。

話す内容は皆とは変わらなかった。3人がいつになく真剣だったので少しやりにくかったが、しっかり最後まで同じように伝えることができた。

でも何故だと思い、話し終わった後寺坂に聞いたところ………

 

『お前は俺があんなことしちまった後でも、最後まで手を差し伸べてくれた。まぁ……何だ、ちょっとした恩返しっつーか……よく分かんねえけど、俺達もそれを一緒に背負ってやるってことだよ!』

 

面倒くさそうに、ぶっきらぼうに、そう言われた。寺坂も不器用なりに、俺のこと考えてくれたってことだろう。俺は素直に、寺坂に感謝した。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「例えば、"Congratulation"や"Best wishes"などの言葉………」

 

週明けの学校、今はビッチ先生の英会話授業だ。

俺はそれを、半分寝ぼけながら聞いていた。

 

「これらの気持ちが強く込められた言葉には、最後に"s"がつくわ……」

 

玄斗さんに弟子入りしてから、土日のどちらかには必ず行くようにしている。昨日も行って、かなりしごかれてきたのだ。

 

「日本人は良くこの"s"を忘れがちね。あっちで使うと違和感があるから、気をつけた方が良いわ……」

 

前みたいな筋肉痛はもう無いが、やはり疲れは出てしまう。だから月曜日は睡魔との戦いなのだ。

 

「じゃあ実際に発音してもらおうかしら………夕凪!」

 

「はひゃいぃっ!?」

 

「何変な声出してんのよ。じゃあリピートして。"Congratulations!"」

 

「こ、コングラッチレーション……」

 

変な発音になってしまった……

 

「アンタ、話聞いてなかったわね……」

 

ふぁっ!?何でバレてんだ!?

慌てて黒板を見ると、語尾に"s"をつける、と書かれていた。やべぇ、思いっきり無視して言ってた……

 

「居眠りでもしてたのかしらぁ?良い度胸ね」

 

そう言って、青筋立てたビッチ先生が近づいてきた。ヤバい、アレが来る……

 

「お仕置きよ」

 

そう言って俺の顔を持ち、恒例のディープキスをしてきた。無理矢理舌が入ってきて、俺の口の中を駆け巡る。ヤバい、このままだとオトされる………

 

………負けてたまるか!

何故か俺の中で対抗意識が生まれた。俺はビッチ先生の頭を掴み、今度はこっちから舌を入れてやった。至近距離で睨み、ビッチ先生がやったように舌を絡ませる。合計10hit、このままこっちがオトしてやる!

 

そう思った瞬間、ビッチ先生が不敵に笑った。するとビッチ先生の手の力が強まり、舌がさっきよりも凄い勢いで駆け巡った。

 

「ふぐっふあっ………ふぎゅぅ……」

 

20秒で60hit、完全に骨抜きにされ、俺は崩れ落ちた。ハニートラップの達人パネェ……

 

「まだまだ甘いわよ、私に勝負を挑むなんてね」

 

「「「いや、何の勝負だよ!」」」

 

クラスの皆でツッコむ。端から見たらとんでもない光景だったのだろうな。

 

「やるねぇ、夕凪君。ビッチ先生にキス対決挑むなんて」

 

「うっせぇカルマ……」

 

隣のニヤニヤした赤髪がウザい。てかこんなん訴えられるレベルだろ……

そんなこんなで授業が終わる。次は理科で実験なので、皆移動の支度をしていた。

 

「おーい不破、次って科学の実験だよな?」

 

「………………」

 

……何故かジト目で見られた。何か悪い事しただろうか。

 

「……そうだよ。じゃ、先行くね」

 

「え?あ、おい…………何なんだ?」

 

少し不機嫌だったのだが、心当たりがないので訳が分からん。

まぁ、後で軽く謝っとくか。

 

 

 

(ほほぅ、これはこれは)

 

(また面白くなりそうだねぇ)

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「はぁ〜っ……」

 

昼休み、男子達がグラウンドで元気な声で遊んでる。そんな中、私はE組専用プールにいた。ここは水が溜まっている所為か、とても涼しく快適な場所だ。今日は人がいなく、とても好都合だった。

ビッチ先生の授業を思い出す。夕凪君がビッチ先生とキスをしているとき、何だかとてもモヤモヤしていた。それが晴れずに、夕凪君と話すときも邪険にしてしまった。

 

「ほんと、この頃の私おかしいな」

 

そう呟き、私は自傷気味に笑った。

 

 

「ふーわちゃん!!」

 

「ひゃいいっ!!?」

 

いきなり話しかけてきたのは中村さんだ。後ろにはカルマ君もいた。この二人が揃って来るとは、嫌な予感がする……

 

「ど、どうしたの?」

 

「不破さんこそ、こんなとこで一人で何やってんの?」

 

「わ、私はちょっと………教室暑くてさ、涼もうかなぁって、ハハ……」

 

「へぇ、てっきり私はコイツの事を考えてるんだと思ってたけどなぁ」

 

「コイツって………えぇええぇえ!」

 

そう言って見せて来た携帯の画面には、鷹岡騒動の時、私が夕凪君に受け止められて、丁度お姫様だっこみたいな形になっている写真があった。

 

「こっここっ、こんなのい、いつ撮ってたの!!?」

 

「殺せんせーがマッハで撮った一枚だよ。こういうの目がないからねぇ」

 

「わ、私は夕凪君の事なんて……」

 

「ことなんて?」

 

「何とも思ってないの?」

 

二人が揃って迫ってくる。やっぱり、気づかれてるんだ……

 

 

「………色々と思ってました///」

 

思わず白状してしまった。死ぬほど恥ずかしい。今の私は、多分殺せんせーが怒った時より赤くなってる。

 

「おー不破ちゃんは青春してるねぇ」

 

「からかわないでよ……」

 

「てか、もう告っちゃえば?」

 

「かかカルマ君!!?そんな告白なんて………」

 

「ええー、だって……ねぇ?」

 

「うん、多分夕凪も、不破ちゃんのこと気になってると思うよ」

 

「え、えぇええぇえええぇえ!?」

 

ゆ、夕凪君も私のこと……

 

「まぁ、多分自覚は無いだろうね〜」

 

「うん。夕凪ってそっち系に関しては、多分ウブっていうか……ヘタレだろうね〜」

 

「へ、ヘタレ………」

 

まぁ、夕凪君と話してても私だけなんか意識しちゃってるぽいし、多分好きとか思って無いんだろうな。

恋愛下手っぽいし……私もだけど。

 

「じゃあ、今日の放課後辺りでデートしよう!」

 

「えぇええぇえええ!!?」

 

今日は叫んでばっかだ。て言うか、いきなりデートなんて無理だってぇ……

 

「大丈夫だって。よく二人で帰ってたじゃん!その流れでどっか店寄るだけだから!」

 

「うう……///」

 

絶対楽しんでるよぉ……この二人……

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「くっそぉ………」

 

「お前が言い出したことだろ」

 

「じゃあ、ハーゲンダッツ奢りね」

 

放課後の訓練、俺は射撃の訓練をしていた。スナイパーコンビと一緒に。

この頃は、射撃の訓練をする事が多い。この二人と一緒にやっているからか、成績も良くなってきている。この前も二人に次いで、男子2位、総合3位だった。

それで天狗になっていたのか、俺は二人に勝負を挑んだ。訓練の形式と同じで、スコアの高さで優劣を決めたのだが………惨敗した。

 

「夕凪、金持ちだから問題ないだろ?」

 

「ばっか、貯金はあっても収入がねぇんだから」

 

「ちなみに幾らくらいあるの?」

 

「ん〜……俺が大学まで学校行けて、その後も5年は仕事せずに暮らせるくらい……かな?」

 

「………………」

 

「ん?どうした?」

 

「「ハーゲンダッツ2個追加で「ふざけんな!」」」

 

人の金をなんだと思ってんだ。

そんな会話をしていると、校舎に着いた。下駄箱で靴を脱ぎ、更衣室に向かう。

 

「じゃあ着替えてくるから……千葉」

 

「分かってる。夕凪は見張っとく」

 

「逃げねぇやい」

 

俺達は着替えを済ませ、教室に行く。こういうのは男子がいつも早いのだ。

 

「おーい千葉君!」

 

「おーいチーバくん」

 

「うるさい夕凪。どうした矢田?」

 

「この方程式の解き方が分からなくて、教えてくれない?」

 

「これか。まず代入してから……」

 

千葉が矢田に数学教えてる間に、俺は支度を済ませてしまおう。

 

 

「……ゆ、夕凪君」

 

丁度帰りの支度を済ませると、不破に話しかけられた。

 

「今日一緒に帰らない?寄って行きたい店があるんだけど……」

 

「ん……悪い、今日はちょっと約束があるんだけど………」

 

そう言いながら千葉の方を見る。千葉は、問題が案外難しかったようだ。まだ解けずに集中している。速水もまだこない。

 

「……いや、大丈夫だ。すぐに行けるか?」

 

「え?うん、もう支度は済ませてあるけど………」

 

「じゃあすぐ行こう」

 

「え?ちょっ……」

 

俺は不破の手を引いた。バレないように、後ろのドアから出る。千葉はまだ問題に向き合っていて、バレてない。速水もまだこないし……脱出成功!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーおー、やるねぇ夕凪」

 

「不破さん顔赤くしてたねぇ。じゃあ俺達も尾行しようか………渚君」

 

「え?何?」

 

すると、カルマと中村が渚の肩をガシッと掴む。

 

「君も共犯だよ〜」

 

「……………ゑ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん〜〜……」

 

「あの……千葉君?分からなかったらいいよ?殺せんせーまだ居るし……」

 

「ん?ああ、悪い、分からない」

 

「ゴメンね、時間とらせて」

 

「気にするな」

 

じゃあねー、と矢田は職員室の方に向かっていった。それと入れ違いに速水も戻ってきた。

 

「ゴメン、遅くなった」

 

「気にするな。俺も今用があったし」

 

「じゃあ、支度して行こう…………」

 

「ん?どうした?」

 

「………夕凪はどこ行ったのよ?」

 

教室には、奴の姿は見えなかった。

 

「………あのヤロウ……」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。