そこで、リクエストがあればイチャイチャしてほしいカップリングを教えて下さい!良いなと思ったらそれも書きたいと思います。今後のストーリーでくっつけるかは別ですが……
颯×不破、千葉×速水は決まってます。それ以外にあれば、よろしくお願い致します!
どうぞご期待下さい!!
「……んん………う〜ん…」
目が覚めると、目の前にはホテルの天井があった。
確か……ホテルに帰って来て……その後は、治療の為に部屋入って………その後、寝ちゃったのか。
「痛っ…」
腹の傷が痛んだ。でも、昨日の痛みと比べたらあって無いようなものだった。きっと、傷口は縫い合わされたのだろう。
傷を軽くさすりながら、辺りを見回す。窓からは夕陽が差し込んでいて、もう夕方なのだと知らされる。よほど疲れてたんだな、俺。
すると、ベットの脇で眠っている人物を見つけた。
「…不破?」
顔をこっちに向けながら寝ているので、丁度寝顔が見えてしまう。
「うっ……」
今まで意識した事無かったが、やっぱ可愛いよな。
そういえば、朋樹と此衣とのしがらみはもう無くなったんだから、恋愛を嫌う理由も無いんだよな……
そう思うと、色々な事が思い出される。俺だって鈍感じゃない、不破の行動や言動のそれが、あれでこういう事だと分かってしまう……思いっきり誤魔化してるな……まぁ、そう言うことだよ。
てか、本当に不破は、俺の事どう思ってるんだろう……てか、俺は不破の事、どう思ってるんだろう……
そんな事を思いながら、不破を見つめていると……
「……うーん……」
「ひゃうっ!?」
「……んん……夕凪君?おはよ……」
「ああ、おはよう……」
不破は目を擦って、その後伸びをした。ジロジロ見てたのはバレてないみたいだな、良かった……
「どうしたんだ?こんな所で寝て。そんな体勢じゃ疲れるだろ?」
「皆よりちょっと早く起きちゃってさ、夕凪君の様子見に行こうって思ったんだ。来て無事そうだったから、安心したのかまた寝ちゃった」
「そっか……」
とにかく、さっきの事は一旦忘れよう。俺はそう思って立ち上がり、窓を開けて外を見た。
「……なんか、デカい工事やってんな」
「ああ、あれは殺せんせーの暗殺だよ。烏間先生が不眠不休で指揮してるらしい」
「マジかよあの人……」
烏間先生の化け物っぷりに戦慄した。てか片岡の言う通り、あの人1人でも行けたんじゃ……
「……色々と、濃かったね」
「ああ、俺も人生であんな体験するとは思わなかった」
「だね」
「……なんかさ、俺ら恵まれてるよな。殺せんせーが教室に来て、暗殺なんてさせられて……それが無かったら、ただ無気力に毎日を過ごすだけだったと思う」
俺は一呼吸置いて続けた。
「俺さ、自分の成長が実感できてる。体も、心も、日々成長してる。それに、皆との絆も日々強くなってるって思うよ。色々な経験を重ねてるおかげでさ……そのきっかけは全部、殺せんせーが用意してくれた。普段はあんなにバカにしてるけど、心底尊敬してるよ」
「……昨日も、千葉君と速水さん、カルマ君、渚君、皆変わってた。夕凪君だけじゃない、私も、皆も変わってるよ。確かに……それは、殺せんせーがきっかけなのかもね」
「ああ……」
そう返して、その後は2人で夕陽を見た。島から見る景色は、東京では見ることの出来ないもので……不破はそれに見入っていた。
そして俺は……
(いやぁぁああぁぁああぁっ!!
いやあああぁああぁあああぁああぁああっ!!!!)
心の中で絶叫していた。
無理も無いでしょ?さっき意識したばかりなんだよ?それでいきなりこんなシチュエーションブッ込んてこられてもさ?どうすればいいの?何?恋愛スキル0の俺への死刑宣告?
てか、こういう時って話し掛けるべきなのか?いや、こんな綺麗な景色なんだ、黙って見てた方が……いやいや、沈黙ってのは幾らなんでも……うーむ……
心の中で葛藤している(顔は真顔を保ってる)と……
「あ、皆起きてきたみたい……」
「へっ!?」
見てみると、テラスから皆が出てくるのが見えた。
「……あ、本当だ……じゃ、じゃあ……行くか」
「うん、そうだね」
俺はさっきの事は一旦忘れる事にして、不破と共に部屋を出た。
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「おはよ〜」
「あぁ、夕凪か。おはよう」
ホテルを出ると前原と磯貝が居たので、適当に挨拶をしておく。
「大丈夫だったのか?その傷」
「ああ。命に別状無し。もう縫ったし、痛みもそのうち消えるよ」
「そうか、良かったな」
「その傷、殺し屋につけられたんだろ?大丈夫だったのか?」
そういえば、前原は病人組だったな。
「死にかけたけどな。まぁ何とか倒せたさ」
「そっか、大変だったんだな……」
「………前原」
「ん?」
「一応言っとくが………その殺し屋、超美少女だったぞ?」
「なぬっ!?マジか!」
そう言うと、前原が目の色を変えて叫んだ。現金な奴だな……
「何だよ〜、俺も見たかったな」
「ハハ……でも、またどこかで会えるかもな」
「……だな」
殺しを止めて普通になった。だったら、磯貝の言うとおり日常生活の中で会えるかもな。
すると、ドガァァンと馬鹿でかい音が鳴った。殺したか?と考えたのは一瞬で……
「先生の不甲斐なさから苦労させてしまいました。ですが皆さん、敵と戦いウイルスと戦い……本当によく頑張りました!」
こんな事であの先生が死ぬわけ無い事は、皆身をもって分かっていた。
「おはようございます殺せんせー、やっぱ先生は触手が無くちゃね」
「はい、おはようございます。では旅行の続きをしましょうか」
渚の言葉に殺せんせーはそう返していた。
「旅行の続きったって、もう夜だぜ?明日は帰るだけだし……」
「1日損した気分だよねぇ〜」
三村と中村がそう呟くと、殺せんせーは口を開く。
「ヌルフフフ……夜だから良いんですよ。昨日のお返しに、ちゃんとスペシャルなイベントを用意してます。真夏の夜にやる事は一つですねぇ」
そう言って、殺せんせーは早着替えした。
殺せんせーは白装束になり、看板を俺達に見せた。そこには……
「「「暗殺……肝試し?」」」
「先生がお化け役を務めます。久々にたっぷり分身して動きますよぉ。もちろんお化けは殺してもOK!暗殺旅行の締めくくりにはピッタリでしょう!」
へぇ、確かに面白そうだな。
殺せんせーの言葉に前原が言った。
「面白そーじゃん。昨日の晩に動けなかった分憂さ晴らしだ!」
その言葉に、皆はそれぞれはしゃぎ出す。
その時は忘れていた。このタコが、とんでもなく下世話なのを……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「結構暗いんだな」
「うん……意外と本格的」
クジでペアとなった俺と不破は、海底洞窟に入る。殺せんせーの説明を受けた後、洞窟の中を歩いている。
「夕凪君はこういうの平気なの?」
「まぁな。子供の頃はよくやったし、怖い系の耐性はある」
夏になるとやりたいって言い出す奴いるんだよな。
「子供の頃って、夕凪君が孤児院に居た頃?」
「あぁ。色んなことやってたからなぁ………懐かしいな」
「……夕凪君はさ、まだ幼馴染の2人の事、引きずってたりするの?」
心配した声音で不破は言った。そう言えば、あの夢の事は言って無かったか。
「……実はさ、俺が刺されて意識失ってた時、夢の中に朋樹と此衣が出てきたんだ。そこでしばらく話して、俺のしがらみはただのすれ違いだったんだって事を知ったんだ」
「…そうなんだ。良かったね」
「ああ。もしかしたらただの夢かもしれないし、本当は違うのかもしれない。でも、俺はあの夢で会った2人が本物だって信じてる。まぎれも無く、俺がずっと過ごしてきた2人と同じだったしな」
「……うん、それはきっと本物だよ。2人も夕凪君に、ずっと伝えたかったんじゃないかな?」
「……そうだな」
優しい声音で言う不破に、笑って返す。きっとそうなのだと、俺は自分の中で結論付けた。
「そのうち皆にも話さなきゃなぁ。一緒に背負ってくれるなんて言ってくれたしな」
「うん……そうだね」
そんなやり取りをしていると、殺せんせーがいきなり出てきた。
「かつてここでは、親を失った赤子が泣き叫びながら飢え死んでいき、今でも霊魂が彷徨っているという……成仏させるには、二人で安らぎの歌を歌うのだ……」
そう言ってマッハで用意されたのは……カラオケだった。しかも、画面に映るのは完全なラブソング。
……うん、何が肝試しなの?
「意味分からんわこのタコ!!」
そう叫んでエアガンで狙い撃つ。
「にゅやっ!?何で!?」
殺せんせーは素早く逃げる。残された俺達は、額を押さえてため息をついた。
「はぁ……何か、アイツが企んでる事が分かった気がする……」
「うん、私も……ほんとに殺せんせーって下世話だよね……」
「「はぁ……」」
そして再び歩きだす。途中にあった骸骨も火の玉やら何やらも、全く怖く無くなる。てか、こんにゃくって何だよ。あんなんにビビる奴いるのかよ。
「ぎゃぁぁぁあぁっ!!化け物出たぁぁああぁぁあ!!」
すると後ろから、殺せんせーのバカでかい悲鳴が聞こえた。何だと思い振り向いた瞬間、マッハで飛ぶ殺せんせーが一瞬で通り過ぎた。
「何なんだ一体……」
「そういえば……このクラスで一番ビビりなのって……」
すると、洞窟に更なる悲鳴が響きわたる。
「ひいぃぃぃい!!目が無いぃぃ!?ヒィィィイ!!日本人形ぅぅ!?ヒィィィイ!!水木しげる大先生ぃ?!」
「……何にビビってんだよ、あのタコ……」
水木しげる先生はこんなとこおらんわ。
「……早く出よっか」
「ああ、そうだな……」
こうして、殺せんせーの下世話な計画はあっさりと崩れ去ったのだ。
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「要するに……怖がらせて吊り橋効果でカップル成立を狙ってたと?」
「……はい」
洞窟を出て、俺達はぐったりした殺せんせーを囲み、尋問していた。
「結果を急ぎ過ぎ。怖がらせる前にくっつける方に入ってくるから狙いがバレバレ」
「だ、だって!見たかったんだもん!手ェ繋いで照れる2人とか見たいじゃないですか!!」
「泣きギレ入った……」
「ゲスい大人だ……」
泣いてそう言う殺せんせーに倉橋と木村は呟く。聖職者がこんなんで良いのかよ……
「そういうのはそっとしときなよ。うちら位だと、色恋沙汰とか突っつかれるの嫌がる子多いよ?皆が皆ゲスいわけじゃ無いんだからさ」
「一番ゲスい奴が何言ってやがる……」
中村の言葉に小さくツッコミを入れる。
「うぅ……わかりました……」
殺せんせーが反省してそういう。
すると、後ろから声が聞こえた。
「何よ!誰もいないじゃない!怖がって歩いて損したわ!!」
そう言って洞窟から出てきたのは、ビッチ先生だった。隣には烏間先生、面倒くさそうにする彼の腕を、ビッチ先生がしっかりと掴んでいた。
「だからくっつくだけ無駄と言ったろ。徹夜明けにはいいお荷物だ」
「うるさいわね男でしょ!!美女がいたら優しくエスコートしなさいよ!」
ビッチ先生がギャアギャア言っていると、不意に俺達と目があった。すると、ビッチ先生はそそくさと烏間先生から離れた。
「……なぁ、うすうす思ってたけどビッチ先生って……」
「……うん」
「……どうする?明日の朝帰るまで時間はあるし……」
「「「「「くっつけちゃいますか!?」」」」」
そう呟いて、クラスの皆は目を輝かせる。
……結局皆、ゲスかった。
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