夕凪颯の暗殺教室   作:カゲロー@

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唐突に、"ぼくらの"と暗殺教室のクロスオーバーをやってみたくなりました。暗殺教室のキャラを殺したい訳ではなく、ただ凄い良い人間ドラマが書けそうだと思うんです。
ただ……やっぱ死んでほしくないなぁ。
まぁ、気まぐれで書いて、良い作品になりそうだったら投稿いたします。


第51話 「策謀の時間」

 

一階 エントランス

 

「で、渚達はどこにいるんだ?」

 

「ん?まだみたいだね。ちょっと待っててってさ」

 

「そうか。じゃあ千葉、行くとこ決めるか」

 

そう言いながら、調べる為にスマホを取り出す。すると……

 

「あれ?あんたら何してんの?」

 

エレベーターから降りてきたのだろう、中村、不破、速水がこっちに歩いてきた。

 

「俺は渚君達待ち」

 

「俺らは回るとこ決めてるとこ」

 

「ふーん……」

 

中村はそう呟き、顎に指を当てた。今一瞬悪どい笑みを浮かべたのは気のせいだろうか……

 

「丁度良かったよ〜。ちょっと手伝って欲しい事があったんだけど……夕凪、良い?」

 

「は?良いって、俺今から千葉と……」

 

「男2人って事はどうせ対して予定も無く、成り行きでそうなったんでしょ?じゃあ良いじゃん!」

 

良か無いだろうが……

 

「ちょっと烏間先生に頼まれた事があってさ、なんでも親戚の子供にお土産買いたいらしいんだけど、烏間先生サッパリ分かんないらしくてさ」

 

「まぁあの人じゃ分からんだろうな……」

 

エ○モとかシュ○ックとか言っても分からなそう。流石にス○ーピーは分かっててほしい。

 

「そこで烏間先生に頼まれたの。二つ返事で引き受けたけど、私も調べてもイマイチ分かんなくてさぁ〜。そこで、一度行って詳しいっていう不破ちゃんと、お使いに行ってきてほしいんだよね〜」

 

「何で俺なんだ?別にお前が一緒でもーー」

 

すると、中村が俺に詰め寄って来た。

 

「覚えるの得意でしょ?私だと多すぎて大変だから、あんたが上手く不破ちゃんをサポートしてあげて!」

 

「お、おう……まぁ良いが、千葉はどうすんの?」

 

そう言って振り返る。一度回ろうと約束した手前、断るのも気がひけるのだが……

すると、心配ないという風に中村が口を開く。

 

「千葉君は速水ちゃんと一緒に回ったげて」

 

「「はぁ!?」」

 

声を上げたのは当の本人達。

 

「中村……あんたさっきは一緒に回るってーー」

 

「あぁごめんね。ちょっと用事を思い出しちゃってさ〜」

 

おどけた感じで言う中村を睨む速水。

すると、後ろでスマホをいじっていたカルマが口を開いた。

 

「千葉と速水さんの2人ならさ、これとか良いんじゃね?」

 

そう言ってカルマは皆にスマホを見せる。

そこには、バイ○ハザードのアトラクションが載っていた。ショットガンを持ちゾンビが出てくる中進んで行く、生存率がかなり低いシューティングゲームだったはずだ。

俺が行きたいと思っていたアトラクションなのだが……

 

「……やば」

 

「超面白そう……」

 

そりゃこの2人は食いつくだろうよ。

いつもの落ち着いた声音だったが、目が超輝いてる千葉と速水だった。

 

「じゃあ、夕凪と不破ちゃんは頼んだよ〜。ほら、これお金」

 

中村に金を渡される。こうして、俺と不破ペア、千葉と速水ペアは、ホテルを出た。悪どい笑みを浮かべる二人組に気づかずに……

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

エントランス

 

「じゃあまたな」

 

「おう」

 

千葉と速水に別れを告げ、俺は不破と2人きりになった。

 

「ふおぉぉ……流石、トップクラスの遊園地は凄ぇな……」

 

「夕凪君は来た事無いの?」

 

「まぁな。孤児院の皆で旅行行くってあまり無かったし、別に退屈しなかったしな。でも、やっぱワクワクするよなぁ!」

 

「楽しそうだね、夕凪君!」

 

「まぁな。不破は来た事あるのか?」

 

「うん。家族で少しね」

 

「そっか……じゃあ、お使い早く済ませて遊ぼうぜ!」

 

「うん、そうだね!」

 

そう笑顔で返す不破に、思わずドキっとする。

 

「にしても、頼まれた奴多いな……ポッターの杖にポッターのローブ、ポッターのネクタイにポッターのマフラーポッターの箒……凄まじいポッター推しだな………」

 

「ポッターのメガネもある……」

 

「眼鏡屋行けや!」

 

丸眼鏡くらい売ってんだろ……

 

「というか、これって結構な額になるんじゃ……」

 

確かに、ネットで見てかなりの額したはずだが、渡された金で足りるのか?

 

「ま、まぁ取り敢えず行ってみようぜ。烏間先生もこんなに高いのを知らなかった可能性あるしな」

 

こうして歩き出す。

入ってすぐのハリウッドエリアは、20世紀前半のアメリカ大通りを意識しているらしい。ジェットコースターなどテンションの高いアトラクションが多く、とても賑やかだった。

 

「えーと、ポッターの場所は……」

 

「ポッター呼びが定着してる……」

 

「そこの大通りを曲がる……か、よし行こう」

 

「……夕凪君てさ、マップ全部覚えてるの?」

 

「マップどころか、どこにどんな店があって、どんな物が売ってるかも分かるぞ」

 

「……一家に1人欲しい」

 

「俺は量産型じゃねぇ」

 

確かにこういうので苦労した事無いけどな。

ハリウッドエリアを抜け、ユニバーサルワンダーランドのポップな景観を横目に歩く。

 

「これならお使いも早く済みそうだね」

 

「まぁな。だからアイツは俺を選んだんだろ」

 

「だね……………ん?」

 

すると、不破は立ち止まる。何かを考えるように上を見ながら顎に指を当てていた。

 

「どうした?」

 

「まぁ、中村さんが夕凪君を選んだのは分かるよ。でもさ……なんで烏間先生は、中村さんに頼んだの?」

 

「え?それは……それは?………」

 

「「………あ」」

 

……何故俺は疑問に思わなかったのだろうか。あの2人が揃っていていい事なんてあったか?いや、一度たりとも無い。

……馬鹿だ俺は。自分が主催者で、今回は主導権握れると勝手に勘違いしていた。

 

「そりゃそうだよなぁ……烏間先生なら磯貝辺りに頼むよなぁ普通。結局、俺は弄られる側の人間てわけだぁ……」

 

立ち止まって上を仰ぐ。きっと、どこかでアイツらはニヤニヤしながら撮影してるんだろうなぁ……

 

 

 

……このまま俺が終わると思ってるのか!?やられたら10倍返しが基本だろうが馬鹿め!!

きっと奴らは俺が自分を出し抜けるなんて思ってないだろう。

ふっふっふっ……カルマァ!貴様の弱みを握っていない訳ねぇだろ!!二枚の切り札をテメェに突き出してやる!

そう考えながら、俺はスマホに手をかける。

 

「律、居るか?」

 

「はい!どうされましたか?」

 

「カルマと中村の位置を特定して、マップを転送してくれ。きっと一緒に居る」

 

「了解しました!」

 

律がそう言って消えた後、10秒後に頼んだマップが転送される。流石律、仕事が早い。

俺は奴らが位置する赤い斑点の場所を確認すると、次に電話帳を開く。

 

「もしもし?渚?今日カルマと回る約束した?……してない?やっぱりかぁ〜……え?他の4班の皆と回ってる?丁度良かった!ちょっとさぁーー」

 

きっと、俺はすんごい悪どい笑みを浮かべてたんだろうな。だって隣で不破の顔が引きつってたもん。

でも、そんなの御構いなしに俺は切り出す。

 

「ーー奥田さんに変わってくれない?」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ほーほー楽しそうだねぇ〜」

 

「全く近頃の若者はけしからんのぉ」

 

そんなふざけた会話をしながら夕凪と不破を見つめるのは、やはりカルマ・中村のコンビだった。

物陰から先を覗く姿は完璧変質者で、なまじルックスが良い分さらに人目を集めていた。しかし、彼らはそんな事を気にせず、写真を撮ったりニヤニヤしたりしている。

 

「さぁて、不破さんはいつ手を繋ぐのかなぁ?」

 

「いやいやぁ、そこは夕凪からでしょ?」

 

「そうだねぇ。でも、あの夕凪君にそんなこと出来るのかなぁ?」

 

離れた所にいる夕凪を二人で馬鹿にしているのだった。

 

「それにしてもカルマ、バレたらどうすんの?最後まで気づかない程二人とも馬鹿じゃないと思うんだけど……」

 

「何もしなくても問題ないよ。二人共意識し合ってるし、気づいたからって人増やしたり別ルート行ったりはまずない。だから、気づかろうが気づかなかろうが夕凪君は何も出来ないって訳」

 

「ほぉ~、流石だねぇ」

 

中村が関心したように呟き、二人は再び夕凪&不破の様子を見る。

 

(さぁて二人共)(下世話な私達に)

 

((最高の弄りネタを見せて貰おうか~?))

 

二人の思考が一致した、その時だった……

 

ニタァァァ

 

「「!!?!?」」

 

夕凪が悪魔の様な笑みを浮かべてこちらを見た。慌てて2人は頭を引っ込める。

 

「な……アイツ、私達を見てたよね?」

 

「きっと律だ、クソッ…買収しとけば良かった……取り敢えずポイントを変えよう!」

 

そう言ってカルマが立ち去ろうとする。しかし……

 

「カルマ君!」

 

「お、奥田さん!?」

 

背後には奥田、そしてその後ろには渚と茅野も居たのだった。

 

「ど……どうしたの?こんな所で」

 

「どうしたの?じゃありません!夕凪君から電話がかかってきて、カルマ君がストーキングしたり盗撮したりしてるって聞いたんです!」

 

「はぁ!?いやそんな悪い事じゃーー」

 

「言い訳しないで下さい!大体、皆で回ろうって言ってたのに『面白そうな事が出来たから俺はパス』って何なんですか!?勝手過ぎます!」

 

「い、いやその……」

 

(((カルマ(君)が押されてる!?)))

 

(くっ……夕凪君、このカードはズルい……)

 

プンプンと怒る奥田にカルマは言い返せないでいた。奥田には色々と敵わないカルマだったのだった。

 

「全く……夕凪君が言っていました。カルマにも楽しんで欲しいけどほっとくとあんな楽しみ方しかしないから、アイツと一緒に回ってくれって。2人きりだとアイツも喜ぶからって」

 

「えぇ!?(なんて爆弾を残すの夕凪君は!?)い、いや……皆居るんだから、2人でじゃなくても良いんじゃない?」

 

「良いんじゃない?2人で行ってきなっーー」「中村は黙ってて!」

 

(クソッ、コイツも敵になった……)

 

中村にとっては、カルマと奥田のやり取りも楽しみの対象だった。

すると、奥田がカルマを上目遣いで見ながら……

 

「嫌、でしたか?」

 

「うっ……」

 

(((あ、落ちたな)))

 

「……別に……嫌じゃ…」

 

「なら良かったです!一緒に回りましょう!」

 

(きっと夕凪君の入れ知恵だろうけど……あんなん断れる訳無いでしょ!?)

 

一瞬で明るい笑顔になる奥田と、顔を抑えてそう思考するカルマ。

 

「ほほぅ、奥田ちゃんもやるねぇ〜」

 

「中村さん」

 

「ん?何だね渚君?」

 

「夕凪君に言われたんだ。どうせアイツも暇だろうから、渚、茅野、中村と一緒に回ってやれ、ってさ。僕も誘うつもりだったし、一緒に行かない?」

 

「渚君と茅野ちゃんか……良いよ。一緒に回ろ」

 

「良かった!じゃあまずは……」

 

(夕凪の奴……私の気持ちを知っててこの組み合わせを………いや、無いな。アイツに限って)

 

二つ返事で了承しながらも、そんな事を考えていた中村。しかし、それは無いだろうと思考を振り払う。

 

「じゃ、どっから行こうか」

 

こうして夕凪の反撃により、二グループが出来たのだった。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ニューヨークエリア

 

「あの……杉野君」

 

「ひ、ひゃい!!?」

 

夕凪と天才コンビの対決で、全く夕凪が予期しなかったグループが一つ。

 

「皆用事で行っちゃったし、渚君は2人で楽しんでって行ってたし……一緒に回ろう?」

 

「お、おおお俺で良ければっ、かっ神崎さんは他の人とじゃな無くて良いの?」

 

「うん。杉野君と居ると楽しいし」

 

(ひぃええぇええぇあああああ!!!エンジェル!エンジェーーール!!)

 

神崎さんと2人残され、杉野の思考はとんでも無いことになっていた。

こうして、園内を回る5グループが決まるのだった。

 

 




作中に出てくるバイオのシューティングゲームは期間限定で既に終わっています。ご了承下さい。
さて、前ひなをどうやってくっつけようか……
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