夕凪颯の暗殺教室   作:カゲロー@

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キャラ崩壊が含まれます。苦手な人は回れ右でお願いします。



特別編 第2話 「颯の暗殺計画 2」

家を出る。何気ない日常の始まりだ。

俺が昨日考えた作戦、半分は真面目だが、半分はただ面白いからという理由だ。ふざけて考えた作戦が、意外と上手く出来てたので決行した。

まぁ、当の本人が作戦に参加しなくては示しがつかないだろう。俺も、やってやろうじゃないか。

早朝から人の通りが多い椚ヶ丘の街、今日も多くの人がいた。

俺は、そっとしゃがみ、指を地面に付ける。前足の膝を曲げ、後ろ足は伸ばす。クラウチングスタートだ。

周囲の人が少しざわつき始めるが、知ったことではない。

 

「……3……2……1……」

 

作戦……開始!!

 

「いぃぃぃぃやっっっほおぉおぉおおおおおぉう!!!!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

椚ヶ丘学園 正門前

 

「……ゼィ……ゼィ………」

 

校門の壁の所で手を付き、呼吸を直す。自分で言ったのにアレだが、ヤバイほど疲れるな……

 

「……ぅぉぉおぉおおおおッ!!」

 

すると、叫び声が聞こえてきた。振り向くと、杉野が猛ダッシュで走って来た。おぉ早い、流石野球少年。

 

「……ぁぁぁあぁああぁああッ!!」

 

 

すると更に、叫び声が聞こえてきた。そっちを向くと、前原も猛ダッシュで走って来る。あいつも元サッカー部だっけ?

 

「「……ゼィ…ゼィ………」」

 

2人共、同じように壁に手を付いている。2人は俺より距離が遠い分、疲れているようだ。

でも、作戦決行中だ。気を緩める訳にはいかない。

俺は大きく息を吸い、そして……

 

「おっはよぉぉぉお!!!杉野ォ!前原ァ!!」

 

「お……おう!夕凪!!おはよう!!」

 

「よしお前らァ!!ここからE組校舎まで競争だァ!!!」

 

「「ええ!?」」

 

「ええ!?じゃない!!走る事こそ青春!!お前らァ、位置に付けェ!!」

 

そう言って、俺達は3人でクラウチングスタートを取った。

 

「よーいドンでスタートだ。ズルするなよ……」

 

「「お、おう!」」

 

「よーい………うどん!!」ズザァァ!

 

2人共こけた。ハハハ面白ぇ。

 

「ちょ、おま……ふざけ「と見せかけてよーいドン!」おい!!」

 

俺は前原の言葉を遮り、スタートさせる。おかげで一歩リードだ!このままブッチ切りでゴールだぜ!

 

「「「うぉぉぉおおぉおぉおおぉおおおぉぉおお!!」」」

 

朝の山に、3人の叫び声が響きわたる。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「……その店でさ、きゅうりが……」

 

「へぇ……磯貝君も大変だね……」

 

……ドッタンバッタンドッタン!!

 

「……何か騒がしいね。なんだろ?」

 

「さぁ?」

 

ガラガラピシャン!!

 

「っしゃあ!!一番乗りぃ!!」

 

「ゆ、夕凪君?」

 

「前原に、杉野も……」

 

教室の扉を開けると、渚と磯貝が話していた。

 

「おはよう2人共ォ!!今日もいい日だな!!」

 

「あ、うん……」

 

「いつもと変わらない気がするが…」

 

「細かいことは気にするな!ハーッハッハッハッ!!」

 

そう言って俺は高笑いをする。客観的に見ると超キモいな。

 

「ねぇ杉野、夕凪君どうしたの?」

 

「あぁ。これは夕凪の作せn「このバカタレが!!」痛え!殴るなよ!」

 

俺は杉野に詰め寄り、小声で話す。

 

「お前……初日の朝に作戦パァにする気か?極秘っつったろ!!」

 

「あ……ああそうだった、悪い……」

 

「お前もハイテンションになるんだ……恥なんか捨てろォ、全てをさらけ出せ!」

 

「わ、分かったよ……」

 

そう言って、俺達は向き直った。

 

「あれぇ!?まだHRまで時間がたっぷりあるなぁ!!時間が勿体無い!おい前原、杉野、グラウンドでキャッチボールでもしようぜ!!」

 

「えぇ!?俺達走って来たばかり「このチ○カスが!!」痛え!殴んな!あとチ○カスとか言うな!」

 

前原がふざけた事を言い出すからだ。こいつら、まだノってきてねぇな。俺なんて家出てすぐハイテンションだったのに。

 

「前原テメェ……走った位で疲れたとか言うんじゃねぇ!!時間を無駄にする事は禁忌の所業だ!!分かったか!!」

 

「わ、わぁったよ!やってやろーじゃねぇか!!キャッチボール!」

 

「よぅしそれでこそお前だ!よし、校庭行くぞ!!」

 

「お、おう!やるなら全力投球だ!!俺の投げる球お前らに取れるか!?」

 

「言うじゃねぇか杉野!!どんな球だって取ってやんよ!」

 

「っしゃあお前ら!!行くぜ!!」

 

ドッタンバッタンドッタン…………

 

 

「………何だったんだろ?」

 

「……さぁ?」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

キーンコーンカーンコーン

 

「では、HRを始めましょう」

 

朝の出席確認&一斉射撃の時間だ。渚の号令がかかる。

 

「起立!!気をつけ!!」

 

一斉に銃を構える。俺を除いて。

 

(ヌルフフフ、今日もやる気満々ですねぇ……おや?夕凪君はエアガンを腰に差しましたが……え?ブリッジ!?)

 

ブリッジの姿勢を取る。そして、渚の号令がかかった瞬間……

 

「礼!!」

 

「キェァァェェェェァァァァァ!!!!!!」ガサガサガサガサ!

 

「にゅやぁああぁっ!その状態でこっち来ないで下さいぃ!!」

 

殺せんせーが叫ぶが、知ったことではない。俺は教壇の横まで来ると、頭で体を支えてその体制を維持し、両手でエアガンを抜く。そしてブリッジの体制のまま撃った。

 

「にゅやっ!?何ですか君の狙撃は!?」

 

皆の射撃を避けながら俺にツッコむ殺せんせー。その声音には焦りが見えた。

よし、効いてる効いてる……

 

「早く出席確認してよ殺せんせー!!他の奴らも待ってるぜェ!!!」

 

「わ、分かりました!では出席を取ります!」

 

(てか、もしかして……)

 

(((((あれをやらなきゃいけないの!?)))))

 

ふっふっふっ、発案者の俺が率先してやってんだ、他の作戦メンバーもやらざるを得ないさ!

 

「カルマ君!」「はい」

 

「磯貝君!」「はい!」

 

さて岡島よ……貴様もやれ!!

 

「岡島君!」「キェァァァェェァァァァァア!!!」

 

岡島はブリッジのまま這ってきて、エアガンを乱射した。

ヤベェマジでやりおった!面白ぇ!

 

「岡島君も!?どうしたんですか!?」

 

「構うなよ殺せんせー!俺もブリッジがしたいんだぁ!!!」

 

「そ、そうですか……」

 

さて……岡野はどうする?

 

(えぇ!?ホントにやるの!?……どうしよ………)

 

「岡野さん!」

 

(………やっぱ無理!!)

 

「はいっ!!!」

 

岡野は大声で返信をすると、ナイフを持って机を踏み台にし、殺せんせーに飛びかかった。

 

「にゅやっ!?岡野さんも!?射撃の時間ですよ!?」

 

「今はっ!ナイフで切りたい気分なんだっ!!!」

 

そう言ってナイフを振り回す。正直、岡野までやりだしたらどうしようとか思ってた。女子とかスカートだし……

大声は忘れてないので、良しとしよう。

 

だが…………

 

俺と岡島は振り返る。そして、男子の作戦メンバーの顔を見た。

 

(((ひぃっ!?)))

 

お前ら………強制ブリッジな。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「吉田君……」「は、はい……」

 

「ぜ、全員揃ってますね……今日は連絡無いので、これでHRを終わります……」

 

殺せんせーの声と共に、射撃が止む。殺せんせーが教室から出て行くと、残ったのは……ブリッジをした男達、それを呆然と見つめるクラスメイトだった。

俺達はあの後、這い回っては狙撃を繰り返した。さも地獄絵図だっただろう。俺は笑いを堪えるのに必死だったが。

ブリッジをした男達は、皆絶望した顔だった。何やってんだ俺みたいな顔。

てか、寺坂がキェェァァァ!って言って飛んできた時は笑い転げそうだった。ヤバい、思い出すだけでヤバい。

まぁ、楽しんでるのは俺だけな訳で……

教室がしんと静まり返る中、俺は立ち上がり、言った。

 

「失敗しちゃったZE☆」

 

「「「「何がしたいんだよ!?」」」」

 

作戦を知らない皆からのツッコミが飛ぶ。

 

「え、えーと……何かの作戦?」

 

「作戦?何を言っているのだ渚君!俺達はただブリッジをしたかっただけなんだ!!そうだろう千葉!!」

 

俺はそう言って、立ち上がった千葉の肩を叩く。すると……

 

「……フ…フフ……もういいや……」

 

千葉がそう呟いた。マズイ、計画のことバラすつもりか!?

千葉は一呼吸置くと、言った。

 

 

「やってやろうじゃねぇかあぁぁああああぁあッ!!!」

 

「「………へ?」」

 

「こうなりゃとことんハイになってやる!!夕凪!?次の授業は何だ!?」

 

「あ、ああ!!音楽だ!!」

 

「そうかぁ!!俺達のBeatがアツくなるぜ!!!」

 

「クラシックの歴史の授業だったが……よし分かった!!俺が後で殺せんせーに申請して、ロックの歴史の授業に変えてやるぜ!!」

 

「それでこそお前だ夕凪!!」

 

「「ハーッハッハッハッ!!」」

 

「ち、千葉が壊れた……」

 

速水がそう言うが知ったことか。千葉がその気になってくれて良かった。

 

「こうなりゃとことんやってやる!」

 

「千葉には負けられねぇぞ!!」

 

「「「おぅ!!」」」

 

いつしか、千葉のアツさは他の男子作戦メンバーに伝わっていった。

 

「イイぞお前ら!ようし、殺せんせーに申請してくる!ついてきてくれ!!」

 

俺はそう叫び、教室を出て職員室に向かう。皆はそれについて来た。

もちろん、移動はダッシュだ。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

アツくなった男子達が消え、教室は再び静寂が訪れる。いたたまれない気持ちなのは、作戦女子メンバーの5人だ。

ブリッジはせず、5人で大声出しながらナイフで切りかかったが、男子ブリッジ組とはテンションの高さが違った。

 

「うん……私達、どうしよ……」

 

「正直あれに着いて行くのは辛いけど……」

 

「でも、あれだけ頑張ってるのに、作戦失敗とか可哀想だし……」

 

「うん、私達も引き受けた身だし……協力してあげよう……」

 

「「「「「はぁ……」」」」」

 

「え、えーと、作戦てどんな?」

 

「「「「「ごめん、極秘なんだ」」」」」

 

「そ、そうなんだ…………」

 

「……1時間目からは、頑張ろっか……」

 

「「「「……おー………」」」」

 

 

男子達が帰って来るまで、教室はいたたまれない感じになった。

 

 

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