夕凪颯の暗殺教室   作:カゲロー@

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本当に申し訳ございませんでした!!一ヶ月以上も開くとは……
そして重ね重ね申し訳ございません!!1、2ヶ月投稿は休ませて頂きます!!
本当に申し訳ございませんでした!!!


第62話 「ゴミクロの時間」

 

「二学期から教える応用暗殺訓練、火薬に使うもう1つの柱が"フリーランニング"だ」

 

いつも通りの体育の時間、今日は崖登りでよく使う崖に集まっていた。

てっきりその訓練かと思ったが、少し違うようだ。

 

「フリー……ランニング……?」

 

クラスの大半は、あまりピンときていなかった。確かに、日本じゃあまり聞かなそうだもんな……

フリーランニングとは、ビルとビルを跳んで渡ったり、高い塀を軽々乗り越えたりする、いわば、道無き道を行くスポーツだったはずだ。YouTubeで前に見た時は、忍みたいでカッケェ!とか思ったもんだ。

 

「例えば、今からあの一本松まで行くとしよう……三村君、大まかでいい。通常だったら、どのように行って何秒かかる?」

 

そう言われた三村は、崖の下を覗いてじっくり観察する。

 

「えーと……まずこの崖を這い下りて10秒、そこの小川は狭い所から飛び越えて、茂みのない右側から回り込んだら、最後にあの岩をよじ登る……1分で行けりゃ上出来ですかね」

 

「ふむ……じゃあ夕凪君。俺の身体能力を考えた時の予想を立ててみてくれ」

 

「えぇっ?……えーと……」

 

何故か話を振られた俺は、戸惑いながらも崖下を覗いた。

 

「……まず、烏間先生ならその小川は大岩から飛び越えられる。茂みも枝に掴まればそのまま回避出来るし……30秒くらいじゃないですか?」

 

俺らには到底無理だがな……

俺がそう言うと、烏間先生はフッ、と不敵に笑った。

 

「良い予想だ二人とも。よく観察出来ている………しかし、それは普通に行けばの話だ」

 

そう言って、烏間先生は三村にストップウォッチを渡した。

 

「では俺が行ってみる。三村君、時間を計ってくれ」

 

「は、はい」

 

すると烏間先生は………いきなり崖っ淵に立ったのだ。しかも後ろ向きで。

 

「これは、一学期でやったアスレチックや崖登りの応用だ。自分の身体能力の把握、受け身、目の前の足場の距離や危険度を正確に計ること………これが出来れば、どんなフィールドでも暗殺が可能だ」

 

そう言って烏間先生は……落ちた。

 

一同が唖然する中、烏間先生は崖下で上手く受け身を取る。それだけでも驚きなのに、烏間先生は更に超人的な動きをしていく。

俺が予想した大岩よりも手前、滝下の壁を伝って一瞬で渡り、次の瞬間には烏間先生は枝の上にいた。どれも予想の遥か上をいくものだ。

極め付けに、一本松の生える岩を、周りの岩を壁キックして登る。そのタイム……

 

「じゅ……10秒………⁉︎」

 

一同は唖然とした。超人だと思ってきたが、まだまだ彼は本気なんて出していなかったんだから。

しかし、それ以上の気持ちが込み上げるのだった。期待と、高揚感……

あれだけの技術を、今から学べる……‼︎

 

「颯君……‼︎あんなの覚えられたら……ッ‼︎」

 

「あぁ……リアルNARUTOが出来るッ‼︎」

 

漫画脳の俺らだけではない。クラス全体がそのカッコ良さに魅了され、直ぐにでも訓練を始めたがっていた。

 

「しかし、これも火薬と同じ。下手をすれば死にかねない危険なものだ。この裏山なら地面も柔らかく、訓練に向いている。ここ以外で試したり、俺の教えた技術以上を使うのは禁止とする。

では、まずは受け身からだ‼︎」

 

はーい、という元気の良い声が響き渡る。こうして、E組忍者化ゲフンゲフン……フリーランニングの訓練が始まった。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ガラガラッ!

 

「ふぅ……まさかジャンプが売り切れとはな……」

 

「最後に行った所もラスト一冊、危なかったね……」

 

そんな会話をしながら、俺と優月は教室に足を踏み入れる。すると、ガシャンという金属音が手元から響いた。

目線を落とすと、俺と優月の手に手錠が嵌められていたのだった。

 

「遅刻ですねぇ。逮捕する」

 

「……何なんだその悪徳警官みたいな格好は………」

 

月曜日の朝、目に飛び込んできたのは警官の格好をした殺せんせーだった。また何か思いついたのだろうか……

 

「ヌルフフフ……最近皆さんフリーランニングをやっていますね?折角だから、それを使って遊んでみましょう。ケイドロなんてどうでしょうか?」

 

「ケイドロ……?」

 

ほぅ、それは懐かしい遊びを持ってきたな。ちなみにうちの孤児院では元々ドロケイだったのに、何故か玄斗さんが毎回鬼になって、何故か山に逃げてるにも関わらず30人以上をものの五分で捕まえるもんだから……

 

『これじゃ"泥棒と警察"じゃなくて"ゴミ虫と玄斗さん"だよ‼︎』

 

とか誰かが言い出して"ゴミクロ"とか呼ばれてた……酷い名前だな。

ゴミ虫じゃなくて亀とかでも良かった気がするが……子供の考える事はよく分からん。

そんな昔話を思い出しながら呆けていると、殺せんせーは口を開いた。

 

「皆さんは泥棒、私と烏間先生で警察をします。場所は裏山、1時間目内に全員捕まえられなかった場合……私が烏間先生のサイフで全員分ケーキを買ってきます」

 

「おいっ⁉︎」

 

しれっと烏間のポケットマネーを浪費しようとする殺せんせーだった。

 

「その代わり、全員が捕まったら宿題2倍‼︎‼︎」

 

「ちょっ、待てよ‼︎殺せんせーから1時間も逃げられるかよ‼︎」

 

前原の言葉と共にブーイングが広がる。そりゃ、音速のタコから小さな裏山で、1時間も逃げられるわけがない。

しかし、心配ないと言うように殺せんせーは言った。

 

「先生は牢屋で待機して、ラスト1分で動きます。序盤は烏間先生のみ、これで構いませんか?」

 

「なるほど……それなら……」

 

「あぁ……何とかなるかもな……!」

 

「よし!皆、やってみるか‼︎‼︎」

 

磯貝の言葉に、おーう‼︎と皆で答える。勝手に財布を賭けられた烏間先生だけが不服だったが、皆懐かしのゴミクロ……ドロケーをワクワクしていたのだった。

……あと、手錠外せよ。二人で1つの付けられて恥ずいんだよ……

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「懐かしいよなぁ。小学校でやった時以来だぜ」

 

千葉に岡島、不破、速水と行動を共にする颯は、そんな呟きを漏らす。裏山という自然での遊びは彼の過去ともよく重なり、懐かしさが込み上げてくるのだった。

 

「でもよぉ、これじゃ楽勝じゃねぇか?殆どの時間烏間先生だけだし、捕まえられたとしても2、3人ぐらいだろ」

 

「うん。本番になるのはラスト1分」

 

「殺せんせーが動くまでに全員残って、隠れてられるのがベストだね」

 

岡島、速水、不破はそう言うが、颯は不安を覚えていた。

 

(上手くいくと良いんだがな……)

 

そんな風に考えながら岩を渡った、その時だった。

 

……ザッ……

 

「ッッッッ!!?!?」

 

突如、颯が何かに反応した。他の4人には分からなかったが、それは烏間先生が岩を蹴って走り出した、強烈な足音だった。

 

「優月!悪い!」

 

「えっ!?ちょっ……」

 

咄嗟に颯は不破を抱き抱え、全速力で走り出した。やっぱり、と悪い予想が当たったことに歯噛みしながら、迫る烏間をどう撒こうか考えようとした、その時だった。

タンッ、と、肩に手の感触が伝わった。

 

「岡島君、速水さん、千葉君……不破さん、夕凪君………逮捕だ」

 

((((なっ……なにィ〜〜〜〜!!?))))

 

触られるまで気づかないという漫画さながらの烏間先生の動き。不破を抱きかかえているとはいえ、殆ど引き離せていないという事実に、颯は思わずため息をこぼすのだった。

 

 

 

「本当だって‼︎現に俺らは牢屋に向かってんだ‼︎」

 

予想外の出来事に直面し、それを伝える為に菅谷へと連絡する岡島。しかし、やはりそんなものは信じてもらえない。

 

「やっぱ、あの人超人だわ……」

 

「うん……あんなスピードで迫ってくるなんてね……」

 

颯の言葉に不破はそう返すが、颯は首を振っていた。

 

「それもそうなんだが………もっと恐ろしいのが、あの人の索敵範囲だ。俺らが捕まった所から烏間先生の走り出した大岩ってのは、少なくとも80メートルは離れてた。足跡やら何やらで大方予想はつけてたんだろうが……少なくとも80メートル離れた先で、完璧に俺達を補足してたんだ」

 

「はちっ……て、そんな離れた位置からどうやって……!?」

 

「さぁな。風の流れとか、小さな音とか……少なくとも俺らには分からないレベルの感覚で索敵してるんだろうよ」

 

つくづくバケモンだぜ……と呟く颯。しかし、その話を聞いていた千葉と速水はため息を吐く。

 

(いや、あれだけでそこまで分かるお前も大概だよ………)

 

(馬鹿キャラが薄れるじゃない……)

 

中々失礼なことを思われていたが、そんなことを知る由も無い颯は続ける。

 

「それと……さっきは悪かったな。咄嗟のこととはいえ……驚いたろ?」

 

「え?……ううん、確かに驚いたけど……その……」

 

「その?」

 

 

「………嬉しかったから。その……颯君の、お姫様抱っこ……」

 

 

「お、おう……そうか……」

 

赤面しながら言う不破。そんな可愛らしい様子に、颯までも照れてしまう。

千葉と速水はジト目でみているのも気付かずに、そんなイチャラブな空間を作り上げている2人だった。

すると……

 

『ギャアアァァアア!!!』

 

「菅谷……菅谷ッ……!?」

 

「殺られたか……」

 

その後、すぐにビッチ先生の確保が伝えられる。これで6人、このペースで捕まれば、全員確保は必至だった。

 

「…あ、でもシルヴィアちゃんなら逃げ切れるかも……」

 

「おぉ!確かにアイツなら逃げられる可能性がーー」

 

『シルヴィアさん逮捕〜。残り22人です』

 

「「「「………………」」」」

 

湧き上がってきた希望が一瞬で潰えると、人間はこれ以上なく絶望するのである。

 

「このゴミクロ……かなりの無理ゲーだな……」

 

「……ゴミ……何だって?」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「不覚……スピード勝負でも………負けるなんて……ッ!!」

 

「まぁまぁ、相手が悪かったんだ。気を落とすなよ」

 

颯にそう言われて黙るシルヴィア。しかしやはり悔しいようで、ドリルに何やらウサギのイラストを幾つも殴り書いていた。

そうこうしている間に、寺坂達の確保が伝えられる。始まってから15分ほどなのに、クラスの半分弱ほどが捕まってしまった。

 

「どうしよう颯君……!このままじゃ……」

 

「むー……」

 

これを巻き返すには、牢屋にいる俺らの解放が必須だ。しかし……

 

「ほらほら!刑務作業に没頭したまえ!!」

 

牢屋には音速で飛ぶタコがいる。助けに来た杉野も、それを前に歯噛みしていた。

 

(何とか殺せんせーの気を引かなきゃ………そうだッ!)

 

岡島がふと思いついたようにポケットを漁る。そして、ちょんちょんと殺せんせーの肩を叩いた。

そおっと岡島が見せたのは……巨乳グラビアの写真だった。

 

「…………………………………」

 

颯達が引いてそれを見る中、殺せんせーは少しそれを眺めると……ポケットにしまい、指で行っていいと促した。

 

(今だァ!渚、杉野!!)

 

殺せんせーが写真を眺めている間に渚と杉野が出てきて、牢屋にいる全員にタッチして解放する。

こうして、牢屋は再び空となった。

 

(……こんなんで良いのか……?)

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「おい………なぜ捕らえた泥棒が逃げているんだ……?」

 

脱走の知らせを受け、ワナワナと震えながら殺せんせーに連絡する烏間。その答えとして返ってきたのは……

 

『いやぁ、思いの外奴らやり手でねぇ……ヌっひょー!!この乳やっべぇ!!』

 

「物で釣られたな!!?」

 

とんでもなく不真面目な回答に思わず声を荒げる烏間。

 

「また7、8人送るが、次また欲に負けたら承知しないぞ!!」

 

そう言って烏間は、逃げる矢田達を捕まえていく。これで、牢屋は計8人となった。

しかし……

 

 

「実は殺せんせー……弟が重い病気で寝込んでて……」

 

牢屋にて。

先ほど捕まった8人がドリルを進める中、矢田が口を開いた。

 

「ケイドロやるって言ったら"絶対勝ってね!"って……でも、捕まったって聞いたらーー」

 

「行け」

 

「……え?」

 

「本官は泥棒なんて見なかった……行け」

 

そう言って逃していった。

再び、牢屋は空になった。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「このバカタコがぁっ!!」

 

何度も取り逃がしを続ける殺せんせーに遂にキレる烏間。

 

「これじゃゲームとして成り立たん。次逃したら俺は降りるぞ」

 

「ええ分かってます。しかし烏間先生……ここから先は、泥棒の性能も上がっていますよ」

 

「……何?」

 

再び捜索し始める烏間。しかし、殺せんせーの言う通り、先ほどとは明らかに違っていた。

 

(どういうことだ……?生徒達よ気配を捉えるのが難しい……)

 

そう思った烏間はようやく、先ほどの殺せんせーの言葉の意味を知る。

 

「なるほど……牢屋にいる間に逃走のコツを……」

 

面白い、そう思い烏間は更に走るスピードを上げる。その先は4人小隊で待ち構えていて、四方向を監視し死角を無くしていた。

良い手段だ、と思いながら彼らを捕まえていく。一旦補足すれば捕まえるのは容易なものの、先ほどに比べて捕まえにくさは格段に上がっていたのだった。

散らばった中村達を捕まえ、更に獲物を見つけようとした時だった。

スタッ、と木の上から飛び降りて着地する人影が1つ。それは……

 

「……夕凪君、か」

 

「さぁ烏間先生……ひと勝負しませんか?」

 

小川が流れる谷を挟んで対峙する2人。おそらく50メートルほどのハンデがあるだろうここで、颯は勝負を挑んだ。

一見すれば無謀な勝負だが、颯には……いや、颯達には、ある作戦があった。

 

「良いだろう……では行くーー」

 

「ちょっとタンマッ!!」

 

走り出そうとした烏間をそう叫んで止める颯。プルプルと震え出し、蹲ってしまった。

 

「どうした!?体調不良か?それともどこか怪我が……」

 

「足が……」

 

心配する烏間に向けて、颯は言った。

 

 

「足が……痺れました………木から飛び降りて……」

 

 

「………………………」

 

なんとも言えない空気が漂う。烏間ははぁ、とため息を吐いて言う。

 

「何をやっているんだ……痺れが治ったら行かせてもら「隙アリィ!!」なにぃ!?」

 

烏間が油断した隙に走り出す颯。なんとも姑息な手段だ。慌てて烏間は、それを追っていく。

小川を渡って颯がいた場所に着くが、既に颯はそこを離れている。しかし、烏間の索敵範囲には入ったままだ。

ダンッ!と岩を蹴って走り出す烏間。30、20、と距離を詰めていき、すぐそこまで迫っていった。

 

「くっ……!(このままじゃ追いつかれる……!)」

 

そう考えた彼は、脳をフル回転させた。

 

(……何だ?夕凪君のスピードが上がったぞ……?)

 

この道の情報を過去の記憶から引き出し、移動に使える枝や岩、地形を全て把握した。そして、最適な動きが何かを考え、それに従って動いていく。

颯の頭の中で浮かんだ最適な動きと現実の颯が同期し、更にスピードが上がっていく。

しかし、やはり烏間の速さは圧倒的だった。烏間は颯が枝から降りようとしたタイミングを狙って加速し、一気に距離を詰める。そして、彼を捕まえるのだった。

 

「くそっ……!」

 

悔しそうにする颯。流石に地の速さが違う分、烏間に軍配が上がる。

しかし、ここまでは想定通りだった。

 

「ふぅ……中々だったぞ、夕凪君。だが、まだ本気の俺を出し抜くには足りないな」

 

「……いや、まだ早いですよ」

 

そう言って颯は指を指す。そこには、前原、木村、片岡、岡野、そしてシルヴィアの5人が待ち構えていた。

 

(機動力に優れた5人、俺に挑戦しようと言うのか……)

 

「烏間先生……俺らと勝負しませんか?」

 

「さっきの……リベンジ………!」

 

「面白い……左前方の崖は危ない。それ以外で勝負だ!!」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

その声と同時に、5人とも別の方向へと逃げていく。

烏間はまず、最も厄介なシルヴィアに目をつけた。木々を使って左へと逃げていった彼女を、岩を伝って追跡していく。

 

「くっ……速い……!」

 

不利だと判断したシルヴィアは枝を蹴り、茂みへと飛び込んでいく。そこの道は枝が生い茂り、成人男性よりも大きな烏間にとっては進みにくい場所だった。

 

(考えたな……だが!)

 

烏間はシルヴィアを補足しながら枝を伝う。茂みから出てきた所を一気に距離を詰めて、彼女を捕まえたのだった。

 

止まっている暇はない。次に木村へと目をつける。少し走ると、岩を伝って逃げていっているのが見えた。スピードは申し分ないが、まだ烏間に比べて無駄な動きが多い。

岩を一気に駆け上がり、彼の背中へとタッチする。

 

枝に飛び移ろうとする岡野、岩で加速をかけようとする片岡を次々と捕まえていき、最後に残った前原の前へと立ちはだかったのだった。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

息を上げながら集まる俺達。最後の前原を捕まえると、烏間先生は携帯の画面を見た。

時間は残り1分と少し、俺らと烏間先生との勝負は、烏間先生の勝利で終わった。

 

「さて……そろそろ1分だ……しかし分からんな。何故夕凪君を使ってまで、こんな誘き寄せるようなことを……?」

 

「へへ……これも作戦っスよ」

 

「……何?」

 

「烏間先生は、殺せんせーと一緒に空飛んだりしないでしょ?」

 

「……当たり前だ。そんな暇があれば刺している」

 

その言葉に、俺達6人は微笑む。このゴミクロの、勝利を確信して。

 

「じゃあ………ここから1分じゃ……プールまでは戻れない……ね……」

 

「……しまった!!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ラスト1分となり、殺せんせーは動き出す。普通なら山を飛び回り、今捕まえていない奴らを片っ端に捕まえていくはずだ。

しかし、それが出来ない。何故なら、渚、カルマ、杉野の3人が、殺せんせーの大の苦手な水の中に潜っているからだ。

もし潜ってきても、対せんせーナイフを持たせてあるので、鈍い殺せんせー相手に三人なら十分に渡り合える。触手を伸ばしても同じだ。

つまり、殺せんせーは三人相手に為すすべなくタイムリミットを迎えるしかないのだ。

そして……

 

『タイムアップ!!全員逮捕ならず!泥棒側の勝ち!!』

 

「「「よっしゃあ!!」」」

 

律のその言葉に、皆が歓声を上げた。俺も優月とハイタッチを交わす。

俺達の作戦勝ち、ケーキはいただきだ。

 

「なんか不思議〜。息が合わない2人なのに、教える時には凄い連携取れているよね〜」

 

「当然です。我々は教師ですから、目の前に生徒がいたら伸ばしたくなる、そういうものなのですよ」

 

倉橋の言葉にそう答える殺せんせーだった。

 

「水着写真で買収された奴が何言ってんだか」

 

「泥棒の方が向いてんじゃねぇのか?」

 

「にゅやっ、何を言います聖職者に向かって!!」

 

いつものように軽く殺せんせーを弄る俺達。

 

「そんな先生が泥棒なんてーー」

 

それが現実になるなんて、そんなことは知らずに………

 




自分で書いたけど、ゴミクロってなんだよ……
ちなみに僕のところでは普通にケイドロでした。場所によってはドロジュンとか探偵鬼とか助け鬼とかミッドウェー沖海戦とか言うらしいですよ。(最後の絶対嘘だろ……)

前書きでも書いた通り、しばらく投稿は休ませて頂きます。誠に勝手ですが、何卒ご了承ください。

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