僕らは、エンドのE組だ。
新学期が始まり、憂鬱な気分でいると、その先生はやってきたのだった。
「私が月を爆破した犯人です。来年には地球もやる予定です。皆さんの担任になりましたのでどうぞよろしく。」
・・・・・・・・・・・
( ( ( ( (まず5、6ヶ所ツッコませろ‼︎ ) ) ) ) )
クラス全員そう思った。
「防衛省の烏間という者だ。
まずは、ここからの話は国家機密だと理解頂きたい。」
「単刀直入に言う。
この怪物を君たちに殺して欲しい。」
烏間さんが言うには、このタコみたいな先生は、3月に地球を月と同じように爆破するらしい。
そんな超生物が何故このクラスの担任になったのかはクラス全員が疑問に思ったが、そんな考えは烏間さんの次の一言でかき消された。
「成功報酬は百億円だ。」
「!?」
「当然だ。暗殺の成功は冗談抜きで地球を救うことなのだから。」
先生は舐めきっていたが、僕らは俄然殺る気になった。
「おや?生徒が一人足りないようですね。」
カルマ君のことだろうか。だけど、彼がまだ停学なのは先生なら知っているはず・・・
「初日から遅刻とはいけませんねえ。
先生少し迎えに行って来ます。」
ドシュッ!!
凄い・・もう見えなくなっちゃった。
「おい!!・・・全く、存在自体が国家機密なんだぞ・・・」
烏間さんも大変そうだなぁ。
ふと、もう一人のクラスメートのことが気になった。どんな人なんだろう。
僕はそんなことを考えながら、窓の外を眺めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ヤバい・・・完全に遅刻した・・・」
俺は絶賛疾走中だ。思いっきり寝坊した。
だって宝玉が落ちなかったんだもん。
絶対物欲センサー搭載してやがる。
それはともかく今一時間目が始まった頃だろう。
成績なんてクソ食らえだが、初日から教師に目を付けられるのも面倒だ。
・・・いや、俺はE組に落ちたんだったな。
E組は教師にも見放されていると聞いた。
素行不良の生徒も落とされているクラスだ。遅刻ぐらいで何とも思われないだろう。
そう思うと、走っているのも馬鹿らしくなり、俺はスピードを緩めた。
・・・全く、E組に落ちたぐらいで人生終わる訳がないだろうに。なんで本校舎の奴らは死にもの狂いで勉強してるんだか。
E組でも、普通よりも高いくらいの学力はある。普通の公立高校に進学すればそれなりに過ごせるだろう。
まあ周りからの圧力もあったりするのだろう。最も、俺には親がいないがな。
そんなことを考えて歩いていると、椚ヶ丘中学校に着いた。ここから山を登ってE組の校舎に行く訳だが・・・
うわぁ・・・ぜってーシンドいよこれ。
学生兼ニートみたいな俺を虐める為に作ったでしょあの校舎・・・
あの理事長は悪魔だ。今度ハバネロを仕込んだ紅茶を送ってあげよう。
E組校舎に続く坂道の前でくだらないことを考えながら、登るか帰るか本気で悩んでいると・・・
ドスッッ!!
・・・何か物凄い勢いで空から落ちてきた。
・・・え?何?
何かが落ちた所には軽くクレーターが出来ていた。そしてその真ん中にいたのは・・・
「君が夕凪颯君ですね。初日から遅刻とは感心しませんねえ。」
・・・いや何か、触手をうねらせて、顔が紫でバツ印が書かれていて、何か凄いデカくて、そして一言で表すなら、
・・・タコだった・・・
いやいやいや、何かデカいタコが飛んできたんだけど!そして俺の名前知ってんですけどぉぉ!?
何なんだコイツと、俺が内心パニクっていると、このタコ(?)は、
「申し遅れました。私はE組の担任になりました。一年間宜しくお願いします。それはそうと何故遅れたのですか?」
・・・は!?コイツが俺の担任!?このタコが!?
黄色に変わったし・・まだ俺の中では?マークが尽きないが、一応質問されたので答えた。
「え、えと、昨日遅くまでゲームをしてまして、それで寝坊したというか・・・」
「にゅやっ!?ゲームやってて寝坊したんですか!?何してるんですか!中学校たるもの、早寝早起きして生活習慣を整えるのは当たり前ですよ!それをゲームをやっていたなどという理由で・・・」
・・・何だこの状況?
良いか?俺は、何か物凄い速さで飛んできたでっかいタコに説教されている。
近所の子供から現役東大生までにこんな状況説明をしても、
ププッ、何言ってんのコイツww頭イかれちゃったの?
と全員が全員思うだろう。俺は確信してる。
「・・・まあ良いでしょう。
時間も惜しいので、ここから飛びましょう。」
・・・は?
いやいや、飛ぶって何だよ、翼でもくれるのかよ。
・・・いやいや、んなくだらないこと考えてる暇なんてないな。とりあえず俺は、俺の死刑宣告が聞き間違えではないか聞いてみる。
「あのー、飛ぶっていうのは"飛ぶように走っていく"と言う比喩表現ですか?」
「いやいや、そのまま"飛んでE組校舎までいく"という意味ですよ。」
・・・・・・・・
「ああー、せんせーは授業があるので、先に飛んでいくという意味ですね。」
「今日は時間が惜しいので、君も一緒に連れていくことにします。」
・・・・・・・・
ダッ!!
俺は回れ右をして走り出した。
「逃げるんだよォォォーーーッ!!」
「にゅやっ!?何で逃げるんですか!?」
しかし、あんなスピードで飛び回るタコに逃げられるはずもなく、俺は触手に抑えられた。
「嫌だぁ!まだ死にたくないぃぃ!」
「何でですか!?死にませんよ!」
「嘘だあぁぁ!あんなスピードに人間が耐えられる訳ねえだろぉぉ!」
「大丈夫ですって!先生を信じて下さい。」
・・・・・・・・・
「信じられるかこんなタコ!!」
「酷い!?」
そう言って俺は再び逃げようとするが、気づいたときにはタコの服の中にいた。
「やめろおぉぉぉ!!離せえぇぇぇ!!」
「大丈夫です!マッハのスピードに耐えられるようにしますから!!」
「・・ハァ、ハァ、本当か?」
「えぇ、本当ですとも。」
「・・・なら頼む。歩いていくのも面倒だし・・・」
「それでは、2秒の旅、お楽しみ下さい。ヌルフフフ・・」
「・・・いやちょっとタンマ・・・
ドシュッッッ!!!
「・・ぁぁぁあああああ!!」
俺の絶叫が山に響きわたった。
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