Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第67話「裏切り」

勇人達が昼食を取ってから数時間後 1800 舞鶴鎮守府の海域内の和平派の深海棲艦の基地にて

 

未来「皆さーん!勇t……佐世保の人が作った『炊き込みご飯』が出来ました!」

 

空母ヲ級「……ただ温め直しただけじゃないか?」

 

未来「だって……お母さんや勇人さんみたいに料理が出来ませんから……」

 

空母ヲ級「勇人さん?まぁ良いか」

 

北方棲姫「う~ん♪良い匂い♪」

 

未来は仲間達を呼ぶと、ヲ級は未来の調理にツッコミを入れ、北方棲姫は匂いに釣られて流れる様に席に座った

しかし、ヲ級もそうだが、最近の深海棲艦は日本語が堪能なのは触れないで頂けたい

 

泊地水鬼「これが炊き込みご飯……ゴクッ……」

 

港湾水鬼「泊地水鬼……涎、出ているわよ」

 

泊地水鬼「あっ……」

 

北方棲姫「港湾お姉ちゃんも出ているよ」

 

港湾水鬼「ッ!!」

 

北方棲姫は涎を垂らしている二人に注意すると、二人は涎を拭き取り、赤面し、恥ずかしそうに俯いた

 

未来「アハハ……」

 

空母ヲ級「では、みんな揃ったから食べるか?」

 

北方棲姫「そうだね!それじゃ……」

 

未来「頂きます」

 

未来以外全員「いただきまーす!!」

 

未来を含め、深海棲艦全員が手を合わせ、炊き込みご飯を食べ始めた

 

未来「ん~♡流石、勇人さん♡出汁が効いて美味しい~♡」

 

空母ヲ級「旨っ!?これ……防空棲姫の母さんが作ったの?」

 

未来「ううん、違いますよ」

 

北方棲姫「美味しい……だけど『お母さん』が作った炊き込みご飯の味が違うけど……」

 

空母ヲ級「うん、お母さんのホッコリする優しい味付けとは違って、力が溢れてくる様な『ガツンとくる』力強い味付けになっているな……物凄く美味しいが……」

 

港湾水鬼「ねぇ防空棲姫、この炊き込みご飯を作った『勇人さん』って誰?」

 

港湾水鬼は未来が口走ってた『勇人』について聞くと、未来は炊き込みご飯を口一杯に入れ、顔を綻びながら答えた

 

未来「モグモグ……ゴクン!『戦場の狂龍』の事ですよ♪」

 

未来以外全員「ッ!?」

 

未来は炊き込みご飯を作った本人である勇人の異名を答えると、未来を除く全員が箸を止め、未来に聞いた

 

空母ヲ級「……すまん、今『とんでもない名前』を聞いた様な……」

 

泊地水鬼「ええ……」

 

北方棲姫「うん……」

 

港湾水鬼「……防空棲姫、この炊き込みご飯……『蒼霧事変の時(あの時)』に私達の同胞の仇……いえ『貴女自身』の仇を取ってくれた……あの龍が作ったの?」

 

港湾水鬼は驚愕しながら未来に聞くと、未来は笑顔で答えた

 

未来「そうですよ、しかも私達『和平派』の事を理解してくれている人なので、私を敵としてはなく『人』として接してくる優しい人でした……というより『お父さん』みたいでした……」

 

未来は最後の部分だけ、みんなに聞こえない様に呟くと、港湾水鬼だけが未来の呟きが聞こえたのか、微笑みながら答えた

 

港湾水鬼「あの狂龍を『お父さん』とね……今度、佐世保に行って『御礼』しに行かないとね、防空棲姫の『お母さん』と一緒にね」

 

未来「ッ!?はい!」

 

未来は港湾水鬼の言葉に嬉しそうに答えると、戦艦水鬼が基地に帰って来た

 

戦艦水鬼「……ただいま」

 

未来「あ!?お帰りなさい先輩」

 

港湾水鬼「ん?どうしたの?何か良い事があったの?」

 

港湾水鬼はニヤついている戦艦水鬼に聞くと、戦艦水鬼はニヤつきながら答えた

 

戦艦水鬼「ああ、佐世保の龍を()()作戦を思い付いたんだ!」

 

北方棲姫 泊地水鬼「!?」

 

港湾水鬼「……あんた、私達を()()()つもりかい?お前は人間や艦娘と共に()()()()()()を作り上げようとした()()じゃないか!馬鹿な事を言うのは止めろ!」

 

港湾水鬼は戦艦水鬼の裏切り発言に冷静ながらも、怒りが含んだ低い声で質問すると、戦艦水鬼は鼻で笑い、答えた

 

戦艦水鬼「共存ねぇ……そんな子供染みた()()()()()をしている事に()()が指したのよ!」

 

未来「先輩!冗談は顔だけにして下さい!!どうして勇人さんを殺す真似を!?」

 

未来は戦艦水鬼の裏切りに激怒しながら説得すると、戦艦水鬼は未来を睨み付け、答えた

 

戦艦水鬼「……お前は()()()のか?お前が艦娘『秋月』だった時、人間に()()()()()をされた事を……」

 

未来「私が人間に……」

 

未来は戦艦水鬼の言葉に驚愕すると、戦艦水鬼は溜め息を着き、答えた

 

戦艦水鬼「……この様子じゃ、本当に忘れているな……なら、思い出させてやる!お前が艦娘の時にショートランド所属の提督に()()され、最後には()()()として轟沈(沈め)させられたんだよ!」 

 

未来「そ……そんな……私が……」

 

港湾水鬼「ッ!?あれは!」

 

未来は戦艦水鬼から艦娘時代の未来……いや秋月としての境遇を知らされると未来は崩れる様に座り込むと、何かを察知した港湾水鬼が艤装を展開し、未来や空母ヲ級、北方棲姫に怒鳴った

 

港湾水鬼「貴女達!今すぐ舞鶴に逃げて!!裏切り者の集団が此方に()()()来る!」

 

未来 泊地水鬼「え……」

 

空母ヲ級「なっ!?」

 

北方棲姫「嘘……囲まれている……」

 

北方棲姫は戦艦水鬼の仲間が基地を囲む様に包囲されているのに気が付くと、戦艦水鬼は鼻で笑い、答えた

 

戦艦水鬼「フッ……今頃気付いたか」

 

戦艦水鬼は無線機を使い、外で待機している深海海月姫に指示を出した

 

戦艦水鬼「深海海月姫、攻撃して」

 

深海海月姫「りょーかい♪第一攻撃隊、全機発艦……砲撃開始!」

 

深海海月姫は艦載機を飛ばし、他の深海棲艦は基地に向けて砲撃を始めると、深海海月姫が発艦させた艦載機が未来に攻撃をし、未来は艦載機の爆撃により吹き飛ばされた

 

未来「キャッ!?」

 

空母ヲ級「ッ!?防空!?」

 

未来「私は大丈夫ですが……艤装が……」

 

空母ヲ級「ホッ……アンタ達!!許さないよ!!第一攻撃隊、全機発艦!」

 

空母ヲ級は未来の安否を確認すると、未来の艤装は破壊されたが、未来自身には怪我が無い事に安堵しつつも、裏切った深海海月姫や戦艦水鬼に強い怒りをぶつける様に、自身の艦載機を飛ばし、応戦したが……

 

戦艦水鬼「無駄無駄無駄ァ!」

 

戦艦水鬼は空母ヲ級を嘲笑うかの様に、ヲ級の爆撃機を破壊し、戦艦水鬼のペットである『ゴリラみたいな化け物』がヲ級、北方棲姫、泊地水鬼そして未来を殴り飛ばした

 

未来「グハッ!」

 

北方棲姫「キャッ!」

 

泊地水鬼「チッ!」

 

空母ヲ級「クッ!!」

 

港湾水鬼「ホッポ!ヲ級!防空!泊地!貴様ァ!!!」

 

港湾水鬼もまた、仲間を攻撃した戦艦水鬼に強い怒りをぶつける様に鋭利の爪で戦艦水鬼に攻撃を始めたが……

 

戦艦水鬼「遅い!!」

 

戦艦水鬼は港湾水鬼の攻撃を避け、攻撃をかわされた事により不安定な体勢になった港湾水鬼の顔に向けて蹴り飛ばした

 

港湾水鬼「ブッ!!」

 

未来「先輩!!此処は一旦、逃げましょ!!私達では倒せません!!」

 

北方棲姫「そうだよ港湾お姉ちゃん!!」

 

空母ヲ級「……同感だ」

 

泊地水鬼「……港湾!!」

 

港湾水鬼「クッ!仕方ない……みんな!撤退だ!!」

 

港湾水鬼は怒り狂った感情を抑え込みながら未来達に指示を出したが、戦艦水鬼は逃亡する未来達に向けて主砲を構えた

 

戦艦水鬼「そうは問屋が卸せん!此処で死ねぇ!!」

 

 

ドカン!

 

戦艦水鬼は未来達に砲撃をすると、基地は砲撃の勢いを受け、けたたましい炎を上げながら崩壊した

 

そして未来達の運命は……

 

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