Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第86話「紫の作戦」

1400 軍艦(移動要塞)『金剛』内部 作戦室にて

 

勇人「ふぅ……先に道中の連中を潰すか?」

 

勇次「ん~……だが、それをしたら道中の兄貴にバレるぜ……先に道中の兄貴である『道中恭一』を潰した方が良いのでは?」

 

一馬「……難しいな」

 

勇人と勇次そして一馬は煙草を吸いながら道中の所についての作戦を考えていると、同席していた千川が煙たそうに言った

 

千川「なぁ上城……換気扇が追い付いていないんだが……ゲホッゲホッ!」

 

勇人「……だから外で待ってろと言っただろ」

 

勇人は呆れながら言うと、千川は咳をしつつ、勇人の言葉を肯定しながら、質問した

 

千川「それもそうだが……何故、金剛内部の作戦室で?」

 

千川は執務室ではなく、金剛内部の作戦室で会議している理由を聞くと、一馬が、その理由を簡潔に答えた

 

一馬「そりゃ煙草は吸えるし、此処は戦場の『あらゆる局面』をVRで再現、シミュレーションが出来るからな」

 

勇次「勿論、()()()()()()()()にも対応出来るからな……あ!?兄貴、煙草頂戴」

 

勇人「……ほらよ、まぁコンゴウには少し働いて貰うがな……」

 

千川「成程な……しかし煙たいな……」

 

コンコンコン……

 

一馬「開いているぞ」

 

千川は納得すると作戦室の扉からノック音が聞こえると一馬は扉をノックした本人を招き入れると美奈が緑茶と羊羮を持参しながら入った

 

美奈「会議お疲れ様です、お茶請けを持って……って!?作戦室が煙で充満しているんじゃありませんか!!少しは換気して下さい!!」

 

千川「……間宮、一応……換気扇をフル稼働して、()()()()()だ」

 

美奈は煙草の煙で作戦室の内部が充満されている事に驚き、千川は呆れながら言うと、美奈は子供を説教する様に強い口調で三人に怒鳴った

 

美奈「……三人共!!煙草は外で吸って下さい!!いや、寧ろ今から()()して下さい!!特に大将!!医者が煙草を吸っていては患者に迷惑が掛かります!!

 

勇人 一馬「なっ!?」

 

勇次「ウェ!?」

 

三人は美奈の禁煙命令に驚きつつ、上城兄弟は強い口調で美奈に抗議した

 

勇人「おい、この軍艦は佐世保()の管轄だ!それの権限は俺しか持っていないんだ!美奈には関係無いだろうが!」

 

勇次「そうや!!兄貴が許可を出したんや!!美奈さんに言われる筋合いは無ぇよ!」

 

一馬「確かに、これは勇人が……いや、二人共……今すぐ火を消せ……千川の顔が青白くなってきているぞ」

 

千川「……ゲホッゲホッ!」

 

勇人「あ!?これは不味いな……勇次」

 

勇次「おう」

 

一馬は美奈に反論をしようとしたが、千川の表情が青白くなってきた事に気付き、二人に喫煙を止める様に言うと、勇人は千川を見て、直ぐに煙草の火を消し、勇次は千川を担ぎ、外に運んだ

 

ちなみに外で見ていた未来と電改め『美咲』、赤城そして朱里は……

 

未来「ん?火事?」

 

赤城「違いますよ、提督達が煙草を吸いながら作戦を練っているんですよ」

 

美咲「ハニャ!?煙草!?元帥も喫煙者だったとは……」

 

朱里「……やれやれ」

 

未来「三人共……ヘビースモーカーだからね……ってか煙……多くない?」

 

赤城「……そうですね、提督達も禁煙すれば良いのに……ねぇ教官?」

 

朱里「……それが出来れば苦労はしないわよ……私も

 

美咲「教官も吸うのですか……」

 

朱里「ええ、だけど電子煙草しか吸わないから喫煙者に入るかどうかは分からないが……」

 

未来「まぁ、お父さんみたいにヘビースモーカーにならなければ良いけど……」

 

朱里「……改善するわ」

 

軍艦から排出される大量の煙草の煙を見て呆れる四人であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後 舞鶴鎮守府 作戦司令室にて

 

勇人「……ったく、喫煙者にとって世知辛い世の中になったな」

 

勇次「……全くだ」

 

一馬「今回ばかりは仕方無いな……蘭花も身籠っているからな」

 

優花「そうですね」

 

四人は『()()()()!明石印の禁煙飴 ミント味』を舐めながら今回の作戦内容を練っていた

 

美奈「ったく……明石さんに大尉、夕張さんもスミマセン……作業を中断させてまで飴を作らせてしまって……」

 

美奈は明石に謝罪すると明石と優花は笑顔で、夕張は残念そうに答えた

 

明石「気にしないで下さい、私達も提督のヘビースモーカーには頭を悩ませていましたから」

 

優花「まぁ『あの問題』は駆逐艦達には悪影響だからね……良かった、入隊前に禁煙して

 

夕張「私は喫煙する提督の姿が好きだったのに……残念です」

 

美奈「……これで禁煙が出来れば良いのですが……」

 

美奈は少し苛ついている勇人達を見て頭を抱えながら呟くと作業司令室の天井から隙間が現れ、隙間から紫が煙管(キセル)を吹かしながら現れた

 

紫「ふぅ……どーも♪みんなのアイドル『ユカリン』でーす♪」

 

一馬 勇人 勇次「アァ!?」

 

紫「え!?ちょ!?何、苛ついているの!?ちょっとした()()()()を出しただけなのに!!」

 

紫は禁煙による『禁断症状』が出ている三人に少し涙目になりながら宥めると、勇人と一馬は苛つきながら紫の茶目っ気(冗談)で苛ついている事を否定し、忠告した

 

勇人「違う違う、それと紫……()()()()()()()()()()ぞ」

 

優花「激しく同意するよ」

 

一馬「………タイミングが悪過ぎるぞ」

 

紫「へ?それ……どういう……」

 

紫は三人の言葉に首を傾げ、質問しようとした途端……

 

美奈「紫ちゃん!

 

紫「ッ!?な……何よ、いきなり怒鳴らないで!吃驚したじゃない!!」

 

紫は怒鳴った美奈に驚き、美奈に言うと、美奈は鬼の結構になりながら紫の煙管を奪い、怒鳴り付けた

 

美奈「三人は兎も角、アンタ『()()()』やろ!!なして煙草を吸うんや!!これは没収や!!」

 

紫「え!?私が未成年!?ヤッt……じゃなくて!!それは『妖怪の年齢』としての17歳で幻想郷では『()()()()()()()』だから問題無いわよ!!煙管(それ)を返しなさい!!」

 

美奈「駄目に決まっているやろ!!」

 

紫は美奈に没収された煙管を取り返そうと隙間を使って無理矢理、煙管を隙間の中に入れようとしたが、美奈は勇人に身体を改造されていたのか、『某赤髪の不良のバスケマン(桜木〇道)』顔負けのディフェンスで煙管を守っていると、美奈の背後から藍が隙間を使って現れ、美奈と紫に質問した

 

藍「ったく、騒がしいな……美奈さんに紫様、これは一体?」

 

美奈「あ!?藍ちゃん!?紫ちゃんが未成年なのに煙草を吸っていたのよ!藍ちゃんも何か言ってあげて!!」

 

紫「藍!式神として命ずるわ!!今すぐ煙管を奪還して!!」

 

藍「……分かりました」

 

藍は何を思ったか知らないが、二人のうち、()()()()()()()を呆れながら承諾し、美奈が守っていた煙管を簡単に奪った

 

美奈「ちょ!?藍ちゃん!?」

 

紫「グッジョブ♪さぁ、それを渡しなさい」

 

藍「……」

 

紫は笑顔で藍が持っている煙管を寄越す様に言うと、藍は煙管を両手で握り持ち、そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藍「フン!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バキッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「ッ!?藍!!貴女、裏切るつもりなの!?」

 

藍は紫に見せ付ける様に煙管を右膝を使って真っ二つに『へし折り』、紫は激怒しながら聞くと、藍もまた紫に激怒しながら言った

 

藍「紫様!!あれほど『この世界』で喫煙を行うのを止めろと言ったではありませんか!!」

 

紫「知った事では無いわ!!つーか、アレ高かったのよ!!」

 

藍「そんなの知りませんよ!!紫様も良い機会です!!勇人と一緒に禁煙して下さい!!いや……禁煙しろ!!」

 

美奈「そうです!!煙草は『百害あって一利無い』のですよ!それに美容にも悪いのよ!!これ以上『ババア扱い』されたくでしょ?」

 

紫「ウグッ!?」

 

美奈は藍の説教に便乗するかの様に禁煙する様、説得すると、紫は美奈の『ババア扱い』という言葉に身に染みたのか、先程までの威勢は収まり、申し訳無さそうに言った

 

紫「……分かったわ」

 

美奈「分かったのなら宜しい」

 

美奈は反省した紫を見て少し安堵すると、勇人は禁煙症状である苛つきを醸し出しながら紫に聞いた

 

勇人「んで、何の要件で此処に?」

 

紫「これは貴方にとって吉報か凶報かは分からないが……実は早苗が勝手に『この問題』を蒼き鋼を含む佐世保の艦娘()()にバラしたのよ」

 

勇人「あのダラ……余計な真似を……」

 

優花「勇人君、早苗って誰?」

 

勇人「ッ!?……椛の友人で紫の仲間だ」

 

勇人は一瞬だげ顔を強張らせ、直ぐにラフな表情に戻り、緑茶を飲みながら椛と早苗の関係の事を簡潔に言うと、美奈は歓迎会の時に朱里が勇人の幼少時代の事を思い出し、勇人に聞いた

 

美奈「早苗さんって……まさか、大将の()()()の『東風谷早苗』さんの事ですか?」

 

明石 夕張 優花「ッ!?」

 

勇人「ブーーーーッ!!何で、()()()を知っているんや!!」

 

美奈「今後の育児の為に『大将の子供時代』を朱里さんから聞きましたが……私、何か不味い事でも?」

 

一馬「……ああ」

 

紫「アンタねぇ……言ってはいけない事を……」

 

勇人は美奈の言葉に動揺したのか、飲んでいた緑茶を吹き溢しながら聞くと、夕張と明石は凄い剣幕で勇人に質問した

 

夕張「提督!!これはどういう事!!」

 

明石「訳を話して!!」

 

勇人「訳って……そう言われてもな……」

 

勇人は二人の尋問に戸惑うと、優花が急いで二人の仲裁に入った

 

優花「ちょ!?ちょっと待って二人共!!何で勇人君に元カノが居ただけでキレるの!?落ち着いて!!」

 

夕張 明石「これが落ち着いていられますか!!もし仮に、元カノである早苗さんが提督を狙っていたら……」

 

二人は早苗が再び勇人を狙っている可能性を危惧していると、優花は『その可能性』を否定しながら窘めた

 

優花「それは無いわ!!もし狙っていたら、真っ先に舞鶴鎮守府に()()筈でしょ?それに、勇人君位の年齢なら1人や2人位の元カノが居ても()()()()()()でしょ?」

 

夕張 明石「た……確かに……皆さん、スミマセン……お見苦しい所を見せてしまって……」

 

優花「……全くよ」

 

優花は二人が冷静さを取り戻したのを確認すると、安堵しつつ呆れながら言うと上城親子は優花の行動に驚き、呟く様に会話した

 

勇人「なっ!?この事で一番『()()()()()』優花が……」

 

勇次「二人の仲裁に入っている……だと……」

 

一馬「流石、勇人の妻(仮)だ……」

 

勇人「オイ親父、妻とか以前に付き合って無ぇからな」

 

一馬「なら、さっさと身を固めろよ……佐世保の為に……」

 

勇人「泣けるぜ……」

 

紫「………取り敢えず、話を戻しても良い?」

 

紫は少し呆れながら言うと勇人は咳払いをし、答えた

 

勇人「ゴホン、ああ……構わないぜ」

 

紫「それじゃ……今回の作戦の事だが、私に良い案があるわ」

 

勇人「ほぅ……じゃ、その作戦の案とは?」

 

勇人は紫の案に食い付く様に聞くと、紫は微笑みながら言った

 

その作戦とは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「……先に道中を生け捕りにし、兄である恭一を騙し、二人を殺害する作戦よ」

 

紫以外全員「なっ!?」

 

道中以上に()()()()な作戦だったのだ

 

 

 

 

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