Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第102話「勇人が考えた『計画(シナリオ)』」

勇人達が日本に帰国してから数時間後 1200 大本営『政府連絡会議室』にて……

 

コンコンコン

 

「……(あて)です。秘書艦『叢雲』と共に参りました」

 

「入室許可を……三笠元帥」

 

忠実と彼女の初期の秘書艦『叢雲』は三笠元帥に呼ばれ、会議室の扉をノックし、入室許可を求めると三笠元帥の変わりに物凄く威圧感のある男性特有の低い声が忠実達を威圧するかの様に重く低い声を静かに発しながら言った。

 

「……許可する」

 

「「ッ!?は……入ります……ッ!?」」

 

忠実と叢雲は男の威圧感のある低い声に少し臆しながらも部屋に入ると会議室に居るメンバーを見て冷や汗を流しながら驚愕した。

 

何故なら其処には『元帥の階級証を着けた若い女性』こと『三笠元帥』だけではなく先程『忠実達の入室を認めた男』もとい『勇人の父親』でもあり『元帥の階級証を着けた某堂島の龍(桐〇一馬)に瓜二つの壮年の男性』こと『大本営総副司令官 海軍元帥 "上城 一馬(かみしろ かずま)"』と彼の『秘書艦』兼『妻』である『平行世界(アズールレーン)の三笠の角を取った容姿』の艦娘『三笠教官』こと『上城 朱里(かみしろ あかり)』を始め、会議室に居る軍人全員が『将官』又は『元帥』の階級証を着けた者しか居らず、しかも全員が『歴戦を潜り抜けた軍人』だと誇示するかの様な極道者(ヤクザ)顔負けの強面で並々ならぬ凄味を醸し出している威圧感を纏わせる軍人達が忠実達を睨み付ける様に鋭い眼光になりながら椅子に座っていたからだ。

 

その威圧感を肌で感じた叢雲は……

 

(ヒッ!?あ………あの上城元帥だけではなく各鎮守府の総司令官達が殆ど全員が此処に居るとは聞いていないわよ!!しかも全員、何故か凄い剣幕になって睨み付けているし……あーもう!!呉と舞鶴そしてショートランドの総司令が居ないのは良いとして、何で上城大将(私達の上官)も居ないなのよ!!今すぐにでも逃げたしたいわよ!!!)

 

……蛇に睨まれた蛙の様に顔面蒼白になり身体を震わせながら萎縮し、冷や汗を滝の様に流しながら黙り込むと忠実は前職(警官時代)で鍛えられていたのか、会議室に漂う強い威圧感を一掃するかの様に毅然とした態度で三笠元帥に要件を聞いた。

 

「……三笠元帥、(あて)……いえ自分に要件って?」

 

忠実は一馬達を煽る様に睨み付けながら聞くと一馬の右隣に座っている『左目に眼帯を着けたテクノカットの壮年の痩せ男』こと『柏島泊地基地司令 海軍元帥 "沖田 吾朗(おきた ごろう)"』が忠実の態度に不敵な笑みを溢しながら全く動じない忠実を茶化した。

 

「イーッヒヒヒッヒ♪お嬢ちゃん、そないな怖い顔になんなや♪女の子は女の子らしく愛想良く微笑むモンやでぇ~♪ホレ、ワシを見てみぃ!このチャァァァァミングなスm……」

 

「貴方には聞いていないですよ沖田元帥。しかも()()()()ですよ。それに喧嘩売っているのですか?」

 

「ちょ!?喧嘩売ってんは司令官(アンタ)でしょ!?スミマセン沖田元帥!せっかく私達の緊張を解す為に気使って頂いたのに………ほら!貴女も謝りなさいよ!!」

 

忠実は沖田の言葉を遮り、少し苛立ち、棘のある口調で沖田に言い返すと叢雲は忠実の発言に顔面蒼白になり慌てて謝罪すると、沖田も忠実の言葉に眉をピクリと動かし、先程までのコミカルな笑みが消え、ドスの効いた低い声を発しながら二人に言った。

 

「……叢雲チャンは少し黙っとき……嬢チャン、いくら()()()()()()()()()()()()()()()()とは言え、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を知っといた方がエエで……しかも嬢ちゃんを、()()()()()()()()()()()()をした『無能で情けない親の(ツラ)』を一発ぶちかましたいなぁ……そして、こんな『ド阿呆(アホ)な部下』を持った勇人に同情するわ」

 

「ッ!?んだと!!!(あて)だけではなく父ちゃんを馬鹿に……ムグッ!?」

 

忠実は沖田の発言に完全に激怒し、沖田に突っ掛かろうとした途端、隣で萎縮していた叢雲が我に返り、慌てて忠実の口を抑えながら羽交い締めをし、号泣しながら謝罪した。

 

「本当に、その通りです!!!後で強くッ!!強ぉぉぉぉく言っておきますので、どうか御勘弁をッ!!」

 

「司令官も許してやれや……叢雲が心労で今にも泣きそうな表情(かお)になってきてるで……ってか泣いているで」

 

叢雲は沖田にペコペコと振り子の様に頭を下げながら謝罪し、彼の秘書艦である『龍驤』が呆れながら沖田を窘めていると彼の向かい側に座っている『熊を彷彿させる様な大柄な体型で坊主頭の壮年』こと沖田と一馬の同期であり『大湊鎮守府総司令官 海軍元帥 "永倉 大河(ながくら たいが)"』が龍驤の意見を持つ様に苦笑しながら言った。

 

「せやで沖田。叢雲が俺達にビビりながら止めに入ったんや。これ以上、泣かす様な真似はすんな」

 

「……え?ワシが?嬢チャンには兎も角、叢雲チャンを泣かした覚えが無いで兄弟?」

 

沖田は永倉の窘めに「自分ら何言うてんねん?」と言わんばかりに怪奇そうに首を傾げると永倉と、彼の秘書艦である『鳳翔』は龍驤と共に沖田の『無自覚な発言』に重い溜め息を吐き、頭を抱えながら困惑した表情で沖田に言った。

 

「ド阿呆(アホ)。俺達は『元帥(トップ)』で中途採用の大岡は兎も角、叢雲は練度的にも経験的にも、まだまだ『新兵(半人前)』や。そないな奴が『元帥(トップ)』しかも大人数でガン付けられたら怖がるのも無理ないで」

 

「そうですよ沖田元帥。現に叢雲さんが、それで泣いているではありませんか」

 

「せやで。司令官(キミ)にとって、これが『日常(ふつう)』かも知れへんが叢雲(新米)にとっては()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()に晒されているんや。もう少し(ちょっち)優しく接しないとアカンで……」

 

「……仕方(しゃあ)無いな。そこまで言われたんなら……堪忍な叢雲チャン。怖い思いをさせてしまって……」

 

「いえいえいえいえ!!此方こそ沖田元帥の御厚意を無駄にしてしまってスミマセンでしたァ!!」

 

沖田は永倉、鳳凰そして龍驤に叱喝され渋々、謝罪すると沖田の隣に座っている『温厚そうな優しい顔付きの長髪の壮年の優男』こと『ブルネイ泊地基地司令官 海軍大将 "新堀 駿(にいぼり しゅん)"』が叢雲に同情し、優しい笑みを溢しながら言った。

 

「叢雲ちゃん。此処が怖かったら『(あや)ちゃん』と共に一旦、部屋を出て休むかい?」

 

新堀は微笑みながら隣に座っている『新堀の妻』であり『お団子ヘヤーをした小太りの女性』こと『ブルネイ泊地副基地司令官 海軍少将 "新堀 綾"』と共に部屋を出る様に勧めると綾と『二人の秘書艦』である『妙高』もまた、心労で今にも倒れそうな叢雲を気遣い、微笑みながら言った。

 

「そうした方が良いわ。此処は今の叢雲ちゃんにとって刺激が強過ぎるからね……何なら昼食も兼ねて今から間宮さんの所に行く?」

 

「勿論、少将が『私達の分』を奢って……ね♪」

 

「そうそう……え?『私達』?まさか妙高ちゃんも行くの?」

 

「当たり前です。少将の主治医である勇人さん(上城大将)から『少将は"糖尿病"になっても可笑しく無い食生活を送っているから暴飲暴食をしない様に監視してくれ』と頼まれましたので♪」

 

「泣けるわね……それじゃ行こっか?」

 

二人は雑談をするかの様に叢雲を誘うと叢雲は身体を震わせ、かなり萎縮し(ビビリ)ながら「は……はははは……はいィ!!」と怯える様に2つ返事をし、三人は会議室を後にすると新堀の向かい側に座っている『黒髪でオールバックが特徴の壮年の男性』こと『一馬の従兄弟』である『鹿屋基地総司令官 海軍中将 "岡田 彰(おかだ あきら)"』と一馬の後ろに立っている男もとい『一馬と朱里の右腕』であり『髪はやや茶色混じりの黒髪で爆裂頭(ボンバーヘット)が特徴の壮年の男性』こと『大本営副司令補佐官 海軍少将 "錦山 一番(にしきやま いちばん)"』がゴホンと咳払いをし、場の雰囲気を和ませる為にラフな口調で会議室に居る全員……特に今だに互いを睨み付けている朱里と忠実に言った。

 

「「………」」

 

「……大岡に朱里さん。お互い睨み(ガン)付け合うのは止めて下さい。話が進みません」

 

「そうですよ姐さん。それに大人気(おとなげ)無いですって、こんな『ガキ相手』に本気(マジ)にならないで下さい」

 

「……分かったわ」

 

「ッ!?(あて)を子供扱いにするな!この極道者風情が!!」

 

「……言葉を変えようか大岡(クソガキ)。誰に対して睨み(ガン)付けてんだテメェ!()()()()()()()()()()()()()()()()()!!」

 

「……チッ、分かりました」

 

朱里と忠実は二人に諭され、朱里は渋々食い下がり、忠実は一番が自身を『子供扱い』にされた事に少し頭に来たが一番の『只ならぬ強い威圧感が籠った強い一喝(正論)』に気圧され、舌打ちをしながら黙り込むと三笠元帥は漸く『本題』に入れるのか、重い溜め息を吐きしながら忠実を呼んだ訳を言った。

 

「はぁ~………ありがとうね岡田中将に錦山少将。これで漸く『本題』に入れるわね。大岡軍曹、急遽で悪いが秘書艦(叢雲ちゃん)と共に1700(本日17時)から数日間『呉鎮守府』で研修しに行って貰う事になったわ」

 

「……何故、自分が呉に?上城大将が行けば良い話じゃないですか。彼方()との親交があるのですし……」

 

忠実は三笠元帥の命令に不服を唱え、そして『勇人が自身の汚職に関する証拠を隠滅する為の時間稼ぎ』を懸念し、この事に一番適任である勇人を指名しなかった理由を三笠元帥に睨み付けながら聞くと、三笠元帥は忠実の態度に少し苛ついたが、流石は伊達に海軍の総帥なだけであって表情一つ変えずに淡々と忠実の質問に答えた。

 

「それは無理な話よ。これは『上城大将からの命令』で急遽、各鎮守府や泊地のトップからの認証を得なくちゃいけない案件だからよ。だから……」

 

「……各鎮守府や泊地のトップの方々が殆ど顔を揃えて此処に居る……という訳ですね。では、その案件……()()()()()()()()()()

 

忠実は毅然とした態度で勇人の案件を断ると朱里は忠実の態度に気に食わず、怒りを堪える様に眉をピクピクと痙攣させ、相当ドス効いた低い声を発しながら聞いた。

 

「……訳を聞こうか糞ガキ」

 

朱里は相当苛立ちながら訳を聞くと忠実は朱里を見下しながら答えた。

 

「訳?それは簡単な事ですよ。()()()()()()()()()()()()()()()()……いえ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

忠実は自身が懸念している事である『勇人の証拠隠滅』を遠回しで、しかも勇人の事を『階級(上城大将)』では無く『呼び捨て』で答えると朱里は忠実の『本当の入隊目的』を思い出し、そして、この短期間で分かった『彼女の性格』を把握し、それを利用するかの様に毅然とした態度で忠実に反論した。

 

 

それは……

 

 

「……成程ね。まぁ前職が異色(警察)上がりの糞ガキらしい『安っぽい理由』だが、これだけは言っておくわ。先程の会話や勇人に対しての『呼び捨て』も含め、私達の命令を逆らう事は()()()()()()()()()()()()()よ。警察時代(前職)の時に『警視総監(当時のボス)』いえ『アンタの父親』に何言われたか分からんが『今のアンタのボス』は私達だ。このまま反抗的な態度を取り続けていると()()()()()()()()()()()()?それでも良いのか?」

 

……相当遠回しな表現ではあるが、忠実の『強い正義感』を煽る様に『リアル(現実世界)では"自衛隊法"』であり『この作品に於ける"日本軍刑法"』の内容である『日本軍刑法(自衛隊法)第五十七条』の一部である『上官の命令に服従する義務として"隊員は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()"』と定めている内容を示唆させ、それでも反抗的な態度を取り続けていると『今後の捜査(行動)を制限する事』を示唆すると忠実は自身の『警察一家』で育った性格上『馬鹿正直に法律(ルール)に従ってしまう性分』が自身の意見を邪魔するかの様なジレンマを露にし、その事で反論出来ないのか、舌打ちをしながら……

 

「……チッ、分かりました。では本日1700を以て呉鎮守府に研修しに行って参ります。そして先程の御無礼を御許し下さい」

 

……負けを認めるかの様に悔しそうに命令を承諾したのだ。

 

朱里は忠実の敗北宣言を聞き、少し疲れた表情で何時もの口癖である「……泣けるわね」と呟くと三笠元帥の左隣に座っている『某六代目(堂島〇吾)を彷彿させる様な黒髪のオールバックに鋭い眼孔をした壮年の男性』こと『忠実を入隊させた推奨人(パイプ)』であり『もう一人の大本営総副司令官』こと『海軍元帥 "吹瀬 大吾(ふかせ だいご)"』が勇人が考えた案件に不備がある所を見付け、忠実を庇う様に、それを三笠元帥に指摘した。

 

「……ですが、この案件には『現 呉鎮守府総司令官』である『楠木少将』の()()()()()()()()()()()()。これじゃ、この案件は『無効』になるのでは?」

 

吹瀬は『現 呉鎮守府総司令官』である『海軍少将 "楠木 一雄(くすき かずお)』の認証印が無い事を指摘すると三笠元帥は既に対策を取っているのか微笑みながら答えた。

 

「それなら問題無いわ。先程『口達(電話)』で伝えたら、アッサリ『承諾』してくれたわ。何なら、その時の会話録音(ないよう)を聞く?」

 

「……結構です」

 

吹瀬は三笠元帥の説明に少し不機嫌そうに答えると一馬は話が纏まったのを察し、真剣な表現で三笠元帥に言った。

 

「……話は纏まった様だな。それじゃ『アイツ』に連絡してみるとするか……今から陸路で移動すると指定時間に呉に着かないからな」

 

「そうね。なら、ついでに彼の事を大岡軍曹に紹介してあげてね」

 

三笠元帥は一馬に御願いすると一馬はスマホを操作し、此処に居る全員に紹介するかの様に通話の音量を最大音量にし、そのまま無線機を掴む様に持ち、『とある男』と通話を始めた。

 

「……俺だ。今大丈夫か『和平(かずひら)』?」

 

一馬は通話相手である『和平』という男に聞くと和平はラフで陽気な口調で一馬の質問に答えた。

 

「お!?『義兄(にい)さん』じゃないか♪どうしたんだ?また輸送機(オスプレイ)を貸して欲しいのかい?」

 

「ああ。勿論……」

 

操縦者(パイロット)付きで……だろ?分かった。今すぐ横須賀に手配しよう」

 

「助かる」

 

「……な!?あの輸送機(オスプレイ)を易々と!?ってか貴方、何者ですか!?上城元帥の弟だと分かりましたが……」

 

吹瀬は和平が易々と輸送機(オスプレイ)を貸してくれる事に驚愕し、和平の正体について聞くと和平は「そう言えば皆に自己紹介がまだだったな……」と失念しながらも気を取り直し、通話をテレビ電話に変え、自己紹介を始めた。

 

そう、彼の『正体』とは……

 

「……俺は『日本空軍 新田原(にゅうたばる)基地 副司令官』の『空将』……いや今は一昨日の法律改正で階級が『空軍元帥』に変更になった『(かがみ) 和平』だ。宜しく頼む。そして俺達の関係は……」

 

「……俺の『元妻』の『父親違いの弟』言わば『元"義理の弟"』だ」

 

「「なっ!?嘘だろ……現在『服役中』の……あの女の『弟』!?『グラサン』は兎も角、何故『金髪』なんだ!?軍人云々の前に公務員を舐めているのか!?」」

 

……勇人の『実母』である『上坂 優香里』の『父親違いの弟』つまり一馬の義弟であり『新田原基地の副司令官(ナンバー2)』だったのだ。

 

吹瀬と忠実は和平の素性を知り、彼の容姿が『金髪のオールバックにグラサンを掛けた壮年の男性』という『某生物災害の黒幕(アル〇ート・ウェ〇カー)』を彷彿させる様な容姿だった為、社会人として一喝すると和平は二人の反応に苦笑しながら弁解した。

 

「そう言われるとなぁ……まぁ『グラサン』は現役(パイロット)時代の名残(クセ)で着けているだけだし、『金髪(コレ)』については俺と姉貴は『ドイツ人の混血児(ハーフ)』だから『金髪(コレ)』は『地毛(昔から)』なんだ。そこの所、理解してくれよ」

 

「まぁ、その『元妻の(DNA)』が入ったせいで俺のガキ達は必然的に『ドイツ人のクォーター』しかも娘達全員の地毛が『金髪』になってしまったが……」

 

「……複数の意味で面倒臭い家柄ですね。上城元帥」

 

「うるせぇ」

 

和平は苦笑しながら弁解し、それを捕捉を入れる様に一馬が説明すると二人の説明に悪態を吐きながら納得する吹瀬は兎も角、忠実は勇人が『ドイツ人のクォーター』だと初めて知り、かなり狼狽えながら言った。

 

「な!?上城大将が……『ドイツ人のクォーター』だと!?てっきり『純血の日本人』かと思ったぞ……何故この様な情報を教えてくれなかったのですか!?」

 

()()()()()()()()()()からよ……という訳で和平さん。このクソガキと叢雲を、さっさと呉に送って頂戴。非常に目障りだから……」

 

朱里は忠実の事が気に食わないのか相当機嫌悪そうに和平に御願いすると和平は朱里が『和平を嫌っている』と誤解し、少し悲しそうに聞いた。

 

「そりゃ送るが……『坊主憎けりゃ釈迦まで憎い』という諺みたいに()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

和平は『自身の姉(優香里)が起こした事件』でもあり『一馬が優香里と離婚した原因』である『幼き頃の勇人達(我が子供達)を虐待していた事』について親族として勇人達を守れなかった後悔の気持ちが込み上り、俯きながら聞くと、朱里は和平の問に否定するかの様に慌てながら答えた。

 

「ち……違うわよ!!このクソガキと少しトラブっただけよ!!誤解させてゴメンナサイ……貴方には海軍の人間として……いえ『あの子の母親』として大変感謝しているのに……私ったら……」

 

朱里は忠実に対しての怒りを和平にぶつけてしまった事を猛省し、弁解すると和平は自身の誤解が解け、胸を撫で下ろしながら言った。

 

「ホッ……良かった……それじゃ誤解が解けた所で本題に移るが、この新人を呉へ送れば良いんだな三笠元帥?」

 

「ええ。御願いね鏡元帥」

 

三笠元帥は微笑みながら言うと和平は「……それじゃ今から手配しよう」と言い残し、そのまま通話を切ると三笠元帥は先程の笑みが消え、真剣な表情で全員に言った。

 

「漸く話が纏まったわね……これを以て会議を終了する。皆さん遠い所から、ありがとうございます」

 

「……漸くか、なら私は失礼するよ。行こうか大岡軍曹」

 

「……はい」

 

吹瀬は三笠元帥の解散宣言を聞き、忠実を連れて一目散に会議室を後にすると三笠元帥を除いた全員が吹瀬の先程までの会話や行動に違和感を感じ取り、全員を代表として朱里が、その事を三笠元帥に聞いた。

 

「……ねぇ三笠、先程の命令拒否と言い、私達に噛み付いたりと……まるで()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。何か知っている?」

 

「……やっぱ……分かる?」

 

「当たり前や。勿体振らずに、はよ教えてぇな〜三笠チャン……」

 

朱里は吹瀬の行動に首を傾げながら、沖田は人を食った様なコミカルな関西弁(方言)で聞くと三笠元帥は朱里の質問に答える様に溜め息を吐きながら答えた。

 

「相変わらず鋭い洞察力ね、みんな……ええ、そうよ。というより此処からが『本題』なんだけどね」

 

三笠元帥は朱里と沖田の質問に答えると一番が恐る恐る三笠元帥に聞いた。

 

「『本題』?三笠元帥、まさか今回の徴集(本題)って……先程、ドイツで襲撃にあった柏木大将について……ですよね?」

 

一番は『彼女の個人的(プライベート)な意味』ではあるが『一番触れて欲しく無い男』こと『柏木疾風』について恐る恐る触れると三笠元帥は「ええ、そうよ」と呆気羅漢(あっけらかん)に答えながら席を立ち、吹瀬が座っていた『一人用の白色の革製ソファー』のクッションの下を探りつつ続けて言った。

 

「……でも、その前に……」

 

 

ゴソゴソゴソ……

 

 

 

「……あった。やっぱり、今回の事で()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「「「ッ!?」」」

 

三笠元帥はソファーに隠されてた『ある物』を取り出すと朱里を始め、此処に居る全員が再度、険しい表情になり、一番が皆を代表として狼狽えながら『ある物の正体』と『それを交えた憶測』を答えた。

 

その『ある物』の正体とは……

 

「……『()()()』……だと……まさか、あのクソガキと吹瀬元帥は……今回の襲撃事件の『黒幕』または『黒幕の一員(グル)』だと言う事ですか……」

 

……吹瀬が三笠元帥達の『本題』を盗み聞きをする為に仕込んだ『盗聴器』があったのだ。

 

一番は海軍の人間が『裏切り』しかも『総副司令官(ナンバー2)』が黒幕と手を組んでいる事を質問すると三笠元帥は艦娘特有の強い握力(ちから)で盗聴器をグシャッと筋骨隆々の大男が林檎を握り壊す様にバラバラに握り壊し、それを表現するかの様に怒りを露にしながら一番の質問に答えた。

 

「……そうよ。それを逸早く知った疾風を……」

 

「海外に飛ばし、其処で黒幕が率いるテロリストによって『襲撃(口封じ)』された……という訳ね。それに落ち着きなさい。現に柏木は()()()()()()()()()()()()()()()()。仕返しなら勇人に任せれば良いわ……」

 

「……そうだったわね。後で大将に礼を言わないとね……」

 

朱里は三笠元帥の怒りを鎮静させる為に宥める様に説明を付け足すと新堀は『ある疑問』が頭に過り、それを三笠元帥に聞いた。

 

「……でも、それだと『今回の事』と『吹瀬元帥の行動』との関係性が結び付く要点がありませんよ。それに黒幕って一体……」

 

新堀は『今回の襲撃事件』と『異様な迄に忠実を贔屓する吹瀬の行動』に辻褄が合わない事を伝えると三笠元帥の代わりに一馬が神妙な表情で『今回の黒幕』を伝えた。

 

「……先程、勇人の協力者から聞いた情報だが、柏木を襲った黒幕はドイツに拠点を移した『回天組の生き残り』の連中が今回の襲撃事件を起こしたんだ」

 

「『回天組』!?回天組って、確か柏木大将と上城大将が潰した筈の……あの極道組織ですか!?もし、仮にそうなら柏木大将を襲った辻褄が合いますね……まさか!?柏木大将の所在を流したのも……」

 

新堀は少し狼狽えながら聞くと一馬は少し俯きながら答えた。

 

「……『吹瀬(アイツ)』が情報を流出したんだ。それに今回の黒幕は回天組だけじゃねぇんだ」

 

「え!?回天組だけでは無い!?それは一体……」

 

一馬の告白に新堀の動揺を皮切りに此処に居る全員が動揺し始めると永倉だけが狼狽えず、ドッシリと構えながら腕を組み、自身の憶測の一部を答えた。

 

「あの嬢ちゃんと関係があるんやろ?上城?」

 

「……ああ」

 

一馬は永倉の質問に一言だけ答えると岡田と彼の秘書艦である『武蔵』は一馬の真意が分かり、舌打ちをしながら立ち上がり、荒い口調で『もう一つの黒幕』である『警察』を罵る様に言った。

 

「チッ!寄りによって『警察(サツ)』が極道組織と手を組んでいるとは……フザケた真似をしやがって!!」

 

「全くだ!!あの小娘に一矢報いてやる!!」

 

「あの……岡田中将に武蔵ちゃん、御気持ちは分かりますが、その点に関しては他人の事が言えないので、過剰に反応しないで下さい……それに落ち着いて下さい」

 

一番は怒り狂った岡田と武蔵を窘めていると岡田は一番の言葉に更に怒りが増し、恫喝する様に胸倉を掴み、長門と共に反論した。

 

「それは()げぇぞ一番(イチ)!!俺達の場合は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!それに、アイツ等みたいに()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!それに誰に対して反論(口応え)してんだ?アァ!!」

 

「そうだ!!その情け無い奴に好き勝手やらせるつもりか!?どうなんだ少将!!」

 

「口応えした事は後で詫びを入れますし、今から『その事』について会議するので冷静になって下さい……このままじゃ話が進みませんよ二人共……」

 

一番は二人の鬼気迫る迫力に少し押されながらも説得し続けていると沖田と龍讓は少し怒りながら三人に一喝した。

 

「……一番(イッチャン)の言う通りや!怒り(キレ)たい気持ちは分かるが少し落ち着いたらどうなんや岡田に武蔵チャン!それに詫び入れんでエエぞ一番(イッチャン)

 

「せや!今は少将の言う通り、今は『大岡(警察)に対する対策』を練らなアカンやろ!!ってか武蔵!!本来、止める立場であるのに何一緒になってキレているんや!!秘書艦としての心構えが足りんとちゃうんか!!少しは皆を見習えや!!堪忍な少将、とんだ苦労をさせてしまって……」

 

「ッ!?……スマンな一番(イチ)、見苦しい所を見せてしまって……皆さん、お騒がせをさせてしまいスミマセンでした」

 

「ッ!?す……すまない少将、この武蔵が……」

 

沖田と龍讓は一番に加勢し、ドスの効いた低い声を発しながら強く一喝しつつ一番に優しく言うと岡田と武蔵はハッと我に返り、冷静さを取り戻し、静かに一礼しながら着席をすると朱里は『もう一つの黒幕』である『警察』に対しての『対策』を既に練っていたのか苦笑しながらも余裕のある優しい表情をしながら皆に言った。

 

「それなら安心して、既に勇人が()()()()()()()()。そうでしょ三笠に一馬?」

 

「ああ……」

 

「ええ」

 

「「「……へ?そうなの?」」」

 

「なぁ〜んだ……それならそうと、早く言って下さいよ三笠元帥に姐さんに(カシラ)ァ!とんだ『とばっちり』を受けたんじゃないですか……それで、その『若が考えた内容(対策)』とは一体?」

 

一馬と三笠元帥は頭を縦に振り、肯定すると二人を除く全員が朱里の発言に面を喰らい、目をパチクリと瞬きをし、代表として一番が先程の『とばっちり(岡田と武蔵の恫喝)』が今だに少し尾を引いているのか安堵を溢しながら聞くと三笠元帥はゴホンと咳払いをし、先程『妖夢から聞いた内容』もとい『勇人が考えた作戦(シナリオ)』を、そのまま口に出した。

 

「……まずは大岡軍曹を呉に『研修生』として派遣させ、軍曹が『あの権利』を行使するまで呉に留まらせるのよ。そして『あの権利』が発動したら『一つ目の作戦』を起動させるのよ」

 

「『あの権利』って……確か……三笠元帥と同じ権利である『勅令解体権』に『委託外部逮捕権』の事ですね……ッ!?まさか今の呉鎮守府の総司令官を『退任』させる為に『わざと』大岡を……ですが、仮に退任させたとしても『後任』は一体誰が……それ以前に()()()()()退()()()()()()()()()()()()()()()って、出来るのですか?『退任させる証拠』が無いのに……」

 

一番は『忠実の権利』と『呉鎮守府』との関係性を考え、外見は極道者だが流石は伊達にエリート(将官)軍人の階級を持っているだけの高い推理力(頭脳)を発揮し『大岡を呉に派遣させた理由』でり『一つ目の作戦』である『現 呉鎮守府総司令官』である『楠木を退任させる事』に結論付け、その後始末である『楠木の後任者』と『作戦の要の一つ』である『楠木を退任させる決定的な証拠』について触れると三笠元帥は一番の疑問を払拭するかの様に微笑みながら答えた。

 

「それなら問題無いわ。証拠なら呉の『龍鳳ちゃん』と『青葉ちゃん』が私達に密告したのよ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()……ね」

 

三笠元帥は意味深な発言をすると一番は三笠元帥の意味深な発言である『楠木の証拠』を察し、物凄く重い溜め息を吐きながら現在の呉の現状を察し、呟いた。

 

そう、現在の『呉鎮守府の現状』は……

 

「……また『"ブラック鎮守府(クロ)"事案』かよ。鎮守府は『キャバクラ』や『エッチ(ピンク)な店』じゃねぇんだぞ……それで楠木少将を退任させた後、一体誰を後任者にするのですか?」

 

……前任(柏木)が築き上げた『艦娘達を含め全軍人達が最高な環境で職務に従事できる理想郷』こと『ホワイト鎮守府』を現任(楠木)が『地獄』に変え、若き女性軍人や艦娘達に『性的紛いの行為等』を彼女達の意思を問わず『強要』したりと、楠木は彼女達を含む所属している全軍人に劣悪な環境で職務に従事させる鎮守府、通称『ブラック鎮守府』にさせていたからだ。

 

一番は「……またかよ」と言わんばかりに困惑し、頭を抱えながら悪態を吐くと三笠元帥を含め、その場に居る全員が一番の悪態(意見)に同意するかの様に「うんうん!」と強く頷き、三笠元帥は重い溜め息を吐きながら一番の『もう一つの質問』である『楠木の後釜(後任者)』について答えた。

 

「……それなら上城大将から指名されているわ。大岡軍曹によって楠木少将を退任させた後、『疾風』を再度、呉に着任させ、各鎮守府にバラバラになった『柏木隊』を呉で『再編成』させるのよ」

 

「柏木大将を……そして柏木隊を……ですか……つまり大岡を呉に研修させる本当の目的は『楠木を退任させて柏木大将の為に(役職)を空ける事』と『警察と同権力を持った憲兵部隊』である『柏木隊を再編成させる事』が目的だと言う事ですか……ですが、それ位なら態々(わざわざ)、大岡を使ってまで『退任』いや『懲戒免職(クビ)』に追い込ませ無くても普通の憲兵部隊を使えば良いじゃないですか……」

 

一番は勇人の作戦に過剰な(まで)に楠木を懲戒免職を追い込ませる事に少なからず抵抗があるのか、少し呆れながら言うと朱里は何故、勇人が楠木を過剰な(まで)に追い込ませる理由を言った。

 

「……簡単な理由よ。上城大将が『元"極道者"』で『当時の研修部隊の風潮』である『艦奴派の思考』に『逆らっていた』との理由で今だに嫌われ続けていると同じで『元"警官"』で『軍の風潮に逆らっていた』と()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()に対しての『彼女自身のイメージアップ』の為と上城大将が『佐世保鎮守府』を『再建』する為に行った『上城財閥との必要悪(汚職)に関する証拠』を『隠蔽(隠す)』いや『隠滅する(消す)為の時間稼ぎ』として大岡軍曹を使って、この様な作戦を思い付いたのよ」

 

「成程、だから若は……ん?ちょっと待って下さい。先程の岡田中将との一悶着の件に触れますが、岡田中将は俺に『上城財閥は国の公認で俺達()を支援している』と聞いていましたが何故『公認している所との証拠を()す必要がある』のですか?公認だから疚しい事なんて無い筈なのに……」

 

「ッ!?……えーっと……その……お姉ちゃん!!後の説明を御願い!!」

 

一番は勇人の作戦の真意を理解しつつも三笠元帥の矛盾である『国の公認で上城財閥から支援して貰っている』のに何故『それに関する証拠(書類)を消す事』について触れると三笠元帥は『国の公認による支援』とはいえ『"軍法"と"国の法律"に違反している』言わば『勇人が上城財閥に"国と軍が認めて無い物"を支援して貰っている事』を知っているのか、一番の指摘に気不味そうに目を反らし、自身の口から言いたく無いのか勇人の事を一番理解している朱里に責任転嫁すると、朱里は「……泣けるわね」と呆れながら三笠元帥が躊躇した理由である『勇人が法律に定めていない物を受け取っている物』の『正体』を明かした。

 

それは……

 

「……分かったわ。私が一番(イチ)さんの質問に答えるわ。一番(イチ)さん、勇人は『前任の諜報(スパイ)行為』のせいで当時の政府が支援物資を止めた佐世保鎮守府を再建する為に止む無しに上城財閥(実家)から『大量の金銭(カネ)』を受け取ったのよ」

 

「あ〜……アレでしたか……そりゃ隠滅()したくなりますね。相手が警察が絡んでいると……しかも軍が、それを黙認していた事を知ると……軍いや政府自体が解体されても可笑しくありませんね……」

 

……『金銭』である。

 

一番は過去を思い出したかの様に気不味そうに当時の佐世保鎮守府の現状を思い出し、当時の勇人の必要悪(汚職)を黙認していたが、相手が法に厳しい警察相手が知ると日本軍自体が解体されてしまう危機感を募らせながら言うと朱里は神妙な表情で皆に言った。

 

「……そういう事よ。だから勇人は昔の佐世保鎮守府の艦娘達を助けた様に『逸早く呉に所属している艦娘達を含めた全隊員を助ける為』に『大岡』を呉に出向させる事で『軍の解体(最悪の結末)』を避けると共に『自身の必要悪(汚職)の証拠を隠滅させる時間を稼いでいる』のよ。だけど、それは……」

 

「大岡が呉に滞在する時間によって『作戦の趣旨』が変わるからだ。大岡が楠木の悪事を早い段階で見付ければ、その分『呉の皆を早く助けれる』が『証拠を隠滅する時間が短くなる』……そして逆に遅ければ遅い程『救助が長引くが証拠を隠滅する時間を稼げる』……という訳だ」

 

一馬は朱里の説明を付け加え、夫婦揃って神妙な表情で説明し終えると会議室に備えられている黒電話が会議室に漂う緊張感のある重い空気を一掃するかの様に強く鳴り響いた。

 

ジリリリリリ!!

 

「……あ!?内線が入っているわ。少し失礼するわ」

 

三笠元帥は強く鳴り響いている会議室の内線(黒電話)に一息置いて優しく出た。

 

「……はい。此方、会議室の三笠元帥よ。どうしたの?」

 

三笠元帥は優しく内線相手である『正門警備に従事している中年の男性憲兵』に問い掛けると、憲兵は少し困惑した口調で三笠元帥に聞いた。

 

「あ!?会議中失礼します。憲兵の『難波』です。今、三笠元帥と朱里元帥に『来客』しかも『季節外れ(ハロウィン)の仮装をしたルーマニア人の女性』が来ているのですが……」

 

内線相手である中年の憲兵こと『難波 顕』は少し困惑しながら報告すると難波の近くに居るであろう『ルーマニア人の若い女性』こと『レミリア』が相当切羽詰まっているのか自身の母国語である『ルーマニア語』で難波に言った。

 

ちょっと変わりなさいよ『○Nちゃん』!!私は二人に急用があるのよ!!後、(コレ)本物(自前)よ!!

 

分かりましたカラ少し落ち着いて下サイ。今、確認(アポ)を取っていますノデ、もう暫く御待ち下サイ……それに俺は『水ど○』の『あの人(ヤスケ○)』じゃねぇんだぞ『厨二病外人』が……」

 

「……聞こえているわよ!!さっさと三笠元帥か朱里を呼びなさいよ!!でないと暴れるわよ!!」

 

「これは失r……ってか日本語喋れるのか!?」

 

「当たり前よ!!」

 

ワーワー!!

 

ギャーギャー!!

 

難波はレミリアの悪態に呟く様に愚痴を溢しつつも切羽詰まっている彼女に対して『馴れないルーマニア語』を駆使しながら冷静に窘めていると三笠元帥は二人の会話(やり取り)に苦笑しながら言った。

 

「あははは……分かったわ難波軍曹。今そちらに……」

 

「ッ!?この声はレミリア!?ちょっと貸して!!」

 

「ちょ!?お姉ちゃん!?」

 

三笠元帥は苦笑しながら難波の要求に答えようとした途端、朱里は相手がレミリアだと知り、血相を変えながら三笠元帥が持っている受話器を奪い取り、難波に言った。

 

「朱里よ。難波軍曹、今すぐ彼女を『政府連絡会議会議室』に案内して頂戴!彼女に聞きたい事があるの!!」

 

「なっ!?あの厨二病外人を……ですか!?」

 

「なら窓を開けて頂戴!!直接行くから!!それに憲兵さん、私は厨二病じゃなくて本物の吸血鬼(ヴァンパイア)よ!!ホラ!早く退かないと噛み付くわよ!!」

 

朱里は急いでレミリアの入門を許可するとレミリアは難波を恫喝する様に離れさせ、朱里は急いで会議室の窓を全開に開けると、レミリアは朱里が窓を開ける様子を確認し……

 

「フッ……彼処ね。それじゃ……邪魔したわ」

 

ハジュッ!!

 

「「「ッ!?」」」

 

「ま……マジかよ。本物(マジモン)吸血鬼(ドラキュラ)だったのか……あれ?でも何故『昼間』なのに活動出来るんだ?」

 

「……そして、お邪魔するわよ。そして皆様、御久しぶりです……」

 

……自身の翼を勢い良く羽撃(はばた)き、そのまま電光石火の如く窓から会議室に入ったのだ。

 

レミリアは会議室内をパタパタと羽を器用に動かしながら先程の勢いを消す様に空中停止(ホバリング)し、優雅にスカートを少し摘み上げながら一礼すると朱里は「いらっしゃい」と歓迎しつつ窓を閉め、自身がレミリアに聞きたかった内容である『この作戦の結末』について聞いた。

 

「丁度良かったわレミ。今、勇人が考えた作戦について貴方の意見を聞きたかったのよ」

 

「……それって『もう一つの厄介事』である『"私の能力"で大岡という女を呉に出向させた事による運命(結果)を知りたい』いえ『都合の良い運命(結果)に変えたい』……という訳ね?」

 

レミリアは自身の能力である『運命を操る程度の能力』を使って、朱里達の不安材料である『勇人の作戦による2つのデメリットを無くす事』を遠回しな表現で聞き返すと朱里は「……話が早くて助かるわ」と肯定するとレミリアは呆れながら答えた。

 

「……なら()()()()()()()()()。既に勇人は舞鶴に在住している時に自身の証拠を隙間に隠したから問題無いし、あの隙間妖怪も『証拠』に関しては()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()から見付かる事は、まず無いわ……」

 

「……それなら良かった」

 

「後は大岡軍曹に龍鳳ちゃんから証拠を渡せば……」

 

朱里はレミリアの発言を聞き、安堵感を溢す様にホッと溜め息を溢し、三笠元帥は早速、呉に居る龍鳳に連絡を入れようとした途端、レミリアは『此処に来た目的』である『一番危惧している運命』こと『幻想郷で起きた最悪な運命』を朱里達の安堵感を一掃するかの様に神妙な表情で続けて言った。

 

「……それよりも大変な事が起きたのよ。しかも、()()()()()()()()()()()()()よ……」

 

「「「ッ!?」」」

 

「……それは聞き捨てにならないな。詳しく教えてくれ」

 

「ええ。結論から言うわ……」

 

レミリアは神妙な表情で朱里達に言うと、朱里達は驚愕し、代表として一馬が真剣な表情で聞くとレミリアは真剣な表情で『自身が見た運命の結末』を答えた。

 

そう、それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……このまま対策を行わないと『全ての世界』が崩落するわよ」

 

全ての世界が崩落する事に……

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