Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第37話「龍の恩義そして後悔 part 3」

逆探知完了してから6時間後 1840 石川県金沢市の繁華街『片町』にて

 

柏木「……意外と人が多いな……迷った……うぅ……寒い……」

 

龍鳳「……なら何故中将の家で待機しないのですか!?……クシュン!」

 

龍鳳は嚔をし、柏木に聞くと柏木は寒そうに言った

 

それもその筈だ……その日の金沢市は『降雪』言わば『初雪』が発表されており、強い潮風に雪が降っている為、吹雪になっていたのにも関わらず二人はジャケットを着ているだけの状態なのだ

 

正直言って北陸の気候を舐めきっていたのだ……

 

柏木「なぁに……ちょっとアイツの元『教官』に会いにな……ブァックショイ!!寒すぎる!!午〇ティーのミルクティー買おっと……龍鳳は?」

 

龍鳳「教官……ですか……ですが中将の教官は『三笠教官』じゃ……あ、同じ物をお願いします……」

 

柏木「それは『提督』としての教官だ……俺が言っているのは『軍医』としての教官だ……お!?ラッキー♪当たった♪はいよ」

 

龍鳳は少し震えながら言うと、柏木は近くの自販機で紅茶を買い、自販機の御神籤が当たったのか柏木が選んだ紅茶が二つ出て、その一つを龍鳳に渡すと、龍鳳は暖かい紅茶をカイロみたいに暖を取るために紅茶を懐に入れながら言った

 

龍鳳「ありがとうございます……それで、その教官の御名前は?」

 

柏木「……名前は『藤原 慧音(ふじわら けいね)』……確か当時の階級は『中将』だったな……今は金沢市内の町医者として活動しているが『あの事件』の後、勇人の艤装のベースである『イージスシステム』を設計、開発した人なんだ……まぁ艦奴派の連中に『でっち上げ』の処罰まで食らって、自主退職したけどな……」

 

龍鳳「そうなんですか……」

 

柏木「そして……上坂優香里の姪……言わばアイツの『従姉弟』だ」

 

龍鳳「ッ!?」

 

龍鳳は柏木の言葉を聞いて俯くと……

 

チャラ男「ヒュー♪ねぇ彼女♪今暇?」

 

龍鳳「キャッ!?だ……誰ですか?」

 

柏木「おいおい……アンタ、俺のツレに何か用か?」

 

柏木(……ナンパか……はぁ……面倒臭い)

 

いかにもチャラそうな男は柏木の言葉を無視をし、龍鳳に話し続けた

そう、ナンパである

 

チャラ男「お前に用はねぇよ……ねぇ♪こんな男なんかほっといて、俺と遊ばねぇか?」

 

龍鳳「え……えーっと……」

 

柏木「おい!無視とは良い度胸しているんじゃねぇか……テメェみたいな頭の軽い奴に構っている暇なんか無ぇよ」

 

チャラ男「あぁん?オニーサン、俺に喧嘩売っている訳ェ?マジ受けるんですけど♪」

 

柏木「ほう……なら……」

 

流石に無視されたのか、チャラ男にキレかけていると……

 

 

 

 

ブォーン!!ブォーン!!

 

 

 

 

 

 

チャラ男「あぁん?……なっ!?あの黒い車は!?」

 

柏木「んあ?……全く、おせぇよ……あの馬鹿……」

 

龍鳳「キャッ!?え!?今度は誰!?」

 

三人の目の前で『ある車』が吹かしたのか、改造車特有の甲高い排気音が鳴り響くと、チャラ男は睨み付けたが、車を見て深海棲艦並に顔が真っ青になり、柏木は車の所有者が分かっていたのか呆れ、龍鳳は今だに混乱していた

そして『ある車』の所有者らしき男が車から降り、チャラ男の髪の毛を掴み脅した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チャラ男「は……勇人……さん……」

 

勇人「オイコラ!ウチのダチに何ちょっかい出してんだ!!海に沈めるぞワレェ!!」

 

加賀 金剛 摩耶「……」

 

そう、ある車とは勇人の『WRX STI』だったのだ

勿論、助手席にいた加賀と後部座席にいた金剛と摩耶は勇人の殺気に気を失っていたのだ

勿論……

 

チャラ男「………」

 

ジョロロロロロ……

 

チャラ男もまた、気を失っていた……足元に積もった雪が黄色く染まりながら……

 

柏木「……おいおい、一般人相手にガチで脅しているんだ?まぁ面倒事が片付いたから助かったが……龍鳳?」

 

龍鳳「……」

 

柏木「立ったまま気絶してる……器用な奴だな……」

 

勇人「あーすまん……やり過ぎたわ……おーい、龍鳳……しっかりしろ、俺だ」

 

勇人は掴んでいたチャラ男を放り投げ、気を失った龍鳳を起こすかの様に顔をペシペシと軽く叩くと龍鳳は気が付いた

 

龍鳳「ほげぇ?わ……私は一体……あ!?中将!?」

 

勇人「悪かったな……怖い思いをして……」

 

龍鳳「へ!?怖い思い?」

 

勇人が頭を下げると龍鳳は『何の事?』と言わんばかりに頭を傾げると柏木は頭を抱え言った

 

柏木「……こりゃ、さっきの殺気で一時的に記憶障害が起きたな……まぁ『ある意味』助かったが……」

 

柏木(でないと龍鳳が『昔みたい』に人間不信になってしまうからな……)

 

勇人「そう言って貰えると助かる……後、お前らも起きろ」

 

勇人は車内で気を失っていた三人を起こしに車に戻り、先程の龍鳳を起こすやり方で顔を軽く叩くと三人は気が付き、北陸特有の冷たい潮風に当たったのか、金剛と摩耶は身体を震えながら言った

 

加賀「……涼しいですね」

 

金剛「テートク……hotな紅茶が飲みたいネー……」

 

摩耶「寒っ!!提督、何か暖かい飲み物を………クシュン!!」

 

柏木「ん?何故摩耶が居るんだ?三笠からは弟さんと一航戦と金剛型4姉妹が来る筈だったが?」

 

勇人「ああ……実はな……」

 

柏木「待った!その前に……寒い!!訳は移動しながらで良いか?」

 

龍鳳「……クシュン!!」

 

勇人「……分かった、龍鳳は勇次の車に乗れよ」

 

勇次「よろしくな大g……じゃなかった龍鳳ちゃん♪」

 

龍鳳「今『大鯨』と言いませんでした?」

 

勇次「気にすんな♪ハハハ♪」

 

龍鳳「ハァ……今度は間違えないようにお願いしますね」

 

柏木「勇人、本当にお前の弟でもあり神城会次期会長か?お前と真逆でチャラいぞ……何故そうなった?」

 

勇人「知らねぇよ……まぁ説明は移動しながらするわ」

 

柏木達は勇人の実家に来る予定では無い摩耶……いや高雄型4姉妹が居る事に疑問を抱くと、勇人は頭を抱えながら車に乗り、移動しながら経緯を説明をした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2時間前 北陸道 下り線 松任車遊館にて

 

三笠「さて、暖かい紅茶でも買いに行くか……欲しい人いるか?私の奢りだ」

 

金剛型4姉妹 三笠元帥「是非!!」

 

勇次「俺はブラックで」

 

赤城「私は緑茶をお願いします」

 

三笠「分かったわ……うぅ……寒い……」

 

勇人「そんなに寒いか?」←ロンTにジーンズ、ブーツのみ

 

加賀「むしろ丁度良い位です」←勇人と同じく

 

三笠以外の艦娘達「……寒くないのですか!?」

 

勇次「まぁ兄貴の暑がりは筋金入りだが……チクショウ!羨まし過ぎるぞ!!」

 

三笠以外の艦娘達「はぁ!?狡い!!」

 

三笠は寒いのか、急ぎ足で建物内に入って行った

ちなみに金剛型4姉妹、赤城、W三笠はブーツにジーンズにヒート〇ック仕様のTシャツにコートそしてマフラーといった『完全防寒仕様』の私服で来ていた

だが加賀と勇人以外の艦娘達や勇次は勇人と加賀の体温の高さに嫉妬していたとか……

 

勇人「……さて、加賀もお疲れ様、後は俺が運転するから休んでおけ」

 

勇人は長時間運転をしていた加賀を労うと加賀は車から降りて身を解す様に背伸びをした

 

加賀「ん~……流石に疲れました」

 

勇人「助手席で寝てて良いぞ……後、赤城、何回ガソリンスタンドを寄っているんだ?馬力上げすぎじゃねぇのか?」

 

勇人は赤城の車……FCの燃費の悪さに呆れると赤城が言い訳をするかの様に答えた

 

赤城「だって、この車……面白いですから……」

 

榛名「まぁ気持ちは分かりますよ♪」

 

勇人「……このスピードジャンキーが」

 

三笠元帥以外の艦娘達「提督には言われたく無いです!!」

 

三笠元帥以外の艦娘達が勇人に言うと……

 

 

 

さ、寒い……

 

ちょ!?摩耶!瑞鶴さん!!バレるでしよ!!

 

これぞ『冬』!と言って差し上げ……クシュン!!

 

あら?高雄?大丈夫?

 

勇人「ん?俺達のトランクから声が……まさか!?」

 

勇人、赤城、勇次は自身の愛車のトランクから声が聞こえるのに気付き、勇次、赤城、勇人の順にトランクを開けると……

 

 

高雄 瑞鶴「うぅ……」

 

摩耶 鳥海「寒い……」

 

愛宕「パンパカ……」

 

 

パーン!!

 

 

愛宕「痛っ……くはないわね……何するの提督!!」

 

勇人は夕張特製の『お仕置きスリッパ』を出し、ビックリ箱の中身みたいにトランクから飛び出てきた愛宕に向けて叩いた

 

勇人「何するの……じゃねぇよ!!オメェラ、何故来たんだ?」

 

勇人は眉をピクピクと痙攣しながら言うと高雄はブチギレ寸前の勇人に臆しながら説明した

 

高雄「ご……ごめんなさい……実は愛宕と摩耶が『一度でも良いから提督の家に行きたい』と言うもんで……」

 

鳥海「……ごめんなさい……姉さんと摩耶を止められなくて……」

 

摩耶「……悪ィ……つい好奇心で……」

 

瑞鶴「提督さんは黙って……勇人「アァ?」……ごめんなさい、ユージンが他の女を乗せていたので……」

 

勇人「嫉妬かよ……」

 

比叡「何か……その……ごめん惴鶴、私はそんなつもりじゃ……」

 

瑞鶴「分かっているわ……比叡さんが乗った時点で……」

 

愛宕「だって……」

 

高雄、摩耶、鳥海、瑞鶴は反省したのか罰の悪そうに少し俯き謝罪したが、愛宕に至っては反省していないのか、駄々をこねていると勇次は呆れながら勇人に言った

 

勇次「兄貴……一応替えのコートが3着しかないから、高雄ちゃん、摩耶ちゃん、鳥海ちゃんに渡してくれないか?あ、ズイチャンは俺のを着てくれ」

 

勇人「……分かった、今から本部に行くから粗相が無い様にな」

 

高雄 鳥海「ッ!?ありがとうございます!」

 

摩耶「サンキュー……ハックショイ!!」

 

瑞鶴「サーンキュ♪ユージン♪」

 

愛宕「……私の分は?」

 

愛宕は勇次と勇人に聞くと、二人は口を揃えて言った

 

上城兄弟「謝罪しない艦娘にはあげねぇよ」

 

一航戦 瑞鶴「ごもっともです」

 

金剛型4姉妹(……自業自得です)

 

三笠元帥「うわ……この寒い中、この兄弟は……鬼だわ……」

 

愛宕「うわぁぁん!!ごめんなさい!!こんな寒い中の移動は嫌よぉぉ!!」

 

赤城「……愛宕さん、最初から謝罪すれば良いのに……はい、私のですが貸してあげますよ」

 

愛宕が漸く謝罪すると赤城が着替えが入ったバックの中からコートを取り出し愛宕に貸した

 

愛宕「ありがとう!!」

 

上城兄弟「……泣けるぜ」

 

三笠元帥 瑞鶴(流石双子……口癖が一緒だ……)

 

その後、買い出しに行っていた三笠と合流し、勇人が経緯を説明すると、流石親子なのか『泣けるわ……』と呆れ、柏木達が居る金沢市へ向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして現在 勇人の車内にて……

 

勇人「……という訳だ」

 

柏木「……同情するぞ」

 

金剛 加賀「狭い(デース)……しかも暑い……」

 

摩耶「……ごめんなさい」

 

柏木(……ってかボロボロの義手で良く運転出来るな……)

 

助手席に乗った柏木もまた呉の艦娘達の事で苦労しているのか勇人に同情し、ボロボロになった義手を着けた勇人の運転で一旦『神城会総本部』へ車を走らせた

 

ちなみに龍鳳は……

 

龍鳳「……良く私も含めて5人も乗れましたね……」

 

勇次「……ああ」

 

瑞鶴「うわ……」

 

比叡「ヒェェェェ!!狭い!!」

 

龍鳳「ごめんなさい比叡さん……」

 

愛宕「……狭い!!瑞鶴さん、交t……勇次「アァ?文句があるなら下ろすぞ!」……ごめんなさい」

 

瑞鶴「ヒェェェェ……ユージン、落ち着いて……」

 

比叡「瑞鶴!!それ私の台詞!!」

 

龍鳳(……流石双子……怒り方が似てますね……しかし、狭いです……)

 

勇次を見て何故か納得した龍鳳であった

 

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