器用貧乏が行く異世界転生記   作:ヤナセ コウ

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どうも!ようやくテストが終わって最高にハイになってるヤナセ コウです!
だいぶ間が空いてしまいましたが、
できるだけ、投稿できるようにしますので、
これからもよろしくお願いいたしますm(__)m
では、第4話です!どうぞ!(*・ω・)つ!


器用貧乏 勝利と悪夢

「なるほどな。それがお前らの返事かぁ。泣いて謝っても許さんよ♪ 魔王なんぞに与するお前らは神の名の元に全員死刑だ♪」

 

そう言って、こちらに剣を向けてニヤニヤ笑いながらこっちを見てくる。

…こっち見んな。ニヤニヤすんな。

ほんと、不快な男だ。

 

それに、さっきの発言、こいつ、教会の人間か。

なら、敵だな。

 

でもって、こっちの森の部族(仮)は魔王側についてるなら、こっちは味方に引き込めるな。

 

そんなことをつらつらと考えていると、教会側の男がこちらに話しかけてきた。

 

「それでぇ?お前らが俺様に堂々と楯突くのはそこの見掛けないおにーさんとおねーさんのせいなのかなぁ?特におにーさんのほうは魔力量だけの化け物じゃなさそうだなぁ?戦闘慣れしてるねぇ♪」

 

はあ?俺の魔力量そんなに凄いのか?てか、化け物呼ばわりって…。

 

…もしかして、そのせいで森の部族(仮)の人たちに警戒されてたのか?

 

だとしたら、この騒動が一段落したら、魔力を抑えるための修行しないとダメだな。

 

人に会う度に警戒されるなんて冗談じゃない。

 

「そうですかね?気のせいでは?俺、そんなに実践経験ないですけど?」

 

嘘ではない。

 

何せ、美咲に手を出そうとした輩をそうと気づかれないように夜中たむろってるところを死角から瞬時に近づいて叩きのめして、『もし、また神山 美咲に手を出そうとしたらこれではすまないぞ。二度と近づくな。』という書き置き(筆跡対策にワープロで打ち込んだもの)を残すことで、忠告(脅しとも言う)をして、美咲の身の安全を護るくらいしかやったことがないのだ。

 

それを実践経験と言うのは違うと思う。

不意討ちだしな。

 

ところが、俺の返事をどう受け取ったのか、相手の男は先程までの腹の立つニヤニヤ笑いを引っ込め、

代わりに獲物を見つけたといわんばかりの獰猛な獣のように笑った。

 

「はっ!俺様相手にそんな誤魔化しが通じるとでも?…舐めてんなぁ?おい。…じゃあ、こうすればお前も取り繕えねぇよなぁ?」

 

そう言って、何やら手に持っている武器を正眼に構えて何かを唱え出した。その目は俺に向いているが、明らかに美咲のほうに殺気が向いていた。

 

なるほどな。美咲を狙えば俺に本気を出させられるとでも考えてる訳か。

 

「…この地に雨をもたらす慈雨の神よ!我が声に答え、あの者に束縛をもたら、「隙あり」…っぶへあ!」ズドーン!

 

何やら、呪文を唱えていたようだが、明らかに何かこちらにとって不利益になることをすると分かっていてそのままただボケッと待っててやれるほど俺はお人好しではないので、速攻で縮地を使い距離を詰めて懐に入り込み顎に掌底を放ち、脳を揺らしてから念のため足払いと、手に持っていた剣を遠くに弾いた。

 

正直、あれだけ隙だらけで待っててもらえると思ってる時点で、しゃべり方同様の頭の悪さが証明されている。あれでは俺のような素人に負けても文句は言えないだろう。

 

つまり、何が言いたいのかと言うと、

…舐めてんの、お前のほうじゃね?

と言うことである。

 

あれだけ、人に対して魔力量が化け物だの実践経験が豊富だのと強者のようなことを宣っていたので、

思わず格上だと思って本気で殺す勢いでかかっていっただけに、あの程度の一撃で吹っ飛ぶとは何とも拍子抜けだったな。…思ったよりかなり吹っ飛んだとか、あいつがぶつかった木が半ばからへし折れてるとか、俺には見えない。(白目)

 

などど考えていたが、ふと周りを見てみると先程まで元気に殺気立っていた森の部族(仮)の人達が唖然とした表情でこっちを見ていた。

 

…え?なんでそんなあり得ないものでも見たような顔で俺を見てくるの?

 

困惑する俺の前に、先程まで族長相手に喧嘩吹っ掛けてたガイアさんがやって来た。

 

辺りが静まり返り緊張が走る。

 

「…お前。」

 

「…はい。」

 

「…さっきの」

 

「…(汗)」ゴクリ

 

「スッゲーなぁ!」

 

「…ごめんなさいっ!…え?」

 

「え?」

 

「なんで謝るんだ?」

 

「…え?いや。…何となく?」

 

「ふーん。まあ、いーや。それよりさ!さっきの!あの『ぎゅんっ!』っていって『ズドン!』ってやつ!どうやるんだ!?俺、お前の動きが速すぎて音と結果しか分かんなかったぞ!」

 

お前はどこぞの感覚派の野球監督か!

 

…じゃない。ちょっと待て。

 

今、見えなかったって言ったか?

さすがにそれはないだろ。いつもの奇襲かけるときの要領で縮地してたから、正面のあいつならともかく、側面にいたガイアさんにまで消えたように見えることはないだろ。

 

一応、聞いてみるか。

 

「あの。」

 

「なあ!教えろよ~!って、ん?なんだ?」

 

「俺がさっきやったやつはあくまで歩法なので正面にいたならともかく、俺みたいに達人でもない一般人がやる分には正面にいる相手にはそう見えても、側面にいたあなたには見えてるはずなんですが?」

 

「え?でも、見えなかったぞ?」

 

「よそ見してたとか?」

 

「いや?ずっと見てたけど?」

 

「あのさ!優兄!」

 

「うおっ!ビックリした。どうした?美咲?」

 

「たぶん、優兄、2重で誤解してるよ。」

 

「…どういうこと?」

 

「うん。まず、1つ目に、優兄が頼んだ特典にあった、思考が加速するやつ。たぶん、戦闘するにあたって無意識に発動してたから、いつもとかわんないって思ったんじゃない?それで、2つ目、たぶん特典より、こっちの方が大きいだろうけど、優兄の使ってる縮地って、相手に一瞬で近づけるのは、相手と自分の認識の合間を縫ってる訳じゃなくて実際に加速してるよ。」

 

「…えっと。特典云々はともかく、これ、師匠が『これは相手と自分の認識の合間を縫って一瞬で相手の懐に入ったかのように正面どうしの人間が誤解させる技だから、鍛えてけばお前のような素人でもできる。』って言ってたから挑戦したんだけど?」

 

「…今だから言うけど、前に師匠がさ、『あいつが自分で自分をちょっと器用貧乏な一般人だと思い込もうとしている内は増長せずに修行にも打ち込むだろうからな。あれだけ才能あるんだし、知らない間に私並に魔改造…げふんげふん。強くしてやって後で全部バラせば気づいてももう遅い!私の跡を継げぇ!ってできる。だから、絶対言うなよ?』って、言ってたから、大したこと無い自衛手段とか言われて騙されて良いように魔改造された結果が今の優兄の誤解に繋がってるんだと思うよ。」

 

「…ごめん。ちょっと意味わかんない。」

 

「…つまり、優兄が自分で自分の才能を自覚してない内に有無を言わさずに自分の跡継がせるために教えてるとばれないようにって、外堀から埋められてたんだよ。…たぶん、他にもトンでもない技だのなんだの誤魔化されながらも習わされてるよ。」

 

 

「…。」

 

怖っ!?なにそれ?俺みたいな一般人に跡継がせるために外堀から埋める?無理無理無理!あくまで自衛と美咲を護るためだけにしか使うつもり無いし!

 

 

だいたい、あんな、色んな武術をまぜこぜにしたような戦いかたで、山で遭遇した熊を素手で倒せるような女の跡とか、誰も継げねぇよ…。

 

その時、

 

『ホンネハ?』

 

そう聞こえた瞬間、俺の中で何かが入れ替わった気がした。

 

 

 

【…そんなの絶対誤解だ。あっていいはずがない。

 

 

…俺にそこまでの才能があったなら、

父さんも母さんも(… …)あんなかたちで死ぬことはなかったんだから。

 

思考が暗く沈んでいく。

 

 

 

 

自分に対する憎悪にも似た自己嫌悪。

 

過去の光景が当て付けのようにフラッシュバックする。

 

 

『…優人。これから、目の前で何があってもそこから出ちゃだめよ?美咲を守ってあげてね。…愛してる。』

 

『…声も我慢するんだ。なんなら、目と耳を塞いでろ。…美咲はまだ小さいからダメだって言ってもわかんないよなあ…。優人、今だけ美咲とここで寝ててくれ。起きたら全部終わってる。…元気でな。』

 

『…やだよ…。いやだよ!俺だって、戦えるっ!あんな、やつ、母さんも父さんも行くまでもなく俺がっ!』

 

 

すがり付いて必死に叫ぶ俺に父の厳しい叱責が飛んだ。

 

『いい加減にしろ!お前が来ても足手まといだ!…それに、お前が死んだら誰が美咲を護るんだ?』

 

『っ!…美咲には父さんと母さんがいる。俺が護る!』

 

 

『っ!待てっ!優人!』

 

 

 

そんな父の声を振り切るように家宝の刀を持って外で道場の門下生を切り殺して嘲笑うキチガイの元へ走った。

 

そして、そのキチガイが雑木林に向かったのを見た俺は、そいつを追って雑木林に入った。

 

 

そこで、俺の記憶は途絶えている。

 

 

その後、目を覚ますと、何故か警察署にいた。

事情を聞くと、刀を持って外で倒れていたから、重要参考人として連れてこられたらしい。

 

俺の寝ている場所に父と母、そして、犯人の遺体があったのだから、連れてこないわけにはいかなかったらしい。

 

そして、家の道場を襲った犯人が当時、巷を騒がせていた猟奇的な連続殺人犯だと分かり、俺は形だけ事情聴取をされて、すぐに釈放された。

 

あの状況で父と母が死んで俺だけが生きている。

 

その事を認識したと同時に、『お前は足手まといだ!』と言った父の言葉がよみがえった。

 

 

 

全部、俺のせいだ。

 

俺の自惚れが両親を死なせた。

 

そんな俺に、あんなすごい人の跡を継げる才能なんざ、あるわけがない。

 

…でも、美咲は、最後に残った俺の大切な妹だけは、どんなことをしても、絶対護る。

 

その為なら俺は『シンデモカマワナイ。』

 

 

 

ああ。でも、もし、あの時の俺に

 

 

『モットチカラガアッタナラ。』】

 

 

 

 

「…兄!優兄!大丈夫!?」

 

「っ!…大丈夫だ。」

 

 

…っ!…あれ?今、なんか凄く暗いこと考えてたような?てか、意識飛んだ気がした。…はあ。ボーッとしてる場合じゃないな。しっかりしなくては。

 

『チッ。ヨケイナコトヲ。』

 

俺は気づかなかった。

師匠が本当に懸念していたことに。

 

 

 

俺の心の深いところにある黒い感情に住み着いていた闇に。

 

このことが後に、俺にとって最悪の事件のきっかけとなるとは、まだ知るよしもなかった。




すみません。書いてる内に自分でも『何言ってんだ。』って思いました。
内容、ついに暴走しました。
辻褄あわないところとか、明らかに可笑しいところがあれば、是非教えてください。
極力直します。
ちなみに、普段の優人は決定的な事件の記憶の部分を師匠に封じられてます。美咲のことは唯一の身内で兄である自分が守らなければならない。という単純な想いで行動してるので、過去の負い目の影響は(今のところ)『自分は器用貧乏な一般人でしかない。だから、この器用貧乏を生かして努力しなくてはならない。』と頑なに考える辺りにしかでていません。
基本的にその場の思いつきで書いていますので、そのうち大きな修正が入るかもしれません。その事を念頭に置いて読んでいただけると幸いです。
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