器用貧乏が行く異世界転生記   作:ヤナセ コウ

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どうも!投稿ペースが乱れ始めて少し焦っているヤナセ コウです!

前回、シリアスで憂鬱になった人もいるでしょうが、安心してください。今回はギャグ寄りですよ!

と言うわけで、第5話です!どうぞ!(*・ω・)つ!


器用貧乏 (ちょっとだけ)覚醒

クレイジーな教会側の男を倒した俺は、今、森の部族(仮)のガイアさんに盛大に絡まれている。

 

「なぁ!ユート!俺と模擬戦しようぜ!」

 

…しかも、肩まで組んで名前呼びとは、初め会ったときとはえらい違いである。

 

しかも今、なんかめっちゃ物騒なこと言ってた気がする。模擬戦?冗談じゃない。誰が好きこのんで素手で扉を消し飛ばすような化け物と闘うか!

 

死んでも回避してやる!

 

 

…とか、思ってた時期が俺にももありました。

 

「よし。ここでやろうか。ルールは簡単!この枠から外に出たり、『まいった!』って言ったやつの負けだ!…ちなみに、わざと負けたりしたらその時は本気でやるまで何度でもやり直すからな!」

 

「…マジかよ。」

 

いやね?これでも俺、抵抗したんだよ?

「嫌です!」って言ったら「どの辺でやろうか?」って返された挙げ句、次の瞬間には俺の首根っこ掴んで、「お?あそこでいいか!いくぞ!」っていって問答無用で引きずっていかれたわけでして…。

考えても見てくれ。「聞いて(泣)」って言っても「楽しみだなぁ。」って言ってるばっかりで、話が通じないんだぞ?しかも、身長2メートルは余裕でありそうながっちりした大男に俺が引きずられてる状態から逃げ出せるわけもない。 …話を聞かない人はやはりどの世界でも強いな。(確信)

 

諦めるしかないよね。

 

いやー。今日もいい天気だなぁ。(現実逃避)

 

そんなことを考えているうちにも事態はどんどん進んでいたようだ。

 

「じゃあ、審判は、族長!よろしくたのむ!」

 

「…はあ。もう、構わん。好きにしろ。疲れた。」

 

…族長さん。俺、たぶん、こんな状況じゃなければ貴方には心の底から同情してたと思います。

 

でもね、そうやって貴方が諦めたことでついに俺がやりあわなきゃいけない状況になった今となっては、悪いが貴方には同情できない。だって、俺の方がこれからもっと大変な目に逢いますからね!ホント、何してくれてんですか!?止めてよ!

 

「では、双方配置につけ!」

 

あ。これもうダメなやつだ。

 

周りの野次馬も興味津々とばかりに見ているか、もしくは、巻き込まないでくれ。とばかりに目をそらすばかりで誰も俺と目を合わせてくれない。

 

美咲はいい笑顔で、「優兄!(ここらでそろそろ自覚してほしいし、優兄!絡んでくるようなやつなんか、軽くやっちゃえ♪)頑張ってね!」と言われてしまった。

 

…だが、俺にはわかる。美咲のあの笑顔は何か良からぬことを考えてる時のものだ。

 

「…はあ。…帰りたい。」

 

ホント、どうしてこうなった?

 

 

 

 

結局、俺は嫌々ながらも配置についた。

 

…もう、知らん。どうなっても俺は知らないからな!ここまで来たら本気でやってやるぞ!

 

能力フル活用してやる。だいたい、会ってから一時間位しかたってないのに、ガイアさんの態度は酷すぎるだろ。こうなったら仕返しだ。黙ってやられる俺ではない!

 

気合いを入れて、刀を手に出現させる。

 

目を瞑り、意識を集中する。

 

『スキル:思考加速能力を起動しますか?Yes/No』

 

すると、何やら脳内に聞いたことの無い声が響いたが、驚けるほど気持ちに余裕が無かった俺は、迷わず『Yes』と念じた。

 

次の瞬間世界の動きが停まった。

 

何時もの俺ならば『ファ!?』っとなっていただろうが、今の俺には余裕がないのでね!使えるものは時間停止だろうが空間支配だろうが何だって利用するぞ!…しかし、停まったと思ったが、厳密にはほんの少しずつ動いていた。

 

それでも、多少は余裕を持って考えられる時間が得られたことに変わりはないのだ。特に問題は無いようだ。

 

さて、どうするか。

 

まずは、いい機会だし、いろいろ試すか。

 

 

1度思考加速能力を解除する。

 

すると、今までかなりゆっくり動いていた人達の動きが加速した。

 

「始め!」

 

合図がされると同時に、ガイアさんが消えた。落ち着いて、即座にもう一度思考加速能力を発動すると、後一歩で懐に入り込めるところまで来ていた。

 

速っ!?ってか、危なっ!?

もし、特典が無かったら何も出来ずにやられるところだったな。

 

しかし、この能力、良いことばかりではない。

認識速度が増しているだけなので、当然その速さに体はついてかないわけで、自分の動きもまた遅くなるのだ。

 

その為、認識してすぐに、縮地を使い離脱すると同時に刀で拳を逸らし、素早く背後を取り、返す刃で切りつけた。が、驚くことに、逸らした拳を返してガイアさんに真剣白羽取りをされてしまった。

所謂、膠着状態というやつである。

 

「うおっと!やるじゃねぇか。それに、この変わった形の剣もスゲーな。俺の腕力でも砕けないとか、普通じゃねぇ。ユート。お前さん何者だ?」

 

「受け止めた上で誉められても反応に困るなっ!あと、剣を素手で砕ける時点でガイアさんの方がよっぽど普通からかけ離れてるよっ!そんでもって、俺はただの異世界から転生してきた器用貧乏だ。」

 

「おいおい!さん付けはやめろ!俺とユートの仲じゃねぇか!それと、これだけの実力持っててただの器用貧乏はねぇよ!強者の自覚を持たない強者は、いづれ自分の才能に潰されるぞ。そうなる前にとっとと自分が異常だと気づけ!これでも気に入ってんだ。そんな詰まらんことで潰れんなよ!」

 

「確かに、今使ってる技も、この刀も強いだろうが、技は師匠から叩き込まれたから使えるだけだし、刀やその他モロモロは神様からの貰い物なんでな!俺自身の力じゃないものを自分の力だと驕ればそれこそ終わりだろ!」

 

「例え貰い物でも!使いこなせばそれはもう自分の力だ!だから、使いこなせるよう努力すれば、それはもはや貰い物とは言えない!自分のものにしてみせろ!結局、最後に頼れんのは自分が磨いて築いたもんだけだ!もっと自分を信用しろ!」

 

お互いに一切譲らない攻防が続く。

 

その時、優人の頭からピシッ!っという何かにヒビが入るような音が聞こえた。

 

すると、突然力が湧いてきた。

そして、あっという間に均衡が崩れ、ガイアが押しきられ、場外へ吹き飛ばされて、そのままの勢いで

ドカーン!っと木々に突っ込んだ。

 

「…げほっ。…はっ!…やれば、できんじゃねぇか!」

 

嬉しそうなガイアの言葉とは逆に、優人は困惑した。

 

「うぇ?なんでこんなに力が…?」

 

「げほっ。げほ。…ふぅ。たぶん、無意識に抑えてたんじゃねぇか?(いや。おそらくあれは誰かに意図的に封じられてたかんじだな。…事情がわからない以上下手に言わない方がいいだろうな。あんな化け物級の才能の地雷を踏むなんざゴメンだぜ。)」

 

「…そうなんでしょうか?」

 

「ほれほれ!あんま難しく考えんなって!ようは勝てばいいんだよ。勝てば。」

 

「ふん。負けたやつがよく言ったもんだな。だが、その考えに関しては俺も同じ意見だ。あまり難しく考えるなよ。…さもなくば、禿げるぞ?」

 

「族長さん。ガイアさ、じゃなくて、ガイア。ありがとうございます。お陰で少し気持ちが楽になった気がします。…例え、貰い物でも、必ず自分のものにしてみせます!」

 

「おう!頑張れよ!あと、戦闘中の時みたいに俺にはタメ口でよろしくたのむぜ!ユート!」

 

「俺も応援してる。是非とも、ガイア(このバカ)

のブレーキ役に…げふんげふん。我が一族に力を貸してほしい!」

 

「おい。今ガイアって書いてなんて読みやがった?クソじじぃ。」

 

「…てか、今然り気無くブレーキ役とか聞こえたんですけど?」

 

「ん?聞こえなかったのか?このバカと読んだんだよバカと!それと、ユート。それは気のせいだ。あまり難しく考えるな。」

 

「…こんのやろぉ。2回も言いやがったな?しかも悪びれもせずに堂々と言いやがって…。ユルサン。さっきの続きだぁ!族長の座!寄越しやがれぇ!」

 

「いいだろう。掛かってこい!日頃の恨み!ここで晴らしてやる!」

 

「…いい台詞が一気に台無しにされた。」

 

 

喧嘩を始める男2人とその近くで、あからさまに落ち込む青年が1人。

 

「あらら、…めっちゃ、カオスだ。」

 

それを見た美咲は1人そう呟き、その呟きを拾った森の部族(仮)達は一斉に大きく頷いた。

 

 

こうして、2人は無事(?)に、異世界ライフの1日目を迎えたのだった。




いかがでしたか?
今回、美咲が空気になってしまいました。
そして、それ以上に空気と化している教会側の男ですが、もちろん、放置はしてません。しっかり拘束済みです。
教会側の男「え!?描写すらされてないのに!これじゃあ、ショッカー並の扱いだよ!」

そのうち、また出番あるよ!(たぶん)
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