真剣で私に恋してください   作:猿捕茨

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結構杜撰な作りだなと思ってしまう話


一誠大学へ

 

一誠が高校最終学年へと進んだころのことである。

 

二回目の人生を歩むことになった一誠は黛の家に通いながら修練を積んでいたが、これは幼少の頃からの習慣のように染みついたものだ。一誠はこれとは別に幼少期からめげそうになりながらも頑張ってきたことがある。

 

そう、勉強である。

 

前世においては決して馬鹿ではなかったとはいえ就職難の時代に学力や経歴は必要な物なのだと実感した。

 

この第二の人生! チャンスと捉えずなんとする!

 

中学の頃には名門の進学校へ行けるようにし、高校の頃から役に立ちそうな資格は調べておき、大学に入ってから暇な時間を見つけては資格の取得を念頭に置く!

 

もちろん大学は超有名大学を狙っている。就活などのことを考えて3年までにフルで単位を取って行き楽できるようにする!

 

最終目標は優良企業へ入って親孝行である。

 

このような思考を働かせながら日々高校へ通う一誠。

 

将来的にどのような分野の大学を狙うか迷っていたところ大成にここの大学はどうかとある大学を紹介された。

 

東京の中でも埼玉寄りの場所にあるその大学は一誠の希望にも合致していた。

 

何故大成が一誠の希望を知っているのかと疑問にも思ったが素直にお礼を言って自らの進路に加えることに決めた。

 

 

尚、この大学。三年にあがる時に校舎を移動することになる。移動するその先は川神の地である。

 

大成としては娘の進学先を多くの武家の流れを汲む者達の多い川神の地を希望していた。そこで多くの異なる流派の者達と接することでより多くの経験を積んでもらおうと考えていたのだ。

 

しかし、ここで大成の親ばかが発動する。

 

知り合いのいない川神の地! そこに誰一人頼る者のいない場所! 大切な娘を預けられようか!

 

ならば信頼のおける人物を送り込むまで! 一誠君! 君の進学利用させてもらうぞ!

 

とまあこんな考えがあったのである。最初から川神に近い場所の大学を受けさせたかったが生憎と一誠の希望するような大学ではなかった。けれども探しぬいた結果として先ほどの大学を見つけた大成。ここに大成の策謀は実現したと言って良い。

 

一誠を好いている様子の娘であれば一誠が川神にいると言えば自ら望んで川神学園を進路として希望することだろう。

 

親ばかというのは時に信じられないことを実行に移すのだった。

 

 

 

 

さて、一誠のこれまでの生活を振り返ってみる。

 

常に学年で上位の成績を叩き出し、スポーツに関しても手を抜いた状態でも一般人を凌駕し、人当たりもそこそこ良いという物件である。

 

これで今まで一般女子が飛びつかないわけがなかった。

 

中学では5回、高校に入ってからギリギリ二桁に入ろうかという程度の告白を受けているのである。

 

けれど一誠はこれらの告白を全て断っている。というのも一誠に告白してきた女子全てが可愛い系の女子達であり、ぶりっ子タイプの人たちであったのだ。

 

別に一誠個人の好みとかけ離れていたわけではない。前世の自分だったならば何の迷いも無くその告白を受けていただろう。

 

だが、彼の死因を思い出して欲しい。彼の死因は女性に通り魔の盾とされた結果として死んだのだ。

 

その時の女性は可愛い系の女性であり、男に媚を売るだろう女性のように死にゆく彼には見えたのだ。

 

これによって彼の可愛い系の女性に対する不信感が生まれた。圧倒的に年が離れているのならば普通の対応も出来るが同年代ともなるともうダメだった。

 

友達としてもちょっと距離を置かなければならないのだ。

 

この状況を鑑みて一誠は決めたことがある。

 

将来、結婚することになるのであれば大成に頼み込んで良家の子女との見合いをセッティングしてもらおうと。

 

元々一誠の男女の付き合いの価値観は古風な物であり、付き合うのであれば結婚までという考えを持っている。そうなると面倒な

 

男女の付き合いをするくらいなら身元のはっきりした女性と結婚してしまえばいいという思考に行きついた。

 

 

 

 

この考えを大成に打ち明けたのは大学入学を控えた頃のことである。

 

自分が結婚したいと思ったころに連絡を入れるのでその時の為にお見合いできそうな女性を見繕って置いて欲しいと言ったのだ。

 

場合によっては大学に行くことでその考えが変わるかもしれないのでそこまで早く準備をしなくてもいいとも。

 

その相談をされた大成はそれはもう喜んでその見合い相手を探して置くことを快諾した。

 

なにせ幼少のころから娘の一誠に対する思いを感じている父である。一誠から電話があれば即座に由紀江との見合いをさせるつもりである。

 

良家の子女という条件、これに黛の家も当てはまるということに一誠は最後まで気づかないのであった。

 

 

 

一誠が一人暮らしをするために家を出て行ったころ、大成は由紀江を呼び出しある提案をした。

 

言ってしまえば川神学院に入学するまでに女を磨き、一誠を惚れさせるほどの存在になれといった内容である。

 

それに娘の方も快諾。親娘揃って一誠を婿にしようと画策するのだった。




尚、わかっていると思いますが大学の場所なんかは適当です。
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