二役/二股/二枚舌をする者[一時凍結]   作:無の空間の存在維持

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序章
story1


 某国、戦場の真っ最中である場所がある。だが、そんなこと関係なしに荒地を歩き続ける小学生の低学年くらいの黒髪で、ポニーテールの少女。ここはすでに戦いの後であり、戦場は他の場所に移動している。周りには戦場の名残らしき風景、瓦礫や遺体、風化…

 

 この地に青いワンピースを着た少女(文華 希乃)は何の当てもなしに彷徨っているわけでもなく、この国の戦場に参加しているわけでもない。まして、この国の貧層の人々に対して、支援をしている訳でもない。

 

 ここに来た目的はただ一つ。

 

 「やっと着きましたよ」

 

 この戦場にいるとは思えないほど、優しく落ち着いた声でつぶやく。目の前には先ほどの風景とは変わらない。だが、少し全壊した建物が多くなっただけだ。

 

 文華(ふみか) 希乃(きの)は瓦礫と化した町中で()()()()()()()()()()探索し始めた。何処を歩いても遺体がゴロゴロとあり、半壊した建物でも風化が進んでいるのか、今でも崩れそうだ。建物が崩れたら、ドミノ倒しのように次々と建物が全壊するだろう。

 

 ほとんどは音や風などで他の建物に当たり、建物は崩れる。そこまでここにある建物の耐性は危うい。

 

 そんな危険な場所のため、すぐに見つけて去りたいところなのだが、一向に進展しない。希乃は『見つけるように頼まれた人』を探し続けるが、何処にもいない。誰かに聞き、『見つけるように頼まれた人』に関する情報を得ればいいのだが、辺りには遺体しかないため、その情報を得ることもできない。そのため、希乃は()()()を考えていた。

 

 「あの子たちを使わないといけないかな?でも、そんなことをしたら、半壊している建物が全壊へと壊れそうだし…」

 

 言葉だけを読み取れば、あまり良いような感じには聞こえない。だが、そのような言葉を使ってしまうのは仕方ないともいえる。

 

 何故なら、『あの子』というのは、生き物ではなく、(希乃自身にとっては)()()()()()()()()()()()

 

 希乃は休むことなく、町中を歩き続け、辺りを見渡しながら人を探し続ける。

 

 「…×△◎△◇…」

 

 すると、何処からか()()()()()が希乃の耳に聞こえた。その声に気付いた希乃はすぐに声が聞こえた方へ方向転換をし、その周辺へ向かう。

 

 

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