二役/二股/二枚舌をする者[一時凍結]   作:無の空間の存在維持

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3/3の水曜日の(作品)です。




story4

 

 

各モノを二種類ずつ買い、部屋へ戻る。そこには呑気にこの部屋を活用している2人だ。澪は珍しく見るようにテレビを、兵部は簡易テーブルで手元の資料を見つめていた。

 

さらに、兵部のペット(?)であるモモンガ、ももたろうがヒマワリの種を食べ、床にゴミを散らかしている。いつの間にか、ももたろうが入って来たようだ。

 

「皆さん、せっかく買ってきたけど、そこまでくつろいでいると、掃除が大変なんだけど…」

 

半ば飽きれながら2人と1匹を見る。そこで、兵部が反応する。

 

「そう呆れるな。緊張をほぐすのも大事だよ。それに、澪には慣れてもらわないとね。仲間に入るからには色んな人との関わりがあるわけだから、様々な環境に慣らすのが得策さ。緊迫した雰囲気はすでに身に着けているはず」

 

「そ、それは…。確かに、あのような戦場なら、あの環境とは真逆の環境を慣らすのも否定はしないよ。本拠は臨機応変で、個性に溢れている方が多いのは知っているけど…」

 

「だからさ。一度でも多くの環境や雰囲気を身で感じるのは手っ取り早い。知識より経験さ」

 

「分かった。兵ちゃんがそう考え、この後の事を踏まえたのなら、これ以上、言うことはないよ」

 

兵部の話を聞き、希乃はテレビに夢中になっている澪に、新品の服などが入っている袋をテレビの前に置く。澪はすぐに袋に気付き、希乃の方を見る。

 

「いくつか十数万で買える服を買ってきたよ。これで問題はないはずだけど…」

 

「おう、サンキュー♪」

 

澪はすぐ様に袋の中にある服をすべて取り出す。ほとんどが無地な服ばかりだ。それを見た兵部は文句を言う。

 

「おい、年頃の女の子にそれはどうかと思うぞ」

 

「最初はそれくらいが良いよ。最初から模様付や絵柄のある服を買ってしまうと、後々我がままになるからね。そういうカラフルで種類が豊富なモノは自分である程度働いてからだからね」

 

「本当にお金に関わると、厳しいんだから」

 

「何もしていない子に私たちが()()()()()しているだけですよ。他の種類を好むのならば、きちんと本拠で働いてもらわないと、すでに働いている方々から文句が出るはずだよ」

 

希乃はこれを前提としている、『働かざる者食うべからず』と。

 

確かに、“働く者”と“働かざる者”が平等にご褒美を分配すれば、この言葉に反する。『努力は報われる』という言葉を。

 

希乃は何故かこれらに関連していると、急に厳しくなる。『何もしないままでは何も得られない』という言葉を基づいて。

 

だが、『カネやモノ借り、それを用いて借りを返す』という考え方を基づいて、希乃はこの服などを澪に渡す。最初は借りることが多くなれど、努力などで恩返しをすれば、問題は起きにくくなる。

 

希乃はこれらを基準にして、行動を起こしている。だが、そのような考え方に合わない人が兵部の率いる組織の中に多くいる。

 

澪は希乃と兵部のやり取りを聞き取り、恩返しをする意思を持つ。澪は立ち上がり、兵部の方へ振り向き、傍まで近づく。

 

「少佐、この恩は少佐の役立つようにするわ」

 

「それは頼もしい限りだ。これからもよろしく頼むよ」

 

兵部は片手を澪に出し、澪も返すかのように手を出す。そのまま握手を交わす。

 

「ようこそ、『パンドラ』へ」

 

この言葉が歓迎の挨拶と共に、澪との関係を作り上げることになった。希乃はこの光景をしばらく見守り、両者とも満足がいくまで待ち続けた。

 

 

 

 

△ △ △ △ △

 

 

 

 

どれくらいか経つと、澪を着替えさせるために、希乃は兵部を廊下へ追い出す。澪に着替えに手伝う。それを終えると、澪は無地を着た服で少々地味になっている。が、希乃はそこを気にせずに兵部をリビングへ戻す。

 

「いきなり追い出さないでくれるかな?」

 

「着替えに追い出さない方がおかしいと思うよ」

「ふむ、それもそうだな」

 

澪の着替えを終えたところで、兵部はパンドラの本拠へ案内する。

 

「さて、移動しよう。トンネルを出してくれるかな?」

 

「了解」

 

希乃が返事をすると、目の前にトンネルを現わした。兵部と希乃、澪はトンネルの中へ入り、トンネルは消滅する。これから澪の生活を新たに始まる。

 

 

 

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