FAIRY TAIL したっぱ評議院の苦悩   作:村六分

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いやー戦闘シーンって難しいなー。
今回はこれといって最後の方しかないけどSAOとかダンまちとか他の作品の読んで勉強しんとー


序章 出合いのハルジオン6

「しかしまー豪勢な船に食事やなー」

「そ……そうね。」

 

 ルーシィの提案で評議院の制服のままでは悪目立ちするということで近所の魔法屋でも販売されている《カラーズ》なる服の色を一時的に変えた。

 

 その甲斐あってか、甲板にて受付の黒ずくめの受付員による諮問をすんなり通過した二人は今宵のパーティーが開催される船のあまりの豪華さに呆気に取られてしまった。本当にあのチャラ男達一体いくら稼いでいるのだろうか。

 

 この船の一隻にしても数千万J(ジュエル)は下らない。周囲の者の様子を見るとどうやら船上パーティーは今回が初めてではなく定期的に開かれていると思われる。

 

 その証拠にチャラ男……、もといD級指名手配犯ボラが常連と思われる華やかな装いの婦人に営業スマイルを振り撒いて世間話に花を咲かせている。

 

「ルーシィ。しばらくは自由行動でいいぞ、下手に探ってたら墓穴掘りかねないから」

「そうね。まずは敵陣の情報収集から始めないとね。SF小説のテンプレートね」

 

 気合いが入っているのか、グッと握り拳を作る。SF小説じゃなくてこれは本格化な現場だからあんまり気張りすぎないでね。リラーックス~。

 

「あ、そうだ。これ渡しとくわ」

 

 俺は袖口に隠し持った魔道書(グリモワ)の楔をほどく。そして小石程度の大きさ

に本のページを破りその切れ端をルーシィに手渡した。

 

「何これ?ゴミを渡されても困るんだけど……」

「ゴミなんか渡すわけないでしょ……」

「じゃあなんなこれ」

「うーん、分かりやすく言えば防犯ブザーがわりだな。万が一の時それをくしゃくしゃにするなり破るなりすればどこにいるのか分かるってことだ」

 

 「へー」と感嘆の声を上げる。

 

 これは予備知識だが、実はこの魔道書は利便性に富んでいてこの他にも封印されている《鬼の魔力》によって次の日には切り取った部分が元通りになったり、封印した魔法を6つまでストックしてそれ以外の魔力を基に発動させることが出来たりする。これを使い始めてしばらく経つが未だにどんな機能他にあるのか把握し切れていない。もしや、この魔道書自体に意志があり学習をしているのではないか……。あ、最終的に銀髪ロリ美少女に擬人化して『マスター』なんて呼ばれちゃったりして!

 

「あんた鼻の下伸びてるわよ」

「おおっ失礼」

「否定はしないのね…」

「で、どうすっか。まずは腹ごしらえと行くか?腹が空いては戦は出来ぬってことで」

「相変わらずのマイペースさ、もはや尊敬するわ。」

 

 ルーシィはやれやれと肩を竦める。でも、エネルギーチャージは大事でしょ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 普段は味わえない豪勢な食事を食べながら少しでも情報を得るべく違和感がないよう気をつけながら二手に分かれてパーティーの参加者に話を聞いていく。こういう聞き取り調査の時ルーシィのような可愛い女の子がいるとむさ苦しい野郎どもから話を聞き出し易いので有り難い。彼女はおうたい応対に慣れているのか既に五人以上と会話を交わしている。

 

 かくいう俺の方は……。

 

 一人もまともに相手をしてくれなかった。誤解が無いように言っておくがこれは黒幕たるボラの魅力(チャーム)のせいであって決して彼女が本心から「キモイ!近寄らないで!」って言っている訳ではない。そんな避けられることをした覚えは……_____。

 

 

 

 

 あれは数時間前……。 

 

『フォニュフォニュフォニュと柔らかい女体の海をかき分けて進むと「ううん…」やら「いやん…」やら「そこはダメ…」という喘ぎ声が進めば進むほど聞こえてくる。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……____、やっぱりありました。ごめんなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おや、君たち来てくれたんだね。嬉しいよ」

 

 気持ちが沈んで項垂れていたところに生け簀かない声が聞こえたのでサッと声の方向を向く。

 

「サラマンダーさん!こんばんは。」

 

 自分でもびっくりする程の営業スマイルでなるべく明るく努めようとする。

 

「こんばんは。もう一人の子はどこにいるかな?ギルドのことで彼女と話がしたいの、だけど」

「呼んできますか?たぶん近くにいると思うので」

 

 この男…。俺には目もくれずいきなり本題ですかコノヤロー。少々腹が立つが気にしてたら話が進まない。スマイル、スマイル。

 

「そうだね、お願いするよ。なんでぎこちない笑顔なのかは触れないで置こう……」

 

 そう言うと踵を返してルーシィを捜索する。確か、窓際でニヒルなおじ様にセクハラまがいなことされてたのを見かけたような……。あ、いた。

 

「ルーシィさーん、君にお客さんだぞー」

「分かった、今行くわー」

 

 こういう場に慣れているように見えるが、ああいうセクハラじいさんは指物彼女でも若干引き気味に感じた。なんとか、終らせる切っ掛けを探していたようで俺が訪れたのはベストタイミングだろう。ニヒル男は名残惜しそうな顔をするがルーシィが「ではまた」と礼儀正しく礼をして無事撤退を果す。

 

「それで収穫はあったか?」

 

 ルーシィは小さく首を横に振る。なるほど、企業秘密も徹底しているとはなかなか遣り手である。しかし、ここからが本番だ。ルーシィと二人っきりで話。こんな場面で何かしらのアクションを起こさない筈はない。現場さえ掴めれば後はイモづるのようにズルズル証拠が出てくるに違いない。

 

「さっきも言ったけど荷が重い役目を頼んですまん。なんかあったら紙切れを……__。」

 

 耳打ちで伝えると今度は首を縦に振る。本当に良い子だなあ……。こんな女の子を利用していると思うと胸が痛い。全部終わったら改めて謝礼をしようと心に決めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ルーシィを自称サラマンダーに引き渡したら後はサインが来るまでスタンバイするのみだ。

 

 

 _____上手くやってくれよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………

……

 

 

 

「そうか、ルーシィというのか。いい名前だね」

「どぉも」

 

 ルーシィはにっこにっことお得意の営業スマイルをふんだんに振り撒く。この生け簀かないチャラ男の機嫌を取っておくことが今は大切だ。その内気が緩んで徹底的な愚行の裏付けとなるアクションを起こすはず……____。

 

「まあ、まずはワインで僕たちの出逢いに乾杯しようじゃないか」

「他の女の子達はいいんですか?」

「いいんだ。今は君と飲みたい気分なんだ」

 

 グラスを並べ年期の入った高級と思われるワインをトクトクトクと音を立てて手際よく注いでいく。

 

 テーブルにボトルを置くと指を鳴らす。

 

 それと同時に魔法の力なのか、グラスの中にあったワインの一部が宙に浮かび上がり真珠のような丸みを帯びた形になる。

 

「口を開けてごらん。葡萄酒の定石がゆっくりと入っていくよ」

「…あはは……」

 

 ウザイ。正直ここまでチャラいとは考えても見なかった。余程自分に自信があるのだろう……。

 

 でも、我慢だ徹底的な証拠を掴むまで機嫌を取らなくては。

 

 せめて瞳を閉じて葡萄酒の水滴に口を向ける。

 

 徐々に徐々に嫌らしくルーシィの艶やかな口紅と距離をつめてくる。

 

 

 

___残り5cm なんだか嫌になってきた。正直帰りたいまでもある。

 

 

___残り3cm 一体何時になったら口の中に入るのだろうか

 

 

___残り1cm むしろさっきより遅くなっているような……。

 

 

___残り0cm……_____。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ____待ってこれって!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ばしゅん!

 

 口に入る寸でのところで葡萄酒の粒を払い除けた。

 

 

 

 

 

「一体これはどういうつもりかしら……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これ、睡眠薬よね」

 

 

 

 

 

 

 

「ハハハハ……。参ったなこれは……。ご名答」

 

 手を顔に当てて余裕の表情だ。

 

「勘違いしないで。私は別にあんたの女になるつもりはないわ」

「そうだったね。君は妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入りたいんだっけ?しょうがないな……。」 

 

 男の雰囲気が変わる。

 

 不味いと思い身構えるが時既に遅かった。

 

 次の瞬間ガタイ良い男達に両腕を封じられてしまう。さっきまで気配すら感じていなかったのに……。

 

 

「さっすがサラマンダーさん~。」

「うッッヒョーかなりの上玉じゃないっスか!」

 

 ぞろぞろと人数が増えていく数十人は下らないだろう。そして、その男達は皆まるでルーシィ品定めするようにネットリとした視線で観察してくる。

 

「あんた達一体何物!?」

 

 サラマンダーと呼ばれた男がルーシィに近寄り彼女の顎を無理矢理自分の顔へと向けた。

 

「我が奴隷船にようこそ。お嬢さん。他国(ボスコ)に着くまで大人しくしてもらおうか」

「ボスコって!?嘘でしょ!」

「言ったろう奴隷船だと、始めから君を商品にするために連れ込んだのさ。あきらめな」

「……‼」

 

 ルーシィの瞳から色が褪せていき全身に冷や汗が伝う。 

 

 シンが余程の犯罪だといっていたまさかここまでとは想像していなかった。小説のネタになるなんて軽い気持ちでいた過去の自分を殴りたい。

 

「サラマンダーさんも考えたよなー。魅力(チャーム)にかかった女どもは自ら進んでケツをふって商品になる」

「この姉ちゃんには効いてないようだから少々調教がいるかもなー!一発良いっすかね!」

 

 絶望に打ちひしがれている少女の知らぬ内に品のない笑いと共にどんどん話が進んでいく。

 

 あろうことか、一人の男はルーシィ動けないこといいことに慣れた手付きで体のあちらこちらをまさぐっていく。

 

______いや…。こんな奴等に好き勝手されるなんて屈辱…。許さない……。絶体に許さない……。

 

「うほほ~。こんなおじさんにベタベタされて屈辱って顔だね~。そういう強気な顔されちゃうと尚更そそられちゃうなーおじさん達~。泣いてる顔も見たいなー、そうだ!そんな怪しからん脚の深奥に眠る下着を引き抜いてもそんな顔できるかな~。」

「な……何を……。」

 

 わざとらしい明るく楽しげな声音だが、ルーシィには恐怖しかなかった。

 

 ゴツい手はドレスのスレットから露になっている足と伸びていく。その手は太ももを通過し宣言通りのものを引き抜かんとするが……。

 

 ジャリンと金属製の音がした。男はそれを取ると自称サラマンダーに投げ渡す。

 

 

「ん、君、精霊魔道志か…。ゲートの鍵。たしか契約者以外は使用出来ないか」

「返して!それは私の命より大事なものなの!私はなんでもしていいからその鍵だけは……。お願いします……。」

「ふーん」

 

 少女の願い虚しく、束ねられた鍵は海へと投げ出された。

 

「なっっっ……」

 

 精霊魔道志の頬に二筋の涙が流れる。

 

「そう!その顔、その悔しい泣き顔が見たかったんだよ!」

 

 ボラは嬉々とばかりに全身で喜びを顕にする。

 

「さあ、お遊びここまでにしてそろそろ奴隷の烙印を押させてもらうよ。熱いけど我慢しな」

 

 ジュワジュワと音を上げて悪趣味な紋章の烙印を近づけてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

____助けて……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「熱いのを我慢するのはテメエの方だバカ野郎っ!!」

 

 深紅の焔を帯びた拳がボラの顔面を抉る。

 

「グヒャフィゲフェオオエギア……」

 

 殴られた勢いで部屋の壁を突き破り二十メートル以上体を投げ出した。

 

「さ…サラマンダーさんっ!!!!」

 

 ボラの手下達が異口同音に叫ぶ。

 

「俺いるぞおおおおー!」

 

 ズゴーンッッと今度は天井を突き破り木片で手下を踏み潰し鱗のようなマフラーが特徴少年が降臨する。

 

「シン……ナツ!」

 

 少女の涙が悲しみから喜びに変わり瞳に色が戻る。

 

「待たせたなルーシィ。言いたいことと色々あるけどまずは軽くアイツらに天誅を下してくる」

「燃えてきたああああああ!」

 

 赤鬼と火竜の炎が飛び散る。それは少女を弄んだ怒りを露にしているように赤い。その両炎に燃え尽くせないものはないと思わせる情景だ。

 

「ななんなんだお前ら!!」

「なんだってそれは、……___」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

____憤怒の(ほむら)で悪を破壊する地獄の番人だ。

 

 




前回短かった分これで足し引き0❗

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