サイカイのやりかた【38話完結】   作:あまやけ

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「9話のあらすじ」
本偏のバスジャックに敵視点から巻き込まれる修一。トラブルも多々ありながらなんとか終わらせたと思っていたが、そんなことあのわがまま金髪ギャルが許すわけもなく、ワガママ娘がさらに増える
*ここからAAのキャラが多くなりますごめんなさい。


4章 VSアリアAA
10 魔宮の蠍の手伝い


間宮あかり

 

東京武偵高校1年A組所属で身長は139cm。

強襲科Eのランク。俺と同じ一般中学出身で、中3の3学期に武偵高の付属中に転校してきた。

上級生の中でも随一の実力を持つアリアに心酔とも言えるレベルで憧れており、彼女のパートナーになることを夢見ているらしい。

武偵としての力量は同学年でも最下位に近いが、アリアの傍にいるという信念は意地でも通すほど頑固。

今のところアリアの仮戦妹となっている。

一度決めたことは必ず貫き通す意志の強さと粘り強さ、それに加え小柄で華奢な体躯に似合わないタフさを持ち合わせており、その辺りはアリアから高く評価されているようだ。

公儀隠密の家系である間宮一族の本家「暁座」の出身で、暗殺術を学んでいた。…と

 

(なるほどね…)

 

俺は理子から送られてきた情報(もちろんタダだ。もちろんだ)を携帯で確認しながら止まない雨に濡れていた。携帯、大丈夫かな?故障したら修理費がなあ。

 

「おいで、間宮あかり」

 

「…!?」

 

そんなことを考えている俺の前で、夾竹桃がその間宮あかりに接触していた。

俺はそれを後ろで見ながらもチラチラと辺りを見渡す。

 

んー、いる…かもな。

 

「場所を変えるわ。岡崎。…1人よ」

 

「1人か…0人がよかった」

 

「それならあなたに頼むこともないわ。報酬もなしよ」

 

「よっしゃ、おひとりさまようこそ」

 

「…理子の言った通り、扱いやすい男ね」

 

「ま、俺の武士道は『とりあえず金』だからな」

 

「間宮あかり、行くわよ」

 

報酬が絡むならとドヤ顔で返すが、それを無視して行ってしまう夾竹桃。こ、この子…顔はタイプなのにノリ悪いな。

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

場所変わって路地裏。雨がさらに酷さを増し、パイプから大量の水が流れている。そんな中で間宮あかりと夾竹桃は向かい合っていた。俺は夾竹桃かなり後ろで待機しつつ、辺りを警戒する。…1人、どっからくる?

 

「あなたがアリア先輩を!!」

 

「やったのは私の友人よ」

 

「どうして!!」

 

間宮が一歩夾竹桃に近づく。それでも夾竹桃は一歩も動かない。

 

「『イ・ウー』は以前から、アリアを狙っていたの。…友人はアリアにしか興味はない。私は、あなたにしか興味ないから、久しぶりね」

 

「ッ!!」

 

『イ・ウー』ねえ。それが理子と夾竹桃の悪の組織の名前か。…っとさてさて来たな。

 

「夾竹桃。お前ってユリなの?」

 

「いいえ違うわ。私は見てる専門」

 

「あっそ。んじゃな」

 

俺は夾竹桃に軽口をたたきつつ、『のびーる』を路地の右側のビルに射出する。そしてそのビルを上に上がり、辺りを見渡すと…いた。

 

「あなた、いまどこから!?」

 

「あーえっとね。まあ下から、かな」

 

俺の右方向先に一人の武偵がいた。理子と同じほどの長さの金髪と右手に扇子を持った子。可愛いというより綺麗、美人といったほうがいい容姿をしてるそいつは先ほどまで俺たちを覗き見ていた人物。まあつまり先ほど言っていたおひとりさまだ。

 

「あなた、あの女の手下ですわね!(わたくし)は強襲科一年高千穂(たかちほ) (うらら)!そこをどきなさい!」

 

こちらに銃(スーパーレッドホークだっけかな。銃の名前は覚えるの苦手だ)を向けながら自己紹介してくれた。(なんで?それがこいつ流の礼儀ってやつなのか?)

手下って…まあ否定はできんが。

 

「ああご丁寧にどうも。ただいま右手左足を撃たれた状態の岡崎修一です。あーそれと、通すのは無理だ。俺の食費的に」

 

「しょ、食費?…って岡崎?ああ、あの二年でEランクと噂の」

 

あらら一年生にまで知れ渡ってるんだねそれ。高千穂は鼻で笑いながら

 

「二年の先輩といえどEランク。私はAランクですのよ?勝てるとお思いですか?」

 

「いやーまあ負けるだろうな。俺お前に勝る才能一個もないし」

 

俺はそういいつつ、今やれることを確認するために

 

現状を

 

整理し始めた。

 

 

《ここはあるビルの上。周りに遮蔽物はなく、下はアスファルトで雨に濡れている。広さは7×7mほど

 相手は高千穂麗。持ってる武器はあのスーパーレッドホークと呼ばれる大型銃のみと思われる。あれは威力が高いから一発でも食らうとアウト

 目的は夾竹桃に近づけないこと。勝たなくてもおけ

 右手左足骨折中。激しい動きは無理

 持ち物 ・とべーる君 二号 【8話参照 ターザンできる】

     ・冷却弾 四発 【液体に当たると凍らせる】

     ・防弾シュート 一つ【ただの防弾チョッキです。後ろからパラシュートがでる】

     ・絶対温か毛布 コンパクト 一つ【コンパクト型の電気毛布。あったかい】

     ・携帯

     ・ティッシュ【濡れてぐしょぐしょ】

     ・飲み水 150ml 1

     ・ワゴン車のカギ 一つ

 

追い付いて整理してみて一つ思う。あれ?俺、武器一つも持ってなくね?

 

「お友達のピンチなんです!!手加減しませんわよ!」

 

「くっそ…やるっきゃないか。もういやだわこんな生活!」

 

VS高千穂戦開始

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「ーーッ!!」

ビル下の路地裏にて

 

間宮が拳銃をホルスターから抜こうとするのを傘で遮った夾竹桃。そのまま先端を首元に持っていく。

 

「別にここで戦いましょうって言ってるわけではないのよ。あなたを向かい入れたいの『イ・ウー』にね」

 

「『イ・ウー』…?」

 

「まあ正確な話はあなたが入ると決めてからよ。どうするか考えてね。二年前に植えた種がそろそろ花ひらく。それを見てから決めてもらっても構わないし…それか」

 

ドサッ

 

「あー疲れた。なんなんだよこいつの扇子。痛いのなんのって・・」

 

「いまあなたの友人を殺さない代わりにってのでもいいわよ」

 

「た、高千穂さん!?どうして高千穂さんを!?」

 

俺は抱っこしてきた高千穂を夾竹桃の近くで降ろしつつ、間宮の方を向いた。

 

「いやーなんつーかな。お前が危ないと思って助けにきたらしいんだよ。お前いい友達もったな。俺と違って」

 

「ッ!!あなたは岡崎修一!どうしてEランクのあなたが!!」

 

ああ、この子ですら俺がEってこと知ってるのね。もういい。俺残念な有名人ってことで納得しときましょ。…嬉しくねぇ

 

「いや、俺はただ下のアスファルトが濡れてたから凍らせただけなんだって。そしたら勝手に転んじまって気を失ったの」

 

そう、勝負というには早すぎる対決だった。冷却弾を投げて終わり。

なんか、対決したって感じじゃなかったなぁ。勝負に勝ちましたっていう達成感がない。

 

「で?どうするの間宮あかり。あなたの判断でこの子の運命、決まるわよ?」

 

夾竹桃が高千穂の顎を持ちながらそう言う。なんかかわいい。なんでかな。夾竹桃の顔がタイプだからか?

 

「………!!」

 

間宮あかりが悔しそうに下唇を噛み続けている。話を聞いてなかったからさっぱりわからんが、とりあえず夾竹桃がなにか脅しているってのだけは伝わった。

でもこれじゃ間宮選びきれないんじゃないか?こいつ見るからに友達想いのいい子っぽいし。

 

「…間宮あかり、この子は返してあげるからここに来なさい。今日の20:00よ。いいわね」

 

夾竹桃も俺と同じことを考えたのだろう。こいつ、意外といいやつなんじゃなかろうか。

そう言って場所の書かれているであろう金色の紙を間宮に投げ去っていく。俺は高千穂をあまり濡れない部分において、

 

「コイツ頭打った可能性あるから一応病院で見てもらえよな。あ、謝礼金とかは無理だから!」

 

そう言ってどっかに消えてしまった夾竹桃を追いかけた。

 

あーあ

 

また、面倒ごとに巻き込まれそうだな。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あなた、強いのね。彼女確かAランクだったはずよ」

 

「いや違うから。あれはあっちが勝手に自爆しただけだから、俺何もしてないから」

 

「…まあ、どっちでもいいけど。今日間宮あかりが来るわ。あなたも手伝いなさい」

 

「あ?俺まだ働かされんのかよ…」

 

「敵は7.8人程度になるだろうし、流石にそれだけの相手をするのは面倒なの」

 

「あのなー俺ほぼ徹夜で理子の手伝いさせられて疲れてーー」

 

「金は払うわ」

 

「やっちゃる」

 

「…本当にチョロいのね。あなた、ほかの仕事も手伝わない?」

 

「ま、暇で金がなかったらな」

 

「そうね、よろしく」

 

ああ、また余計なこと言っちまったかなぁ…

 

それにしてもこいつら、俺がEランクのダメダメボーイってこと忘れてない、よな?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『あ、ようやくつながりましたね修くん!なにしてたのですか?』

 

「うん、まあ、俺もよくわかんないな」

 

夾竹桃には19:00に集合と言われたので俺はいったん寮に帰って来ていた。

アリアの見舞いにも行こうかと考えたが間宮に会うかもしれないからな。これが終わってからにする予定だ。

そして今は音信不通にしてしまっていたリサと通話中だ。暇なときには話してた分懐かしさを感じる。

たしか竹刀とサドルと弾を頼んどいたが

 

『えっと、サドルと弾は普通の市販のものを送りました。そちらにもう届いてると思いますが』

 

「ああ、これか」

 

俺は玄関にあった段ボールを開く。きちんとサドルと弾が入っていた。

 

「おう、確認したぞ」

 

『はい。あ、それでですね。竹刀のほうなのですが。ごめんなさい修くん。鉄を切れるほどの強度を持った竹刀は見つけることができませんでした』

 

「まあ、そりゃそうだろうな。俺も冗談で言ったし別に…ん?」

 

俺はサドルと弾のほかの米やら服やらを見ながら話していると、変なものをみつけた。…これって

 

『ですが、「鉄をも切れる木刀」なら見つけましたのでお送りします!使ってみてくださいね!』

 

「…まじかい」

 

奥からでてきたのはずっしりと重い木刀だった。いやまじか?鉄切れるって…

 

 

しかもこれ木刀の柄の部分になにか書いてある…え?

 

洞爺湖(とうやこ)って…なんでだよ」

 

『さあ?リサが頼んだ時にはもう書いてありましたね』

 

「…??ま、いいか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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