桜セイバー in Fate/EXTRA   作:日向辰巳

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若干キャラ崩壊注意です


二十四話

目が覚めるとそこはマイルームのベッドだった、ボロボロだった体も治っており隣には疲れて寝てしまったのかセイバーが添い寝してくれている

 

「…あ、おはようございます…マスター」

 

おはよう、と返してセイバーの頭を撫でる

そして俺たちは4回戦の相手が不在になってしまったため不戦勝で突破したことになった

 

「それにしても…」

 

ランサーはかなり手強かった、いつにも増して消耗が激しかったし、気がかりなのがもう一つ…それはセイバーの真名だ

セイバーは俺をマスターとして見極めてから真名を明かすと話していた、その時はまだ来ていないのか、思い切ってこちらから尋ねてみようか

 

「マスター?」

 

「あ…」

 

いやよそう、彼女が頑なに真名を秘密にしているのには理由がある、きっと俺にも知られたくない過去が…

…詮索するのはやめよう、セイバーがどんな人であってももう受け入れる覚悟はできてるんだ

今は知らなくてもいい、いつかセイバーが教えてくれるならそれでいい

 

「あ…いやそういえば遠坂やラニはどうなったんだ?」

 

「あの二人なら私が寝る前にはここにいたのですが…何処に行ったんでしょうね?」

 

あの二人のことだから何かあるんだろうが俺はすることがないし食堂にでも行こうかな?

…こんぺいとうとか必要だし

 

「岸波くん、居る?」

 

と、その時遠坂の声が聞こえた

部屋の前に来ているらしくノックの音が聴こえる、ドアを開けるとそこには大きな人を抱えた遠坂とラニがいた

 

「…誘拐?」

 

「失礼ね、ぶっ飛ばすわよ!この人は私の恩師なの、ほっとくわけにもいかないし保健室が使えなくなったからここに置きにきたのよ」

 

へぇー、遠坂の知り合いもいたのか、と思いながら少し気になったことを話す

 

「保健室が使えなくなった?どういうことだ?」

 

「ああ…それはね」

 

「それは体育館で暴動が起きてそれに巻き込まれた人たちが保健室に運ばれたからです」

 

「ちょっとラニ!今私が言おうとしたのに!」

 

「別にいいではありませんか、あなたは些か喋りすぎです」

 

気のせいかラニがムスッとしている、今まで喋らせてもらえなかったのが余程頭にきていたようだ

ん?暴動?…というかこの人何処かで見たような…

あ!たしかランサーに突っ込んでいった人だ

 

「マスター、あの二人は放っておいて購買部行きましょう!約束ですしね!」

 

そうだった、でも流石に二人を放っておくわけにもいかないのでケンカを鎮めにいくとしよう

 

「おーい、二人共…」

 

「喋り過ぎって何よ!まだ少ししか話してないでしょ!」

 

「今日だけの話ではありません!あなたはいつも白野さんと話しているではないですか!」

 

二人共踏んでる!凛に至っては恩師とまで言ってたのにめっちゃゲシゲシ踏んでるよ!

ほらなんか「うぐ...」とか言ってるし!絶対もうそろそろ起きるよあの人!?

 

「はっ!上等!じゃあ勝負よ!勝ったら白野君を1日自由にしていいってことで!」

 

「いいでしょう、本気になったアトラスの力を見せてあげましょう」

 

「待ってください!凛さん、ラニさん」

 

ああもうなんか始まってるし…セイバーさん、ここでビシッと言ってやって!

 

「その勝負、私も参加させてもらいます!」

 

そっち!?ちょっと!止めてよセイバーさん!?

 

「ならば俺も参加させてもらうぜ…」

 

なんか乗っかってきた!起きてるし!でもこの人とてもカッコよく言っているのに踏まれてるせいで台無しになってる…痛くないのかな

 

「おい凛!いい加減どけ!重いわ!」

 

「あ、ごめんなさい界離さん、よし、ならトランプで勝負よ」

 

「いいでしょう…トランプで何をするのですか?」

 

「1.2…5、そうね…この人数ならダウトかしらね、他にもいろいろあるけど、心理戦アリの方が楽しいでしょ」

 

あの〜何か俺も入ってるんですけど…俺が勝ったらどうするつもりなんだろう

 

「あ、セイバーはダウト知ってるの?」

 

「大丈夫ですよ、遊んだことはあります」

 

ならよかった、かくして俺の1日自由権をかけたダウトが始まった

 

三回行った結果、全てセイバーの圧勝だった

というかセイバー強すぎ…何で嘘ついたのが分かるんだ…

 

「ふっふっふ…とある人のおかげでゲームの類はほとんど網羅しましたからね、ゲームなら得意なんですよ!さあ!私の勝ちですね、凛さん、ラニさん、ついでに…えっと…グラさん?」

 

「名前わからないなら無理して言うな…こっちが悲しくなるから…獅子劫だ」

 

さて、セイバーが勝ったということは…いつも通りだな、じゃあ予定した通り購買部にでも行こうか

 

「はい!行きましょうマスター!」

 

「くっ…何で仕込んだのに負けるのよ…何かイカサマしてるんじゃないの?」

 

「計算外です…くっ…チェスなら例え4対1でも勝てるというのに…」

 

なんかブツブツ言っている二人は放っておいて行こうかセイバー、そういってマイルームを出ようとする、すると獅子劫さんが話しかけてきた

 

「おい小僧ちょっと待ちな、ちょっと話がある、なに、時間は取らないから安心してくれ

凛を助けてくれたんだってな?あ〜、なんだ

ありがとよ、皆を代表して礼を言う

…まあそれだけだ、悪かったな時間を取らせちまって」

 

「気にしないでください、体が勝手に動いただけですよ」

 

「謙遜するな、今あいつが生きてんのはお前のおかげだ…あいつは優秀だが少しお転婆な所がある、レジスタンスには同じ年頃の奴がいなくてな、お前さんが嫌じゃなかったらあいつと友達になってやってくれ」

 

そういって獅子劫さんは自分の部屋に帰って行った、その様子を見て遠坂と同じでお人好しな人なんだなと俺は思った

 

〜〜〜

 

そしてその次の日の朝、聖杯戦争の後半、言峰からランサー討伐報酬の相手の情報と共に5回戦の開幕を告げるアラームが鳴った

 

マスター#ユリウス・ベルキスクvsマスター#岸波白野

 




ちなみに今のセイバーのステータスは
筋力:C、敏捷:A+で他は全部Eとなっております、教会には1日自由行動の時に行きました

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