インフィニット・ストラトス ~迷い込んだイレギュラー~   作:S-MIST

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宇宙進出によって色々変わってきているので、義妹ちゃん達視点で地球の色々変わったところをお届け出来たらと思います。
あと義妹ちゃん達の元ネタは、決して人前で検索しないようにお願い致します。
俺は全てを超越した紳士だから大丈夫!! という方はどうぞ。(笑)


番外編第13話 地球の日常レポート(時系列:第219話の後)(イラスト有り)

  

 カラードの本社は、IS学園近郊の湾港ブロックにある。

 設立された当初は地下2階地上10階建てという小さな拠点だったが、今は違う。特徴的な三重リング構造の建物が増築され、周囲一帯も全てカラードの土地となり、専用の港と空港まで備える一大拠点だ。また一般人が目にする事は無いが、地下には階層分けされた広大な空間が存在している。ここではない別の世界(AC世界)の技術を、更に磨き上げて造られたものだ。完全循環型の生命維持環境を備え、束と晶の自宅、更識本家の邸宅、各種研究・製造用の施設、食料生産プラント、イクリプスやアリコーンの専用ドック、任意の地点に開けるスターゲートなど、今のカラードを支える様々なものがある。地球環境がどうなろうと生き残れる方舟、と言い換えても良いだろう。

 そんな本社近郊にある都市は、数年で大きく様変わりしていた。IS学園近郊という事で元々ある程度整備されていたのだが、カラードが城下町として莫大な資本を投下して再整備を行っていたのだ。一説によると中核メンバーと義妹達の為だけに、社長は年度あたりの予算を10倍にしたらしい。恐らく只の噂だろう。

 すると企業が進出してくるようになり、カラードが内政と外交で実績を積み上げる程にその流れは加速していった。

 今では世界中の名だたる企業が支社を出し、中には本社移転を決めた企業すらあったが、都市の発展はこれだけではない。各国は今後の統一政府樹立を睨み、総領事館を都市に置き始めたのだ。因みに総領事館とは大使館の機能の一部を担うところであり、大使館は本部、総領事館は支部と考えると分かり易いだろう。伝え聞く話によれば、遠からず大使館に格上げして、現在の大使館を総領事館に格下げする予定らしい。

 こうした発展を遂げている都市のメインストリートを、秋の装いで歩いている女性が2人いた。行き交う多くの人がチラチラと見ている。際立つ容姿とスタイルの持ち主、という理由はあるだろう。しかし軟派な奴らが声をかけない理由は、カラード社長の義妹達というのが大きかった。8人いる内の2人で、右を歩いているのが冬祭真理(ふゆまつり まり)*1。長く艶やかな黒髪お団子ツインテールが目印だ。左を歩いているのがローズ・ピニラス*2。ピンク色の髪で同じくツインテールだが、男も女も手玉にとる悪女みたいな雰囲気を醸し出している。

 2人とも大学2年生で、歩きながら話している内容は極々一般的なものだった。

 

「課題、どうしよう」

「真理の課題ってなんだっけ?」

「文化人類学」

 

 生活様式・言語・習慣・ものの考え方などを比較研究し、人類共通の法則性を見い出そうとする学問である。

 

「うわぁ、面倒臭そう」

「ローズの課題は?」

「経済学。もう終わってレポート提出済み」

「良いなぁ。アルバイトでやってる範囲だから簡単だったでしょ」

 

 義妹達は全員、カラードの広報企画室でアルバイトをしている*3。表向きはカラードの広報に関わるアレコレを手伝う普通のアルバイトだが、実際は情報の扱い方を学ぶ為であった。しかし扱い方を学んだからと言って、すぐに有効活用出来るとは限らない。その情報の意味するところが分からなければ、有効に扱う事は出来ないからだ。このため膨大な量の学習が必要であり、ローズは経済分野の情報に強くなっていた。大学のレポート程度、お茶の子さいさいである。

 

「まぁね。でも毎回思うけど、ホンット面倒そうなのを選んだわね」

「面倒っていう事は、やる人が余りいないってことでしょ。でも宇宙進出を考えたら、文化の比較検討出来る人はいた方が良いじゃない」

 

 誰に聞かれているかも分からない外なので言わなかったが、心の中で最後に「お義兄様の役に立てるじゃない」と付け加えていた。

 尤もこの思いは、義妹達全員同じである。

 

「確かにそうだけど。私が協力出来るのって資料集めくらいしか――――――」

 

 と言ったところで、旅行代理店の看板が目に入った。

 ここで、閃く。

 

「………………」

「どうしたの?」

 

 不意に黙ったローズに、真理が尋ねる。

 

「ねぇ真理。あなた今年度の単位、もう殆ど取ってたわよね?」

「え? う、うん。急にどうしたの?」

「いえ、ね。どうせなら日本で資料集めじゃなくて、実際に何ヶ所か行って、現地を見て、それでレポート書いたらどうかしら」

「あ、なるほど。良いかも」

 

 普通の大学生では中々実行し辛い計画だが、彼女達はそれなり以上にセレブである。旅費的な意味では全く問題無い。

 お義兄様は心配性だが、旅行も行かせてくれないような人ではない。以前、皆で日本国内の温泉に行きたいと言ったら喜んで行かせてくれた。同じ宿でカラードランク9のラナさんとバッタリ会ったが、本人が偶然と言っていたからそういう事なのだろう。

 

「じゃあ今日の夜、みんなで話しましょうか」

「うん。ありがと」

「良いってこと。私が困ったら助けてよね」

「勿論」

 

 こうして義妹会議に上げられたレポートのネタ探し旅行は全会一致で可決され、お義兄様の許可も下り、クロエも仕事の日程調整を終え、2週間程度の旅行となったのであった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 1週間後、義妹達8人が一番始めに選んだのは欧州であった。カラードと縁があり行き易いというのもあったが、欧州というのは多言語・多文化であるため、レポートの切り口とするには丁度良かったのだ。

 因みに今回の旅行は普通の旅行であるため、入国時に情報工作は一切行われていない。移動こそチャーター機であったが、ホテルの予約等は全て実名で行われていた。そしてカラードの社長が義妹達を非常に大事にしているのは周知の事実であり、しかも内1人は生態融合型IS“黒鍵”を専用機とするクロエだ。世界中でたった3人しかいない、気象コントロール用ISのパイロットである。

 普通ならテンプレな問題が色々と起きそうなものだが、そこは付き合いの長くなってきたシャルパパ(アレックス)が良い仕事をしてくれた。

 知り合い達にこう言ったのだ。

 

「カラードの社長を激怒させたくないなら、動くな。下手な接触は考えるな。上手い事やろうと考えるのは勝手だが、その場合、私は知らん。全力で関係無いと言わせてもらう」

 

 この言葉を裏付けるかのように、カラードランク9のラナ・ニールセンの入国が確認された。ホテルに泊って買い物をしているだけなのだが、只の旅行と思う者は皆無であった。何せ彼女はロシアが中国に侵攻した際、中国側の傭兵として10万人規模の歩兵、機甲部隊、巨大兵器、IS部隊、その全てを例外なく叩き潰したという実績がある*4。篠ノ之束博士がその才能を見込んだ強者。そんな人物が、義妹達とほぼ時を同じくして入国してきた。関連性を疑わない者などいないだろう。

 こうした動きもあって、義妹達はレポートのネタ探しに集中出来たのであった。

                               

 ―――フランス国立図書館。

                               

 真理は他7人の義妹達に必要そうな書物を探して貰い、フランス語そのままの原本を読み漁っていた。元々生体パーツ候補という事で素養があったのかもしれないが、強化処置のお陰で多言語の修得に苦労は無いのだ。しかもページを捲るスピードが速い。第三者が見れば流し読みに見えるかもしれないが、速読で内容を理解した上での速さである。また時計の針が一回り、二回り、三回りしても集中力が続いていた。読まれた本がテーブル右側に積み上げられ、読まれていない左の山から次の一冊が取られ読まれていく。時折ノートにメモ。視線を本に戻して再び読む。その繰り返し。

 他7人も本を探してあげる傍ら、空いた時間で興味ある分野の本を読んでいた。ローズなら経済学であるし、クロエなら所属している異常気象対応部門で必要となりそうな広範囲な知識全般、といった具合だ。無論全員強化処置済みであるため、真理と同様に速読で、読み終えては次の本を手に取っている。

 そうして夕方になった頃、義姉妹達は滞在先のホテルに戻った。セキュリティ上の理由から、当然のように五つ星ホテルだ。

 皆でルームディナーを食べ、誰かが何となくテレビをつけてみればニュースが流れていた。

 義妹達が大株主となっている情報系企業、“アースレポート・コーポレーション”フランス支部のニュースだ。

 

『―――次のニュースです。本日開催されたアーマードコア・フォーミュラフロントのフランス大会準決勝は、シュバルツヴォルフとネオニアが決勝に駒を進めました。明日はどうなるでしょうね?』

『いや~、予想が難しいですね。どちらも他を圧倒する実力で勝ち進んできましたから。しいて言えば5対5のチーム戦ですから、どの機体を何番目に出してくるか、という相性はあるでしょう。ですがどちらのアーキテクトもAIは弄ってくるでしょうし、しかも腕が良いので本当に予測がつきませんね』

 

 アーマードコア・フォーミュラフロント。

 今年の3月*5に発表されたばかりのアーマードコアを、早く普及させたいカラードがメインスポンサーとなっている競技だ。

 内容としては、ここではない別の世界(AC世界)で行われていたものと大差ない。違いは使っているアーマードコアが人間サイズか否か、ということくらいだろう。だがこの世界(IS世界)独自のものとして、レスキューフロントと呼ばれる別バージョンがあった。実際にあった、或いは有り得る災害状況を再現し、その中で活動させて結果を競うものだ。

 そして練られた戦術や機体調整を必要とするこれら競技は、ある意味で欧州に根付いているモータースポーツと似ている部分があった。つまり受け入れられる土台があったのだ。

 このため発表後すぐに幾つかのチームが設立され、大会が開かれるようになり今に至る。カラードが強力に後押ししているとは言え、中々人気が出ているようであった。

 

「お義兄様、きっとテレビで見ていたわよね」

 

 義妹の1人であるリルナ・メフィールド*6が確信を持って言った。ふわっとした温厚そうな顔で、お尻辺りまで伸ばしている甘栗色の髪を緩やかにまとめている子だ。性格は外見とは裏腹に小悪魔で、スタイルの方は大変生意気である。

 

「ええ。とても楽しみにされていましたから」

 

 肯いて同意したのは鳴美唯乃(なるみ ゆの)*7だ。清楚で整った容姿に、膝裏まである流麗で長い黒髪。人並な身長で、大き過ぎず小さ過ぎないバランスの良い曲線をしている。

 そんな2人がお義兄様の行動―――フランス大会の生放送を熱心に見ている姿―――を想像していると、ニュースの話題が次へと移った。

 

『では、次のニュースです。F-1を超える新しいモータースポーツとして注目されているサイバーフォーミュラ*8ですが、フランス、イギリス、ドイツ、日本にサーキットが造られる事になりました。総工事費は――――――』

 

 近年の技術発達により、F-1というカテゴリーではモータースポーツの最高峰と言えなくなってしまっていた。このためあらゆる技術を投入可能な新しいカテゴリーとして、サイバーフォーミュラが作られていた。AIによるドライバーアシスト、パワードスーツのブースター技術が転用されたブースト技術、F-1ではレギュレーションに阻まれて投入出来なかった全ての技術が投入され、より速く、ただ速く、車という形でどこまで速く走れるのかを追求したモータースポーツの新たなハイエンド。ストレートでの最高速度は時速600km/hを超えるモンスターマシン。その迫力は見る者を圧倒し、瞬く間に新たなモータースポーツとして定着し始めていた。

 こうしたニュースを聞きながら、義妹達はホテルで思い思いに休んでいたのだった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 更に数日後、義妹達はアラビア半島にある絶対君主制国家、サウジアラビアの首都リヤドにいた。

 欧州と異なる文化・法体制を持つこの国はレポートに記す比較対象として丁度良かったからだ。無論、この国がとある一件*9以降、親カラード国になっているのも無関係ではない。

 また今現在も友好的である理由は2つあった。

 1つは建造されたレクテナ施設の管理権限が国王直轄で、これによる電力供給が王族の政権基盤を安定させているためだ。何せサウジアラビアの総人口は約3500万人程度だが、レクテナ施設から供給される電力は、人口1000万人規模(メガロポリス級の都市)の都市インフラをフル稼働させられる。単純に1000万人を生活させるだけのエネルギーコストが浮くのだ。どれだけの支援となっているかは想像に難くないだろう。

 1つはカラードが介入しているイエメンと国境を接しているこの国は、長年イエメンから流入してくる犯罪者に悩まされていた。それがカラードの介入で大幅に改善されたどころか、莫大な資本投下によって周辺地域が活性化し、更に大々的な取り締まりで治安が向上しているからだ。

 そんな国の首都、多くの人が行き交うメインストリートを、黒いアバーヤやヒジャブ―――伝統的なガウンタイプの長い民族衣装とスカーフやストールのような大きい布で頭髪を隠すもの―――に身を包んだ2人の女性が歩いている。

 義妹であるアルベ・フィーリア*10とアスィーリア・ライト*11だ。

 右を歩いているのがアルベ。伝統的な衣装で隠されてはいるが、長い金髪に利発そうな表情と高い腰の位置、起伏に富んだ曲線は、同性異性問わずに振り返るだろう。

 左を歩いているのがアスィーリア。こちらも伝統的な衣装で隠されてはいるが、同じく長い金髪に整った容姿は意思の強さを感じさせ、程よく発育した双丘とくびれた腰は誰もが羨むだろう。

 とても似ている2人だが、血が繋がっている訳ではない。

 アルベが口を開いた。

 

「あ゛っづぅぅ~い」

「ほんと。これは、クるわね」

 

 サウジアラビアの気候は砂漠気候で、夏は平均45℃、春と秋は平均29℃。ホテルを出た時はそんなに暑くなかったが、日が照ってきたお陰でかなり暑い。強化処置を受けていても、暑いものは暑いのだ。そして空調の効いたホテルから出てきている理由は、単純に散策である。真理のレポート作成に使う資料は集め終わっているし、関係している現地にも既に足を運んで色々見た後なので、手伝える事がないのだ。本人は今頃、ホテルで色々考えながらキーボードを叩いている頃だろう。

 なので他の面々はちょっとした自由時間を満喫している訳だが、砂漠気候を甘くみていた。まさか、これほど暑くなるとは。

 

「戻らない?」

「うん。これは厳しい」

 

 来た道を戻ろうと振り返ったところで、街頭にある大型テレビジョンでニュースが流れ始めた。

 “アースレポート・コーポレーション”サウジアラビア支部が行っている放送だ。

 

『皆さんこんにちは。本日のニュースを――――――』

 

 お伝えします。と続けようした男性キャスターが、画面外から差し出された紙を受け取った。さっと目を通す間の僅かな沈黙の後、表情が変わる。冷静であろうとしつつも冷静になれていない表情で、男性キャスターが口を開いた。

 

『今、速報が入りました。サウード王家から、スターゲートハイウェイの積み替え用ステーションで、文化展示用のスペースを確保したと発表がありました。これは取り急ぎ国民に知らせるものであり、正式な発表は明日、王宮にて行うとのことです。繰り返します。サウード王家から、スターゲートハイウェイの積み替え用ステーションで、文化展示用のスペースを確保したと発表がありました。これは取り急ぎ国民に知らせるものであり、正式な発表は明日、王宮にて行うとのことです。素晴らしい!! サウード王家万歳!!』

 

 直後、街中の至る所から爆発的な大歓声が上がった。

 神に感謝を捧げる者。王家万歳と叫ぶ者。近くの人達と抱き合って喜ぶ者。色々な人達がいる。

 アルベとアスィーリアは、そんな光景を見ながら無理もないと思った。

 今の地球で積み替え用ステーションに文化展示用スペースを持っている、というのは他国との明確な差なのだ。今後積み替え用ステーションが増える程に文化展示用スペースも増えていくが、今はまだ少ない。その少ない場所を勝ち取る事が出来た、となれば嬉しいだろう。

 尤も何を展示するかが大事であるし、この国に根付いている良くない習慣文化もある。国際的に言われ続けてきた事であるし、お義兄様もどうにかしたいと言っていた。宇宙(そら)からも決して良く見られないだろう習慣文化だ。改善の確約と引き換えに展示スペースを与えたのだろうか?

 2人の脳裏に同じような考えが過ぎる。だがすぐに、詳しくは明日の発表で分かるだろうと結論付けた。この場でアレコレ考えても仕方がないし、直接的に干渉できる訳でもないのだ。何かやれるとしたら、お義兄様の意図を汲んで“アースレポート・コーポレーション”を動かすくらいだろう。

 では仮に動かすとして、どんな風に動かせば――――――と幾つかのパターンをシミュレーションしながらホテルに戻ると客人がいた。

 広いリビングにあるソファに、イスラム教徒の男性の一般的な服装である、白いガラベイヤに身を包んだ男性が座っている。

 

「お義姉様。こちらの方は?」

 

 アスィーリアがクロエに尋ねた。客人の前なので、いつものお義姉ちゃんではなく、お義姉様という丁寧な呼び方だ。

 因みにクロエは応対の為に着替えたのだろう。白いブラウスに青いロングスカートという、私服だが失礼の無いような服装をしている。アルベとアスィーリアが出かける前は、タンクトップにショートパンツという大変にラフな恰好だったからだ。

 

「サウード王家からの使者よ。明日の正式な発表の後に記念パーティを開くから出席して欲しいんですって」

「そうですか。なら答えは決まっていますね」

「ええ。そうね」

 

 テーブルを挟んで使者の正面に座るクロエは、ハッキリと言った。

 

「私も、他の義妹達も、そういう活動とは距離を置きたいと思っていますのでお断りさせて頂きます」

「分かりました。元々可能性が低い事は分かっていましたので、その旨国王陛下にお伝えします」

 

 使者はアッサリと引き下がった。クロエを含む義妹達がこの種のイベントにあまり参加しない、というのはこの数年で既に知られている事なのだ。

 

「そうして下さい。ただ誤解無きように言っておきますが、今回の旅行を快適に過ごせるようご配慮頂いた事は感謝しています。なのでお義兄様にはとても良い旅行先だった、と伝えたいと思います」

 

 あまりこういう言い方は好きではないが、多少の潤滑油は必要だろう。

 すると使者は満面の笑みを浮かべながら言った。

 

「何かありましたら、遠慮なく王家の方にご連絡下さい。速やかに対応致しますので」

「既に十分快適に過ごさせてもらっていますので、お気持ちだけ受け取っておきたいと思います」

 

 こうして義妹達は王家からの誘いを断り、数日後にはアメリカに行ったのだった。

 因みに後日行われた正式発表の席で、国王自らこれまで行われていた良くない習慣文化を改善していく、と発表していたのだった。予想通りである。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 義妹達が次に訪れたアメリカには、景気が悪い訳ではないが元気がない、という不思議な空気が流れていた。

 民間の動きは活発なのだ。カラードの様々な活動により紛争地域が減り、難民が労働力と消費者に変わりつつあり、結果として多国籍企業の業績が上がり、波及効果で関連企業の業績も上がる好循環、というだけではない。束博士がいつもの会談で口にした言葉を信じるなら、あと4~5年で1つ目の星のテラフォーミングが完了する*12。移民の第一陣はカラード主導で行われるが、カラードは他企業の参入を否定していない。つまり新天地の開発事業という、天文学的資金が動く一大プロジェクトが待っているのだ。成長や拡大を考える企業は何処も準備に余念が無く、莫大な投資が好景気を生み出していた。

 にも関わらず元気が無い理由は、アメリカが世界の中心であるという象徴、ニューヨークにある国際連合本部ビル及び周囲にある関連施設が閉鎖されるからだ。直接的な関係は無い、と言う者もいるかもしれない。しかし国連という組織は第二次世界大戦の戦勝国が―――表向きはどうであれ―――後の支配体制を確立する為に作り上げたものだ。そして設立当初は、多少の問題を孕みながらも相応に上手く機能していたのだろう。これまで果たしてきた役割を否定するものでもない。だが長い年月の間に国同士の利権がぶつかり合い拒否権の応酬で機能不全を起こし、カラードの台頭により頼る国が減り、ついには役に立たない枠組みに出す金は無い、と分担金を打ち切る国が続出し始めたのだ。アメリカは最後まで国際的な枠組みの維持を訴えていたが、他の常任理事国―――中国、フランス、ロシア、イギリス―――からも解体論が出て抗えなかったのだ。

 このような経緯で閉鎖となり、カラードの城下町に新たな国際会議場が造られる事となった。明確に、世界の中心が移ったのである。

 そんな国の首都、ワシントンD.C.のメインストリートを2人の女性が歩いていた。

 義妹達の内の2人で、右を歩いているのが倉敷比奈(くらしき ひな)*13。成長した今でも童顔で、紫色の髪をシャギーロングで整え、後ろ髪を纏めてサイドテールにしている。発育はとても生意気で、やや紫がかったジャケットの下に見える白いブラウスの布地がピンッと張ってしまっている。ジャケットと同じ色のタイトスカートも、腰から脚への脚線美をよく表していた。

 左を歩くのが冬祭真理(ふゆまつり まり)。髪形はいつものお団子ツインテールで、服装は比奈と色違いのお揃い。黒いジャケットにタイトスカートだ。発育はとても生意気である。

 しかし、声をかけようする勇者はいなかった。正確にはつい先程いたのだが、最早隠す気も無いのか面倒になったのか、堂々と近くにいたラナ・ニールセン(カラードランク9)が、“極めて優しく”追い払ってくれたのだ。

 因みに世間一般的にラナ・ニールセンは、篠ノ之束博士がその実力を見出してスカウトした実力者という事になっているが、実際は違う。極限まで人体に似せて作られた義体に、特殊なAIを搭載したアンドロイドだ*14

 外見は金色の瞳と同色の髪を持つ美しい女性で、髪形は飾り気の無いポニーテールである事が多い。美しくはあっても華美ではない、という方向性でデザインされた結果だ。服装もそれに準じたもので、グレーのパンツスーツという品位を保ちつつも華美ではなく、かつ動き易いものが選択されていた。尤もスタイルの方は、中々見ごたえのある曲線を描いている。ベースとなった義体は束がマネキン人形の代わりとして使っていたものであるため、非常に優美で美しい曲線を描いているのだ。大体の紳士諸君には、ISパイロットレベルと言えば通じるだろう。

                               

 ―――ラナ・ニールセン―――

                               

 XINN様より頂きました。ありがとうございます!!

 

【挿絵表示】

 

                               

 ―――ラナ・ニールセン―――

                               

 真理が声をかけた。

 

「ラナさん。ありがとうございます。色々、大変だったかと思います」

 

 返答は素っ気ないものだった。

 

「何をもって大変と言っているのかは分かりませんが、貴女達とは偶々行き先が同じだっただけです。旅行先が尽く同じで滞在先のホテルも同じで、今日も同じ方向に用事があるのは驚きましたが。あと、下心丸出しの劣等人種が、直属の上司のパートナーの義妹に手を出そうとしていたんです。多少は覚えを良くしておこう、という打算も働きます」

 

 最早何処から突っ込んで良いか分からないような内容だが、とりあえずそういう建て前らしい。

 

「分かりました。なら偶然の出会いを記念して、一緒に夕食をどうでしょうか? 何故か、同じホテルなので」

 

 ラナ・ニールセンがいるという話は始めから伝えられていたので、いずれお礼をしたいという話は義妹達の中でも出ていたのだ。しかし下手に接触して、護衛という仕事の邪魔をしては元も子もない。だからこちらから近づくような真似は控えていたのだが、向こうから近づいてきてくれたなら、誘っても良いだろう。

 しかし、相手の都合もある。無理に誘う事は出来ない。なので偶々行き先が同じだった偶然を記念して、という相手の建て前を尊重した理由で誘ってみたのだ。これでダメなら、今回は縁が無かったという事だろう。無論、誰にでもする訳ではない。彼女は束博士が重用する程の人物なのだ。感謝を示しておく事は、決して悪い事ではないという少しばかりの打算もあった。

 すると、ラナは少しばかり困った顔をした。

 

「折角のお誘いなので受けたいところですが、確か泊っているホテルのレストランはドレスコードが必要だったはず。そういう服は持ってきていませんので」

「なら、これから一緒に揃えに行きませんか? ね、比奈も良いでしょ」

 

 傍らにいた比奈は肯いて、ラナに向かって言った。

 

「突然誘われて驚かれているかもしれませんが、これも何かの縁だと思います。ご迷惑でなければ如何でしょうか」

 

 2人からの言葉に、ラナはAIらしくロジカルに考えた。護衛という仕事をするなら、至近距離にいられるこの提案は悪くない。今後を考えても、顔見知りになっていた方が何かと動き易いだろう。

 

「分かりました。そういう事であれば、ご一緒させて貰おうと思います」

 

 こうして義妹達の今日の夕食は、“偶然出会った”という建て前で、ISパイロットのラナ・ニールセンと一緒に摂る事になったのだった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 時間は進み、当日の夕刻。日が沈みネオンが煌めく頃。とある五つ星ホテルのレストラン中央にある座席。

 純白のテーブルクロスをかけられた円卓には9人の女性がいた。

 皆、世間一般の基準で言えば絶世の美女と言って良いだろう。全員で申し合わせたのか、色違いで同じデザインのイブニングドレスを着用している。

 ドレスコードありのレストランなので、時間に合わせての正装だ。

 そしてイブニングドレスとは基本的に、袖なしで肩が大きく開き、胸元・背中が開いた、肌見せがキレイなドレスを指す。

 1人はクロエ・クロニクル。着用しているのは白銀のイブニングドレス。

 1人は冬祭真理(ふゆまつり まり)。着用しているのは漆黒のイブニングドレス。

 1人はローズ・ピニラス。着用しているのはピンクのイブニングドレス。

 1人はリルナ・メフィールド。着用しているのは緑のイブニングドレス。

 1人は鳴美唯乃(なるみ ゆの)。着用しているのは純白のイブニングドレス。

 1人はアルベ・フィーリア。着用しているのは薄紫のイブニングドレス。

 1人はアスィーリア・ライト。着用しているのは黒とピンクのツートンカラーのイブニングドレス。

 1人は倉敷比奈(くらしき ひな)。着用しているのは赤紫のイブニングドレス。

 1人はラナ・ニールセン。着用しているのは真紅のイブニングドレス。

 周囲の客も接客のプロである筈の店員達も、皆一様に目を奪われている。容姿やスタイルが良い、というだけではない。テーブルマナーが自然で、所作が美しいのだ。これは極々単純な事実として、教育の結果であった。義妹達は学校という学び舎以外でも、更識家が用意した家庭教師から様々な事を学んでいたのだ*15。お義兄様が誇れる義妹でありたいと、必死に。テーブルマナーは成果の1つだ。

 そして義妹達の洗練された所作を見たラナは、これまでに会ったVIPと呼ばれる者達、由緒正しい貴族と言われる者達、多くの者の所作を思い出してみた。相応の教育を受けている筈の者達だが、彼女達ほど洗練された所作を身に着けていた者は記憶に無い。なので、テーブルマナーのサンプルとして記憶する事にした。これを再現出来るなら、恐らく何処に行っても通用するだろうという判断だ。

 この間も9人の会話は続いていく。始めはラナに対して多少の硬い雰囲気もあったが、言葉を交わしている内に徐々に硬さもとれてきた――――――が、何処にでも空気の読めない奴というのはいるらしい。

 ラナは身なりの良い男共が近づいて来るのに気付いた。視線が真っ直ぐこちらに向いているので、99.9%目的は義妹達だろう。すぐに視覚情報から人物データベースを検索。ヒット。並列処理していた犯罪歴検索でもヒット。軽犯罪ばかりだが、女性関係が多い。何かあったら保釈金ですぐに釈放というのを繰り返している。つまり全く反省していない。呼称は下衆A・B・Cで良いだろう。

 ラナは小さくため息をついた。せっかく美しい所作を記憶中なのに邪魔しないで欲しい。なので、早めに対処する事にした。だが暴力は使わない。まずは穏便にいこう。

 五つ星ともなれば、各テーブルに専属の担当がいる。視線を向ければ、担当の女性給仕がすぐに来てくれた。近づきつつある下衆A・B・Cにチラリと視線を向けて伝える。

 

「すいません。このテーブルに男は近づけないで貰えませんか。あまり素行のよろしくない方が近くにいると、せっかく腕の良いシェフが作ってくれた美味しい料理が不味くなってしまうので」

 

 女性給仕は一瞬驚いたようだが、近づいてくる者達を見て納得した様子を見せた。

 

「かしこまりました」

 

 続いて、首元の小型レシーバーのスイッチをON。

 セキュリティに幾つかの指示を出すと、下衆A・B・Cは速やかに退去させられていた。仕事が早くて大変よろしい。しかし、これで安心しては護衛失格だ。周囲に展開させていたステルスドローンで後を追い、地下駐車場での会話を確認する。義妹達には聞かせられないような内容だ。

 こうまで経歴通りなら、手加減する必要も無い。

 車に乗って走り出した後、“不幸な偶然”でタイヤがパンクして単独事故を起こしたようだ。そして本社へメール。タイトルは“お嬢様方に不埒な視線を向けた者達”とでもしておこう。どうなるかは、これまでの本人の行い次第だ。

 こうして仕事を行いつつ義妹達との時間を過ごしたラナは、彼女らと顔見知りになったのだった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 数日後、日本に帰ってきた義妹達。共同生活している高級マンション。

 レポート提出を終えた真理がリビングのソファでのんびりしていると、つけっぱなしにしていたテレビから“アースレポート・コーポレーション”の情報番組が流れてきた。内容は映画業界のアレコレ。

 最近人気なのはカラードの外宇宙ミッションを題材にしたもので、第1回~第4回のいずれも好評を博している、というものだった。一番人気は第3回で、宇宙(そら)の先進文明ですら認めた惑星表面へのホットドロップ(直接強襲)戦術と、そこから始まる一連のシーンは最大の見せ場として、非常に見応えがあるとセールストークが何度も繰り返されていた。そして第5回も今製作中で、大ヒット間違いなしと言われている。

 隣に義妹の1人が座って言った。

 

「お義兄様の渋い顔が目に浮かぶわね」

 

 シャワー上がりでバスローブ姿のローズだ。

 

「本人曰く、美化し過ぎらしいからね」

 

 自分達を題材とした創作物なので一応目を通したらしいが、偶々見終わった後に会ったお義姉ちゃん(クロエ)によると、物凄く微妙そうな顔をしていたらしい。その後製作サイドに修正して欲しいと言ったらしいが、「実際に救助された人達の証言を元に製作しました。これ、証言です」と大量の反論資料を送り付けられて諦めたということだった*16

 お義兄様の困っている表情を思い浮かべて2人がクスクス笑っていると、番組の司会者が次の話題を話し始めた。よくある旅行系の番組で、オススメホテルや一度は泊ってみたいホテル、観光スポットなどを紹介する番組だ。ここ数年紛争が減ってきているせいか、世界的に旅行需要が伸びているようなのだ。

 そして見ていた2人は気付いた。今日紹介されている“一度は泊ってみたいホテル”は、全部自分達が泊ったところだ。

 真理がローズに尋ねる。

 

「どう思う?」

「多分、口コミよね。私達の名前を使って宣伝なんて出来ないから、知る人ぞ知る実績、みたいな感じで使ってるんじゃないかしら?

 

 カラードの社長が義妹達を大事にしているのは周知の事実。その社長が宿泊を許可した程のホテルなら色々な意味で間違いない。思惑としてはこんなところだろうか?

 因みに今回の旅行で義妹達は、ジャックくんの系譜に連なるアーマードヘッドシリーズを1人1機持たされていた。これで室内環境を調べて、何も出てこなかったからこそ安心して泊れたのだ。更に言えば義妹達は知らない事だが、晶は子飼いの人間を先にホテルに泊めて現地調査もさせていた。その上でラナ・ニールセンまで使ったのだから、過保護にも程があるだろう。

 

 ―――閑話休題。

 

 実際、ホテル業界にとって義妹達は大変にありがたい客であった。名前を出せなくても、他の客が勝手に宣伝してくれるからだ。彼女達が泊っていたホテルだぞ、と。

 

「なるほど。ありそう」

 

 真理が肯いたところで、玄関の方から声が聞こえた。

 

「ただいまー」

 

 お義姉ちゃん(クロエ)が帰ってきた。

 

「お帰りなさい。久しぶりのお仕事どうだった?」

「仕事は大丈夫だけど、蘭とか先輩達に色々聞かれたわ」

 

 苦笑しながら答える。

 クロエが所属しているカラードの異常気象対応部門で、気象コントロール用ISを使えるのは3人しかいない。その内の1人が2週間も休めば、普通は恨まれるだろう。しかしそうなっていない理由は、元々の社の方針にあった。簡単に言えば、有給はちゃんと使いましょう。忙しくて休みがとれない? それはオーバーワークなので休ませます。メリハリ大事。人材は人財で大事にするという晶の方針で、労働環境は極めてホワイトなのだ。

 また異常気象対応部門部門長の簪は、晶の方針もあって3人を常時フル稼働するようなスケジュールにはしていなかった。不測の事態というのは常に起こりえるため、稼働2名、待機1名という形で部門を動かしていたからだ。もし何かあればクロエに呼び出しがかかった筈だが、それが無かったという事は、何も無かったという事である。

 このような背景からクロエは恨まれる事もなく、むしろ旅行先の事を根掘り葉掘り聞かれていたのだった。特に学生の頃から一緒の蘭には。あまりにも聞かれるのでお返しに一夏さんとの関係を聞いたら、割と良い関係らしい。

 内心で親友にエールを送りつつ、クロエは話を続けた。

 

「そうだ。後で皆にも言うけど、先に言っておくわね。お義兄様がね、大学が冬休みに入ったら皆で浮遊島に行かないかって」

「ホント!?」

「あら」

 

 2人は驚き、喜びの表情に変わる。

 浮遊島は本社近郊の海上4000メートルに位置する、カラード職員の為の保養地だ。完全な気象コントロールがされた場所で、冬であっても常夏が再現されている。更に浮遊島と海は、巨大な海水の柱としか言えないようなもので繋がっていて、そこから海水が汲み上げられて人工的な海まで再現されているという。

 身内なら入れる事になっているが、まだ義妹達は行った事がないのだ。

 

「水着新調しておかなきゃ」

「でも季節的に、この辺りじゃ売ってないでしょ」

「通販で良いじゃない」

「え~。私、ちゃんと自分に合わせたの着たい」

 

 真理は言った後に思った。売ってないなら作れば良い。コスプレが趣味の彼女は、衣装を自分で作れるのだ。衣装と水着では素材がちょっと違うが、基本は同じなはず。

 少し考えた彼女は言葉を続けた。

 

「ねぇ。どうせなら、世界に1つだけの水着を着ていかない」

「どういうこと?」

 

 クロエが尋ねると、真理は言った。

 

「私が作るから、みんなデザイン出して」

 

 この案は今日の夕食時に開かれた義妹会議に出され、全会一致で可決されたのだった。

 何と言う事はない。日常的な風景である。

 

 

 

*1
元ネタは冬月 茉莉(とうげつ まつり)

*2
元ネタはピンクツインテバニーちゃん DX ver.

*3
番外編第11話にて。

*4
第170話にて。

*5
第210話にて。

*6
元ネタはシャイニング・レゾナンスのリンナ・メイフィールド。

*7
元ネタはT2アート☆ガールズ 夢見る箱入り娘 鳴神唯乃。

*8
元ネタはそのまま「サイバーフォーミュラ」。最近だとハイスピードエトワール。

*9
第129話~第132話にて。

*10
元ネタはTony'sヒロインコレクション 「フェアリー★ガーデン」 アナベル。

*11
元ネタはT2アート☆ガールズ 「星光の魔女見習い」アストレア。

*12
第217話にて。

*13
元ネタは佐倉日菜 illustration by 深崎暮人。

*14
詳しくは第147話にて。

*15
第111話にて。

*16
第201話にて大量の証言あり。




本当なら一大イベントだったかもしれませんが、国連はサラッとナレーション解体させてもらいました。
そしてアメリカさんは、ついに、誰の目にも分かる形で世界の中心ではなくなりました。
これからは只のおっきい一地方国家で、新しい世界の中心はカラード本社とその近郊の都市になります。
あと義妹ちゃん達の“アースレポート・コーポレーション”も成長して、情報系の多国籍企業になってきました。
上手く使えば、色々な影響力を行使できるでしょう。
本編の裏側にある日常を補完する材料になれば幸いです。
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