スーパーヒーローウォリアーズ   作:ドラグナイトモン

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学校の研究発表会のテーマをスーパーロボットについてのレポートを書く為に光子力研究所へ訪れた徹平達。だがそこへ突如時間遡行軍が襲い掛かり刀剣男士達も参戦、そして奴までもが現れあの魔神も姿を現す!?


スーパーヒーローウォリアーズ 第28話 魔神皇帝の目覚め

ほむら「トリスタン、イゾルデ…さようなら。」

 

あしゅら男爵「…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

逃げられなくなったあしゅらに、ほむらの鉄槌が下された。

 

ドバァァァァァァァァァ!!!!

 

 

バードスの地下の祭壇に海が浸水し史実上完全崩壊した。

 

地下の祭壇も木端微塵に沈み、もはやミケーネ復活どころではなくなった。

そしてさらに深い海底の谷に沈んでいく負傷して動かなくなったゴーゴン大公。

 

 

ゴーゴン大公「(魔法少女め…今に見ていろ…ミケーネはこれで終わったと思うな…いつの日か…いつの日か…)」

 

 

海底の谷に沈んでいくゴーゴン大公、そしてあしゅらは最後まで姿を見せる事はなかったのだった…。

 

 

 

それから数日の事だった。

深海の底でずっとその男女が一体化した姿をした人間の死体が傷だらけで沈んでいた。

 

ゴォォォォ…シュゥゥゥゥ…

 

その死体の前に赤黒い空間から黒い波動を纏った両手がまるで死体を包み込むように抱きしめるのだった。

 

コォォォォォ…!!

 

「…私は…そうだ…今こそ…今度こそ…目的を果たすのだ…レキシハカワル…!!」

 

その死体はなんと覚醒し男女が一体化した彼(彼女)は赤黒い波動に包まれてニヤリと不気味に笑うのだった。

 

 

とある地域の森林にて。

 

ほむら「!?」

キュウべぇ「この気配は…!ほむら!」

ほむら「まさか…奴は私があの時…確かめる必要がありそうね…!」

 

魔法少女・暁美ほむら、そしてそのサポートを務めるキュウべぇが曇空の下である者の気配を察知し飛び立った。

 

 

 

富士山麓に立つ光子力研究所付近の道のり。

 

アルティメットブイドラモン「この森を抜けたら甲児兄ちゃん達がいる光子力研究所だよ」

カガリ「徹平、もうちょっと遅く飛んで。」

エリーゼ「ハヤスギテ髪ガミダレチャウワ。」

アルティメットブイドラモン「はいはいお嬢様方。」

つなのり「大変だね徹平君…」

 

オルタンス(ムラサメライガー内)「すみませんルージ様、私達まで乗せてもらって…」

ルージ(ムラサメライガー)「気にしないでよ、ちょっと狭いけど…」

ヴィオレット(ムラサメライガー内)「本当に感謝いたしますわ。」

 

ガラガ(デットリーコング「おっーし!お前等もうすぐつくぜぇ!!」

マト(デットリーコング内)「イェーイ!研究所!」

 

しろボン(ホワイトブロス)「ヨミちゃん大丈夫?酔ってない?」

ヨミ(ホワイトブロス内)「大丈夫よ、ありがとう気を使ってくれて。」

しろボン(ホワイトブロス)「へへへ!」

カゼ丸(ホワイトブロス内)「クァ~」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「あ、見えて来たよ!」

ユウ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ内)「ホントだ!」

 

アルティメットブイドラモンの背中につなのりが、

その両手にカガリとエリーゼを乗せて森林の上を飛ぶアルティメットブイドラモン。

 

ルージのムラサメライガーに一緒に乗るオルタンスとヴィオレット、

ガラガのデットリーコングに同乗しているマト、

しろボンのホワイトブロスに同乗しているのはヨミ、

イヴのヒュッケバインMK‐Ⅲに同乗するユウ。

 

彼等は森林を越えた先にある富士山麓にある光子力研究所を目指していた。

そして森林を抜けると研究所が見えてきた。

 

光子力研究所

 

ボス「ん、あいつら来たぜ!」

弓さやか「そうそう今日が約束していた日だったわね。お父様。」

弓教授「ああ、そうだったな。」

甲児「約束?」

弓教授「あの子達から自由研究でスーパーロボットを調べたいって話を受けてね今日見学に来てくれたんだ。」

甲児「へえ、そりゃいいな!」

兜シロー「あれ、もしかして兄貴達が言っていた特別隊の人達?」

甲児「まあな!」

 

研究所のガラス張りのテラスから徹平達の様子を確認した。

そして光子力研究所の入り口を入ってすぐの格納庫にて。

整備中のマジンガーZ、ダイアナンA、ボスボロット、

そこへムラサメライガーとデットリーコング、ホワイトブロス、ヒュッケバインMK‐Ⅲが一度格納された。

アルティメットブイドラモンも変身を解き徹平の姿に戻りもマト達と一緒に挨拶した。

 

徹平「弓教授、今日は宜しくお願いします!」

ルージ、マト、ヨミ、カガリ、ユウ、イヴ、オルタンス、ヴィオレット、つなのり「宜しくお願いします!」

しろボン「しまーす!」

カゼ丸「クァ~!」

ガラガ「ここが研究所か。」

 

弓教授「こちらこそ今日は宜しく、私がこの光子力研究所所長弓です。徹平君とは二回目かな?」

徹平「お久しぶりです、前はゼンガー司令に呼び出された時に…」

甲児「よおみんな、元気だったか!」

徹平「甲児兄ちゃん!」

マト「あ、甲児さん!」

オルタンス「兜様!」

ヴィオレット「お元気そうでなによりですわ。」

 

徹平と甲児は再会を喜んでいた。

 

つなのり「ここが…」

しろボン「あれがマジンガーかー。」

ルージ「ちょっと2人共勝手にそっち行っちゃダメだよ。」

つなのり「あ、ごめん…」

イヴ「今日は宜しくお願いします。」

弓さやか「イヴちゃん…本当にパイロットになったのね…」

イヴ「はい、もう決めていましたから。」

 

エリーゼ「一度心ヲキメタ乙女ハツヨイノヨ。」

甲児、弓さやか「!?」

ボス「なんだわさ、この人形!?」

エリーゼ「ナニヨシツレイネ!!」

徹平「まあ話せば長くなります…」

つなのり「はい…」

甲児「なんか色々あったみたいだな…;」

 

徹平の頭の上にいたエリーゼ、そして一緒に来ていたつなのりに甲児達は驚いた。

 

 

光子力研究所 一室。

 

 

せわし博士「マジンガーZに使われている超合金Zは一見とても頑丈で重そうに見えるが実は軽いんじゃよ。」

 

マト「わっホント!軽い!」

徹平「これがマジンガーZの素材かぁ」

ヨミ「こんな硬質があるなんて不思議…」

 

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士等3博士と弓教授が超合金Zとマジンガー等の説明を今回見学と授業に来た徹平達に教えていた。

マトは机に置かれた超合金Zの欠片のサンプルを手に持ち思わず驚く。

 

のっそり博士「超合金Zの元になるジャパニウム鉱石は世界広しと言えどこの日本の富士の裾野でしか採掘されないんじゃ。」

 

オルタンス「ではとても貴重な物なのですね…」

ヴィオレット「鉱山ですか…そこから掘り起こすと聞くと思い出しますわ…」

徹平「?」

ヴィオレット「いえ、こちらの話ですわ。」

 

もりもり博士「しかもとても頑丈でこれを壊そうと思えば…」

 

バキィン!!

 

もりもり博士「ほれ、逆にこの固さでトンカチが砕け散るほどだよ。」

 

もりもり博士が机の上に置いた超合金Zの欠片をトンカチで叩いたが逆にトンカチが砕けたのだ。

 

イヴ「凄い…!」

ユウ「えげつない固さだね…」

カガリ「こんなに平べったいサンプルなのに…」

 

せわし博士「しかもあらゆるものを一瞬で蒸発させる高出力レーザーを何百発も同時に浴びても超合金Zにかかればちょっと表面が温まった程度の強固を誇るのだよ!」

 

ガラガ「マジかよしんじらんねぇなぁ。」

ルージ「すごいなぁ…これってゾイドにも応用出来たりしないかな?」

つなのり「こんなに頑丈だなんてこれぐらい固い材質なら…あれ…?」

しろボン「どうしたの?」

徹平「つなのり君、何か思い出した?」

つなのり「いや…ただ…ごめん、なんでもない。」

 

つなのりは一瞬だけ超合金Zの欠片をのサンプルを見て脳裏に何かが過ったがそれが何かは具体的に思い出せなかった。

 

エリーゼ「少シネムクナッテキチヤッタワ…」

徹平「失礼だよ、エリーゼ。」

 

マト「それで超合金Zで出来たマジンガーZには他にどんな秘密があるんですか!?」

徹平「以前、Drヘルとの最終決戦の時、スクランダーが巨大化してロケットパンチに変形したりしてましたよね?あれは一体…」

 

弓教授「うむ…その事なんだが、君達があの戦いから帰って来た後我々も甲児君達の話を聞いてもう一度マジンガーZの精密検査を行ったのだが…何も変わった所は無かったんだ。」

 

甲児「謎なんだよな…ゼウスの腕がマジンガーZと融合するみたいにゴッドスクランダーを纏った真マジンガーZが生まれた…、けどその後のマジンガーを調べても何度またあの姿になろうとしても何も起きないんだ。」

徹平「マジンガーZってたしか甲児兄ちゃんのお爺さんが作ったんだよね?」

イヴ「もしかして一番知ってるのはその人本人だけなんじゃ…」

弓教授「かもしれない、けど十蔵博士が亡くなった今では我々には知るすべは無いんだよ、今はこの光子力研究所で管理してるマジンガーZだが…実は我々にもまだ解明できてないブラックボックス部分が数多いんだ。」

 

ヨミ「そんなにですか?」

ユウ「じゃあマジンガーZって一体…」

イヴ「ロボットにも不思議な事ってあるんだね…」

 

甲児「(おじいちゃん、マジンガーZには他にどんな秘密があるんだ?)」

 

兜十蔵博士が開発したスーパーロボット・マジンガーZ、

そのロボットには解明出来ていない多くの謎が未だに残っていた。

この後も弓教授や3博士等による特別講義の内容を徹平やマト達はしっかり研究レポートに書き留めるのだった。

 

光子力研究所、テラス。

 

マト「はぁーいっぱい書けたねぇ!」

ヨミ「最初の一日目だけでいっぱいお話聞けたわね。」

ルージ「うーん、やっぱり超合金Zをゾイドに応用するのは難しいのかなぁ…」

ガラガ「それが出来たら俺様のデットリーコングももっと頑丈になるんだけどな。」

ユウ「弓教授も言ってたよね?他のロボットに応用するのは難しいって。」

イヴ「でも超合金Zで他の道具を作る事は可能みたいだったよ」

徹平「超合金Z製剣にZ製の皿とか、Z製のライフルにZ製の刀…色々だね。」

つなのり「Zの刀か…」

 

甲児「よお!」

弓さやか「みんなお疲れ様♪」

兜シロー「こんちわーっ!」

 

しろボン「甲児さん、さやかさん!」

カゼ丸「クァ~!」

ルージ「どうもありがとうございました!」

ヨミ「ありがとうございました!」

 

弓さやか「いいのよ、これぐらい。ねえお茶しない?ケーキも用意してるわよ。」

兜シロー「へへん、みんなの分あるぜ!」

徹平「えっと君が…」

兜シロー「兜シロー、兄貴の弟さ!よろしくな!」

しろボン「よろしくーっ!」

 

 

外の森林が見えるテラスの前で休憩していた徹平達も元に甲児と弟の兜シローとさやかが訪れた。

 

マト、ユウ「わーい!!」

カガリ「ティータイムだね、ヨミ!」

エリーゼ「マア、キガキクワ!」

イヴ「あ、手伝います!」

オルタンス「では私も…」

ヴィオレット「お手伝いしますわ。」

弓さやか「ありがとね。」

徹平「あれ?そういえばローレライちゃんは?」

甲児「今日は他の職員と一緒に出掛けているんだ、帰って来るのは多分夕方頃だろうな…」

マト「そっかー、多分私達夕方までには帰るかな…」

ユウ「会えなくて残念だね。」

 

しろボン「わおケーキだケーキ!」

カゼ丸「クァァァァァ!!」

徹平「うわっ!?」

ガラガ「どぉっ!?」

しろボン「ってこらカゼ丸!!」

 

さやかが皆に用意したケーキやお菓子にお茶を並べはじめる。

イヴ達もさやかの用意に手伝いをしてる後ろでは、

ケーキ好きのカゼ丸が飛び跳ねてしろボンに抑えられていた。

 

つなのり「…こんなに食べていいのかな…」

兜シロー「あたったりまえじゃん、遠慮すんなって!」

つなのり「…」

甲児「…君ってたしか…」

つなのり「はい、何も思い出せないんです…」

徹平「…。」

 

そして甲児達や徹平達を囲んでのティータイムが始まった。

 

ガラガ「記憶喪失ったってたんに忘れただけだろ?その内なんとかなるだろよっ!!あむあむ…ん、うめぇなこれ!!」

ユウ「ガラガさん、食べ方汚い。」

カガリ「最低。」

ガラガ「う、うるせぇな!」

ルージ「ガラガ、もう少し落ち着いて食べよう?」

 

しろボン「んん~このケーキ美味しいな~」

カゼ丸「クァ~♪」

ヨミ「…」

しろボン「ん、どうしたの?」

ヨミ「あ、ううんなんでもないの!気にしないで!(しろボン君の口って何処かしら…今一瞬だけ見えた様な見えなかった様なケーキが吸い込まれた様な…)」

 

つなのり「オレ、目が覚めた時から何も思い出せなかったんです、ただその時つなのりって言葉だけが口に出て…」

甲児「じゃあその名前が本名とは限らない訳か…」

弓さやか「辛いわよね…何も手がかりすら無いなんて…」

徹平「そうとは限らないんです、つなのり君、あれって今日も持ってる?」

つなのり「あ、うん…」

 

カチャッ

 

甲児「!これって…」

マト「刀!?…の小さい奴?」

弓さやか「短刀って言う種類かしら…」

 

つなのりがリュックから取り出したのは自分が大事に持っていた紫の鞘に納められた短刀であった。

 

ガラガ「おいおい、なんでまた物騒なもん持ってんだ?」

ルージ「それが君にとって大事な物かもしれないんだよね?」

 

つなのり「…」

エリーゼ「本当ニ謎ヨネ。」

ヴィオレット「つなのり様、困ったことがあったら何時でもお力になりますわ。」

オルタンス「あまり気を落とさないでくださいまし。」

マト「そうだよ、つなのりもさ!何時か本当の自分に出会えるよ!」

ユウ「うん…!」

ヨミ、カガリ、イヴ「うん…!」

兜シロー「だってさ!」

 

つなのり「みんな…」

徹平「つなのり君、俺達がついてるよ。」

ルージ「だから大丈夫だよ。」

しろボン「そっ前を見てればなんとかなるって!」

甲児「ああ、その通りだ。つなのり、何時か必ず本来のお前にまた会える日はくるさ!その時はまたみんなで祝おうぜ!」

 

つなのり「ありがとう…オレ、頑張るよ…!」

イヴ「(あ、そういえば刀って…)」

 

ボス「おーい、冷蔵庫にしまってあった俺様特製ボスクッキーしらねぇか!?」

 

そこへボスもやって来た。

 

弓さやか「え、あれなら捨てたわよ!あんなまずいの出せる訳ないでしょ!」

ボス「ひどいわよん!!昨日せっかく徹平達がくるから俺様が愛情込めて作ったのにぃ!!」

甲児「いや…あれは流石に危ない味だったぞ…ホント何いれたんだボス。」

 

昨日どうならボスが特製クッキーを作っていたらしく、そのクッキーはとてつもなく不評で流石にさやかも出さなかったらしいが…。

 

ユウ「ボスクッキーって…」

カガリ「やな予感がする…」

 

つなのり「うっ!!!!」

徹平「つなのり君!?」

つなのり「ご、ごめん…あの…トイレ何処…!?」

弓さやか「こ、この奥よ…大丈夫?」

 

つなのり「ちょ、ちょっと失礼し、しまーす!!!」

 

皆に励まされ少し食欲が戻ったつなのりが食べてたクッキーにどうやらそのボスクッキーが混入してたらしい…。

それを食べてしまったつなのりは顔が青ざめてしまい思わずお腹を押さえトイレに駆け込んでいってしまった。

 

ガラガ「あ、危なかったぜ…」

ユウ「ガラガさん…だからゆっくり食べてって言ったでしょ?」

ルージ「それは少し違うと思う…;」

マト「凄まじい自分には出会っちゃったね…つなのり君…;」

徹平「うん…」

弓さやか「みんなクッキー食べるのストップして!まさかまだ紛れ込んでいるんじゃ…」

ボス「だから俺様特製クッキーを毒みたいに言うなだわさ!!」

甲児「実際今つなのりがやられただろ!!」

 

ヨミ「ボスさんあの…クッキーには何入れたんですか?;」

ボス「ん、えーとお酢だろ、醤油だろ、カレー粉だろ、ジャムだろ、プロテインだろ、わかめだろ、小麦粉だろ、サラダ油にキムチに、隠し味にマツボックリも入れただわさ!」

 

徹平、マト、ヨミ、カガリ、ユウ、しろボン、イヴ、ルージ、ガラガ、しろボン「…」

カゼ丸「グェ~…!」

オルタンス「それはもう食べ物では…」

ヴィオレット「ありませんわ…」

エリーゼ「キモチワルイワ。」

 

兜シロー「うぇ~」

ボス「もうっみんなしてなによっ!!」

 

ボス特製のボスクッキーのレシピに想像絶する悍ましさを感じた徹平達であった。

 

ズゥゥゥ…ズゥゥゥ…

 

マト「ふえっ!?」

カガリ「ふぇ!?」

徹平「地震!?」

しろボン「な、なんだ!?」

ルージ「これは…」

 

甲児「この揺れこの前と同じ奴だ…!」

イヴ「え!?」

 

僅かであったが突如光子力研究所にて起きた地震。

かなり強い揺れであったがすぐに収まったようだ。

 

弓さやか「みんな大丈夫!?」

ユウ「う、うん…」

ヨミ「今の揺れ…」

ガラガ「なんだったんだ?」

甲児「以前弓教授が言ってたんだ、この地震の震源地はあそこにある第7格納庫からだって。」

弓さやか「たまに起きるんだけど…今日は大きかったわね…」

兜シロー「あそこに何があるんだか教授も教えてくれないんだよな。」

 

徹平「第7格納庫…?」

しろボン「あれかな?」

イヴ「…」

 

光子力研究所から少し離れた所にある大型格納庫の一つ第7格納庫。

震源地はそこらしいのだが中に何があるのかは甲児達も知らない様だ。

 

 

光子力研究所・モニタールーム。

 

弓教授「震源地はやはりあそこか…」

研究員「揺れは収まりました、今の所被害は確認されてません。」

せわし博士「教授…あれはやはり…」

弓教授「どうも胸騒ぎがするよ…あの機体から発するエネルギーが起こしてる物らしいが…」

のっそり博士「あれを出そうと思えばどれだけリスクがあるか…」

もりもり博士「兜十蔵博士もとんでもない物を遺しましたな…」

弓教授「今の揺れはどうも今までより異常な何かを感じた…」

研究員「所長!!これを!」

弓教授「どうした!?」

 

研究員の1人が光子力研究所付近の映像を出した。

 

 

光子力研究所・テラス

 

カゼ丸「クァ?」

しろボン「カゼ丸?」

カゼ「クァー!!!」

突如カゼ丸が叫び出した。

 

イヴ「…はっ!みんな!あの向うから何か…来る!」

 

甲児「え!?」

弓さやか「それならレーダーに反応して知らせがくるはずだけど…!?」

ルージ「あっ!森林で何かが蠢いています!!」

 

ルージは所持していた小さな望遠鏡でその森林の様子を確認した。

森林の中から何かとてつもなく邪悪な波動を纏った影が蠢いていた。

 

オルタンス「まさか…!」

ヴィオレット「この感じ…以前現れた物と似ていますわ!」

徹平「えっ!?」

イヴ「こっちに近づいて来てる…!」

 

 

森林から蠢いてる影、それは。

 

短刀・乙「…グゥゥ…!」

打刀・乙「…ウガァッ…!」

太刀・乙「…!」

脇差・乙「…!!」

 

無数の数の影が森林から姿を現し、光子力研究所へと迫っていた。

 

ズシィィィ!!!ズシィィィ!!

 

そしてその中には腕を数本も持ち、複数の剣を構えた巨大な機体もいた。

 

???「ウゥゥゥ…!!フフフ…!…ハハハ…!」

大太刀・乙「ウガァァァァ!!!」

 

 

 

徹平「あれは!」

マト「この前浅草にも出て来た奴らだよ!!」

ヨミ「どうしてここに!?」

ユウ「分からない…けど何か狙ってる気がする…」

カガリ「徹平…」

徹平「大丈夫…!ルージ、しろボン、ガラガさん、甲児兄ちゃん!」

ルージ「うん!」

しろボン「おう!」

ガラガ「上等だぜ!!」

甲児「行くぜみんな!!」

イヴ「私も行きます!」

 

徹平達はすぐに迎え撃つ為走りだした。

 

オルタンス「皆様…」

ヴィオレット「お気をつけて…!」

エリーゼ「ナンダッテイウノ、モウ!」

弓さやか「みんなは中に入ってて!外は危険になるわ!」

 

 

光子力研究所・外にて。

森林すら次々とその敵影が姿を現しこちらに迫って来た。

 

弓教授「なんだあれは…!?」

せわし博士「正体不明の敵ですぞ!」

のっそり博士「とてつもなく禍々しい…!」

もりもり博士「すぐに防衛体制を!」

 

甲児『弓教授!俺達で迎え撃ちます!!』

 

弓教授「うむ…頼む!光子力研究所全体にバリアを張るんだ!!」

 

弓教授達がモニタールームから外の様子を見て戦慄した。

甲児達が出撃宣言後すぐに光子力研究所はバリアで覆われた。

 

そしてアルティメットブイドラモン、ムラサメライガー、デットリーコング、ホワイトブロス、ヒュッケバインMK‐Ⅲ、そしてダイアナンA、ボスボロットが出撃した。

 

アルティメットブイドラモン「なんだあれ…!」

ルージ(ムラサメライガー)「数が多い…この前よりも大分雰囲気も違う…!」

ガラガ(デットリーコング)「関係あるか!全部叩きせばいいだろ!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「うん…!」

しろボン(ホワイトブロス)「行くぞ、カゼ丸!」

カゼ丸≪クァー!!≫

 

カゼ丸はホワイトブロスに乗っていたしろボンのホワイトメイルと化していた。

 

弓さやか(ダイアナンA)「みんな気を付けて!何を仕掛けてくるか分からないわ!」

ボス(ボスボロット)「へっなんでまたここを狙ってきやがるぜ!」

ヌケ(ボスボロット・サブ)「敵は正体不明かぁ…」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「気を付けて下さいよ、ボス!」

 

そして続いて甲児の乗る小型飛行メカホバーパイルダーが飛翔し光子力研究所の隣に設置されてあるプールへと向かった。

 

甲児(ホバーパイルダー)「マジーン・ゴー!!」

 

ザァァァァ!!!ウィィィィィ…!

 

甲児の掛け声と共にプールの水が割れそこからマジンガーZが姿を現した。

 

甲児(ホバーパイルダー)「パイルダー・オン!!」

 

ガシィィィ!!

 

パイルダーがマジンガーZの頭部に合体しマジンガーZが起動した。

その同時にジェットスクランダーのカタパルトが展開しそこからジェットスクランダーが飛び立ち、マジンガーZとドッキングし飛行を開始、アルティメットブイドラモン達の元へと合流した。

 

甲児(マジンガーZ)「スクランダー・クロース!!行くぜ!何者だかしんねぇが光子力研究所には指一本ふれさせねぇ!!」

 

 

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん!」

甲児(マジンガーZ)「おう、ささっと片付けてやろうぜ!!」

 

 

短刀・乙「キシャァァァ!!」

脇差・乙「…!!」

打刀・乙「ウガァァァ!!」

 

無数の数の短刀、脇差、打刀達が先陣を切って走り出し襲い掛かってきた。

 

甲児(マジンガーZ)「うぉぉぉ!サザンクロスナイフ!ドリルミサイル!光子力ビーム!!」

 

ズザザザザザザ!ドォドォドォドォ!!ビィィィ!!

 

短刀・乙「ギャァァァ!?」

打刀・乙、脇差・乙「ウガァァァァ!!!」

 

マジンガーZが先陣を切り突撃、早速上空からスクランダーウイング部分から放つサザンクロスナイフ、両腕の肘から放つドリルミサイル、目から撃つ光子力ビームで早速小さいのを蹴散らしていった。

 

アルティメットブイドラモン「フレイムサーベル!!」

 

ズバァァァァ!!

 

太刀・乙「ウガァァァァァ!!」

 

ルージ(ムラサメライガー)「くっ!!」

大太刀・乙「ヴァァァァァ!!」

 

ガキィィィ!ズシィィィ!!ガキィィィ!

 

ガラガ(デットリーコング)「この野郎!!」

 

ドガァァァ!!ドゴォォォ!ドガァァァ!!

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「うっ!!このぉ!」

 

ダダダダダダダダダダ!

 

しろボン(ホワイトブロス)「ビーダ・シュート!シュート!シュート!!」

 

ドシュゥゥゥ!!ドシュゥゥゥ!!ドシュゥッ!!

 

ドガァァァァァ!!

 

太刀・乙「ウガァァァ!!」

短刀・乙「キシャァァァ!?」

脇差・乙「グァァァ!!」

 

 

アルティメットブイドラモンが上空から叩き付ける様にフレイムサーベルで太刀を切り裂き、

ムラサメライガーが走りムラサメブレードを展開しながら大太刀とぶつかり合い、

デットリーコングがその拳で短刀や脇差達を蹴散らし、

ヒュッケバインMK‐Ⅲが頭部のツインバルカン砲を放ち上空を舞う短刀達を撃ち落としながらフォトンライフルを構え襲い来る打刀や太刀達を狙い撃った。

ホワイトブロスは両脚のローラーで突撃しながら腹部分からビーダマを連射しながら太刀、打刀等を撃破していく。

 

 

弓さやか(ダイアナンA)「スカーレットビーム!!」

ボス(ボスボロット)「研究所には指一本ふれさせねぇわよってこのこの!ちょこまかすんじゃねぇわよ!」

短刀・乙「!!」

 

キンッキンッキン!!

 

ダイアナンAも後方からスカーレットビームを放ち迫りくる脇差達を蹴散らし、

ボスボロットもどうにか両腕を振り回し襲い来る短刀達をふり払っていた。

 

弓教授「みんな、ここなら安全だ。今は…」

マト「みんな大丈夫かな…」

カガリ「徹平…」

ヨミ「…今は応援しよう。」

ユウ「私達に出来る事それくらいだよね…(…。)」

オルタンス「ユウ様…?」

ヴィオレット「どうかなされましたか?」

ユウ「ううん…」

エリーゼ「タノムワヨ…貴方達ニハ私達ヲマモル義務ガアルンダカラ…!(ケドアノ子ハ色々大変ヨネ…)」

兜シロー「心配ないって兄貴達なら大丈夫だって!」

 

マト達は研究所内の内側へと避難していた。

このモニタールームと映像と外の様子から彼らの戦いの様子を見てそれぞれ心配しながらも声援を送るのだった。

 

 

甲児(マジンガーZ)「このまま敵陣を潰してやる!!」

大太刀・甲「ウガァァァァァ!!」

大太刀・甲2「ウガァァァァァァ!!」

 

ズバァァァ!!ズバァァァァ!!

 

甲児(マジンガーZ)「うわっ!?」

 

ズシィィィィィ!!!

 

マジンガーZが突撃した隙を突き、飛び上がった赤黒い波動を纏った2体の大太刀がその巨大な太刀でマジンガーZのジェットスクランダーを切り裂いてしまった。

翼を失ったマジンガーZはそのまま落下してしまう。

 

 

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん!?」

しろボン(ホワイトブロス)「甲児さん!?」

甲児(マジンガーZ)「くっスクランダーをやられた!」

 

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君!!キャア!!」

打刀・乙「ウガァァァ!!」

 

ルージ(ムラサメライガー)「さやかさん!!」

ガラガ(デットリーコング)「こっちは任せとけ!この野郎!!」

 

ドガァァァ!!

 

脇差・乙「シヤァッ!?」

 

飛び上がった打刀に隙を突かれその刃で胸部分にダメージを受けたダイアナンA、

そこへムラサメライガーが駆けつけてムラサメブレードを振りかざして迫る打刀達を切り裂いて援護に入った。

デットリーコングは引き続き短刀や脇差達を殴り飛ばし蹴散らしていく。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「みんな、あいつらを研究所に近づけさせちゃダメ!」

しろボン(ホワイトブロス)「分かってるけど数が多すぎる!」

 

 

弓教授「みんな、一度下がって陣形を保つんだ!研究所のバリアならその程度ならビクともしない!」

 

アルティメットブイドラモン「はい!」

甲児(マジンガーZ)「くっ…!なんて奴らだ…!」

 

アルティメットブイドラモン達やマジンガーZは一旦下がり陣形を整えなおした。

そこから徐々に迫りくる敵影の数々。

 

大太刀・甲「グゥゥゥゥ…!!」

大太刀・甲2「ウガァァァァ…!」

太刀・乙「…!!」

短刀・乙「シャァァ!!」

 

甲児(マジンガーZ)「くそぉっなんなんだあいつら!?」

アルティメットブイドラモン「前にも戦った事あるんだけど…得体のしれない奴らだったよ!」

ルージ(ムラサメライガー)「はい、異常な数で攻めて来て襲い掛かってくるんです!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「私のMK‐Ⅲじゃ相性悪いかもしれない…」

弓さやか(ダイアナンA)「どうしてたらいいの…!?」

 

 

三日月宗近「それなら我らに任せればいい。」

 

アルティメットブイドラモン「え?」

 

ズバァァァ!!

 

突如アルティメットブイドラモン達の前に現れた6つの姿、

一瞬にして前線の敵陣をその刀で切り裂いていったのだ。

 

和泉守兼定「オラァッ!!」

堀川国広「はぁっ!!」

 

ズバァァァ!ズバァァァ!!

 

子狐丸「とおっ!!」

岩融「でりゃぁぁぁぁぁぁ!!」

今剣「ええいっ!!」

 

ズバァァァ!!ズバァァ!ズバァァ!!スパァッ!!

 

甲児(マジンガーZ)「!?」

ガラガ(デットリーコング)「なんだ!?」

ルージ(ムラサメライガー)「あれは!」

アルティメットブイドラモン「…まさか!!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅱ)「!!」

 

突如として現れ敵陣、否、時間遡行軍達の前線を切り裂いていった姿。

それこそ彼らを打ち倒す存在、刀剣男士達であった。

 

三日月の模様のある着物の平安貴族の様な優雅さを持つ太刀・三日月宗近。

妖狐の様な妖しさに紳士的な物腰の太刀・子狐丸。

かの武蔵坊弁慶の様な体格の僧兵の出で立ちをした巨体の薙刀・岩融。

明るく元気な天狗の様な少年の短刀・今剣。

耳に赤いピアスをしており、ショートヘアで落ち着きのある少年脇差・堀川国広。

小粋な恰好で好戦的な長い黒髪の青年打刀・和泉守兼定。

 

三日月宗近「ほお、お主達が主の言ってた者達か。噂で聞いてたよりかは面白い連中だな。」

 

アルティメットブイドラモン「えっと…あっ…!」

ルージ(ムラサメライガー)「この前の同じ時に現れた人達の…」

 

子狐丸「ええ、彼らの仲間です。そして我々も同じく。」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「…この人達も同じ…」

 

今剣「そう、よろしく!」

岩融「ハハハハハハ!!中々面白い奴らがそろっておるなぁ!」

 

ガラガ(デットリーコング)「な、なんだお前等!?」

甲児(マジンガーZ)「アンタら、味方っていう事か!?」

 

三日月宗近「まあそう受け取ってもらえればいい、苦戦していたであろう。俺も世話好きでな。」

 

しろボン(ホワイトブロス)「なんかよくわからないけど助っ人なら歓迎だよ!」

 

 

弓教授「な、なんだ彼等は…!?」

マト「私達、前にも似た様な人達が以前助けに来てくれた事知ってます!」

オルタンス「おそらくは…」

ヴィオレット「あの方々達も同じ存在…」

エリーゼ「ナンナノ、アイツラ…」

ユウ「敵じゃないと思うよ。」

ヨミ「うん、それは分かるんだけど…」

カガリ「よくわからないね…」

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士「うーむ…」

兜シロー「多分助っ人じゃないかな!?」

 

 

弓さやか(ダイアナンA)「一緒に戦ってくれるって言っても…」

ボス(ボスボロット)「なんでぇいあんなの落ち武者みたいじゃねぇか!お前等いなくてもこのボロット様でケチョンケチョンにしてやるだわさ!!」

 

堀川国広「あ、待って!」

 

打刀・乙「!」

太刀・乙「!!」

短刀・乙「!!!」

 

スパァッ!ズバッ!ズバァァァ!!

 

ボス(ボスボロット)「いひぇぇ~おたぢげ~!!」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「バラバラにされたぁ~!!」

 

和泉守兼定「たくっ見ちゃいらんねぇぜ!」

 

ズバァァァァ!!ズバァァァ!!

 

現れた刀剣男士達の横切りボスボロットが突撃をしかけて時間遡行軍に挑むが、

飛び掛かり刀を振りかざしてきた、打刀や太刀に短刀等にボスボロットのボディは切り裂かれてしまい頭部だけの状態になってしまい追いかけられてしまった。

そこへ堀川国広と和泉守兼定が頭部だけとなったボスボロットを助ける為、追い回していた打刀達を切り裂いていった。

 

ボス、ヌケ、ムチャ(ボスボロット)「た、助かった~!!」

 

和泉守兼定「そんなんで大丈夫なのかよ…」

 

甲児(マジンガーZ)「…とにかく分かった!なら頼むぜ!!」

アルティメットブイドラモン「お願いします!」

 

三日月宗近「うむ、分かったぞ。」

 

子狐丸「では行きましょうか。」

 

大太刀・甲「ウォォォォ!!」

 

ガキィィィ!!ガキィィィ!!

 

襲い掛かる大太刀・甲2体、子狐丸と三日月宗近に襲い掛かるが。

 

三日月宗近「ぬんっ!!」

子狐丸「甘い!」

 

スババァァァァ!!

 

激しく刃をぶつけ合いながら大太刀が踏み込もうとした瞬間、

三日月宗近と子狐丸は同時に下から踏み込み、太刀を振り上げて大太刀2体を一気に切り裂いていった。

 

岩融「でりゃぁぁぁぁぁ!!!」

 

ブォンブォンブォンブォン!!ズバズバズバズバッ!

 

短刀達「!?!?!」

今剣「ええいっ!」

 

岩融が勢いよく振り回した薙刀が次々と囲んでいた短刀達を切り払っていき、

そこから飛び跳ねた今剣が短刀で確実に切っていった。

 

弓さやか(ダイアナンA)「す、すごい…」

甲児(マジンガーZ)「ロケットパンチ!アイアンカッター!」

アルティメットブイドラモン「アルティメット・バンバンパーンチ!!」

薙刀・甲「!?グォォォォォ!!!」

太刀・乙「!?!?」

 

ドォォォォ!ドガァァァ!

 

三日月宗近「ほー、腕を飛ばすとは大した芸だな。」

 

マジンガーZの腕を飛ばすロケットパンチとそれに刃を加えたアイアンカッターを放ち正面にいた敵の薙刀を潰し、

同じくアルティメットブイドラモンも腕を飛ばすバンバンパンチで太刀を殴り倒した。

 

大太刀・甲「ウォォォォォ!!!!」

 

突如3体目の大太刀が叫び始めた。

するとその周囲にいた短刀や脇差に、打刀等が集まり始めた。

 

和泉守兼定「なんだ!?」

堀川国広「まるで一体化している!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「これはまさか…」

 

ズシィィィィィ!!!

 

合体刀「ウォォォォォ!!!」

 

全長30m程の巨大な赤黒い波動を纏った武者の様な姿と化した。

 

しろボン(ホワイトブロス)「合体した!?」

今剣「ええっ!?」

甲児(マジンガーZ)「何…だが!」

 

ガラガ(デットリーコング)「むしろチャンスだぜ!!狙いがデカくなりゃ!」

ルージ(ムラサメライガー)「こっちの攻撃を上手く与えられる!ハヤテライガー!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「ファングスラッシャー!」

子狐丸「はぁぁ!!」

堀川国広「このぉっ!!」

 

合体刀「ウォォォォォ!!!」

 

合体刀が襲い掛かるが両脚を子狐丸の太刀や堀川国広の脇刺刀に切り込まれ動きを封じられ、そこからムラサメライガーが加速しハヤテライガーへとエヴォルトし飛び上がり前足のムラサメナイフで連続して切りかかり。

デットリーコングは背中の棺桶に内蔵されたアックスを持ったアームを起動させ拳と同時殴り掛りアックスで叩き切っていった。

更にイヴのヒュッケバインMK‐Ⅲの投げたファングスラッシャーが合体刀の頭部に切りかかり視界を奪う。

 

アルティメットブイドラモン「アルティメットフレア!!」

甲児(マジンガーZ)「ブレストファイヤー!!!」

 

ドシュゥゥゥゥ!!バァァァァ!!

 

合体刀「ウガァァァァ…」

 

最後にアルティメットブイドラモンの右手から放つ炎のレーザーアルティメットフレアと

マジンガーZの胸の放熱板から放つ熱線ブレストファイヤーが合体刀を焼き尽くしていった。

 

和泉守兼定「でりやぁぁ!!」

太刀・乙「ウォォォォ!」

 

ガキィィィ!!

 

堀川国広「兼さん!」

しろボン(ホワイトブロス)「任せて!シュート!」

 

ドシュウ!!ドガァァァ!

 

太刀・乙「アガァッ!?」

和泉守兼定「おっと…ひゅー、やるじゃねえか。」

しろボン(ホワイトブロス)「えっへん!」

 

和泉守兼定とぶつかり合い追いつめてた太刀をホワイトブロスがビーダシュートで弾き飛ばしていった。

 

ルージ(ハヤテライガー)「よし敵は大分減った!」

三日月宗近「中々やるものだなぁ。」

岩融「ハッハッハッハ!スーパーロボットと言ったか!面白い奴らだ!」

甲児(マジンガーZ)「アンタ達もとんでもねえ強さだぜ。」

子狐丸「まあこれくらいは軽いですよ。」

 

 

マト「やった、なんか凄いよあの人達!」

エリーゼ「タシカニタダモノジャナイワネェ…」

オルタンス「本当にあの方々一体…」

ヴィオレット「何者でしょうか…」

カガリ「ねえあれは?」

ヨミ「え?」

カガリ「一番奥にいる奴…」

弓教授「む…あれは…!?」

 

 

ズシィィィ!!!

 

???「ウォォォ…ハァァァ…」

 

今剣「あの…あれは一体…!」

堀川国広「なんだあれ…凄く大きい…!」

岩融「ほお、狩り応えのありそうな奴でないか…!」

アルティメットブイドラモン「あれは…!」

甲児(マジンガーZ)「あの機体…何処かで見覚えがあるぞ…!?」

 

???「ウォォォォ…ウゥゥゥ…!!」

 

時間遡行軍の軍勢の奥にいたのはとてつもなく巨大な腕を数本も持ち、複数の剣を構えた巨大な機体である。

 

???「見つけたぞ…見つけたぞ…兜甲児!!」

 

今剣「!?」

堀川国広「喋った!?」

甲児(マジンガーZ)「なっどうして俺の名前を…!はっ!」

アルティメットブイドラモン「あれは!!」

 

弓さやか(ダイアナンA)「え…ちょっと待って!」

ボス(ボスボロット)「おいよく見ろ、アイツの額に顔よぉ!!」

 

和泉守兼定「ん、何!?」

岩融「なんだあの奇怪な顔は!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「…!?」

しろボン(ホワイトブロス)「え、何々!?」

三日月宗近「ほお…どうやら少々やっかいだな…」

ルージ(ハヤテライガー)「…!」

ガラガ(デットリーコング)「なんだってんだ!?」

 

甲児(マジンガーZ)「まさか…お前が…いやあの時…!お前は…!!」

 

 

マト「嘘…あれって…」

ヨミ「まさか…」

ユウ「半分半分…」

カガリ「な、なんで!?」

弓教授「あしゅら男爵!?」

 

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「フハハハハハ!!!地獄より今一度舞い戻ってきたぞ!」

 

時間遡行軍の軍勢の中にその巨大な姿はあった。

全長50m程の大きさのその機体、時間遡行王ゴードンが立ちはだかった。

そしてそのゴードンの額に飲まれてるようにあのあしゅら男爵の上半身が融合していたのだった。

 

甲児(マジンガーZ)「どうしてお前がここに…!いやお前はDrヘルを倒して消えたんじゃなかったのか!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ふっ全て説明せねばなるまい…私達の真の目的を…」

 

アルティメットブイドラモン「真の目的!?」

弓さやか(ダイアナンA)「どういう事よ!?」

 

 

 

マト「…!?」

 

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「お前達はまんまと嵌められてくれたのだ、我々の計画に、Drヘルの世界征服の相手はお前達ではなかったのだ。」

 

甲児(マジンガーZ)「何!?」

アルティメットブイドラモン「!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「奴はいつの日か我々ミケーネ、そして戦う為に光子力を欲しがっていた。そうだ、我々に唯一抵抗出来る光子力エネルギー。あの地獄王はその為の器だったのだ。」

 

和泉守兼定「あの男女、さっきから何いってやがんだ!?」

堀川国広「どうやら僕達が知らない話の様です…」

弓さやか(ダイアナンA)「私達は以前、悪の天才科学者Drヘルと戦って打ち勝った、あしゅら男爵は元々そいつの部下だったんだけど…あしゅらは利用されていたのDrヘルに…」

ルージ(ムラサメライガー)「…え?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「私はギャリーから聞いてます、けどあの人はたしか…その後消えたって…」

 

???「そして!」

 

今剣「!?」

岩融「下がれ!!」

 

ガキィンッ!!

 

突如横から飛び掛かった虎、いや。その虎の背中に上半身が融合している剣を構えたゴーゴン大公が襲い掛かってきた。

今剣が標的にされそうになったが岩融が薙刀でカバーしぶつかり合いとなった。

 

岩融「なんだ貴様…またしても奇怪な奴だな!」

ゴーゴン大公「この星の生物は相も変わらず下等な者ばかり…フハハハハ!!」

 

子狐丸「何者!?」

和泉守兼定「なんだこいつ!?」

 

アルティメットブイドラモン「あいつは!」

甲児(マジンガーZ)「ケドラの記憶の中で見た虎の奴か!」

 

ゴーゴン大公「ワシがミケーネ帝国のゴーゴン大公なり!」

 

グォォォ!!

 

ゴーゴン大公が勇ましく名乗り、下半身の虎も高く吼えた。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ゴーゴンよ、お前も生きてたか。」

ゴーゴン大公「トリスタン、イゾルデよ。ワシが簡単にくたばるはずなかろう。」

 

甲児(マジンガーZ)「一体どういう事だあしゅら男爵!!」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「お前達がDrヘルを倒してくれたおかげでミケーネの神々が蘇る事が出来るのだ。ミケーネ帝国復活に必要な2人の巫女トリスタンとイゾルデが自決し血を流す儀式によりミケーネの神々は復活し世界を破滅させる!Drヘルはそれを一番恐れ、私に自決できぬ様に暗示をかけた…、だが貴様らがDrヘルを倒してくれたおかげでようやくミケーネが蘇ろうとしているのだ!」

 

アルティメットブイドラモン「…!!なんだって…!?」

弓さやか(ダイアナンA)「じゃあ私達は…あしゅらに騙されていたって事!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「無理もない、あの時ケドラの記憶の中でそれを知る事が出来たのは私だけ…そう、あの時から私はぁ…!」

 

甲児(マジンガーZ)「あしゅら…お前ぇ!!!」

 

 

エリーゼ「ナニアノ半分顔、サッキカライッテル事ガサッパリダワ!」

マト「ふざけないでよ!!!」

ヨミ「マト!?」

 

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ほお黒衣マトよ、お前もそこにおったのか…!お前には特に感謝している…この私の事を一番に信用してくれて騙されてくれたからな!!」

 

 

マト「…ウソ…じゃあアンタがあの時流した涙も全部ウソだったの!?」

 

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「…ふん、もうそんな事はどうでもよいのだ。」

 

 

マト「…そんな…アンタとは友達になれたと思ってたのに…」

ヨミ「マト…」

オルタンス「まさかこの様な事になるとは…」

ヴィオレット「ですが…どうして今になって?」

 

 

甲児(マジンガーZ)「そうだ、あしゅら…!だったらなんで俺達の元に現れた!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「…本来ならば既にミケーネ帝国が復活してもいいはずだった、だが!あそこであの忌まわしき魔法少女が邪魔しなければ!!」

ゴードン大公「あの小娘によって祭壇は破壊されミケーネの復活を妨害されてしまった…!」

 

今剣「魔法少女…?」

アルティメットブイドラモン「それってマミさん達みたいな人にか!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ほお知っていたか、まあいい。魔法少女により復活の儀式を阻止された我々は一度死にかけた…だがその時だった。歴史を変える者…歴史修正主義者が我々に手を貸してくれたのだ!私はその時怨念として復活し!お前達を始末して私も自決し!ミケーネを復活させようではないか!!!」

 

三日月宗近「ほお、そういう事であったか。」

和泉守兼定「じゃあ時間遡行軍があの半分野郎に手を貸したって事かよ!」

堀川国広「けどそれだけの為に…!?何かひっかかる…」

ルージ(ハヤテライガー)「よく分からないけど、お前の勝手にはさせないぞ!」

しろボン(ホワイトブロス)「そうだそうだ!!」

ガラガ(デットリーコング)「上等だぜ!」

甲児(マジンガーZ)「あしゅら男爵!お前がそう来るなら俺達だって本気でお前を止めて見せる!!」

アルティメットブイドラモン「トランスエボリューション!!!」

 

あしゅら男爵の時間遡行王ゴードンに対しハヤテライガー、デットリーコング、マジンガーZ、ホワイトブロス、

アルティメットブイドラモンが進化したUブイドラモンVFがゴードンに挑んだ。

 

UブイドラモンVF「いくぞぉっ!フューチャーセイバー!!」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ぬるいわっ!!」

 

ガギィィィ!!ガキィィ!バゴォォ!ドォォ!

 

時間遡行王ゴードンが右手の剣がUブイドラモンのフューチャーセイバーとぶつかり合い、

そこからハヤテライガーが高速で旋回し横から飛び上がり前脚のムラサメナイフで切りかかるがゴードンの左手がそれを防ぎ、

デットリーコングの拳をもう一本の右手が防ぎ、

ホワイトブロスの正面からのビーダシュートをもう一本の左手で完封、

だがマジンガーZの至近距離から直接殴りながら切りかかるアイアンカッターがゴードンの胸に命中した。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「その程度か!!ふっはっ!!」

 

バシィィィィ!!

 

しろボン(ホワイトブロス)「うわっ!?」

ガラガ(デットリーコング)「どわぁ!」

ルージ(ハヤテライガー)「くっ…!!」

UブイドラモンVF「ぐぅっ!」

甲児(マジンガーZ)「野郎っ!!」

 

逆に時間遡行王ゴードンがマジンガー達をふり払っていった。

それだけではない、残りの時間遡行軍達は更に巨大な合体刀の巨人となりヒュッケバインMK‐ⅢとダイアナンAに襲い掛かってきた。

 

弓さやか(ダイアナンA)「キャア!?」

 

甲児(マジンガーZ)「さやかさん!!」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「させない!!」

 

ドシュゥゥ!ドシュゥゥゥ

 

合体刀「ウゥゥゥ!」

 

合体刀がダイアナンAにその刀で切りかかろうとした所をイヴのヒュッケバインMK‐Ⅱがフォトンライフルを連射で足止めした。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「ここは任せて下さい!」

弓さやか(ダイアナンA)「イヴちゃん…!」

 

合体刀「ウォォォォォ!!!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「大丈夫…今の私には…戦える力がある…!」

 

イヴのヒュッケバインMK‐Ⅲはロシュセイバーを繰り出し合体刀と一騎打ちに入った。

 

子狐丸「ここは我々も!むっ!!」

 

ガキィィィ!!」

 

ゴーゴン大公「ふんっ!!」

子狐丸「くっ!」

岩融「でりゃぁぁぁ!!」

 

バシィィィ!!

 

ゴーゴン大公「おっと!」

 

刀剣男士達が援護に入ろうとしたがゴーゴン大公が割り込み子狐丸に奇襲を仕掛けた、

子狐丸はなんとか太刀で受け止め、そこから岩融が薙刀を振り上げるが避けられてしまう。

 

ゴーゴン大公「貴様らの相手はこのワシが直々にしてやろう!まとめてくるがいい!」

和泉守兼定「てめぇっ!」

堀川国広「兼さん!」

 

ガキィン!ガキィ!キィンッ!!

 

今剣「えぇい!」

ゴーゴン大公「甘いわっ!!」

 

バシィッ!!

 

今剣「うわぁっ!?」

子狐丸「今剣!!」

 

ガキィィィィ!!

 

三日月宗近「ぬぅっ!!」

ゴーゴン大公「フハハハハハ!!」

 

ゴーゴン大公の剣が今剣の持つ短刀ごと弾き、

次の一振りで三日月宗近の太刀とぶつかり合う。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「それで終わりかぁぁぁ!!」

 

ドガァァァァァァ!!

 

UブイドラモンVF「うわぁぁぁぁ!!」

ガラガ(デットリーコング)「どわぁぁぁぁ!!」

ルージ(ハヤテライガー)「うわぁぁ!!」

しろボン(ホワイトブロス)「うわぁっ!!」

 

ドガァァァァァ!!ドガァァァ!!ドォォォ!!

 

時間遡行王ゴードンのパワーはUブイドラモンVF、デットリーコング、ハヤテライガー、ホワイトブロスを大地に叩き付けて大きなダメージを与えた。

 

合体刀「!!!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「うあっ!?」

 

合体刀を振り上げがイヴのヒュッケバインMK‐Ⅲを弾きいた。

そしてもう人振り上げした時、

 

弓(ダイアナンA)「ダイアナンミサイル!!」

ボス(ボスボロット)「この野郎っ!!」

 

ドドォォォ!!ドゴォッ!

 

合体刀「!?」

 

ダイアナンAの胸から発射するミサイルが合体刀に命中し更にボスボロットの頭部が飛び跳ねて顔面に突進した。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「さやかさん、ボスさん…!えぇい!!」

 

ドスゥゥ!!

 

合体刀「!!!!」

 

ズバァァァ!!

 

隙を見せた合体刀に向けて飛び込んだヒュッケバインMK‐Ⅲのロシュセイバーが胸を貫きそこから切り裂いて撃破した。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「はあはあ…うっ…」

 

ズシィィィ…

 

弓さやか(ダイアナンA)「イヴちゃん!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「うぅぅ…」

ボス(ボスボロット)「多分よぉ相当無茶したんじゃねぇか…?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「うぅぅ、まだ…」

弓さやか(ダイアナンA)「イヴちゃん、無理しちゃダメ!…甲児君!?」

 

イヴのヒュッケバインMK‐Ⅲがひざまづき、イヴの体力の消耗が見えてきた。

やはりまだ大きな戦いにはなれてない証拠なのか。

ふとさやかが前を振り向くとそこには、

時間遡行王ゴードンに追いつめられ首を掴みかかれたマジンガーZがいた。

 

甲児(マジンガーZ)「ぐぅぅぅ!!!」

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「それで終わりか兜甲児!ならばこうしてくれる!!」

 

ギギギギギ!!グシャァァァァ!!

 

ドガァァァ!

 

甲児(マジンガーZ)「マジンガーZ!!」

 

UブイドラモンVF「ああっ!!」

 

時間遡行王ゴードンが数本の腕でマジンガーZを掴みあげ右手でマジンガーZの脚を力強く掴み強引に両脚を引きちぎったのだ。

 

ドガァァァ!!!バジジジィィ…!!

 

 

弓教授「甲児君!!!」

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士「マジンガーZがぁぁ!!」

マト「!!」

ヨミ「ああっ!」

ユウ「…!」

カガリ「そんなっ…徹平達が追いつめられてる…!?」

オルタンス「このままでは…」

ヴィオレット「皆様が…」

エリーゼ「チョット!何シテルノヨ!!」

 

 

和泉守兼定「しまった!うわっ!!」

ゴーゴン大公「よそ見をしている場合かぁ!?」

 

ガキィィィィ!!ズシァッ!

 

堀川国広「兼さん!!うわぁっ!!」

 

バゴォォォ!!

 

和泉守兼定「国広!!」

 

ゴーゴン大公「ふんっ何が刀剣男士か、このワシを苦戦させることも出来んとはなぁ。」

 

マジンガーZのやられている様子を目の当たりにした和泉守兼定の隙をついてゴーゴン大公が切りかかり、中傷を負わせた。

それに怒った堀川国広が脇差を振り抜いて突撃したがゴードン大公の下半身の虎の前足のカウンターに弾かれ木に叩き付けられてしまう。

 

三日月宗近「どうやら相当の手練れ…!」

今剣「うぅ…」

子狐丸「くっ…なんて事だ…!」

岩融「こいつ…あの虎の首を取るまでは折れんぞ…!!」

 

ゴーゴン大公「さてまずは誰から切るかな?」

 

刀剣男士6人が集中的に挑んでもゴーゴン大公の強さは並大抵では無く、

逆に全員中傷を負わされてしまった。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「兜甲児よ!自決する前にお前をこの手で殺しておきたかったのよ!!まだ心残りがあったからなぁ!ふんっ!!」

 

ドォォォ!!

 

甲児(マジンガーZ)「ぐわぁぁぁぁ!!」

 

時間遡行王ゴードンがマジンガーZを地に叩き付け、脚を踏みつけた。

そして地に倒れ脚を失い立て無くなったマジンガーZに対し両手に持っていた剣で何度も叩き切った。

 

ズシャァ!ズシャァ!!ズシャァァ!!!

 

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君!!」

ボス(ボスボロット)「甲児ぃ!!」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「黙れっ!!」

 

バリィィィィ!!

 

時間遡行王ゴードンがそこに駆けようとしたダイアナンAを剣から放つ雷撃で返り討ちにした。

 

弓さやか(ダイアナンA)「うぅ…甲児君、みんな…!」

 

 

弓教授「…甲児君!!一度パイルダーでZから分離するんだ!!」

 

 

甲児(マジンガーZ)「Zから!?い、嫌です!!」

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「でりゃぁぁぁ!!」

 

ドガァァァ!!

 

甲児(マジンガーZ)「ぐぁぁぁぁ!!」

 

UブイドラモンVF「甲児兄ちゃん!!」

 

 

マト「甲児さん!」

オルタンス「兜様、このままでは!」

ヴィオレット「死んでしまいますわ!!」

兜シロー「兄貴!!脱出するんだ!!」

 

マジンガーZはもう既に大破状態で動けなくなっていた。

時間遡行王ゴードンは執拗以上に剣で叩き付けてその両手2本で頭部を握りつぶそうとした。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「邪魔などさせぬぞ!!」

 

更に残りの4本の両手から放った雷撃がUブイドラモンVF達を追いつめ更にダメージを与えていった。

 

バリィィィィィィ!!!

 

ガラガ(デットリーコング)「ぐぎゃぁっ!?」

ルージ(ハヤテライガー)「うわぁっ!」

しろボン(ホワイトブロス)「ぐわぁっ!!」

UブイドラモンVF「うわぁぁ!!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「キャァァァ!!」

 

 

カガリ「ああっ!!」

エリーゼ「…!」

マト「みんな!!」

ヨミ「甲児さん、脱出して!!」

 

 

甲児(マジンガーZ)「嫌だ!!」

 

 

弓教授「!!」

オルタンス、ヴィオレット「…!?」

 

 

甲児(マジンガーZ)「俺とマジンガーZは一心同体だ!Zを見殺しになんて出来る物か!!頼む動いてくれ!マジンガーZ!!俺のマジンガーZ!!」

 

甲児は必死に叫び操縦桿を握りしめるがマジンガーZはもう動けなくなっていた。

そしてその瞬間、ゴードンの拳がZを握りつぶそうとした。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ならば一緒に死ね、兜甲児ぃ!!」

 

ゴォォォォォォォ!!!!!

 

ゴードン大公「ぬぅっ!!」

 

和泉守兼定「なっ!?」

 

突如光子力研究所を中心に大きな地震が起きるのだった。

 

UブイドラモンVF「なんだ…!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「む…なっ!?」

 

ガシャンッ!!

 

突如マジンガーZの頭部からホバーパイルダーが分離した。

 

甲児(ホバーパイルダー)「何!?パイルダーが勝手に…!?」

 

自動でパイルダーが分離し勝手にとびたっていってしまう。

その行く先は震源地である第7格納庫であった。

 

ドォォォォ!!ゴォォォ!!ゴォォォ!!

 

揺れが更に大きくなり格納庫の扉が無理矢理開こうとしていた。

 

甲児(ホバーパイルダー)「あれは…!?」

 

 

弓教授「第7格納庫に向っている…まさか!?」

マト「え!?」

兜シロー「兄貴ー!!」

 

 

 

第7格納庫へと向かうホバーパイルダー、

その瞬間第7格納庫の扉が強制的に内側からこじ開けられた。

中にいたのは身体をチェーンで拘束されていたが無理矢理力づくで千切った跡があり、

マジンガーZよりも一回り以上も大きい巨大な魔神の姿であった。

 

そしてホバーパイルダーは、その魔神の頭部のコクピットに甲児を強制的に振り払うようにして乗せそのまま地に落下していった。

 

甲児「うわぁ!?」

 

ドサァッ!!

 

無理矢理コクピットに乗せられた甲児はふと起き上がるとそのコクピットのキャノピーに閉められてしまう。

 

甲児「これは…!!」

 

≪ドドォン!!!≫

 

甲児「なっ!!頭に何かが…浮かび上がって来た!?おじいちゃん…!?…マジン…カイザー…!?マジンカイザーって言うのか!?」

 

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「な、なんだあれは!?」

ゴーゴン大公「むぅっ!?」

 

 

今剣「黒いロボット…!?」

和泉守兼定「なんだありゃ…!?まるで悪魔か!?」

堀川国広「かもしれない…けど何故だか神にも見える…!」

 

 

マト「あれは…マジンガーなの…!?」

弓教授「マジンカイザー…!」

兜シロー「マジンカイザー!?」

エリーゼ「ナ、ナニソレ!?」

弓教授「まさか甲児君の危機を感じ勝手に動き出したというのか!?」

ユウ「…え…?」

オルタンス、ヴィオレット「それは…」

カガリ「どういう事…?」

ヨミ、マト「…」

 

 

UブイドラモンVF「あれは…マジンガー…!?」

ルージ(ムラサメライガー)「甲児さん…!!

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君!!」

ボス(ボスボロット)「甲児ぃ!」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「おーい!!」

 

甲児(マジンカイザー)「…はっ!!そうだよな!今はお前と一緒に戦わなきゃいけない!あしゅら!!ここからは俺とこのマジンカイザーが相手だ!!!」

 

ウォォォォォォォ!!!

 

甲児が乗るそれはとて強大な力を放つ魔神、マジンカイザー。

その鉄の魔神皇帝は雄叫びを上げ時間遡行王ゴードンに挑んだのだ。

 

しろボン(ホワイトブロス)「マジンカイザー!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「マジンカイザー…!」

ガラガ(デットリーコング)「なんだありゃ!?」

 

甲児(マジンカイザー)「ウォォォォォ!!!」

 

ドガァァァ!!!

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ぐ、ぐぁぁぁぁ!?」

 

突撃したマジンカイザーが時間遡行王ゴードンに殴りかかり、勢いよく奥まで叩き込んでいった。

 

 

子狐丸「なんという力…!」

今剣「すごい…」

三日月宗近「なんと…!」

 

 

ゴーゴン大公「えぇぃこしゃくな!」

 

甲児(マジンカイザー)「ルストトルネード!!」

 

ゴォォォォォォォォ!!!

 

マジンカイザーの口部分から強力な酸の突風巻き起こす。

ゴーゴン大公はその突風をまともに受けてしまい、持っていた剣が一瞬にして強力な酸の風で砕け散ってしまい吹き飛ばされてしまった。

 

ゴーゴン大公「うぉぉぉぉぉぉ!?!?!」

 

甲児(マジンカイザー)「ターボスマッシャーパーンチ!!!」

 

ギュィィィィィィィィィィ!!ドォォォォォ!!!

 

マジンカイザーの両腕がフル回転しその勢いで噴射していった。

そしてその2つの拳の目標は吹き飛んだゴーゴン大公であり、その巨大な拳で叩き潰していった。

 

ドドドドドドドドドドドドド!!!ドガァァァ!!

 

 

ゴーゴン大公「グギャァァァァァ!?」

 

ゴーゴン大公はそのまま身体を滅多打ちにされボロボロになった身体で落下していった。

 

 

和泉守兼定「冗談だろ…俺達が苦戦したアイツを一瞬で…!」

堀川国広「倒してしまった…」

岩融「なんという力だ…!」

 

ガシィンガシィン!!

 

甲児(マジンカイザー)「ファイヤーブラスター!!!」

 

ドォォォォォォォォォ!!!

 

マジンカイザーの胸の放熱板から放ったより強力な熱線・ファイヤーブラスターが時間遡行王ゴードンに炸裂した。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ば、バカなァァァァ!!!?」

 

時間遡行王ゴードンの全身を焼き尽くし、反撃を仕掛けるのだった。

ファイヤーブラスターで焼き尽くされた時間遡行王ゴードンは腕を全て溶かされ追いつめられるのだった。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「うぅぅ…私は…ミケーネを…うぅぅぅ!!」

甲児(マジンカイザー)「もうお前には騙されないぞ、あしゅら!うぉぉぉぉ!!!」

 

そしてマジンカイザーの胸のZ紋章から巨大な剣を繰り出した。

 

甲児(マジンカイザー)「カイザーブレード!!これで終わりだぁぁぁぁ!!でりゃぁぁぁぁ!」

 

ズバァァァァァァァァァ!!!

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「…!!!」

 

巨大な剣・カイザーブレードで時間遡行王ゴードンを真正面から切り裂いていった。

 

チュドォォォォ!!!!

 

時間遡行王ゴードンはこの一撃により四散し、戦いに決着がついたのだった。

そう完全に。

 

UブイドラモンVF「勝った…」

しろボン(ホワイトブロス)「よね?」

 

 

弓教授「勝ったのか…」

オルタンス「なんという強さ…」

ヴィオレット「あれがマジンカイザー…」

エリーゼ「トンデモナイワネ…」

兜シロー「すげぇぜカイザー!!」

 

 

 

甲児(マジンカイザー)「…あしゅら…お前って奴は…」

 

あしゅら男爵≪フフフ…ハハハハハハハ!!!!≫

 

甲児(マジンカイザー)「あしゅら!?」

 

 

マト「!!」

 

 

あしゅら男爵≪兜甲児よ!引っかかったな!お前はたった今私をここで倒した事によりその引き金を引いてしまったのだ!!≫

 

突如空の上からあしゅら男爵の幻が現れた。

あしゅらは笑いあげながら言葉を続ける。

 

あしゅら男爵≪今この瞬間より、私が死んだ事により、私の血が大地に流れた事により!ミケーネ復活の悲願が達成されたのだ!!≫

 

甲児(マジンカイザー)「何!?」

 

ルージ(ムラサメライガー)「そんな!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「どういう事…!?」

 

あしゅら男爵≪感謝するぞ兜甲児よ、そして私を信用してくれた黒衣マトよ!Drヘルを打ち倒した月美徹平及び特別隊諸君!!お前達が私の思い通りに動いてくれたおかげで全てが完了した!!少々形は変わってしまったが歴史修正主義者が我々に手を貸してくれた事によりミケーネ復活のきっかけが改めて生まれたのだ!!≫

 

今剣「!!」

堀川国広「なんだって!?」

和泉守兼定「どういう事だ!?」

 

あしゅら男爵≪どちらでも良くなったのだ、私が自決しようがお前達に倒されようが、私の血がこの地球の大地に流れるだけでミケーネは復活する様に歴史修正主義者が流れを変えてくれた!!時間はかかるがいずれ!いずれ復活したミケーネの神々は必ずお前達を殺しに舞い降り、この地球に再びミケーネの文明が繁栄するだろう!!その時までにカイザーでもなんでも用意しているがいい!何時の日か…その時が来るまで…フハハハハハハハハ…≫

 

あしゅら男爵の幻はそう言い残し完全に消滅していった。

 

甲児(マジンカイザー)「…」

 

 

マト「…あしゅら…」

オルタンス、ヴィオレット「…」

エリーゼ「…ナニヨソレ…」

 

 

三日月宗近「どうやら今回は敵に一杯喰わされた様だ…」

子狐丸「その様ですね…」

岩融「くっ!!」

 

刀剣男士達も悔しそうに思いつめるのだった。

 

 

ゴーゴン大公「よくやったぞ、トリスタン、イゾルデよ。これで全て整った…いずれこの世界は滅び新たな世界、ミケーネの文明がこの地に繁栄するであろう…フハハハハ!!!」

 

ゴーゴン大公もそう言い残し姿を消していった。

そして入れ違いにその近くの森林に着いたほむらとキュウべえは。

 

 

ほむら「…遅かった…!!」

キュウべぇ「トリスタンとイゾルデの野望は叶ってしまったね…第3者の力によって…」

ほむら「今までの周回では復活する事は無かったはずのミケーネまでもが現れたら…!」

キュウべぇ「現実は最悪の方向に向かってしまった、ミケーネの神々の強さはワルプルギスの夜に匹敵する程だ、その上レジェンズウォーまで起きてしまったらトリプルパンチになってしまう…最後の最後で絶望的になってしまったとしか言いようがないよ。」

ほむら「…けどそれでも…私は屈しない…!」

 

ほむらとキュウべえはそのまま姿を再び消すのだった。

 

 

光子力研究所 格納庫。

 

弓教授「みんな大丈夫か!?」

カガリ「徹平!」

オルタンス「皆様!」

ヴィオレット「お怪我は!?」

 

イヴ「私なら大丈夫、だけど…」

徹平「うぅ…結構堪えた…」

ルージ「うん…」

ガラガ「っつ~デットリーコングもかなりダメージ受けちまったぜ…」

しろボン「俺ももうクタクタ~…」

カゼ丸「クァ~…」

 

甲児「うぐっ…」

弓さやか「甲児君!!」

甲児「これくらいたした事ないぜさやかさん…」

弓さやか「無理言わないで!」

ユウ「そうだよ、あんなに激しい戦いだったのに!」

弓教授「みんな早く医務室へ!…カイザー…」

 

負傷した徹平達が戻って来た。

そして格納庫に再度収納されて修復が行われるダイアナンA、ホワイトブロス、デットリーコング、ムラサメライガー、ヒュッケバインMK‐Ⅲ、

そして今回の戦いで大きく大破したマジンガーZ、

さらに突如現れたマジンカイザーがこちらに格納されていった。

 

光子力研究所 医務室。

 

弓さやか「徹平君達は軽い怪我だけで済んだけど…貴方達はそれだけで本当に大丈夫?」

子狐丸「すみません、我々まで手当してもらい…」

今剣「ありがとう、けどもう大丈夫だから。」

堀川国広「あとは僕達の帰る場所で直せば十分です。」

 

刀剣男士達も今回の戦いで受けた怪我を見てもらっていた。

 

三日月宗近「ほっほっほ、すまぬなぁ。お嬢さんはきっと良いお嫁さんになるだろうな。」

弓さやか「え…」

甲児「なあ、アンタ喋り方爺臭くねぇか?」

三日月宗近「そりゃ俺も年寄りだからな。」

ボス「はぁ、何いってだこいつ?」

 

ガラガ「しっかし大した連中だぜ、剣一本で戦うとはよ。」

岩融「ハッハッハッハ!そっちこそ面白い戦い方するではないか!」

ルージ「貴方達は何者なんですか?」

和泉守兼定「詳しい事は話せない、が…まあ色々あってあの敵勢力を追っている。それぐらいだ。」

ヨミ「はあ…」

ユウ「けどよかった、みんな大きな怪我じゃなくて。」

マト「…」

徹平「マト…」

甲児「マト、君は決して悪くない。俺達だってあの時あしゅらの目論みを見抜くことは出来なかったさ、それだけアイツが用意周到だったってだけの話…君が悔やむ必要はないさ。」

マト「けど…どうしても気持ちが整理しきれないよ…」

徹平「…俺は…あの時あしゅらが流した涙は本物だったと思う、同じ仲間が殺されたんだ。当然のはずだよ。」

マト「…うん…」

 

マトは今回のあしゅらの件で複雑な心境に陥ってしまった。

一度は信用して友達になれたはずだと思っていたのだのだから。

 

ヨミ「マト、元気出して。」

マト「うん、今は考えるのはよしておくよ…」

 

三日月宗近「さて、我々はそろそろ行くとしよう。」

子狐丸「今回の戦いの成果を報告しなくてはなりませんからね…」

徹平「え、もう行くんですか!?」

和泉守兼定「世話になった、だが俺達も任務があってな。」

甲児「なんだよ、もっとゆっくりしていけばいいのに。」

今剣「ごめんね。」

堀川国広「すみません…けどお世話になりました。ありがとうございます。」

岩融「じゃあな!」

 

刀剣男士達は医務室を出てそのまま去ってしまった。

 

弓さやか「そんな、まだ…ってあれ…あの人達は?」

ルージ「もういなくなっている…!?」

オルタンス「本当にあの方々は一体…」

ヴィオレット「分かりませんわ…」

エリーゼ「一体何処ニキエタノカシラ?」

 

刀剣男士達がドアから出て行ったのをさやか達が追おうとした時にはドアの向こう側の廊下には既に誰もいなくなっていた。

その後しばらくして一同は弓教授が訪れた。

 

弓教授「みんな本当に感謝している。ありがとう。しかし今話さなければいけない事がある特に甲児君。マジンカイザーの件だ。」

 

甲児「弓教授、そうだ!あのマジンガーは一体なんですか!?」

ボス「どうしてあんな強いの隠してただわさ!?」

徹平「マジンカイザー…」

 

弓教授「…マジンカイザーは、兜十蔵博士がマジンガーZと同時期に開発したマジンガーなんだ。」

 

ルージ「同じ時期に?」

イヴ「それって…」

 

弓教授「十蔵博士が開発したマジンガーZ、そして甲児君の父・兜剣蔵博士が開発した科学要塞研究所に所属するグレートマジンガー。それらを上回る存在に立つのがマジンカイザーなんだ。詳しい事私もよく知らされていない。ただ、少なくとも非常に危険性を持つ機体だと判断し一度第7格納庫に封印していた。」

せわし博士「マジンカイザーはその性能ゆえ神を越え悪魔を滅ぼすともいわれている。」

のっそり博士「最初に発見したのは十蔵博士亡くなった後、マジンガーZを開発していたプラントより更に下の地下で発見されたんじゃ。」

もりもり博士「発見した時点で既にとてつもないスペックを持つ事が判明し同時にこの機体はなんらかの意志を持つ事も発覚したのだよ。」

 

甲児「なんらかの意志!?」

オルタンス「それは生きているって事ですか?」

ヴィオレット「だとすればあの時兜様の危機を察知して自分で動いたと言う事でしょうか…」

 

弓教授「かもしれない、だがその危険過ぎるスペック故、我々は一度マジンカイザーは表舞台には出さない様に封印した…分からない事が多すぎたんだ。兜十蔵博士はマジンガーZにもマジンカイザーにもどんなブラックボックスを隠したのか…」

 

甲児「おじいちゃんが…マジンガーZはどうなんですか?」

 

せわし博士「すまんがマジンガーZは…」

のっそり博士「損傷が激しく当面の間修復に時間がかかりそうじゃ。」

もりもり博士「危険なのは承知の上だがそれまで甲児君にはあのマジンカイザーに乗ってもらうしかない。」

 

甲児「マジンカイザーに!?」

 

弓教授「すまない、だがマジンカイザー自らが表舞台に出てしまった今、もう隠し通す事も出来ないだろう。マジンカイザーの点検は既に終えた所だ、カイザーパイルダーを通じて問題なく動かす事が出来る。しかしマジンカイザーは未だに未知数の機体だ。甲児君に君にその覚悟を問いたい。」

弓さやか「お父様…」

徹平「甲児兄ちゃん…」

 

甲児「…乗ってやりますよ、マジンガーZが動けない今まだ戦える事が出来るならリスクが大きくてもマジンカイザーに賭けて見ようと思います。」

 

ガラガ「気に入ったぜ甲児、その意気だ!」

しろボン「そう、それでこそ男!」

エリーゼ「勇敢ナンダカ無謀ナンダカ…」

しろボン「馬鹿にするなぁ!」

エリーゼ「ナニヨ!?」

ルージ「神をも越え悪魔も滅ぼすか…とてつもないことになりそうだな…。」

マト「甲児さんなら大丈夫だよ、きっと。」

イヴ「うん。」

 

甲児「へへっ任せてくれ!なっ徹平、これで重い物背ってるのはお前やホルスだけじゃくなったよな。」

徹平「甲児兄ちゃん…!」

オルタンス「まあ…」

ヴィオレット「ですが兜様らしいですわ。」

兜シロー「流石は兄貴だぜ!」

 

マジンカイザー、マジンガーZ同様に甲児の祖父・兜十蔵博士が開発した神と悪魔を越えるマジンガー。

マジンガーZ同様まだ謎が多く、大きな危険性も持つ存在であったが甲児は迷わずこの機体で戦う事を決意した。

そしてこの先徹平達はまだ知らない。

戦いは更に激しくなり、大きな脅威に巻き込まれて行く事を。

 

ローレライ「只今帰りましたーあれっ皆さん何かあったんですか!?」

マト「あ、ローレライちゃん元気だった!?」

徹平「まあ色々とね…」

 

つなのり「ううっ…やっとお腹が落ち着いたよ…」

徹平「つなのり君!?…ごめんすっかり忘れてた…;」

甲児「つなのり…お前今までずっとトイレにいたのか…;」

ボス「なさけねぇな腹壊したぐらいで、俺達が外でずっと戦ってたのによぉ。」

甲児「お前のせいだろ!」

 

そこへ外での調査団と共に帰ってきた少女ローレライと、

ずっとお腹を壊してトイレに籠っていたつなのりがようやく戻ってきた。

 

 

その後の夜の事。

とある森林の奥地にて。

 

ほむら「…!」

キュウべぇ「誰か来る!この感じは…」

 

ほむらとキュウべぇの元に複数の気配が訪れる。

茂みから出て来たのは。

 

三日月宗近「ここにいたか、魔法少女とやらだな。」

 

ほむら「…。」

 

子狐丸「探しましたよ、貴方が暁美ほむらですね。」

和泉守兼定「お前には聞きたい事が山ほどあるんだ。できれば手荒な事はしたくない。」

岩融「こういう事はあまり好きじゃないんだがな。」

今剣「…」

堀川国広「…」

 

ほむら「時間を越えてこの世界に現れた者達ね、正確に言えばあの正体不明の連中を討伐にしに来てるのかしら?」

 

子狐丸「時間遡行軍の事でしたら…そうですね。」

 

ほむら「悪いけど貴方達と話す事は何もないわ。」

 

和泉守兼定「悪いがそういう訳にはいかないんだ、この世界は時間の歪みが激しい事になっている。その歪みの原因がお前から発せられているんだ。」

 

ほむら「私は大切な者を守って戦っている、ただけそれだけ。それの何処が悪いの?」

 

三日月宗近「ふむ…しかしそれにもやり方と言う物があるのでは無いか?」

 

ほむら「鹿目まどか…彼女は私が守るべき存在、彼女を戦いに巻き込む訳には行かないの…」

 

和泉守兼定「俺達の警告に応じるつもりは無いか…これ以上そんな事を続ければこの世界そのものがどうなるか分かっているのか…!?」

堀川国広「歪み続けた時間が最悪の場合、次元を引き裂きこの世界をいや宇宙全体を崩壊させてしまう…そんな事をしてまでも守る意味があるの?」

 

ほむら「貴方達には関係ない…!けど…だとしたら…私をどうするつもり?」

 

今剣「…ぼくは…できることならきみのきもちをうけいれたい…でも…」

子狐丸「今回はあくまで貴方と少し話をしたかっただけです。」

三日月宗近「まあ落ち着いて考えて見るがいい、俺達も流石に今日は疲れてしまったからな。」

岩融「そういう事だ、じゃあな。」

今剣「…ほむらさん…」

堀川国広「僕の気持ちとしては…どうか考え直して欲しい、でないと僕達も君と戦わないといけなくなるかもしれないから…」

 

ほむら「…」

 

刀剣男士達はほむらとの話を終え再び姿を消していった。

 

キュウべぇ「君の考えはまげるつもりは無い様だね。」

ほむら「…全てはまどかを守る為にあるわ…それ以外、たとえ何が失われようとも…」

 

ほむらは夜空に手を翳しながらただずっとその目で見つめるのだった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第28話 完

 

第29話 テレビの中の世界へ に続く。


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